ホーム > トピックス > TALK-ABOUT [ブログ] > 2017年の世界情勢──大きな変化の予感、身が引き締まる思い

トピックス

2017年の世界情勢──大きな変化の予感、身が引き締まる思い

先日、友人である欧州人がこう語っていました。「今まで、新年を迎えて、希望に満ちた年になることを希望、または期待してきたが、今年に限って言えば、そういった希望や期待は全く持つことができない1年ではないか」というものです。

確かに今、世界を取り巻く環境は大きく変化する、しかも悪い方に変 化する。そのような予感を持つ人は多いと思います。

すでに新年になって、例えば、20日にアメリカ大統領になるトランプ氏がツイッターで、トヨタ自動車のメキシコ工場建設について批判をしました。トヨタだけではなくて、米国のメーカーに対しても同じような批判をしているのですが、世界のリーダ国家である米国の大統領になろうとしている人が、個別企業を取り上げて批判をする。しかも、本来企業がどこに投資をして、工場を造るかということは、全くの企業判断であるにもかかわらず、それに介入する。こんなことは前代未聞です。

トランプ大統領のもとで、経済、そして何よりも安全保障がどうなるのか。私も含め、多くの人が不安を持って見守っています。

ヨーロッパも、フランス大統領選挙の結果如何によっては、EUの分断と解体が本格的に進んでしまうかもしれません。日本を取り巻く環境を見ても、中国の軍事力を誇示するかのような活動や、あるいは慰安婦に関する合意をめぐっての韓国の対応など、これからの1年が混乱の1年になってしまうのではないかということが懸念されます。

もちろん、悲観的になっても仕方がありません。大きな変化は、チャンスもでもあります。平和に、そして豊かに暮らすことができる日本を目指して、政治がしっかりと対応していかなければならないと改めて感じています。大きな変化の予感を前に、まさしく身が引き締まる思いです。



コメント
  1. 福田典子 より:

    おっしゃる通りと思います。
    チャンスもあるはず。
    宜しくお願いします。

  2. こーたん より:

    みんな、これまで当たり前のように話せていたことが話せなくなり、保身のためトランプ支持を口にせざるを得なくなる事態がアメリカでは始まっているのでしょうか?息苦しい。

  3. tuneo morimura より:

    おっしゃる通りですね。我が国の駐韓大使を一時帰国させたのは火に油を注いだのではないでしょうか。トヨタ自動車がトランプ氏の剣幕に1兆円出すというのもおかしな話。それなら、安倍さんが「ちょっと待て、大統領になってから政府を通じて話し合おう」といっても良いのではないでしょうか。もっとも、そんな根性は無いと見ますがね。2017年は本当に暗雲が垂れ込めた大洋に帆船で航海するような不安を感じます。

  4. haseyanasunaro より:

    こんな時こそ民進党が先頭になって日本を世界から孤立しないように指導していってもらいたい。再度政権を取るつもりで頑張れ!

  5. 党員 中西 俊 より:

    アメリカ追随外交では「トランプ大統領のもとで、経済、そして何よりも安全保障がどうなるのか。私も含め、多くの人が不安を持って見守っています」ということになるということです。日本独自の「格差の是正、貧困の撲滅、宗教間対立の和解」の外交を進めることが、日本の安全保障、ひいては世界の安全保障になります。
    「EUの分断と解体」もアメリカ大統領選てのトランプ氏の勝利も、日本の低賃金と非正規雇用の拡大も、すべてグローバル化の負の影響に対する為政者の不作為の結果なのです。負の影響であることを認めることが第一、そして対策をとることが負の影響を軽減、上手くいけば解消することになります。
    「中国の軍事力を誇示するかのような活動」中國が大国であることを自認させて、北鮮を含む東アジアの平和を確立るために、中國、北鮮、韓国、日本4ヶ国の相互不可侵条約の締結をすすめるべきです。これがまた、北鮮の核廃止や拉致問題解決を含む北鮮・米国の平和条約の締結への確かな前進になります。
    「慰安婦に関する合意をめぐっての韓国の対応」政府だけでなく与党議員も含めて、悪いことは「悪かった」と素直に謝ることが第一です。そして「少女像」に一礼するなど行動に表すべぎす。それでも騒ぐ人たちがいると思います。それにも誠意をもって対応します。その上で「少女像」があれば、韓国の一つの風物として静かに見ればよいと思います。
    こういうことが、世界に日本の存在を示すことになります。

  6. BUSINESS LIBERALISMこと 松崎宣明 より:

    岡田前代表がおっしゃられているように、2017年以降、世界を取り巻く環境は大きく変化すると思われます。

    状況が大きく変化する最大の要因はトランプ政権の誕生です。そのため、トランプ政権の予想される内政・外交政策について、気づいた点をご報告させて下さい。

    一言で言うと、トランプ政権は、雇用拡大を唱えて国民の支持を引きつけつつ、実質は、石油・ガス産業の利害を最大限追求し、中国の台頭を挫(くじ)くことを目的とする政権になると思われます。


