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1995.03.15|国会会議録

132回 衆議院・規制緩和に関する特別委員会

岡田委員 新進党の岡田克也でございます。時間も限られておりますので、手短に進めていきたいと思います。

まず、皆さん規制緩和検討委員会のメンバーでありますけれども、先ほど島田参考人の方から規制緩和検討委員会の運営について大変厳しい御意見がございました。大変限られた回数で限られた時間の中で多くのものを審議させられて、十分な検討もできなかった、こういうお話でございましたが、この点について中西参考人、どういうふうにお感じであったか、お聞かせいただきたいと思います。

中西参考人 私も、規制緩和検討委員会の第一回の初日に申し上げたのですが、ともかく日本の官庁の規制の数は一万を超える、そして規制緩和の問題はテーブルに上がっているだけで何百とある。これを、たしかあれは一月から二月の初旬にかけて、せいぜい正味四回か五回でやる。それも二時間足らずで、そのうちの前半はほとんど官の説明だということで、これは一体何なんだと、私、厳しく藤井室長に申し上げたのです。一体何をどういう目的でしょうとしているのか、悪くとればジェスチャーでこういうことをやるのかというふうなことを申し上げたのですが、結局今でき上がってみると、先生方の御努力で、この意見書というのはそれなりにいいものになっておると思います。

問題は、これは島田先生さっきおっしゃいましたが、飯田委員会がありますけれども、やはり今後これをどういうふうに官に実施させていくかということが、フォローアップが非常に大事だと思うのですね。

だから私は、例えば労働省の問題一つとっても、さっきも申し上げましたが、ぼんとただ一言、ILOの何号に抵触でこれはできません、そんなばかな話があるか。我々に言わせれば、ここから議論をしたいわけですね。そのILOというのは一体どうなんだ。もう既に諸外国の半分はILOから脱退しているのですね。それから、ILOの、人材移動の職安法に関しては、今世界がボーダーレス経済で物すごい勢いで動いていますから、結局、何といいますか、職安の権限は官が善で民は悪であるという考えを変更しろということを、ILOが逆に宣言しているのですね。そういう実情になっているのだから、労働省の、これはやれないという論拠が非常に薄弱だと私は思うのですね。

この辺を、今後この常設委員会を続けていただいて、これはワンサイドゲームだとどうもよろしくないので、私は例えばここへ政府の権限で労働省の職安局長をお入れいただく、通産省の産業を振興するための産業政策局の局長をお入れいただく、それから産業界も、我々会議所も出る、日経連も出るということで、そしてこれをある意味では公開するということでやられたらいかがか、こう思います。

岡田委員 ILOのことはさておきまして、鷲尾参考人に同じ質問をしたいと思います。この検討委員会の運営について御意見がありましたら、お願い申し上げます。

鷲尾参考人 感想としては全く同じでございまして、非常に時間が短い、こういうふうに思っております。

そして、今中西参考人が労働省の問題を申し上げました。これは一つの例えなのですが、一つ一つにおいてもかなりの時間をかけて、バックグラウンドがあるものでこういう規制がかかっているということは事実でございます。私は、超楽観的に言うと、世の中に存在しているものは全く合理性がないものは残らないと思いますので、残っている以上は一部の合理性はあるのだろうと思うのです。したがって、そうしたものを、合理性があるものを突き破っていくためには、ほかの合理性をきっちりと示して、合意形成をしなければいけないと思います。したがって、今回の検討委員会は検討委員会として参考にしていただいて、これからの五カ年計画をどう推進していくかというところに今の反省をカバーしていただけばありがたいな、こんなふうに思っています。

もう一言つけ加えさせていただきますと、ここのところ、さまざまな政府の審議会、委員会というのはそういう傾向が非常にございます。ここで愚痴を述べるのは適切ではありませんけれども、昨年からことしにかけて同じようなことが二回ございました。一つは地方分権の部会について、私も部会の委員でありましたが、この部会の取りまとめが全く無視された政府の案が出ました。また、今回の規制緩和検討委員会についても、これはそういう機能ではございませんけれども、まだこれは結論が出ておりませんが、せっかく短い時間でまとめたものが全く違ったものになるのであれば、もう委員をやりたくないなというのが規制緩和検討委員会のほかの先生方の感想ではないかというふうに、代表して申し上げます。

