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2011.08.22|記者会見

民主党幹事長としての記者会見(8月22日)

岡田克也幹事長/記者会見要旨
2011年8月22日(月)16時01分~16時30分
編集・発行/民主党幹事長室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
http://asx.pod.tv/dpj/free/2011/20110822okada.asx
http://www.ustream.tv/channel/dpj-channel
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■冒頭発言
○代表選挙の日程について

■質疑
○代表選挙の日程について
○マニフェスト検証について
○小沢元代表の処分問題について
○世論調査の結果について
○円高対策について
○第3次補正予算の編成時期について
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■冒頭発言

○代表選挙の日程について

【幹事長】先ほど役員会がありまして、今後の代表選の実施についての基本的考え方
と日程の案をご説明し、了解をいただきました。資料にお示ししたとおりであります
が、基本的考え方として3点。
 まず、現在の予定では公債特例法案が24日、そして再生エネルギー法案が26日
に成立する見込みであります。これは見込みです。したがって、仮にそういう見込み
どおりに26日に両法案が成立するということであれば、それを見極めたうえで両院
議員総会を開催し、正式な手続に入るというのが第1点であります。国会のことです
から、どうなるかはまだ不確定な要素が残っております。それから、決まったかのよ
うに言いますと、野党の中に「それは今後の審議次第ではないか」というご意見も当
然出てまいります。したがって、「2法案が成立した場合には」ということで仮置き
したものであることはご了解いただきたいといいますか、そういう前提で考えている
ということであります。まるですべて決まったかのように報じられますと、またいろ
いろな議論が誤解に基づいて出てくるということであります。
 それから2番目でありますが、首班指名をこの国会でやるかどうかということは、
これは何度も申し上げておりますが、今の執行部が決めることではなくて、新しく選
ばれた代表の判断であります。しかし、新しく代表が選ばれたときに、この国会で首
班指名を受けることができないということがあらかじめ固まって決まっているという
ことでは、これは、新しく選ばれた代表の選択肢を封ずることになってしまいますの
で、その選択ができるような日程立てをすべきであるということであります。新代表
が、この国会中に首班指名まで行くか行かないか、自らの判断で決められるように、
選択肢をきちんとつくっておく。日程的に若干の余裕を見ておくということでありま
す。
 第3点は、今までは1日間で候補者の締め切り、告示、そして投票までやっており
ました。こういった途中で代表がかわるケースではですね。しかし、それですと党と
しての討論会など本格的なものが開催できないことになりますので、これは今までに
ない異例の措置ですが、なるべくそういった討論会などが開催できるような日程立て
をしなければいけないということで、その点についても配慮する。
 この3つの考え方に基づきまして、具体的な日程案としては、配付資料にお示しし
たようなことを、現時点では想定しているということであります。「想定している」
と申し上げたのは、国会日程によって、26日までに両法案が成立しなければ、この
日程は再考しなければならなくなるということであります。
 両法案成立後、役員会、常任幹事会、中央選管、そして両院議員総会と、一連の手
続で選挙日程、それから特例規則、こういったものを決めなければなりません。中央
選管では実施要領とか細則も決めていただく必要があります。
そのうえで、投票日は29日の午前ということを考える。30日に首班指名を行い得
る、行うということではなく行い得る、ですね、そういう日程で考えたときに29日
の午前ということであります。
その間、当日26日中に告示ということも考えましたが、当日中に20人集めて届出
をというのはやや無理があるかと思いますので、27日の朝には告示をし、届出を受
け付け、締め切りということにしたいと思います。したがって、27日の朝以降、党
としての選挙運動期間に入るということであります。
 日本記者クラブから討論の申し出がございますので、これを優先的に考えたいと思
いますが、その他のメディアへの出席なども、これは候補者が最終的にお受けするか
どうか決めることでありますが、なるべく土曜日・日曜日といろいろなメディアに出
ていただいて、そして議論していただければと思います。
あわせて、現在では日曜日の午後ぐらいを考えておりますが、党主催の討論会、ネッ
ト中継をしたいと思いますが、これは少し長い時間をとって、最終的に徹底的に議論
していただくことを考えているところでございます。
 大体こういう日程立てで、そして29日の午前に両院議員総会を開いて投票、もち
ろん過半数を得る候補者がいなければ決選投票も含めて、午前中ぐらいには終わるこ
とを想定しているところであります。
 最初に申し上げましたが、あくまでもこれは(2法案が)26日には上がるという
前提での仮置きの日程であることを申し上げておきたいと思います。こういったこと
で全体日程を想定させていただいて、多くの国民の皆さんに、総理を決める選挙でも
ありますので、しっかりと、各候補者がどういう考え方を持っているかということを
知っていただく機会にしていただきたい。そして、党所属の国会議員、投票権を持つ
国会議員は、そういった国民の声もしっかりと踏まえながら、一人ひとりが判断し
て、投票していただくことだと思っております。