    1. トランプ政権成立の背景

    トランプ氏は、選挙期間中、一貫して石油・ガス産業の利害を代弁し続けました。当初泡沫候補であったトランプ氏がメディアの注目を浴び続けた背景には、石油・ガス産業の強力なバックアップがあったものと思われます。

    ただし、石油・ガス産業保護だけでは選挙に勝てません。そのため、トランプ氏は、失業と生活不安におびえる白人層の不満・不安の声を取り込むことで、大統領選挙に勝利しました。


    2. 予想される国内政策

    (1) 雇用拡大政策

    トランプ新政権は、当面、雇用の拡大へ向け、様々な政策を打ち出すと思われます。また、記者会見をバイパスし、国民に直接語りかけるための方法として、今後もツイッターを多用すると思われます。

    トランプ氏は、すでに国内外の自動車メーカーに対し、メキシコからアメリカ国内へ工場を移すよう求めました。連邦議会では、共和党が上院でも下院でも多数を占めており、国境税が設けられる可能性があります。

    また、トランプ次期大統領は、大規模な国内のインフラ整備を行い、雇用を拡大するとしています。ただし、アメリカの連邦予算は、すでに法律で支出が決まっている項目(いわゆるENTITLEMENT)が、その大部分を占め、政府に大規模なインフラ整備を行う財源はありません。民間企業の投資に期待することになると思われます。

    さらに、トランプ次期政権が、公約通り減税を行うとすれば、財政出動の幅はより狭くなります。このため、トランプ次期大統領は、議会共和党と協力して、オバマケア(国民皆保険)を廃止し、少しでも歳出を抑えようとすると思われます。

    (2) 石油・ガス産業の保護優遇政策

    産業政策の面では、石油・ガス産業の利害が最大限追求されることになると思われます。環境破壊につながる重質油パイプラインの建設や沿岸部での石油掘削の許可が拡大し、土壌汚染・水質汚染につながるシェールオイル・シェールガスの生産も拡大するでしょう。

    また、オバマ政権下で実施された、再生可能エネルギー普及のための様々な措置が撤廃されるでしょう。

    (3) トランプ政権に対する各国政府・州政府による対抗措置、司法によるチェック

    上記のようなトランプ政権の政策に対しては、国内外から様々な反発が生じることが予想されます。

    高い関税で国内企業を保護することは、WTOのルールに違反するため、各国がアメリカをWTOへ提訴する可能性があります。すでにメキシコは、報復措置の検討に入っています。

    各州が連邦政府に反発する動きがあります。たとえば、カリフォルニア州知事、オハイオ州知事は、地球温暖化に懐疑的なトランプ次期大統領に対し、再生可能エネルギー普及を含む気候変動対策を、それぞれの州で一貫して継続して行くと宣言しています。

    アメリカの司法は政府から独立しています。トランプ次期大統領が、大統領令で企業活動を規制しようとすれば、連邦最高裁が立て続けに違憲判決を出すでしょう。(Youngstown Sheet & Tube Co. v. Sawyer 1952)

    なお、アメリカ国民は行政府と議会のバランスを取ろうとするため、2年後の中間選挙では、上院でも下院でも、民主党が大きく議席を伸ばすことが予想されます。


    3. 予想される外交政策

    (1) 中東における紛争・混乱の激化の可能性

    トランプ次期政権は、これまでアメリカがとってきた、ロシアおよび中国と同時に対抗する姿勢を改め、ロシアとの関係融和を図ろうとするでしょう。

    ロシアの経済および国家財政は石油・ガス産業で成り立っており、このため、石油・ガス産業の利害を追求するトランプ政権とロシアとの間で、利害が一致する可能性があります。

    たとえば、原油価格・天然ガス価格が上昇することは、アメリカの石油・ガス産業にとっても、ロシアにとっても有利に働きます。それだけ、増収・増益につながるからです。他方、原油や天然ガスの輸入に依存している中国や日本にとっては非常に不利に働きます。

    中東地域で紛争が拡大すれば、原油価格が上昇し、それにともない天然ガス価格も上昇します。現在シリアでは停戦が成立していますが、根本原因であるイランを中心とするシーア派イスラム教徒とサウジアラビアを中心とするスンニ派イスラム教徒との対立は、激化する危険性を常にはらんでいます。

    今後仮にイランとサウジアラビアの関係が悪化しても、アメリカは迅速に事態の収拾を図ろうとしないかも知れません。というのも、アメリカでは、シェールオイル・シェールガスの生産が拡大し、石油自給率が上昇、輸入依存度は24%にまで下がっているからです。1970年以来の低水準です。しかも、中東湾岸諸国からの輸入は、輸入原油全体の16%にしか過ぎません。むしろ、中東地域の不安定化によって原油価格が上昇した方が、アメリカの石油・ガス産業にとっては有利となります。

