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2013.03.09|TALK-ABOUT [ブログ]

一票の格差是正─国民に分かりやすく憲法上疑義のない改革を急ぐ

一票の格差をめぐる、前回の、つまり昨年12月の総選挙についての東京高裁と札幌高裁の判決が出ました。引き続きたくさんの訴訟が起こされていますので、今月中に各地で高裁レベルの判決が出て、そして最高裁、秋頃と言われていますが、場合によってはもっと早く最高裁の判断が下される可能性があります。

東京高裁、札幌高裁はともに、昨年末12月の総選挙について、これは違憲であるということを判断し、ただ、選挙そのものを無効にするということは避けた判決になっています。

そういう意味では、予想された範囲の中、つまり無効ということまでは言わなかったということではあります。
ただ、もちろん立法府としては、こういう判決が司法から出されたということは、これは大きな反省の必要であるということが言えます。一刻も早く、しっかりした対応が求められるわけです。

しかし、ここでもう一つ新しい問題が発生してきました。つまり、札幌高裁のほうは、総選挙直前に各党で合意して、可決・成立した5減案、5つ議席を減らす、つまり定数300を295に減らすという法律について、これは最高裁の考え方に沿ったものではない、つまり憲法違法であるということを同時に示しました。

最高裁が前回どういう判断をしたかと言いますと、やはり人口比例で議席が配分されなければいけない。今までは47都道府県に1議席を配分し、残る253の議席を人口比例で配分するというやり方をしてきました。これは過疎地、過疎県に配慮するということで、今の小選挙区比例代表並立制が導入されたときにいろいろ議論はありましたが、入れられたものです。

これについて一票の平等という考え方、憲法の考え方に沿わないということを最高裁は判断したわけです。

それを受けて、今回、従来の公選法にあった、各都道府県に1議席を配分するという条項を削除しました。そして、最も人口の少ない鳥取県に2議席与えることを前提に、その鳥取県の第2区が人口最少ということで、その2倍を超えない範囲で、いろいろ調整した結果、選挙区を5つ減らす。そして、2倍を超える選挙区についてはあちこち削ったりしながら、2倍以内に抑えるようにするというのが現在の5減案です。

この5減案を基づいて区割り審議会が開かれて、具体的に295の線引きをどうするかということについて検討を行っているわけです。この考え方が合意されたわけですが、私も緊急避難的にこういう考え方が必要だと考えて、もちろん法案にも賛成しています。

ただ、本来基数配分、各都道府県に1議席配分ということが憲法、一票の平等に反するということあれば、本来鳥取県は1議席にならなければならないわけです。それを無理に2議席与えた、そして、現在の区割りを前提に、つまり全体の区割りは基数配分1を前提にした区割りになっていますから、それにいろいろ手を加えて2倍以内に抑えたということで、果たして、これが基数配分を廃止したことになっているのかどうかということについて従来から議論があったわけです。

今回の札幌高裁がこれは憲法の趣旨に沿わないということを明確に述べたわけで、これから各高裁レベルでどういう判断が下されるのか、そして最高裁がどう判断するのかということを注視しなければなりません。

5減案で区割りまで決めて、国会で成立したとしても、その選挙がまた憲法違反であるということになってはいけないわけで、ここはよく考えなければいけないところだと思います。

もう一つ、比例区のほうについて定数削減との関係で議論されています。少数政党からみれば、比例区だけ減らされるということは避けたいと、ある意味では当然のことです。

そういう中で、今、自民党の中で議論されているのは、比例区を30減らして150にする。そして、その150の中でAとBに分けて、Aはその投票ごとのそれを反映した比例議席配分にする。Bは第一党を除いて第二党以下の得票に応じて議席を配分すると、こういう案が検討されていると伝えられています。

ただ、これについても私は非常に懸念を持っていまして、そうすると第一党に投票した人のその権利というものは比例Bにおいては全く反映されないということになって、これまた一票の平等を謳った憲法の趣旨に抵触しかねないという問題があります。

こういうことを考えていきますと、やはり国民から見てわかりやすい、そして憲法上疑義のない、比例区と小選挙区をそれぞれ、現行制度を前提に減らす。どういう配分で減らすということは各党間でしっかり議論する、こういう方向性がいいのではないかと思えてきます。

いずれにしても、党の中そして各党間でしっかり、かつ急いで議論しなければならないと思います。

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