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2014.03.28|国会会議録

平成26年2月20日 第186回国会 衆議院予算委員会「集団安全保障と憲法9条、集団的自衛権」

○岡田委員 民主党の岡田克也です。
 まず、集団安全保障と憲法との関係について、総理の見解をお聞きしたいと思います。
 集団安全保障については、この場でも余り議論されておりませんが、国連決議がある場合の多国籍軍への自衛隊の参加の問題であります。
 従来の政府の憲法解釈は、国連決議があったとしても、多国籍軍への参加は各国の判断に委ねられており、その意味で我が国の行為である、したがって、国権の発動たる武力の行使に該当し、日本の自衛隊が多国籍軍で武力行使することは憲法九条に反する、これが従来の政府解釈であります。
 そもそも、国連決議に基づく集団安全保障については憲法九条による国権の発動ではない、したがって、憲法九条の問題ではない、そういう議論もあるわけでありますが、政府は、それは日本の判断が加わっている以上、九条の問題であるというふうに考えてまいりました。
 この基本的考え方について、何か変更を加える、そういうふうに総理はお考えなんでしょうか。

○安倍内閣総理大臣 今委員が御指摘になったような点について、安保法制懇で議論をしているところでございまして、政府としては、この安保法制懇の議論の結果を待ちたい、こう思うところでございます。
 この懇談会の中での議論については、一部をちょっと御紹介させていただきますと、例えば、国連の集団安全保障系統の活動については、これまでのように憲法九条に絡めて議論するのを改めないと解決ができないのではないか、国連の集団安全保障に関係する活動は憲法九条とは次元が違うということを明確にした方がよいという御意見や、あるいは、国連のやることであれば何でもよいとすると違和感を感じる国民も多い、国連の集団的安全保障措置であっても、憲法上の制約があるのか、主権国家としての自然権としての制約があるのか等については検討していく必要がある、そしてまた、国連の集団安全保障措置への参加については、基本的には我が国が当事国である国際紛争を解決する手段としての武力行使には当たらず、憲法上、禁止されていないと解すべきであるというような議論があるわけでございまして、いわば、いわゆる自衛権の発動ではなくて、国連の判断による、決議によるものであれば、いわば集団安全保障の中における警察権の行使に類似するものではないか、そうした議論もあるわけであります。
 いずれにいたしましても、今委員が御指摘になった点も含めて、この安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会、いわゆる安保法制懇において議論をしているところでございまして、この結論を待ちたい、このように思っているところでございます。

○岡田委員 今の御紹介された意見を聞きますと、憲法九条の問題でないというのが多数であるというふうに思うわけでありますが、またそういうふうに私も聞いておりますが、これまた憲法九条の解釈の抜本的な変更であります。
 もちろん、そういう考え方は前からありました。これは自民党の小沢調査会の意見がまさしくこういうことで、その考え方に今自民党が立たれるというのは、私、やや奇異な感じもするわけですが、もしそういうことであるとすると、これまたどこまで憲法解釈の変更が一内閣でできるのかという問題になると思います。
 参加について我が国が決める以上、我が国の行為である、したがって、国権の発動たる武力の行使に該当するというその考え方を変えるのであれば、それはそれできちんとした論理がなければなりませんし、今までの積み重ねとの関係で、そう簡単にできることではないということは申し上げておきたいと思います。
 そこで、集団的自衛権についてお聞きをしていきたいと思います。
 総理の先般の御発言、先ほど岩屋委員も紹介されましたが、最高責任者は私であって、選挙で国民の審判を受けるのも私である、そういうふうに集団的自衛権の憲法解釈に関して言われました。
 私は、これは、あたかも総理がお一人で集団的自衛権をめぐる憲法解釈を変えられるような印象を与え、非常に傲慢な、そういう印象を与えたと思うんですが、総理は一人で憲法解釈の変更はできるというふうにお考えなんでしょうか。