■質疑

○代表選挙の日程について

【共同通信・中久木記者】26日に2法案が成立したら、すぐに菅代表が辞任表明さ
れるというのは、既に菅代表に確認をとって了承されているか。

【幹事長】この日程は総理とよく相談しております。

【朝日新聞・南記者】「2法案が成立したら」という前提つきの日程案なので、野党
各党の協力が必要になってくると思うが、自公を含めて野党各党への協力要請は既に
されているのか、もしくは今後される予定はあるか。

【幹事長】これは今日、役員会で承認いただいたわけですが、正式には明日の常任幹
事会ということになります。常任幹事会を経て、国対から各国対委員長に、私からも
各党幹事長にお願いをしたいと考えております。

【朝日新聞・南記者】政治日程が詰まっている中、討論会の機会を極力確保するとい
うことで日程をお考えになったと思うが、総理を選ぶ代表選びということで、本来で
あればどのぐらいの時間を確保するのが望ましかったとお考えか。

【幹事長】“本来であれば”という議論はありません。実際に、実現可能な中で最大
限配慮して、適切なものを考えたということです。

【読売新聞・石川記者】29日に決選投票になった場合でも、午前中に終わることを
想定しているということで、かなり早い時間に両院議員総会が開会されるかと思う
が、具体的に何時ごろを想定されているか。

【幹事長】その辺は選管委員会でご議論いただくことなので、私が一義的に決めるわ
けにはいきません。ただ、その後の首班指名をやるかやらないかとか、それから各野
党と話を少しでもするかどうかを考えると、首班指名がもし30日に行われるとして
も、それはお昼になるわけですから、24時間ぐらいはあけるのが、今の執行部とし
ての、次に選ばれる方に対する礼儀ではないかと思っております。
ただ決選投票といっても、必ずしもそんなに時間がかかるわけではありません。国会
議員の投票だけですから。

【共同通信・中久木記者】実質、日本の総理大臣を選ぶ代表選挙で、政策なり考え方
を広く国民に訴えかけるのに、実質2日間の日程で十分とお考えか。

【幹事長】これは全体の日程、特に復興のための第3次補正の組み立てが遅れてしま
うことは避けたいことが1つございます。それから財務大臣会合(G7)が9月の初
めに予定されている。そこにはやはり、新しい財務大臣が行って説明すべきで、特に
経済、円高も含めて大変な状況にありますから、そこはきちっと説明する必要があ
る。そういうこと全体を考えたうえでの判断で、政治に「絶対」はありませんので、
相対的にこういう日程が望ましいと考えたものであります。
 もちろん、既に候補予定者は何人か名乗りを上げておりまして、テレビや記者会見
などでいろいろな質問を発しておられるわけですから、そういう形で前哨戦的にはも
う始まっているということであります。
 自民党の麻生総理が選ばれたときの総裁選挙を見ておりますと、かなり日にちは
とっておりますけれども、内容的には今、私が申し上げた党主催の、青年局主催の討
論会と、日本記者クラブ討論以外には、ほとんどありません。あとは街頭演説です。
街頭演説は国民に知ってもらう機会であるとも言えますが、自民党の場合には都道府
県連ごとに3票あって、それを党員投票したりする県もあると。別に決まってはおり
ませんが。今回の我々の場合は国会議員だけということですから、おのずから選挙の
やり方は変わってくるのは当然で、単純に自民党の総裁選と比較するのは適当ではな
いと考えています。