岡田委員 先ほど来、各参考人の方から、この規制緩和検討委員会の常設化という話が出ております。報告書の中にも、全会一致でそういうことを求めるという話になっておりますが、伊藤参考人の方からは、先ほどの御説明では出なかったような気がするのですけれども、同じ御意見でしょうか。

伊藤参考人 常設化のことですか、どういうふうに思うか。

これは、島田先生が言われましたように、全員一致で結論が出たということは間違いございません。私も消費者団体の事務局をしながら、これは余計なことなのですが、主婦でございまして、この検討委員会には時間のなさに本当に参りました。朝八時半から来まして十時半、ほぼ十時ごろ終了するわけで、それが一週間置きにあるわけです。その間、いろいろとファクシミリで通信は来まずし、こちらから出す書類はワープロで打たなければならない。皆さんから見れば本当にささいなことかもしれませんけれども、一人の労働者として見た場合非常にきつうございまして、私は本当は、もう少しこういうことも言いたいのだというのはありましたのですが、それを発言してほかの委員の方に聞いていただく時間もないというような状況だったことを御報告いたします。

岡田委員 五人の参考人の皆さん全員が常設化ということをはっきりとここでも明言されたわけでございますので、与党の委員の先生方もその方向で、政府に対する働きかけの方をぜひよろしくお願い申し上げたい、こういうふうに思います。

それでは次に、この十日に各省庁の方から中間取りまとめが出てまいりました。いろいろ各論については各参考人の方からそれぞれ御意見いただいたわけでありますが、国民にわかりやすいという観点から、現時点でこの中間取りまとめに点数をつけるとすると、百点満点で何点ぐらいになるか。そして、この中間取りまとめが実際の五カ年計画にほとんど変わらずそのまま最終的なものになった場合に、一体どういう影響が出てくるのか。

先ほど島田先生、一言おっしゃっていただいたわけでありますが、そういった問題につきまして、島田参考人と宮内参考人にそれぞれお聞かせいただきたいと思います。

島田参考人 一言で申し上げると、日本丸が沈みつつある、我々は大急ぎで千メートル歩まなければならない。私は、お役人の皆様方が一生懸命努力なさっているのは知っています。しかし、残念ながら彼らの歩みは五センチ刻みなんで、その前に日本丸は沈んでしまうだろう、こういう印象でございます。(「点数」と呼ぶ者あり)点数ですか。ですから、五点ですかね。点数じゃなくて、これはスピードで考えさせていただきたいので、千メートル進まなければならないときに五センチずつ進まれているというのは、これは点数はつけようがないですね。

そして、このままで報告書にはならないと思いますけれどもね。千何百ページの報告書というのは、村山首相も読めないのじゃないでしょうか。理解できないと思いますね。ですから、仮に何らかの形でこのままの状態でなったとしたら、まず第一に、国民生活が本当に求めている物価の競争的な引き下げというのが十分に進まない。それから、企業は競争力を回復することが難しくて、経済の活力は出てこない。そして、経済はそれでなくても弱い状態にございますから、悪くすると衰退していくのじゃないか。

そして、外国はかなりの不信感を募らせると思います。それは、昨年九月に村山総理が内外に呼びかけて要望をとられました。膨大な要望を出した。皆さん一生懸命考えて、書いて出したのです。それについて、この程度の評価しにくい結論ということになりますと、何をやってくれているのかと。これは国際的な信頼関係、日本というのは言うこととやることと全然違う国だ、そういう印象になるのじゃないかと思います。役人の皆さんが一生懸命やっているのは知っているのですよ。しかし、何分動きが五センチ刻みだということが残念でございます。

宮内参考人 島田先生のおっしゃったことと全く同感でございますが、それにつけ加えてということで申し上げさせていただきますと、採点をするというと、及第点はちょっと差し上げられないというふうに申し上げたいと思うのです。