○安倍内閣総理大臣 先般もこの委員会におられたら御理解いただけると思いますが、御指摘の私の答弁は、議事録を読んでいただければ御理解いただけると思いますが、行政府における憲法の解釈については内閣が責任を持って行うものである、これは当然のことであろうと思いますし、先ほど法制局次長から答弁をさせていただいたとおりであります。
 あのときは、いわば、基本的には、我々安倍政権の基本方針としては、こうした国会の場において、内閣としての憲法解釈等について、また法解釈について、法制局長官をもって答弁に充てております。いわば、それは、専門的知識のもとにおける事実関係についての答弁でありますから法制局長官が行うわけでございますが、これは、民主党政権のときには法制局長官を答弁させていなかったということがあると記憶しておりまして、担当大臣というものがいたと記憶しておりますが、我が党では、そうではなくて、いわば法的専門知識を持っている法制局長官によって答弁をさせます。
 しかし、それを政府として決める、行政府における憲法解釈については、これは法制局長官が決めることではないわけでありまして、もちろん法制局もその検討に当たって大きな役割を担っていくわけでありますから、内閣が責任を持って決めていく、そして内閣において最終的な責任を私が負っているわけでありまして、そうした解釈。
 もちろん、また憲法解釈については、三権分立、いわば私と法制局は同じ行政府でありますから、その責任者は私であるということを明確にしなければならない。あのとき何回も何回も、あれについては大きな方針であるので私が答えようとしたけれども、法制局次長に答弁を求めたので、いや、これは私が答弁すると言っているんだから私が答弁しますよと言ったわけでありまして、もちろん、私が常に答弁するということではなくて、従来からのように、多くの御質問に対しては、今後も法制局長官が答弁に当たることの方が多いと思いますよ、この分野においても。
 しかし、この最終的な課題について私がどういう方針で今進めているかという説明でありますから、私が答弁すべきだということで答弁をさせていただいたわけでございます。私が内閣総理大臣として内閣を代表して責任を持って答弁をしている、これは当然のことを述べたわけでございます。
 そして、集団的自衛権の問題については、私がたった一人で決めていいということは今まで言ったことがないわけでありまして、これは、今までの積み上げもあって、国民の理解も大切であります。だからこそ、これは、今まさに安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会において検討を行い、そして、この検討を受けて、内閣としてどう解釈をしていくかということを詰めてまいります。
 当然、法制局を中心にその議論も行っていくわけでありますが、また、与党とも協議をしながら、そして最終的には、その上において閣議決定をしていくという方向になっていくんだろう、こう思うわけであります。
 その上において、実際に自衛隊が活動していくためには、その根拠法が必要であります。その根拠法をつくって、その上において、自衛隊が新しい解釈において行動できるということになっていく。しかし、それが必要かどうかということも含めて、今、法制局で議論をしているわけであります。

○岡田委員 総理、なるべく答弁は簡潔にお願いしたいと思います。
 ただ、今の答弁に関して、私、まず申し上げたいことは、法制局長官はおられませんよね。検査入院ということで、非常に長い検査入院、そういう検査が果たしてあるのかというふうにも思います。法制局長官がないままこの予算委員会で審議が行われているわけで、私は、早く国会に戻ってきていただいて、そして、この予算委員会でしっかりと法制局長官から答弁を聞きたいと思っておりますので、そこはぜひ、長官に早く戻っていただくということと、長官が戻った上でこの予算委員会できちんと議論するということについて確認しておきたいと思います。
 その上で、総理がいろいろ言われましたが、憲法解釈の変更は内閣で行うということですが、しかし、集団的自衛権の問題は、歴代内閣が、集団的自衛権の行使は憲法九条は許容していないということを言ってこられたわけです。その解釈を変えるということですから、それは安倍内閣、一つの内閣で簡単に変えられるものではない。
 だからこそ総理はいろいろ手続をしておられると今言いましたけれども、これは内閣もそうだし、国会もそうですよ。国会で、内閣のさまざまな、特に集団的自衛権の行使は憲法で許容されていないという解釈を国会の多数は受け入れて、その前提でさまざまな議論をしているわけですから、これはやはり国会でもきちんとした議論がなければ、内閣が集団的自衛権の行使の解釈を変えます、憲法解釈を変えます、それで済む話ではない。にもかかわらず、総理が、私が決めますというような答弁をしたことが、私は非常に傲慢な印象を与えたんだというふうに考えております。
 これはまた後ほど申しますけれども、国会におけるしっかりとした議論ということを申し上げておきたいと思います。
 そこで、今総理は、スケジュール的なことも言われました。先般の海江田代表に対しても、こういうふうにお答えになりました。まず、安保法制懇の結論を得たところで、与党においてしっかり議論をする、必要があれば、解釈をどう判断するかということについて、政府一体となって、法制局を中心に判断する、その上で、自衛隊をどう動かしていくかについて、根拠となる法改正が必要となるので国会で審議していただく、こういうふうに言われました。
 その総理の答弁をもとに、予想されるスケジュールというものをつくってみました。この一、二、三、四が、今私が読み上げたもので、総理が先ほどお話しになったことであります。
 四月に安保法制懇において結論が出るというふうにされています。与党において議論をする。そして、必要があれば法制局を中心に判断をして、これは私の想像でありますが、その後、憲法解釈変更の閣議決定をされるのではないか。これは与党の調整がどのぐらいかかるかにもよりますけれども、初夏ぐらいにはそういうふうになるのかな。そして、具体的に根拠となる自衛隊法なり個別法の改正あるいは法制定について国会で審議をする。これは、秋になるのか、あるいは、最後にあります日米防衛協力のガイドラインの見直しが年内ということになっていますから、その後でそういう法案が出てくるのか。
 こういうふうに想像するわけですが、大体こういう流れで総理はお考えですか。

