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2010.04.23|記者会見

外務大臣会見記録(平成22年4月23日)

外務大臣会見記録(平成22年4月23日(金曜日)15時00分~ 於:本省会見室)

○冒頭発言
(1)佐世保市訪問について
(2)ホンジュラス共和国政府承認について
(3)文書不開示決定処分取消等請求事件の控訴について
○文書不開示決定処分取消等請求事件の控訴
○佐世保市訪問
○米軍再編問題
○行政刷新会議(事業仕分け)
○タイ情勢
○中国艦載ヘリによる護衛艦への接近
○ゴールデンウィーク中の外国出張
○上海万博テーマソングの盗作疑惑

冒頭発言
(1)佐世保市訪問について

【岡田大臣】私(大臣)からは3点。まず明日、佐世保を訪問することにいたしました。2週間前の横須賀に続いて、朝長則男佐世保市長と意見交換、特に密約の解明の中でさまざまな不安感を佐世保市民の皆さんに与えておりますので、そのご説明をしっかりとしてきたいと思っております。同時に佐世保海軍施設、米軍の海軍施設の視察を行う予定でございます。

(2)ホンジュラス共和国政府承認について

【大臣】本日の閣議でホンジュラス共和国新政府との関係について発言をいたしました。ホンジュラス共和国においては、2009年6月にクーデターが発生しましたが、民主化プロセスを経て、2009年11月29日に実施された大統領選挙の結果、ポルフィリオ・ロボ大統領が選出されました。
 我が国はこれまでホンジュラス共和国における情勢の推移を注視してきました。今般、在ホンジュラス日本大使館を通じ、同国外務省に対し、4月23日付書簡をもって、新大統領及び新外務大臣の就任に祝意を表し、「日本と同国の友好関係の継続を通報することとします」ということで発言をいたしました。

(3)文書不開示決定処分取消等請求事件の控訴について

【大臣】昨日、既に発表した訳ですが、文書不開示決定処分取消等請求事件の控訴についてということであります。前回ここでもご説明をいたしましたが、外務省としては、この密約問題に関する調査の過程で、関係者からの聞き取りを含む調査を行ったわけで、省内の徹底的な調査も行いましたが、該当文書は外務省の保有する文書からは発見されなかった。そういった徹底的な調査を行ったことを説明しようとしたわけですが、その機会が与えられないまま口頭弁論は終結され、徹底調査の結果を踏まえることなく、判決は言い渡されたということであります。加えて、「持っていないものを開示しろ」と言われても、それは開示することはできませんので、控訴することとしたものであります。これは政府として、外務省も含めて、控訴ということであります。
 しかし、私(大臣)を委員長といたします、外交文書の欠落問題に関する調査委員会において、この当該文書を含む、いわゆる密約に関わる外交文書の欠落問題については、改めて関係者の聞き取りも含めて、調査を行っているところでありますので、その結果というのは、今後の裁判の中で反映されてくるということになります。
 我々としては、原告の皆さんと目指している方向は基本的には同じと思っておりますけれども、あの判決に対しては控訴することが妥当であるといいますか、ないものは示せませんので、それを控訴するということを政府として決定したところであります。

文書不開示決定処分取消等請求事件の控訴
【共同通信 西野記者】今、大臣は、原告の皆さんと目指している方向は基本的に同じだと言われましたけれども、もう少し具体的に説明していただけないでしょうか。

【大臣】文書をきちんと開示をすると、例外を除いて解除していくということの必要性、そのことは、我々も強くそのことを考えておりますから、そして、それに当たってはきちんと調査をして、それがあるか、ないかということを確認する。真実を明らかにするということは、同じであります。

【フリーランス 上出氏】今、まさにおっしゃられたとおり総務大臣も知る権利とか、表現の自由に関わる大臣としての見解は、原告と目指す方向は同じということです。実は、先日、西山さんともお話をする機会がありまして、まさか民主党を否定するような、自分が自分を否定するような控訴はしないだろうというようなことを言っておりました。今回、確かに、裁判の技術的にはこういった控訴というのは、お立場上あり得るかと思うのですが、国民に対しては、一種のせっかくの歴史的な判決を無くするかもしれないというような、民主党の精神からいって、少し矛盾するのではないか、この辺のメッセージがございません。岡田大臣の認識の範囲でいいのですが、例えば鳩山首相は、今回の控訴についてどういう反応やご意見を持っているのか。大臣自身のご意見も含めてご説明いただければと思います。

【大臣】総理のご意見は、私(大臣)は伺っておりません。ただ、これは誰が見ても、ないものを出せという判決ですから、それを受け入れるということは、出さなければいけません。だから、あるということであれば、それでいい訳ですけれども、ないものを出すということはあり得ない訳で、少し法律のわかった人であれば、これは控訴以外の選択肢はないということは、誰もがわかることだと私(大臣)は思います。

佐世保市訪問
【フリーランス 上杉氏】明日の佐世保訪問についてお伺いしますが、その中で、米海軍の視察、また佐世保市長との会談の中で、普天間問題についての話し合いはあるという了解でよろしいのでしょうか。

