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特集

2017.03.05|

ミャンマー・カンボジア視察報告

ミャンマー・カンボジア

1.訪問期間

 

2007年8月14日(火)~19日(日) 6日間

2.訪問国

 

ミャンマー連邦・カンボジア王国

3.訪問団構成

団 長:岡田 克也 衆議院議員(民主党NGO海外活動推進議員連盟会長)

団 員:原口 一博  衆議院議員(同会員)

団 員:小宮山 洋子 衆議院議員(同役員)

団 員:西村 智奈美 衆議院議員(同事務局長)

事務局:大塚 英二  秘書(岡田克也事務所)

4.目的

NGO議連では、2006年3月の設立以来、12回にわたりNGOや国際機関からヒアリングを行ってきたが、NGO活動に対する理解をより一層深めるため、海外視察を実施することとした。多くの日本のNGOが東南アジアにおいて貧困削減に取り組んでいることから、今回はミャンマー及びカンボジアを訪問し、両国における日本のNGOによる支援活動の現場を視察した。また、両国において人道支援を展開している国際機関などからも意見を聴取した。

5.訪問先

(1) NGO活動視察
  • (社)セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(SCJ) 「子どもの健康と栄養事業」
  • (特活)アムダ(AMDA) 「マイクロクレジット・母子保健事業」
  • (社)シャンティ国際ボランティア会(SVA) 「スラム教育文化支援事業」
  • (特活)難民を助ける会(AAR) 「障害者自立支援事業」
  • (特活)日本国際ボランティアセンター(JVC) 「農業・農村開発事業」
(2) 意見交換
  • 国連難民高等弁務官(UNHCR)ヤンゴン事務所
  • 国連世界食糧計画(WFP)ミャンマー事務所、WFPカンボジア事務所
  • (特活)スクール・エイド・ジャパン(SAJ)
  • 在ミャンマー日本大使館、在カンボジア日本大使館

6.活動報告

※NGO議連の視察報告書はこちら(PDF)
■8月14日(火)

NGO議連の会長として、メンバーの原口一博、小宮山洋子、西村智奈美各衆院議員とともに、ミャンマー・カンボジア歴訪の旅に出発。今回の訪問では、両国における日本のNGOによる支援活動を視察する。

午前11時の飛行機で成田を出発。バンコクを経由してヤンゴンへ。現地時間の夜8時、降りしきる豪雨と雷の中、ヤンゴン空港に到着。大使公邸に向かう途中の信号待ちでは、大雨にもかかわらずジャスミンの花飾りを売る少年が車に近寄ってくる。
公邸に到着後、小田野大使とミャンマーの政治経済情勢について意見交換。小川参事官から2日間のミャンマー日程について説明を受ける。
ミャンマーは各国が経済制裁を行なっており、日本も大型のインフラ整備などは控えている。その結果、援助はNGOを通じた草の根的なものが中心とならざるを得ず、大使館とNGOとの連携が日本の大使館としては例外的にうまく行なわれていることが特徴だ。夜の9時半にホテルに着く。移動だけで12時間を要した長い一日となった。

■8月15日(水)

旅の疲れを癒す間もなく朝6時半にホテルを出発。今回訪れる東南アジアの農村部では、デング熱が流行っているため、体中に防虫スプレーを吹きかけて視察に備える。

車で4時間ひた走り、セーブ・ザ・チルドレン・ジャパン(SCJ)の活動サイトであるバゴー管区ジゴン地区に到着。SCJ事務所にてブリーフィングを受けた後、ジゴン町の病院を訪問。病院の医師の案内で、日本NGO支援無償支援資金協力で設置されたソーラーシステムや、入院病棟などを視察する。この病院では、SCJの支援で助産婦の妊娠中・出産後のケア研修が行われており、これまでに14人の助産婦が研修を終えたとのこと。
狭い農道を抜けてタピィーセイン村のクリニックを訪問。ここでは、看護士による栄養・保健教育が行なわれている。クリニック内の壁には多くの啓発ポスターが貼られている。保健に関する情報が極めて少ないミャンマーの農村部では、このような医療施設は人々が生活する上で非常に重要だ。外にはNGO支援無償によって設置されたトイレと井戸があり、衛生環境が改善されていることがうかがえる。
SCJの事務所でスタッフの皆さんが用意してくれたミャンマー料理をいただいたあと、ワッサポー村に移動。新設の地域保健所を視察。この保健所は46村、1万6000人をカバーしており、分娩室も設置されている。