○安倍内閣総理大臣 四月とか夏とか、これはわかりません。まさに、いつということではなくて、安保法制懇において深く広い議論をしていただきたい、こう思っておりますので、時期、期限ありきではなくて、今議論が行われているわけであります。しかし、中身としてどういう進め方をしていくかということについては、安保法制懇において結論を出していただく。
 ただ、今、先ほど岩屋議員との間で議論になっておりました、武力攻撃に至らない段階における自衛隊の武器の使用等の課題についての議論もしておりました。
 シームレスにしなければいけないという観点から、さまざまな議論もしておりますので、多少時間がかかるかもしれませんが、この結論を得た上において、先般も答弁をいたしましたように、法制局を中心として、政府としてどう解釈を変えていくか、あるいは変えていく必要があるのかということについて議論を行いながら、当然、その間、与党とも協議をし、そして、基本的にはやはり閣議決定ということになっていくんだろうと思います。そして、その上において、必要があれば自衛隊法等の改正を始めていくということになるのであろう、このように思います。

○岡田委員 大体私が予想するようなスケジュールをお考えだということですが、ここで最大の問題は、国会でいつ議論するのかということです。
 総理は、従来の答弁では、具体的な自衛隊法の改正なり個別の法律が出てきたところで国会で審議をいただくというふうに言われていますが、そのときにはもう既に憲法解釈変更の閣議決定がなされた後、場合によってはそれから半年以上時間もあくかもしれない、既成事実は積み重なっている。それで本当に国会としての責任を果たしたことになるんでしょうか。
 集団的自衛権の問題は、戦後ずっとこの国会でもさまざまな深い議論がなされてきました。したがって、それを、憲法解釈を変えるということであれば、当然国会においてしっかりとした審議をする、あるいは、国民に対し、例えば公聴会などもやり、国民の皆さんに理解していただくためのちゃんとした議論がなされなければ、それは政府が勝手に走っているだけということになります。
 これは与党の皆さんも同じだと思うんですよ、やはり同時に国会議員であるわけですから。政府が勝手に、与党が合意して政府が閣議決定すれば済むという話ではなくて、やはり国会できちんと議論した上で閣議決定しなければならないと思うんですね。
 ところが、これを見ると、私が特に気になるのは、与党における議論が長引けば、もう国会は終わってしまいますよ。国会が終わったところで閣議決定をやられたら、国民に対してきちんと理解していただく、そういう審議ができないわけですね。
 したがって、私は、この国会でしっかりと集団的自衛権をめぐる憲法解釈について議論すべきだ、あるいは、それをきちんとやった上で閣議決定を必要ならする、そういうことにすべきだというふうに考えますが、総理、お約束いただけませんか。