【大臣】普天間問題についての話し合いはございません。私(大臣)からする予定はございません。普天間ではありませんが、海兵隊の揚陸艦が佐世保にはあります。それは、できれば少し視察はしたいと思っております。

米軍再編問題
【毎日新聞 野口記者】普天間の問題に関してですが、来週米国のキャンベル次官補が来日します。米側は、日本側の提案が正式な提案ではないという認識を示しているのですが、キャンベル次官補の来日を機に、実務者協議に入れるような、そういった環境に入っているかどうかという認識はいかがでしょうか。

【大臣】少し私(大臣)は報道に違和感を持って見たのですが、もちろんキャンベル次官補は、当事者ではありますが、来日する理由がこの問題でということでは必ずしもありませんので、そこで話題になるかどうかというのはわかりません。今のご質問はその更に先を行く話ですので、少し先読みをし過ぎているのではないかと思います。

【琉球新報 仲井間記者】普天間問題に関して、日曜日に沖縄で開かれる基地の県内移設に反対する県民大会に仲井真知事も出席することを決めましたが、その受け止めをお聞かせください。

【大臣】知事がお決めになったという話は、私(大臣)は承知をしておりません。それは知事ご自身がそう仰ったのですか。

【琉球新報 仲井間記者】本日の知事の会見で。

【大臣】それは、私(大臣)は初めて聞きました。

【琉球新報 仲井間記者】会見で表明したということなのですが、今、知ったという形になると思うのですけれども、それを知っていかがでしょうか。

【大臣】それは知事のご判断ですから、私(大臣)が何か言うべき話ではないかと思います。

【共同通信 比嘉記者】知事の大会の出席ですけれども、知事が大会に出席するということと、県民大会が明日開かれるということは、今後、日米交渉にどのような影響を与えるとお考えでしょうか。

【大臣】県民大会がどのような県民大会になるのかというのは、現段階では予想できませんので、なかなかコメントは難しいのですけれども、ただ、いずれにしても、それは沖縄県民の皆さんの民意が示されたということです。それはその集会の規模とか内容によって変わりますから、それは全体ではないかもしれません。しかし、一つの民意が示されたということですから、そのことは重く受けとめていかなければいけないと思います。

行政刷新会議(事業仕分け)
【マガジンX 島田氏】本日から事業仕分けが始まりまして、つい先ほどまで、JICAの仕分けが行われていたのですが、その一般傍聴席に、外務省の職員が何人かいらっしゃっていまして、「一般席には入らないでください」と注意されて出されていたのですけれども、外務省の職員が一般席に来たというのは、これは職務で来ているのでしょうか。

【大臣】それは私(大臣)にはわかりません。ただ、どういう議論があったか把握するというのは大事なことだと思いますから、何らかの形で、一般席がいいかどうかは別にして、職員が参加しているということは別に不思議でも何でもないと思います。

タイ情勢
【NHK 禰津記者】昨夜から、タイの首都バンコクで連続して爆発が起きておりまして、けが人なども出ているようですが、その最新状況についてお伺いしたいのと、タイの反政府デモ隊との騒乱が2週間くらい続いておりますが、日本政府としてどのような対応をタイ政府に求めているのか、それについてお伺いできますか。

【大臣】事実関係は、もし必要であれば、事務方から説明をさせます。日本人もけがをしたということですから、今後ともこういった混乱が長引き、そして邦人の安全に影響が出ないように、外務省としては万全を期していきたいと思います。また、こういう混乱が続くということは、タイの経済にも影響を及ぼす訳で、よく当事者が努力をして頂きたいと思います。

【NHK 禰津記者】今、大臣は「日本人もけがをした」と仰いましたが、それはけが人が出ているという情報が入っているということなのでしょうか。

【大臣】鼻を少しけがをされたと聞きました。

【NHK 禰津記者】1名ですか。

【大臣】はい。

中国艦載ヘリによる護衛艦への接近
【共同通信 斉藤記者】中国海軍の艦船ヘリコプターが自衛艦に接近した問題についてお伺いします。本日の北澤防衛大臣の記者会見の発言によると、中国側は外交ルートを通じて、「日本側の警戒監視活動に対し、必要な防衛措置を取った」と説明したという話だそうです。中国側が言うように、日本側の監視活動に何らかの瑕疵、或いは向こう側があのような行動に出るような何らかの理由があったのかどうか、これについて大臣のご所見をお伺いするとともに、こうした中国側の回答に基本的には同意する、理解を示すのかどうか、この点についてお伺いしたいと思います。

【大臣】日本側は、必要な監視といいますか、観察といいますか、そういう行為を行っていたことは事実ですが、それは別に危険なことでもなければ、法に違反することでもありません。そのことに対して、非常に危険な接近を行ったということは、やはり問題があると考えて、日本としては抗議をしている訳です。今回、中国側からの説明を聞きましたけれども、我々としては必ずしもそのことに納得をしておりませんので、より意見交換をしっかりと行っていかなければならないと思います。

