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経済安全保障法案―衆議院審議終了

 経済安全保障法案の内閣委員会における審議が終了し、本会議で可決されました。立憲民主党は、修正案を提出し、修正協議を行いましたが、実現しませんでした。説明不十分な点が多く、様々な問題があることは認識しつつ、法案の必要性は認めているため賛成しました。今後残された論点は、参議院における審議にゆだねられることになります。
 私は経済安全保障PT座長として、党内の議論をリードしてきました。4月6日には審議の最終段階で、岸田総理と質疑を行いました。以下、主なやりとりを示したいと思います。

 まず、総論として取りあげたのは、我が国が推進してきた自由貿易原則と経済安全保障との関係です。経済的手段によって、自国の意向を他国に押し付ける、自国に有利な形でルールを変更しようとするなどの新たなリスクに対して、経済安全保障という観点で対応することは大切だが、あくまで自由貿易が基軸だという私の指摘に対して、岸田総理は、委員ご指摘の通りだがバランスも大事だと答弁。日本は自由貿易の実現を重視してきました。米国や中国と異なり、肥沃な国内市場を持たず、加工貿易により経済成長してきたからです。経済安全保障の名のもとに自国優先主義や保護貿易拡大を招くことのないよう十分注意する必要があります。

 米中対立が深まる中で、今後の中国との関係をどう考えているのかとの問いに対しては、日本の国益に資する形で、対話と実務協力が必要と答弁。経済安全保障の議論の背景にあるのは中国の存在であり、私としては前提となる基本的なことを議論しようとしたのですが、あまりかみ合いませんでした。

 この法案は、政省令に多くをゆだねていることから、法律の実施状況を国会に報告すること、そして民間事業者に対する規制については必要最小限とすることなどを求めたのですが、いままでの委員会における小林大臣などの答弁以上のものはありませんでした。サプライチェーンに関し、民間事業者に実態調査する際の罰則、秘密特許の範囲なども従来の答弁の繰り返しです。あらかじめ相当詳しく質問内容を伝えた上での議論でしたが、残念ながら岸田総理の肉声を聞くことはできませんでした。参議院において、議論が深まることを期待したいと思います。

 経済安全保障PT座長としては、法案が定める4つの項目以外で国が対応しなければならないテーマについても今後党内議論を深めたいと思います。経済安全保障は、政治がしっかり対応すべき重要なテーマであることは間違いありません。同時に各国が自国の利益を重視するあまり、自由貿易体制に必要以上の例外を設けたり、民間事業者の自由な経済活動を制限することになっては、日本の中長期的な経済発展を阻害することになります。米中の対立が経済分野に過度に及ぶことになると、世界の経済成長の妨げとなったり、更なる対立を招くことになってしまいます。とても奥深い問題であり、深い議論が必要です。基本はしっかりと守りつつ、バランスのとれた議論を行っていきたいと思います。



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