次に訪れたカンニーコ村のクリニックでは、子どもを持つ家庭やコミュニティーを対象とした健康・栄養改善事業が行なわれていた。ここでも壁には多くの啓発ポスターが貼られている。天井から吊るされた袋に入れて行なう子どもの体重測定の様子を看護師が見せてくれた。集まった女性達から話を聞くと、研修のおかげで子ども達は健やかに育っているとのことだった。ある40歳位の女性に「元気な赤ちゃんですね」と声をかけると、「4人目の子どもです。いままでの3人とは成長が全然違うんです」と嬉しそうに語ってくれた。子ども達の笑顔からは、NGOの活動が目に見える成果を出していることがうかがえる。
バゴーでの視察が全て終わり、夕方ヤンゴンへ戻る。途中ミャンマー最大の黄金の仏塔、シュエダゴン・パゴダに短時間立ち寄る。雨季の東南アジア特有のスコールに降られたため、寺院の床が氷のように滑る。ミャンマーでは誕生日よりも誕生曜日の方が重要なため、自分の誕生曜日の神様が祭られた祭壇に水をかけてお参りする。
夜はヤンゴン市内でNGO議連主催の夕食会を開催。ミャンマーで活動しているNGO8団体と日本大使館の皆さんにお集まりいただき懇談。非常に厳しい環境にもかかわらず、多くの日本の若者がしっかりと活動していることに、改めて感心させられる。

■8月16日(木)

早々に朝食を済ませ、朝5時にホテルを出発。多くの托鉢僧に出会う。ミャンマーは敬虔な仏教国であることを実感する。ヤンゴン空港でAMDAの皆さんと合流し、6時15分の国内便で中央乾燥地帯のニャンウー(バガン)へ向かう。AMDAのニャンウー事務所に立ち寄った後、活動サイトのメッティーラを目指す。4WD車で悪路を延々と走り、3時間かけて視察地に到着。

最初にメッティーラ県立総合病院を訪問。以前はこの病院には小児病棟がなく、十分な小児医療が実施できない状況であったが、99年にAMDAの支援によって小児病棟が建設された。AMDAは入院している子ども達への栄養給食の提供をはじめ、医療器材の供与、医療スタッフへの研修も行なっている。栄養価の高い食事は、子ども達の早期回復につながっているという。他の病室も視察したが、一般の患者と同じ部屋に結核の疑いがあるという患者が寝かされていた。
午後からはフローピューカン村へ移動し、マイクロクレジット事業を視察。マイクロクレジットとは、貧困状態にある人々に無担保で少額の融資を行い、小規模の経済活動を支援する制度。AMDAはメッティーラ市内の34村、1,400人の女性を対象にこの事業を実施。融資以外にも保健教育などを組み合わせた包括的な活動を展開している。集まった女性達から話を聞いた後、融資を元手に営まれている養豚や小売店などを実際に見て回る。マイクロクレジット事業は、ノーベル平和賞を受賞したバングラデシュのムハマド・ユヌス氏によるグラミン銀行があまりにも有名。お金を借りることで生活の改善の第一歩が可能となり、また、事業計画をきちんと立てて実現し、借金を返済していく中で、人々の意欲が引き出されるということがよく分かった。

次に住民参加型の母子保健事業が行われているサッキンポー村を訪問。村人達が道の両脇に並んで歓迎してくれる。ここではAMDA、JICA、ミャンマー保健省の協力によって建設された補助保健センターを視察。地域住民と保健行政の連携のもと、診療活動、保険基金の活用、栄養不良児に対する栄養給食プログラムなどが実施されている。村人達の明るく元気な姿を見ると、日本のNGOがいかにきめ細かい活動を行なっているかがよく分かる。
メッティーラでの視察を終え、ニャンウーに戻る。途中、またしても激しいスコールに見舞われる。
夜はシャン料理の人形劇レストランで夕食をとる。シャン料理とは、ミャンマー東北部の代表的な料理で、見た目は中華に似ているが、味付けは甘くマイルドで非常に食べやすい。お店から出ると物売りの子ども達に囲まれる。一人の少女にせがまれて、カエルの置物を1ドルで買う。


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