○安倍内閣総理大臣 もう既にこの国会の場においてずっと議論をしていることでもありますし、例えば、自民党については、ずっとこの議論を行ってまいりました。岩屋議員が指摘をしたように、基本法をそのためにつくるということになったわけでございまして、自民党的には、この課題については、J―ファイルにも書いてありますように、集団的自衛権の解釈変更について検討を進めていくということを明確にしているわけでございます。
 その上において、国会での議論、国会での議論というのは、これはまさにいつでもできるわけでございまして、国会についてはいつでも……(発言する者あり)ですから、案は今の段階では示すことはできないということでありまして、今まさに、このスケジュールに沿ってしっかりと議論をしていくことが大切だろう、このように思うわけでありますが、いずれかの段階においては、もちろん国民の皆様にお示しをするわけでございますし、当然国会でも議論が行われるということになるわけであります。
 また、いわば案が完全に固まるのは、閣議決定において固まるわけでありまして、結論が出た後も、閣議決定に至るまでは議論がまだ続いていくわけでございまして、ここで完全に固まるわけではないわけであります。
 まさに、政府としての最終的な解釈については、法制局を中心に議論を進めていく中において、そしてまた、与党との調整を終えて、その上において、閣議決定が出されて初めてここで完全に案は確定し、そして、その案でもって国会において御議論をいただくということになる、このように思うところでございます。

○岡田委員 与党での議論も、恐らく相当な議論が必要になると想像しますけれども、先ほど言いましたように、やはり閣議決定する、これはもう国として決めてしまうわけですから、それまでにきちんと国会で議論をする、そのことをお約束いただかないと、これはやはり国民から見たら、政府が勝手に決めたということになってしまいますよ。
 先ほどの総理の御答弁から見ても、そういう疑念を抱くわけで、きちんと国会で議論をする、そういう場をつくる、そういうチャンスをつくるということについて、もう一回明確にお約束いただけませんか。閣議決定までにそういう機会をつくる、個別法が出てくるということじゃなくて、その前に、閣議決定の前にそういう機会をつくるということをお約束ください。

○安倍内閣総理大臣 スケジュールとしても、まず安保法制懇で議論をして、その結論が出ます。それはいわば有識者の懇談会としての安保法制懇の結論であって、これはまだ政府の結論ではありません。ですから、政府の結論はその段階では決まっていないということであります。
 そして、安保法制懇の結論を得て、得た上において、政府としての検討が始まります。これは今、どれぐらいで決められるかということについては、私はここで申し上げることはできませんが、政府としての検討を進めながら、同時並行的に与党でも調整をしていただく、自民党、公明党において検討をしていただくことになります。
 その上において、最終的なものが決まり、方針が決まり、案も決まり、それを閣議決定するわけでありますから、閣議決定をしなければ、もちろん、閣議決定をしていく段階において、国会が開かれていれば、その段階で御議論をいただけますよ。でも、その段階では、私たちの考えはこれですということは、まだ申し上げる途上であるということは、あらかじめ申し上げておかなければいけないと思います。
 その上において、閣議決定して案が決まったら、その閣議決定したものについて、これはまさに案が決まったわけであります、考え方が決まったわけでありますから、御議論をいただく。しかし、そうなったとしても、いわばそれに沿って自衛隊が活動する根拠法はないわけでありますから、自衛隊法を改正しなければならないわけでありまして、その自衛隊法については、国会で多数を得なければ、それはいわば成立をしないというものであるわけでございます。
 政府の解釈について言えば、まさに行政府としての解釈に内閣として責任を負うわけでありますから、先ほど申し上げましたようなスケジュールにおいて、閣議決定が必要であれば閣議決定という方向に向かっていくということであります。