それで、実は私は前の行革委の豊かなくらし部会の委員をさせていただきまして、今度の検討委員会の委員もさせていただきまして、二度、何とか日本のために我々在野の人間でもプラスになることに加わりたいと思って一生懸命やったつもりでございますけれども、二度目の挫折感を持ったという感じでございます。したがいまして、私は行政に対してそのシステムを、あなた方のシステムをお変えなさいということは非常に限界があるのじゃないかなという感じがいたします。

この規制というのは、行政当局も何も、法的な裏づけの何にもないものを勝手に規制しているというわけではないと思います。もちろん拡大解釈の部分が非常に多いわけでありますけれども、根のところへ持っていきますと、四〇年体制と言われますように、戦時中の総動員体制のころからでき上がりました法律、業法などがいろいろな制限を設けることを認めているわけであります。その業法の、例えば需給条項というようなもののある条文を変えれば、その他の規制というのは全部飛んでしまうという部分がたくさんあるわけでございます。

そういう意味で、どの業法のどこを変えれば、あとどれだけ規制がなくなるということは、もう先生方にはおわかりの部分が大分たくさんあると思います。ぜひ与党、野党ということでなしに、与野党御一緒になって、この四〇年ごろにできましたたくさんの法律のそういう規制を与えている部分を改正していただきたい。議員立法でおやりいただくということで、規制の非常に大きな根っこがなくなるのじゃないか。最後の望みはそれしかないなというぐらいの、先般来の発表をいただいた感じでございます。

岡田委員 今、宮内参考人からは合格点は与えられないということと、それから島田参考人からは千メートル歩むのに五センチということですから、点数にすれば十万分の五点ということになるのかもしれませんが、そういうお話がございました。

これは、今まで内外の各種団体に村山総理みずから要望を出してくれということをおっしゃって、そして出てきているにもかかわらず、もしそれで十分な回答がまとまらない、五カ年計画として十分な内容のあるものがないということになりますと、これは村山総理御自身だけではなくて、政治そのものに対する信頼性の問題になってくるのではないか、私はそんな気がしております。

特殊法人の問題とかそういう事案が続いているわけでありますけれども、しかし今回は、外国の政府に対しても正式に要望を出してくださいということで進めてきた話でありますから、このことでもし五カ年計画が内容がないということになりますと、いろいろな影響が出てくるのではないか。例えば、最近の円高の問題一つとりましても、そういうことも一つ背景にあるのではないか、そんな気がしているわけでございます。私は、別に村山総理を批判しようとして言っているわけではなくて、ぜひ、残すところ十五日間ありますので、総理のリーダーシップで、これから五カ年計画の中身についてさらに内容の濃いものにしていただきたい、こういう趣旨で発言をしているわけでございます。

さて、競争政策についていろいろ御意見ございました。公正取引委員会の機能強化ということを何人かの参考人の先生方おっしゃったわけでありますが、具体的にどういうことが必要であるというふうに考えておられるのか、鷲尾参考人にお聞きしたいと思います。

鷲尾参考人 今回のような規制緩和の問題が我々が望むように進んだ場合には、いわば競争は非常に激化する側面があると同時に、逆に言いますと、競争激化というものを前提にいたしまして、カルテルその他の行為が行われるという可能性も十分あり得るのだと思います。したがいまして、従来の公正取引委員会の機能は、過当競争というものを見据えながら、いわばカルテルその他のいわば私的な結合、規制についてチェックをかけるというのは、大変重要な項目になるのではないかと思います。その意味からいいますと、現在の公正取引委員会の機能自体は非常に事務局機能自体も不十分でございまして、また、私は常々問題にしたいと思うのは、公正取引委員会自体が国民に対して議論というものを吸収する機能が余りない、これは非常に問題だと思うのですね。

一方、さまざまな業界団体やあるいは規制にかかわるような省庁の場合には、全国至るところにネットワークがある。一方、公正取引委員会は本部機能で手足を持たない。こういうことでございますから、これは公正取引委員会自体の機能を、人数だけふやせばまた行政改革に逆行するという側面はありますけれども、ただ単に公正取引委員会の事務局員をふやすのではなくて、国民ネットワークの中から情報が吸収できるような仕組みというものをつくることが大事なんじゃないか。この仕組みはどういうやり方があるのか、ぜひ先生方にも御検討いただければありがたい、こういうふうに思っています。