○マニフェスト検証について

【朝日新聞・南記者】今日、城島政調会長代理が朝の講演で、マニフェスト検証の結
果について、今週末か来週初めに報告できるという見通しを示された。この日程でい
くと代表選の期間とかぶってしまって、それを踏まえたうえでの代表選での政策論争
ができなくなるおそれがあるが、いかがお考えか。

【幹事長】代表選で、検証結果を踏まえて議論はできると思います。代表選がスター
トする前には出せるし、読めばすぐわかるわけですから。
 相当煮詰まってきておりますが、細かい表現で今、最終調整しているということで
す。検証委員会の中では完全に意見の一致は見られておりますが、少し注意深くやり
ませんと、重要な法案を抱えておりますので、最終的なミスがないように丁寧に、最
終的な詰めをやっているということです。

【朝日新聞・南記者】代表選がスタートする前には出せるということは、この日程案
で言えば金曜日には出せるということか。

【幹事長】まだ最終的に何とも申し上げられません。金曜日そのものが、両法案が
通ったときという想定のもとでの議論ですから、全体の日程を細かく申し上げるつも
りはありません。しかし、当然、代表選挙のときに議論できるようにはしたいと考え
ております。

【朝日新聞・南記者】幹事長は以前の会見では、総会を開いて党内で議論する場を設
ける考えを示されていたが、先週の会見では総会は開かないと。結果的に、執行部交
代の直前になって十分な議論ができない形で出すことになってしまったことについ
て、どのようにお考えか。

【幹事長】十分な議論はできております。検証委員会で9回やりまして、異論はあり
ません、現時点で。

○小沢元代表の処分問題について

【読売新聞・石川記者】小沢元代表の党員資格停止について、昨日のテレビ番組でも
幹事長は、党としてきちんとした手続を踏んで決定したものだから、新執行部でも変
えるべきではないというご意見を示されていた。既に候補予定者となっている方々の
中にはいろいろな意見が出ている。倫理委員長の渡部恒三先生が、挙党一致態勢を築
くべきだ、その見直しも考える必要があるというご意見を今日示されたが、お考えを
あらためてお聞かせいただきたい。

【幹事長】私がメディアで申し上げていることは、私自身は、党として決定したこと
であって、これは変えるべきではないと申し上げております。ただ、新しい執行部が
変えることを完全に否定しているわけではなくて、その際には理由を国民に対してき
ちんと説明するその必要が出てくることを申し上げているわけです。
 これは挙党態勢とか挙党一致とか、そういう話とは別の次元の話でありますので、
前から申し上げておりますように、一定の、何かあった場合に、この場合にはご本人
の強制起訴ということですが、そういう場合に党としてどういう扱いをするのかとい
うことをルールに基づいて、もちろんいろいろな議論がありましたが、党としての考
え方をまとめたものであって、挙党態勢とかそういうこととは関係がありません。党
員資格停止を解けば挙党態勢ができるというのは、論理的にもよくわからない話であ
ります。
 テレビでも少し申し上げましたが、今まで国会議員でご本人が起訴されたケース、
これはわが党だけではなくて基本的に、議員辞職されたり、あるいは離党されたり、
あるいは議員辞職(勧告)決議があったりというのが普通ではないかと思います。た
だし、今回の小沢元代表の場合には強制起訴ですので、普通の起訴とは違うというこ
とで、裁判の結果が出るまでは党員資格停止、そして裁判の結果を見てその後のこと
を考える、こういうふうにしたもので、私は非常に論理的にも一貫しているし、適切
なものであると。だからこそ、常任幹事会でも最後はほとんど異論なく決まったと
思っております。