○岡田委員 総理、はっきり言っていただきたいんですが、閣議決定の案をつくる、その段階で国会でちゃんと議論すべきではありませんか。
 今総理が言われたのは、案をつくって閣議決定する、その上で、そういう趣旨でおっしゃったと私は理解しました。閣議決定する前であっても、政府としてこれでいきたいという案をつくった段階でやはり国民的な議論をすべきじゃありませんか。
 それなしで勝手に閣議決定する、場合によっては、日米防衛協力のガイドラインなどもその閣議決定に基づいて進めていく、いろいろなことがどんどん進んだ上で初めて個別の法案が出てきて国会で審議される、しかし、そのときにはもう全部決まっている。こういうことになったら、これは本当に後に大きな悔いを残しますよ。だって、問題は、これはずっとこの国会で、あるいは戦後日本が海外で武力行使しないという方針を大転換する話なんですから。
 その大転換することについて、国会での事実上の審議なしで、今は、総理、まだ決まっていないと言って中身の議論をされませんよね。そして、その大転換を国会の議論なくしてやってしまうということで本当に、総理、いいんですか、それで。(発言する者あり)

○二階委員長 お静かに願います。

○安倍内閣総理大臣 海外で武力行使をしないという議論についても、日本がミサイル攻撃をされた場合、その策源地に対しての攻撃はできるということは、これはもう答弁が出されているわけでございます。いわば、今までもそれはまさに答弁で出されたわけでありまして、これは政府としての立場をそこで表明したと言っても、これは船田当時の防衛庁長官が国会で答弁をした、政治家の判断としての答弁をしたわけでありまして、そして、そのことによって、いわば、ある意味、これも海外における武力行使であることは間違いないわけでありますが、その中で許されるものについての判断を示したと言ってもいいんだろう、こう私は思うわけでございます。
 そこで、我々は、国会で議論しないとかそういうことではなくて、手順については、いわば政府として責任を持って、行政府として責任を持って閣議決定を行うものであります。それについて国会で御議論をいただくということではないかと思うわけでございます。

○岡田委員 総理が今言われた個別の事案については、個別的自衛権の解釈の問題でそういう場合があるということを言っただけで、それは今の法律の枠の中でできますよという話で、憲法の話じゃないんです。憲法解釈を大転換する話じゃないんですよ。
 総理、この前もお聞きしましたが、集団的自衛権の行使を認めるということは、海外において自衛隊が同盟国とともに武力行使をする、突き詰めればそういうことであって、当然、その結果として、自衛隊員の中に命を落としたり傷つく者も出てくる、あるいは、他の国に対して殺傷するということも当然起こり得る、こういうことですけれども、そこは当然お認めになりますね。

○安倍内閣総理大臣 安全保障の議論をするというのは、まさに国民の生命と財産を守るわけであります。それに対して自衛隊のいわば出動を求める上においては、彼らはまさに身をもって国民の生命と財産を守るわけでありますから、その重い重いいわば命令を下す立場に我々はあるわけであります。ですから、そう簡単なことではないのは我々も十分に認識した上において、しかし、今私たちが例として挙げている事態について、では、今までのままでいいのかということであります。
 むしろ、自衛隊の諸君が、彼らが判断をしなければならない事態に追い込まれるかもしれない、それで立法府として責任を果たしていると言えるのかどうかということを、私たちは正面から向き合って議論をしてきたわけであります。(発言する者あり)

○二階委員長 静かに。

○安倍内閣総理大臣 ですから、その中において、私たちが政府として責任を持って判断をし、そして国会において御議論をいただきたい、こう思っているところでございます。

○岡田委員 総理、今言われた、つまり、日本国が侵略を受け、日本国民の生命財産、権利を守る、それは当然国としてやらなければいけないことだし、自衛隊の皆さんにはそのときにはまさしく命をかけて戦ってもらわなきゃなりません。これは個別的自衛権の話です。しかし、今議論しているのは集団的自衛権の話で、日本自身が侵略を受けているのではないという状態において武力行使をするということですから、そこに大きな飛躍があるのではないか。
 国民の皆さん、多くはわかっていないですから、そのことをちゃんと総理は御説明になって、その上でこの集団的自衛権の必要性をきちんと言われないと、非常に軽く感じてしまうんですね、総理の議論は。それで国会の議論もしない、いや閣議決定すればいい、俺が決めるんだ。そういう問題ではない、もっと重い問題だということをぜひ総理にも認識を持っていただきたいというふうに思います。