岡田委員 同じ質問を、島田先生にしたいと思います。

島田参考人 私は、今までの日本の行政というのは、国民の安全を考え、公正を考えるために、企業活動、事業活動に完全に網をかけて、そしてその目的を達成しようとしてきたということだと思うのですね。これは、アメリカとかヨーロッパの先進国を追いかけて発展しようというキャッチアップの時代には、政府が資源配分について大きな力を持っておりましたから、認められる方向だったと思います。しかし、今日本の生産コストはアメリカよりはるかに高い。日本人の一人あたりの名目所得ですが、恐らく二割以上アメリカ人より今高くなっています。

そういう状況の中で、自由な競争の中から活力を生み出さなければならないという場合に、そういうやり方をしておりますと活力が出てこない、創造性が出てこない。ですから、競争は思い切って自由にするけれども、弊害ももちろん出る可能性がございます。これについてはさまざまな基準とルールを明確にして、その上で厳しい取り締まりを行う、こういう競争の徹底的な自由化、そして同時にルールの明確化と取り締まりの強化、こういう形に転換しなければいけないのではないか、このように考えております。

岡田委員 私も、公正取引委員会の機能強化、行革の問題も当然ありますけれども、人員の強化、それからもう少しきちんと遇するというか、例えば、公正取引委員会に事務局長というポストがありますが、役所でいいますと局長ポストであります。次官ポストでは決してございません。もちろん機構の問題はあるわけですけれども、その上に委員長があり、公正取引委員がいるわけでありますけれども、その込もう少し考えていくべきではないか、そういう気がしているわけでございます。

さて、先ほど国会あるいは政治家のリーダーシップに期待をするというお話が鷲尾参考人の方からございました。我々も規制緩和特別委員会でいろいろ議論をしているわけでありますが、この規制緩和の問題というのは、実は政治家がもっともっと積極的に取り組んでいかなければいけない問題ではないか、こういうふうに思っておりますが、そういったところにつきまして、鷲尾参考人の御意見を改めて聞かせていただきたいと思います。

鷲尾参考人 少し立ち入った答弁になるかもわかりませんが、ここに、規制緩和に関する特別委員会に属している先生方はそういうことはないだろう、こういう委員会に入るわけですから、ないだろうと思うのですが、ややもすると、国民の目に映る先生方の行動パターンというのは、既存の集団や企業や団体に所属している、いわば族議員というものがはびこっているというふうに国民の中では認識されていると思います。したがいまして、その族議員たる者は、ある種の団体、集団の利益を代弁するためにどうしてもこれは法的な規制に頼る、また、既得権益を維持しようという行動になりがちである、この点については私ども懸念をしているわけであります。

しかしながら、そうした国民の一般的な風評、私はないと信じますが、その風評をはね返すためにも、規制緩和についての国会、政治家のリーダーシップがあることによって、健全な国民の政治に対する関心はいやが応にも盛り上がる、こういうふうに思うわけであります。

そうした意味合いからいいますと、従来の風評を打ち破るためにもぜひ国会の中で、私は、先ほど伊藤先生が自分自身が検討する時間もないということでありますけれども、規制緩和に関する特別委員会、どういうルールになっているかわかりませんけれども、十日に出された資料についても、いわば定例の委員会で半年なり一年間、休会中もございますけれども、やったならば、午前中なら午前中いっぱい使いますと一省庁分ぐらいは十分点検できますから、そうした個別の取り上げ方をしていただいて、ぜひチェックをし、それが当然国会の審議でございますので議事録に載るわけですから、国民の議論に供するようにしていただきたい。また、これを政治的なイシューとして、それぞれ先生方は地元に密着しているわけでありますから、地元の皆さん方の意見も吸収するチャンスに使っていただければ大変ありがたい、こういうふうに思います。

岡田委員 同じ質問を中西参考人にしたいと思います。

中西参考人 これは中間発表でございますから、まだ各省庁、例えば労働省でもどのようなお考えをお持ちなのか、断定はしがたいですから少しその辺は配慮しなければいかぬと思いますが、どうも今の感じでは、検討中というと、在来の役所のやり方はずっと先送りという感じなきにしもあらずだと思いますので、私はどうもこれを前へ進めるのは、やはり官を制する。

