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英国とドイツ ─ 試練に直面

 英国とドイツを訪ね、多くの政治家や有識者と意見交換してきました。直面するロシアの脅威、同盟国アメリカとの距離、ポピュリズム政党の躍進など欧州の現状を肌で感じました。
 
 英国は昨年、労働党が圧勝し、保守党から政権交代。しかし、スターマー政権は、移民問題や物価高対策など国民の期待に応えることができず支持率は低迷。新興政党で反移民を強調するリフォームUKの人気が急激に高まっています。
 
 保守党のスナク前首相、ハント元外相、労働党ベテラン議員と良い議論ができました。リフォームUKへの対応を質問した時に、ハント氏が既存の政党は、国民との対話能力を高めること、スピード感を持って政策実現することが大切だと述べたことが特に印象に残りました。日本に対しては、経済・安全保障両面で強い期待感を感じました。

英 スナク前首相(右)  英 スナク前首相(右)
 
 ドイツも5月にキリスト教民主同盟と社民党の大連立政権がスタート。その中で、極右政党のドイツのための選択肢(AfD)が大幅に支持率を増やしています。与党二党に加えて緑の党、合わせて7人の政治家と議論しました。

 ドイツでは軍事費をGDP比3.5%に増強することを決定し、徴兵制の復活も議論されています。国民の負担も増え、その理解を得るのが大変ではないかとの私の質問に対し、米国の欧州への関与が確実に減る以上、ロシアに対し欧州自身で対抗する必要があると断言する政治家が多かったことが印象に残りました。

 トランプ大統領の一方的関税政策や、ヴァンス 副大統領が欧州の民主主義を強く批判したことに対して、欧州では米国と距離を置く見方が思った以上に拡がっていると感じました。

 欧州は8年ぶり。時間と費用負担が大変ですが、直接対話することで多くのことを学ぶことができました。同行した3人の若手議員もいい経験になったと思います。今後の党の外交政策づくりに生かしたいと思います。



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