    トランプ次期政権で国防長官に就任するマティスは、3年前まで中東地域を所管するアメリカ中央軍の司令官を務めていました。本来、文民統制のルールにより、軍人は軍務を離れてから7年以上経ったあとでないと国防長官には就任出来ないのですが、今回、議会共和党が特別法を制定、マティスは特例により国防長官に就任します。ほとんど現役の中央軍司令官と変わらないマティスを国防長官に就任させる背景には、今後の中東における紛争・混乱の激化があるのかも知れません。

    (2) 2020年に向けて台湾危機発生の可能性

    原油価格および天然ガス価格の上昇は、原油・天然ガスの輸入に依存する中国経済に打撃を与えます。さらに、中東における紛争が激化すれば、中東からの原油・天然ガスの輸入そのものが難しくなるかも知れません。

    かつて1989年の天安門事件は、民主化を求める学生の運動がきっかけとなって発生しましたが、その背景には、原油価格上昇による物価の高騰とこれに対する中国国民の不満があったとされています。

    今後、仮に原油・天然ガス価格が急上昇すると、中国国内の物価高騰を招き、再び中国国民の不満と政府批判が強まる可能性があります。さらに、中東からの原油・天然ガスの輸入そのものが難しくなれば、軍の作戦行動にも影響が出ます。

    もし、そのような状況の下で、台湾が事実上独立を宣言した場合、中国としては、武力による介入を行うことが非常に難しくなります。

    仮に中国が、「反国家分裂法」に基づき、敢えて台湾独立阻止のため武力を行使すれば、アメリカは、中国に対し経済制裁を行い、中国の弾道ミサイル・巡航ミサイルの届かない遠距離から海上封鎖を実施する可能性があります。中国の輸入・輸出が非常に制約されることになります。

    (3) アメリカに対するロシア・中国の対応、再生可能エネルギーの普及拡大

    プーチン大統領は、トランプ政権がロシアとの関係を改善しようとしているのは、アメリカが唯一のスーパーパワーであることを維持するためであり、アメリカが中国の台頭を挫いたあと、次はロシアの力を弱めようとするであろうことを誰よりも良く分かっています。そのため、ロシアは、中国との関係を損なってまで、アメリカとの関係を改善しようとはしないでしょう。あくまでもロシアにとって有利な範囲内で、限定的にアメリカとの関係を改善するでしょう。

    また、中国も、中東の不安定化や台湾危機を始め、今後生じ得る事態を十分予測しています。中国は、外交的にも軍事的にも、アメリカの機先を制する行動に出ると考えられます。そのため、トランプ政権の思惑通りには、事態は推移しないものと思われます。

    一方、原油価格および天然ガス価格の上昇は、世界的な再生可能エネルギー普及拡大を、いっそう促進することになるでしょう。


    4. 日本の取るべき対応・政策

    中東で紛争が起こった場合、日本は、高値での原油・天然ガス購入を強いられることになります。また、アメリカは、日本に対し、海上自衛隊、航空自衛隊、陸上自衛隊を中東地域へ派遣するよう要請すると思われます。

    そのため、日本は、中東地域の紛争が激化する前に、中東地域安定のための仕組み作りを行うことが必要であると思います。イランの核開発問題を扱った「6 Parties Plus 1」に、日本およびトルコが参加し、中東地域の安定化を促進することが考えられます。

    岡田前代表がおっしゃられているように、大きな変化は、チャンスでもあります。中東地域の不安定化に備え、日本における再生可能エネルギー普及拡大を加速化させることが必要であると思います。水素エネルギー革命を推進し、中東地域の紛争に左右されないエネルギー・電力供給の仕組みを作ることが必要と思われます。

    民進党を始めとする野党は、(1) 中国との良好な外交関係を回復すること、(2) 東アジアの平和を維持するため、北東アジア非核兵器地帯の設置と、台中関係の平和的推移を実現すること、(3) 中東地域安定のための外交的枠組みを構築すること、(4) 持続的成長につながる再生可能エネルギー産業や電気・水素自動車関連産業を成長の柱とすること、(5) 拡大する中国消費市場の実需に基づき景気拡大を実現すること、を主張すべきです。

    早急に総選挙を実施して政権を交代すべきです。平和主義と民主主義に立脚した新しい政権を樹立すべきです。


    参照資料:
    (1) “The Crisis Nobody’s Talking About: America’s Entitlement Crunch”, Milton Ezrati, October 21, 2016, The National Interest
    http://nationalinterest.org/feature/the-crisis-nobodys-talking-about-americas-entitlement-crunch-18135

    (2) “How much oil consumed by the United States comes from foreign countries?”, U.S. Energy Information Administration
    http://www.eia.gov/tools/faqs/faq.cfm?id=32&t=6

    (3) “How much petroleum does the United States import and export?”, U.S. Energy Information Administration
    http://www.eia.gov/tools/faqs/faq.cfm?id=727&t=6

    (4) “China needs to prepare for US energy independence”, Lin Boqiang, January 8th 2017, The Global Times
    http://www.globaltimes.cn/content/1027760.shtml

コメントを返す

入力エリアすべてが必須項目です。メールアドレスが公開されることはありません。

内容をご確認の上、送信してください。


TOP