民は官に弱いですね、官に強いのは政ですから、せっかくこういういい特別委員会をお持ちでございますので、この場に私ども、忙しさをなげうってでもはせ参じますから、私はやはり、例えば今鷲尾さんも触れられましたが、労働省なら労働省の、職安問題なら職安問題に限って、それを例えば半日使ってやればかなり突っ込んだ議論が出ると思うのですね。これに学者先生と財界も、やれどこだここだと変なことを言わないで、日経連も商工会議所も同友会も全部呼ぶ。まず財界を呼ぶ。それから労働組合を呼ぶ。これに労働省の職安局長も来ていただく。それから通産省の局長あたりも来ていただく。そういうようなことで議論をする、そこで議論をやりとりする。例えばILOに本当に抵触するのかしないのか、今の国際情勢がどうなっておるのか、今女衒が、また人買いがまかり通ってよろしくないのか、その辺の議論を本当にやらぬと、私は前へ進まぬと思います。

岡田委員 同じ質問を伊藤参考人にしたいと思います。国会に対する何といいますか、期待ですね。

伊藤参考人 私はきょう八時から、衆議院の厚生委員会だったと思いますが、食品衛生法の改正についてどういうふうに思っているかということで行ってまいりましたけれども、たった十五分なんですね。それで、厚生委員会の中で食品衛生に関して専門的にやっていらっしゃる方がおられないというようなこともお聞きしまして、私どもは、たった十五分で何がわかるのかなというふうな印象を受けました。

やはり国会の場の方も十分専門、専門に分かれまして、オーソリティーがいらしてリードしていただかないと、例えば、私も厚生省の食品衛生調査会に入っておりますけれども、とてもその中で国民一人の発言というのは難しいわけです。よほど勉強していかないと、それでないと官がずっとリードしていくということになるのではないかと思いますので、ぜひ先生方も十分勉強して、国会の場でそれを発言していただき、国民にその内容を知らせていただきたいというふうに思っています。

岡田委員 宮内参考人、いかがでしょうか。

宮内参考人 先ほども申し上げましたように、やはり経済システムというものをつくる、いわゆる社会システムも同じでございますけれども、システムをつくるのはやはり政治の力しかないと私は思います。

行政というのは、命じられた範囲内でその運営に当たるということは、これはイロハのイみたいなことでございますけれども、こういう規制緩和の動きをやってまいりまして、結局感じましたのは、最も原則的なところに立ち返って、やはり規制というようなものは経済社会のシステムづくりの問題である。こうなると、やはり政治のリーダーシップしか、今しか、政治にしか頼るところはないのだろう、こういうふうに私は思っております。

もちろん行政側も、自分たちがさらに社会的なファンクションを強めるために、変えるべきところは変えようという動きは確かにございます。行政が全部後ろを向いているというふうには思いませんけれども、どうしても行政というのは目先のことを考える、そういう機能を託されているわけでありますから、それ以上の大きな日本経済全体のビジョン、国際社会の中における日本の経済情勢、今後の日本の活力というような、そういう大きなスケルトンづくりというのはもともと行政には向かないと私は思います。これは政治家がお考えになって、自分のイデオロギーに基づいてシステムをつくるということだと思います。そして、私は、そのシステムを今つくり変える時期に来ていると思います。

そういう意味で、まさに政治のリーダーシップ以外にないと、先ほど申し上げましたことを繰り返させていただきます。

岡田委員 それでは、島田参考人、お願いします。

島田参考人 よろしくお願いいたします。まことに重要な問題なので、ぜひ先生方に申し上げたいと思います。

先ほど私は、今のこの十日の政府の中間発表は、十万分の五点と申し上げましたか、そういう表現はしなかったと思いますが、評価にたえないと申し上げました。実は、検討委員会に参加しておりますときに、私はかなり検討委員会の運営の仕方について批判的でございまして、もっとちゃんと議論させてくれということを申し上げ続けてきたのですが、今となってはあそこで残された報告書、中間意見、これは私は評価せざるを得ない。全然だめだと思っていましたけれども、あの政府の中間発表に比べたら、これははるかにいい報告だと言わざるを得ない、まことに残念ですけれども。私は、あれには六十点をつけたいと思います。慶応大学で六十点というとCでございますけれども、落第はしません。ですから、内政室長は卒業できるのじゃないか、こう思っております。余計なことですが、これは失礼ですけれども。

