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2009.05.05|TALK-ABOUT [ブログ]

「和郷園」を視察―消費者を向いて、売ることを考える

先日、千葉の農事組合法人である「和郷園」さんの視察に行ってきました。

最近、農業やこれからの農政のあり方を勉強するなかで、現場をとにかく見ようということで、地方の候補者の応援に行った折にも、様々な現場を見させていただいていますが、今回は比較的東京から近い千葉県香取市の和郷園さんをお訪ねしました。

ここは、マスコミなどでも取り上げられることが多いわけですが、専業農家をネットワーク化することによって、非常に成功している試みの1つだと思います。

農産物を作ることまずありきではなくて、大手の生協やスーパー、あるいは外食産業とあらかじめ契約をして、どれだけのものをいくらで売ると決めたうえで、それを契約している専業農家にお願いをして作ってもらう。

最初から値段が決まっていることが大きな特徴で、作ったものをいかに売るかというよりも、まずいくらで売るかということがあって、それに合わせて生産するというところが、非常に他のところと違うところではないかと思います。

もちろん、コストを下げるための努力ということも大変なものがありまして、例えば規格外といいますか、一例を挙げれば大きすぎるサツマイモ、そういったものをカット野菜にして販売をしたり、あるいは冷凍をしたりして販売する。

大きすぎるものもカットすることによって、あるいは冷凍食品に加工することによって、大きすぎることが別にマイナスでもなんでもない。

本来であれば捨ててしまうような部分に関しても有効利用し、最終的に使えないものに関しては、それを肥料として再生しているということで、無駄なものをなるべく出さないような仕掛けがそこになされているわけです。

冷凍したものを戻した、ほうれん草のおひたしやとろろ芋を試食させていただきましたが非常に美味しい。あるいは、ミニトマトなど生産しているものも、いままで食べたことのないような美味しさで、非常に努力をしながら、もともとは当時の若い人たちが集まって産地直送から始まったそうですが、それがどんどん進化していって、専業農家が集まって「和郷園」を構成し、そして普通と比べれば2割くらい高く付加価値を付けて売っている。そして無駄がない。そういう中で成り立っている。そういう非常に新しい試みでした。

すべてがこういう形で出来るとは思いませんが、大事なことは、農産物を単に作るということではなくて、作ったものをいかに売るかということも含めて、そして、消費者のほうを向いて生産していくという姿勢が大事ではないかと改めて感じました。

※ブログの動画版は

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