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最新鋭植物工場-大きな可能性に期待

 地元いなべ市大安町に巨大な農業用ハウスが建設されました。前から気になっていたのですが、訪ねてみました。
 会社の名前はアグリッド(=AgriD)。日本トップクラスの先進的農業を三重県で営む浅井農園さんと、売上高5兆円の自動車技術・システム分野における世界トップクラスのメーカーで、大安町に大きな工場を持つデンソーさんの合弁会社です。トマトを作っています。

 私もいままで大規模な農業用ハウスは度々視察してきました。しかしこの施設は4haと極めて大規模であるだけでなく、浅井農園の蓄積されたトマト育成ノウハウと、デンソーの世界屈指の競争力を持つ製造業としての制御技術、省人化技術などを結集して完成したものです。私にとって驚きの体験でした。

 トマトを育てるための環境制御だけでなく、ロボットを使った収穫や集果したものを運ぶシステムなど、まさに日本の得意とする製造業(モノづくり)の知恵と経験が生かされています。一人ひとりがタブレットを持ち、人がより負担少なく効率的に働くことや、昼は人、夜はロボットが収穫するなどの役割分担が試みられています。この大安町の施設は、モデル実験場の機能も併せ持ち、今後大規模施設だけでなく農家が自ら運営できる規模のシステムの開発や、トマト以外の作物への応用技術の開発・実施も視野において運営されているということでした。

 日本の誇る自動車産業で培ってきた、モノづくりの知見のノウハウを農業分野に本格的に応用する試みで、大きな期待がもたれます。農家にとっても使い勝手の良い最新のシステムが安いコストで導入できることになれば、その効果は大きいと思います。日本の農業に大きな変革をもたらす可能性があり、将来が楽しみです。そしていただいたトマト、おいしかったです!


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