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2008.07.22|TALK-ABOUT [ブログ]

中国訪問報告(1)――北京要人会談篇

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大変暑い日が続いていますが、皆さんお元気でお過ごしでしょうか。

私も今朝、地元の近鉄桑名駅で、恒例のビラ(後援会報)配りをして、東京に出てきたところです。

さて、先週は中国に実質4日間ですが、行ってきました。そのご報告を2~3回に分けて、お話ししたいと思っています。まず、今日は北京での出来事についてお話ししたいと思います。


北京では、旧知の中国共産党中央対外連絡部(中連部)、ここは政党間交流をやっているセクションですが、そこの王家瑞部長はじめ関係者の皆さんと意見交換をしました。

その上で、いま中国の副首相を務めている李克強さん、次の首相候補と言われていますが、彼とは2年半前に遼寧省の書記をしていたときにお会いして以来でしたが、もう6~7回会っていると思いますが、彼と約1時間様々な問題について議論しました。

地震の話とか、あるいは経済発展の話といったことが話題になりましたが、私としては温暖化問題をしっかり議論したいということで、温暖化問題について、いくつか質問をしました。

李克強さんとは10年以上前、彼が40代前半のときにお会いして、それ以来、共青団(中国共産主義青年団)のトップ(第一書記)、河南省の省長や書記、遼寧省の書記、そして今回の副首相(常務委員)と、階段を順調に登ってこられたわけです。

「ポスト胡錦濤」の呼び声高い人だったわけですが、副首相としてますます風格を身に付けてこられたと、40代前半と50代前半になった今日では、大分イメージが変わったという感じがします。

素晴らしい政治家として、成長しておられることを嬉しく思っています。今回も滔々(とうとう)と中国の考え方について述べられたという印象を持っています。

ただ、長く付き合っていますので、お互いかなり気心は知れている、そういう意味では、楽しく議論できたと思っています。

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そしてその後、王毅さんとお会いしました。王毅さんは前の中国の駐日大使です。王毅さんとは、年齢が同じということもあって、彼とも10数年のお付き合いになります。

王毅さんはつい最近、台湾問題の責任者、国務院台湾事務弁公室主任になりました。その直前は外交部の副部長(外務副大臣)、ナンバー2をしていたわけですが、多くの人が驚いた人事が行われました。

私は外務官僚としてずっと上がっていくよりも、かなり政治力が必要とされる台湾事務弁公室のトップを務められるということは、経験として非常にいいのではないかと思います。

難しいポストです。しかし、それをきちんとこなすことができれば、さらに上に上がって行かれることは間違いないだろうと思っています。

ただ、問題が台湾ということで、非常にセンシティブな問題です。まず会いに行くと、普通はカメラや新聞記者がたくさんいるわけですが、誰もいない。

そして、王毅さんにのっけから言われたのが、「すべて外に対してはオフレコにしてもらいたい」という話でした。それだけ気を遣っておられるのだなという気がしました。

会談では、台湾問題だけではなく、日中関係についてもいろんな意見交換をしましたので、その中身を少し対外的にお話ししたいという気持ちもありましたが、しかし、長年の友人であり、かつ日本をよく理解した王毅さんが、いろんなことを考えて「オフレコにしてもらいたい」と言うときに、その考えを尊重しないというわけにはいきませんので、中身については、そういったことでご理解をいただきたいと思います。

最後に、先ほどの李克強さんの指示で、私たちは環境部門の責任者としっかり議論させてもらいたいと言っていたのですが、最初は北京に着いてから忙しいので会えなくなったというお話でした。

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李克強さんから新たに指示を出してもらって、夜遅く8持から、実質1時間半ぐらい、この温暖化問題の責任者、国家発展改革委員会副主任の解振華さとお話をしました。

解さんとは実は、インドネシア・バリ島COP13のときにもお会いして、30分ぐらい話をしています。この話はかなり熱の入ったものになりました。

解さんのほうからは、中国ももちろん責任を共有しているが、それは「共通だが差異ある責任」である。先進国はもっとしっかり責任を果たしてもらいたいというお話で、2050年に温室効果ガス半減という目標はいいけれども、やはり2020年に先進国がどういう目標を設定するかが非常に重要であるということを強調されました。

つまり、G8サミットでそのことを合意できていないことを突いてきたわけです。そして、それに合わせて、日本は京都議定書の6%削減もできないだろうと。現時点で6.2%増えてるじゃないかと、私たちが国会で与党を責めるような台詞で、大分おっしゃったわけです。

私は、民主党は2020年25%削減という目標をきちんと法律に書いて国会に提出したと。そして、京都議定書6%削減を2012年に実現するために具体的な手段としてキャップ&トレード方式の排出権取引制度の早期導入(2010年度~)、あるいは自然エネルギーを2020年度に10%という目標数値の導入、そして、温暖化対策税といったことを説明して、我々はやる気であるということを反論しました。

解さんのほうからは、中国もいま一生懸命取り組んでいるということで、1つ言われたのが、レジ袋の有料化を実現したと。この前、市場に行ったら、まだそれが徹底されていないということで、改めて指示を出したというお話がありました。

確かに、実はその後、王府井(ワンフーチン)、日本の銀座にあたるようなところでお茶を買ったのですが、そのときにレジ袋は有料だと言われました。

中国政府はかなりこのレジ袋有料化というのは、きちんとそういう指示を出しているということは実感できました。

あるいは車についても、1500cc以上については増税をし、そして、小さな車には助成をするという制度をこれからやるんだということも言われました。

いろいろ聞いていますと、中国も温暖化問題で動き出したら早いのではないか、改めてそう感じました。



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