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公務員定年延長廃案?――何より自分が大事の迷走劇

 安倍総理は検察庁法改正案だけでなく定年延長を含めた国家公務員法改正法案全体を廃案とすることに言及。新型コロナウィルスによる民間の雇用環境悪化を踏まえ、公務員の定年延長は早急すぎるとの批判があることを理由に挙げました。朝令暮改もいいところです。

 確かに公務員の定年延長についてはさまざまな議論があります。私が副総理としてこの問題を担当した当時も、人事院の65歳定年制導入の意見書提出がありました。私は関係者と議論を重ね、民間企業とのバランスを考え、見送りを決定しました。60歳定年退職制を維持しつつ、その後1年ごとに最長65歳まで再任用できることにしたのです。あれから8年、今回、そういう経緯も踏まえつつ、様々な観点から議論を重ねた結果、65歳までの定年延長を国として決定したはずです。安倍総理も「目的は高齢期の職員の豊富な知識・経験等を最大限に活用する点などにある」と発言しています。これから10年かけて65歳定年とするものであって、現在のコロナ危機は理由になりません。

 野党が求める幹部検察官の定年延長特例規定の削除のみでは、自らの非を認めることになるので、この際全部やめてしまえということなのでしょうか。これまで内閣としてしっかりと検討し、改正法案を決定し、国会でも政府・与党がその必要性を説明してきたこととの整合性が問われる事態です。

 私が最も問題と思うのは、国家公務員制度という国の根幹を定める法案を自己都合で簡単に廃案にしてしまう、あまりにも安易な姿勢です。自分を守るためには何をしてもよいとの安倍総理、もういいかげんにしてもらいたいと考えるのは私だけではないはずです。




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