【読売新聞 石川記者】今の中国軍のヘリの件と、韓国の竹島周辺の海洋調査の件なのですが、日本政府としては、両国に対して抗議をされていると思うのですが、東アジアの両国については、特に鳩山政権は慎重な配慮をしてきていると思うのですが、この時期にこうした件が、両国に起こっているという背景について、どうお考えでしょうか。

【大臣】特に背景について、これは推測しかできない訳でありますが、何か特別のことがあるとは考えておりません。それから、「鳩山政権は慎重な・・・」と仰いましたが、従来から、例えば竹島に関する政府の対応ぶりというのは、基本的に鳩山政権になって変わっているとは考えておりません。少し考え過ぎだと思います。

ゴールデンウィーク中の外国出張
【朝日新聞 高橋記者】大臣のゴールデンウィーク中の外遊について、昨日の委員会でも、「日米交渉をやっている中で、そのようなことが適切なのか」という指摘がありましたが、それに対する大臣の回答と、日米交渉がストップするという懸念に対しての大臣のご見解をお願いします。

【大臣】それは総合的に判断している訳です。まず、アフリカに行くということ自身が何か非常に軽いことのように見られる質問でありましたので、私(大臣)は少し強く反論させていただきました。TICAD IVのフォローアップ会議、おそらく20数名の外務大臣、開発大臣が集まる会議になると思います。そのことを非常に軽く言うような発想自身、私(大臣)は強く抗議をしたいと思います。非常に重要な会議です。その上で日米の普天間についての問題が、今後どのような展開になるかということは、まだ分かりませんが、もちろん全体判断の中で必要があれば、途中で帰国する等そういうことは、その状況において判断することはあるかもしれません。しかし、「まあ、アフリカだから(行かなくても)いい」というような発想は、私(大臣)は断じて受け入れる訳にはいきません。

【共同通信 西野記者】国民新党の下地国対委員長が、同じような形で官邸に申し入れをしたと、ご本人は言っておられました。大臣の外遊については、国会の了承が必要だと思いますが、TICADに行くことは正式に決定されていることなのでしょうか、まだ、政府内、国会等の調整が終わっていない、その過程の状況なのでしょうか。

【大臣】まだ調整中です。

【共同通信 斎藤記者】国会と離れて、アフリカへの各国の関心、例えば中国、韓国、EU、非常にアフリカへの関心が高まっていると思います。中国のアフリカでのいろいろな形での経済協力援助、資源外交が背景にあるかも知れませんが活発になっております。そういった中で日本もアフリカを注視していく、関心を寄せていくのは当然のことだと思います。各国が入って行く中で、日本の対アフリカ戦略はどのようなところに特長があり、どういうところにアフリカにとってのメリットがあり、そしてまた日本にとってのメリットがあるのか、この点について、特にTICADのあり方を踏まえて、ご説明いただきたいと思います。

【大臣】いろいろな考え方があると思いますが、日本は横浜でTICADを開催し、そこでアフリカに対する援助についての基本的な約束をした訳です。それは資源外交等の観点というよりは、まず、MDGsへ、いかに貢献していくかということを日本として約束をしたということです。いろいろな国の援助の方法があると思いますが、日本の利害得失というものを越えて、必要なものはしっかりとやっていくといった視点については、アフリカは非常に評価をしていると思います。そのことに加えて資源の確保とか、アフリカの経済成長への貢献というものもある訳ですが、例えば母子の健康や子どもの教育に力を入れている日本の姿勢というのは、幅広くアフリカの中で受け入れられ、評価されていると私(大臣)は思います。

上海万博テーマソングの盗作疑惑
【マガジンX 島田記者】上海万博でテーマソングが日本の歌手の歌を流用しているのではないかという疑いが出ていますが、過去に中国では色々と知的財産について盗作疑惑というのがありましたけれども、外務省として抗議するとか、中国政府に対して何か申し入れをするということはあるのでしょうか。知財担当官が各在外公館に配置されていると伺っているのですが、どういう活動をしているのかということを含めてお伺いしたいと思います。

【大臣】私(大臣)は今回の万博の件は、詳細は承知しておりませんが、本来の模倣される原著作者に対して、その歌を採用しますと中国側が判断したと理解しているのですが、非常にその判断は速かったし、ある意味では著作権を尊重するという姿勢を示したということです。ある意味では、自らの非を認めた上で原著作者を保護する、著作権を保護するという姿勢を示したという意味では、著作権保護の重要さをしっかりと世界に伝えたことになるのではないかと個人的には思って記事を見ておりました。たしかに中国の中ではまだまだ知的所有権の侵害というものはあります。そういうものに対して、外交レベルでもそういったことは指摘をしておりますし、たくさんありますからなかなか限界はありますが、事案が見つかれば取り上げていきます。中国政府の方も、最近はかなりそういったことについて自ら守るべきものが増えてきたということもあると思いますが、真剣に取り組むようになりつつあると私(大臣)は認識しております。




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