それで、私は今の中間発表が政府の答えだというふうにはとりたくない。あの程度の表現の仕方、内容、吟味の仕方で答えだと言ったら、私は日本の政府の国際的な信頼性、信用性を失うと思います。ですから、ここは特に与党の先生方にお願いしたいと思いますけれども、これを一参考資料というふうに受けとめて、骨太の本当の改革案を、あと十日ぐらいしかございませんが、ぜひ鋭意やっていただきたい。国際社会はそれだけを見ればいいんだというふうなところへ持っていっていただきたいと思います。それでないと、日本は本当に危ない。

なぜ、そういうことになるのかということですが、実は行政改革の問題なのですね、午後のテーマかもしれませんけれども。やはりきようの参考人の先生方がるるおっしゃられておったことですが、我々ははっきり言って情報不足、時間不足、力不足。そして、霞が関は二万人のスタッフを抱えて、原局を持って、業界を全部取り仕切ってやっておるわけです。ですから、これは巨人とアリの戦いみたいなもので、これは対抗できるはずがない。

ですから、本当に国会の先生方はお気の毒だと私は思います。選挙があってお忙しい、それでもこうやってお仕事されている。しかし、これは戦いになりません。ですから、本当の行政改革というのは何だったのかというと、官僚機構が大きな政治をして、政治家の先生方が小間使いをさせられるというような、ゆがんだ仕組みを直すことに本来の行政改革の趣旨があったはずです。それがいつの間にか金目の話になって、そのうちに数合わせの話になって、最後には輸銀の話になった。国民はもうあきれ切っている。

そうじゃない、もう一回戻してください、行政改革を。ということは、霞が関の二万人、あれはあんなに要らない。あのうちから五千人ぐらいを国会のために引きずってきて、国会の独立の調査機関として切磋琢磨するようにする。そして、先生方がそれを指導していく。霞が関は別途にある。この調査能力の対抗性をつくることによって、本当の行政改革ができるはずだったのですね。それが意図されていたのです。そのことによって、鉄の三角形を破ろうという一環はそれだったのです。ですから、きょうの午後、そのことについてもぜひやっていただきたいと思います。

ただ、行政改革委員会はたった五人の民間委員、役所からは一人か二人ですか、それで出向の方が二、三人ですか、これで二万人の霞が関にどうやって対抗できるのですか。ぜひこの辺をもう一度、国民は待っておりますので、行政改革の本旨に戻って、そして本当の規制緩和をしていただきたい。これは対になっております。よろしくお願いいたします。

岡田委員 今、我々政治家にとって、本当に反省しなければいけない御発言が続いたと思います。

この特別委員会も、この国会あるわけでありますけれども、例えば十日の中間報告についても、政府の方は外国政府も含めて説明をしているわけでありますが、この委員会でその説明があって議論をするということは現実にはないわけであります。そんなことを考えますと、よほどこの委員会がもっと頑張って、規制緩和の推進に向けて与野党一致してやっていかなければいけないのじゃないか、そんな思いを強くしております。

そこで、これは委員長に要望でございます。先ほど松前委員の方からもお話がございました。与党の委員も同じ思いなのだなということで私は聞いておりましたけれども、五カ年計画ができるということは、これはスタートにすぎないと私は思います。したがいまして、その五カ年計画について、各省庁ごとにこの委員会で取り上げて、徹底的にその規制緩和項目について議論をする、そういう運用をぜひ理事の皆様と御相談の上でしていただきたい、このように要望を申し上げておきたいと思います。

以上、私の質問でございます。時間もちょっとございますが、ここで終わらせていただきたいと思います。

塚田委員長 ただいまの岡田委員の御提案につきましては、理事会で諮っていきたいと思います。




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