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2015.01.10|夕刊フジ

岡田克也氏独占インタビュー 「政権任せられる政党」を示さなければならない(夕刊フジ 独占インタビュー)

民主党代表選は7日告示され、18日の投開票に向けて本格的論戦がスタートした。現時点で優勢と伝えられる岡田克也代表代行(61)は、夕刊フジの連載「ズバリ直球」(隔週水曜掲載)の特別インタビューに応じ、民主党を再生させる決意やプラン、選挙戦で激突する細野豪志元幹事長(43)や長妻昭元厚労相(54)への思い、安倍晋三政権と対峙して、政権を奪還する意気込みなどを語った。

 --年末年始、網膜剥離(はくり)で入院した。体調は万全か?

 「手術はうまくいった。まだ、少し左目がボンヤリしているが、痛みはない。あと数日すれば落ち着くと思う。大丈夫だ」

 --代表選出馬を決断した真意を聞きたい

 「この代表選は、民主党再生のラストチャンスだ。国民の皆さんに『民主党は政権を任せられる政党だ』と示さなければならない。私は20年以上、『政権交代ある政治』の実現を目指して政治活動を続けてきた。(自民党一強を許せば)新たな『55年体制』になりかねない。これは国民にとって不幸だ。このままでは死んでも死にきれない。自分が先頭に立とうと決意した」

 --なぜ、自分なのか

 「野党第一党の党首は、いつでも首相が務まる準備をして、その覚悟がなければダメだ。私は国会議員に初当選して以来、その努力を続けてきたつもりだ。そうした準備と決意がないと、例えば国会で首相と議論しても迫力が出ない。単なる口先の批判だけでは、首相や閣僚だけでなく、国民にも見透かされる」

 --民主党が国民の支持を失った理由を、どう分析しているのか

 「民主党は『消費者、納税者、生活者、働く人の立場に立つ政党』であると同時に、未来志向の『改革政党』だ。この基本スタンスは間違っていないが、政権時代は国民の期待に十分応えられなかった。この2年間も、改革政党の位置付けが後退した印象を与えた。民主党への不信を深刻に受け止め、党を根本的に立て直さなければならない」

--長妻、細野両氏をどう評価する

 「長妻氏とは個人的に親しい。社会保障や年金改革などで一緒に仕事をしてきた。細野氏は若いが政権時代、原発対応などで貴重な経験をした」

 --岡田氏は「堅い」イメージがある

 「プライベートはそうでもないが…(苦笑)。政治には国民の生活がかかっている。真剣に、真面目に取り組むのは当たり前だ。堅いのではなく、『一貫している。ブレない』と受け止めてほしい」

 --野党再編はどうか

 「代表選でしっかり議論すべき問題の1つだ。国会などでの野党共闘は否定しない。だが、維新の党の橋下徹最高顧問(前共同代表)は、以前から『民主党全体と一緒になる』とは言わず、『民主党の一部と一緒になる』と言い続け、わが党の支援団体・連合を名指しで批判してきた。非常に違和感がある。細野氏は最近、『まず自主再建』と語っているが、以前は『維新はじめ他の野党と一緒になる』との立場を明確にしていたはずだ。これは党の行く末に関わる重大な問題だ。ハッキリさせたい」

 --代表に選ばれれば人事はどうする

 「民主党には後がない。『オール民主党』でやる。最強の布陣を敷く。特に、若手や女性を積極的に起用したい」

 --安倍政権と、どう対峙するか

 「今年は戦後70年。安倍首相は新しい談話を発表するそうだが、これを間違ったら日本は取り返しがつかない。未来志向はいいが、過去への真摯な反省も含まなければならない。安全保障法制の整備も、憲法の原則に沿ったものにしないとならない。アベノミクスは全否定しないが、限界に近づきつつある。格差拡大も放置できない。財政再建も含め、どう軌道修正していくか議論したい。安倍首相とは与野党の幹事長時代から、長く議論してきた。国民のために、真剣勝負の議論を挑みたい」




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