【フリーランス・安積記者】小沢氏の件ばかり話題になっているが、それ以外の、例
えばこの間の不信任で棄権して党員資格停止になった方々は、どうお考えになるか。

【幹事長】それは既に期間を決めて、そういった形で党員資格停止になっているわけ
ですから、それを変えるという話は出ていませんし、それの合理的な理由も見当たら
ないと考えています。

【朝日新聞・南記者】候補予定者から発言が出ていたり、“小沢詣で”も報じられて
いる。小沢元代表の処分問題が代表選の争点になっている状況についてどのようにお
考えか。

【幹事長】そういうことについて、あまり幹事長の立場で言うべきではないと思いま
す。個々の候補予定者の方がどういう行動をとっているかとか、そういうことにコメ
ントはいたしません。
ただ、私が今回の小沢元代表の処分の問題で、これは数カ月かかりましたし、ずいぶ
ん反対の方もいらして、なかなかタフな決定だったと思いますが、それはやはり公党
としてきちんとルールに従ってやると。突然ルールが変わるというのは、今まではほ
とんど除名しているわけですから、そのルールが変わることがあってはならない。国
民の信頼が第一だ、という観点で決めたことであります。

○世論調査の結果について

【テレビ朝日・千々岩記者】弊社の世論調査で、次の党代表に前原さんが約3割で圧
倒的なトップを取った。そのご感想と、前原さんという政治家に対するご所見があれ
ばお聞かせいただきたい。

【幹事長】個別の候補者に対してのコメントは、私はいたしません。幹事長ですか
ら。

○円高対策について

【日経映像・奥田ディレクター】円高対策で、昨日、テレビで「中小企業を中心に一
定の対策が求められる」とおっしゃったが、具体的なご意見を伺いたい。

【幹事長】これは政策ですので、政府においてご検討いただくことが基本だと思いま
す。あまり党が先走りする話ではないと思いますが、よく相談していきたいと思いま
す。
 この超円高が続いていくことは、中小企業あるいは輸出関連企業に大きな影響を及
ぼす、そういう事態でありますので、政策的に対応できる、そのことに万全を尽くし
ていかなければいけないと思います。財政的な出動が必要だということであれば、予
備費を使うことも一案であると申し上げたところです。

○第3次補正予算の編成時期について

【読売新聞・石川記者】昨日のテレビで、9月中は難しくて10月になりそうだと言
われていたが、遅れるのは代表選などが影響しているのか。

【幹事長】それもないわけではありません。だからこそ、あまり時間をかけるわけに
はいかないということはあります。
 大きな予算になりますのでそれを組み立てる、予算というのは歳出だけではなくて
歳入もありますから、歳入についても13兆円、それに年金の2.5兆が加わった1
5.5兆円について、どういう手当てをするか。税制措置とそれ以外。それ以外につ
いては、党内で城島政調会長代理のところでだいぶ議論を詰めてきてもらっています
が、それがどのくらい出てくるのか。それから税制措置で賄うとして、何税でやるの
か。基幹税中心ということにはなっておりますが、何税でやって、何年ぐらいでやる
のか。こういう議論は党の中でもやらなければなりませんし、その上で、与野党で協
議しなければなりません。他方で大きな歳出の積み上げも必要です。
 そういったことを考えますと、それに1週間や2週間で結論を出すのは非常に厳し
いだろうと思います。そして、そういったものがまとまったうえで、実際に計数整理
をして印刷に回すということになると、従来どんなに短くても、その後3週間はかか
りますね。そうすると、3週間プラス3週間ということになれば、内閣がいつスター
トするのかにもよりますが、9月いっぱいは非常に厳しい。10月だって、ちょっと
うかうかすれば10月の終わりに近くなってしまいかねない。しかし、それでは被災
地の皆さんに申しわけないですから。そういうかなり厳しい日程の中で、いろいろな
ことを考えているということであります。




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