○安倍内閣総理大臣 私は、軽い議論にしているつもりは全くありませんし、これはそんな簡単な議論ではないことを私たちは十分承知しながら、長い議論を真面目に、正面から自由民主党はやってきたんですよ。
 その上において、さきの選挙においてもちゃんとJ―ファイルの中に書き込んでいるんですよ。皆さんは、民主党は、申しわけないけれども、全く書いてないじゃないですか、どういう姿勢を持っているのか。その立場すら決まっていない皆さんと、もちろん議論をしていきますよ、議論はしますが、そこにおける、いわば飛躍とおっしゃったけれども、だから、今まで四分類とかそういう分類について我々は丁寧に説明をしてまいりました。
 その中でも、例えば、先ほど岩屋議員からも指摘がありました、北朝鮮が先般、これはしばらく前でありますが、ミサイル発射するということになったら、その段階でもう既に、オペレーションの中身については詳細なことは申し上げられませんが、事実上、それに対して対応するのは、日本と米国がこのミサイルに対しては、情報は共有をしながら対応をするわけであります。
 日本近傍には日米の艦船も配備をされているというのは当然のことであり、情報の共有もしているわけでありまして、その中で、例えば、グアムに向かっていくミサイルを落とさなくてもいいのかという議論もしておりますが、同時に、イージス機能を発揮して、米国のイージス艦が上空にイージス機能を向けていた場合は周辺はおろそかになる中において、日米で共同していれば、日本のイージス艦が、近傍にいなくてもかなりカバーできて、そして、飛んでくるミサイルについて落とす、そのイージス艦を狙ってくるミサイルを落とす機能を日本のイージス艦は持っているというときに、それを落とさなくていいのかということについての、そもそもそれで果たして日米同盟はもつのかという議論もあります。
 そして、これはまた集団的自衛権ではなくて海外での武器使用でありますが……(岡田委員「もういいですから、その話は」と呼ぶ)いや、これは大切な、だって、国民の皆さんにわかりやすくと言ったから今わかりやすく説明させていただいているわけでありまして……(岡田委員「今は集団的自衛権の議論をしているんですから」と呼ぶ)例えば、集団的自衛権……(岡田委員「時間がなくなるのをわかっていて言っているでしょう」と呼ぶ)違いますよ。だったらもっとやったっていいじゃないですか。
 集団的自衛権だけではないんですよ。海外における武器の使用もかかっているということであれば、集団安全保障における我が国の行動もかかっているから申し上げているわけでありまして、余り単純化しないでしっかりとした議論をしていく必要があるわけでありますし、私一人で決められるんだ、俺が決めればいいというような、そういうイメージづけをするというのは岡田さんらしくないと私は思いますけれども。(発言する者あり)その中において、だからこそ今まさに深い議論をしているわけでありますし、今、徹底してやろうという不規則発言がありましたが、徹底してやるのは当然じゃありませんか。
 しかし、閣議決定については、政府として責任を与党とともに負って行っていくということでありまして、その上においてしっかりと御議論をいただきたい、このように思います。

○岡田委員 総理が最後に言われた、閣議決定した上で国会で議論しようというのは、議会人として絶対納得できません。(発言する者あり)

○二階委員長 静かに。

○岡田委員 この点は引き続き議論していきたいと思います。
 総理、いろいろおっしゃいますけれども、私は、総理を見ていて非常にちぐはぐだと思うんですよ。
 集団的自衛権に関して、北朝鮮に言及されました。確かに北の今の状況は非常に危険な状態、若い指導者が出てきて、親族まで粛清する、何が起こるかわからない、そういう厳しい状況の中で集団的自衛権の議論をしている、そういうふうに総理はおっしゃりたいんだと思いますけれども、では、どうして、そういうことがわかっていて年末に靖国に行くんですか。まさしく当事国韓国との議論が全くできなくなってしまっているじゃないですか。
 本当に大事だと思うなら、そういうことは抑えてでも、日本国民の安全を守るための、そういうところを議論すべきじゃないですか。私は、総理を見ていて、本気になってこの国の安全の問題について考えているとはとても思えないんですよ。
 終わります。




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