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2016.02.26|記者会見

岡田克也代表定例記者会見(2月26日)

岡田克也代表記者会見
2016年2月26日(金)15時01分~15時37分
編集・発行/民主党役員室(項目ごとに編集しました)

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
https://www.youtube.com/watch?v=VSWTFF0CN78
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■冒頭発言
○維新の党との合流を党首会談で確認(確認事項・談話添付)
■質疑
○維新の党との合流について
○衆議院選挙制度改革・定数削減について
○日本の人口減・少子化対策について
○鈴木貴子衆議院議員の離党について
○平成28年度予算案について
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■冒頭発言

○維新の党との合流を党首会談で確認(確認事項・談話添付)

【代表】
 先ほど(行われた党首会談後の共同記者会見に)ご出席でない方も
いらっしゃいますので、まず維新の党と民主党との新党についてお話を
したいと思います。お手元に両党の合意事項、それから私の談話もお
配りしていると思います。
 私の談話に沿ってお話しします。非常に重要な、日本の政治の流れ
を変える、そういう日だと私は考えております。安倍政治に対してのさま
ざまな不安や疑問、そういった方々の声にしっかりと応える、そういった
受け皿になる政党を目指す。それがこの新党だと考えます。
 今まで、例えば民主党であれば政権時に重要な場面で離党者が相次
ぐとか、第三極も期待されて出てきたものの離合集散を繰り返す、国民
の期待に応えられないところがありました。今回は、「これが最後だ」と
思っています。国民の声にしっかりと応えられる、そういった新党を目指
していきたい。
 先般、野党5党で一定の合意に達しました。特に国会における活動、
あるいは国政選挙などあらゆる場面でできるだけ協力するという合意が
できた。この5党合意と、そして今回の維新と民主党との新党、この二
つを車の両輪として、しっかり安倍政治と対峙・対決していきたい、国民
の期待に応えたいと考えております。

■質疑

○維新の党との合流について

【フリーランス・宮崎記者】
 確認事項の4番目に「新党協議会で得られた結論については、順次
両党それぞれの議決機関において承認を得ることとする」とある。ここ
数年、岡田代表・松野代表は、党内の取りまとめに苦労する局面があ
ったが、この協議をどんどん議決するということは、今後は党内をまと
める自信の表れと受け止めてよろしいか。

【代表】
 自信がなければ、今日を迎えてはいないです。

【読売新聞・中田記者】
 先ほどの党首会談後の共同記者会見で、代表は「野合で何が悪い
んだという気持ちもある」とおっしゃっていたが、この発言の真意を説
明いただきたい。

【代表】
 「野合」とは何かということですね。じゃあ公明党と自民党は政策の
合意がどこまであるのかということもあると思います。それに比べれ
ば維新の党と民主党、その距離というのは決して大きくはない。少な
くとも自民党や公明党の人から「野合」という批判をいただく、そういう
ものではないと思います。

【毎日新聞・田所記者】
 談話に、野党の結集の定義について「新党に参加する形、新党と
協力する形など色々考えられる」とあるが、その意味で言うと、協力
ということで言えば野党5党全部が野党結集には入るかもしれないし、
「(新党に)参加する形」ということで言うと、もう少し限定した別の、
野党や会派や個人などが想定されるということでよろしいか。

【代表】
 いろいろな解釈は自由にしていただいてもいいのですが、ここで言
う「結集」というのは、単なる協力よりはもう少し狭い概念だと思って
書いております。

【ビデオニュース・神保記者】
 今回の結集の、政策についてはこれから細かい話は協議していく
と思うが、とはいえ、全く何も考えないで「とりあえず、まず一緒にな
って」ということではないと思うので、岡田代表がお考えになる大きな
柱、今回結集したのは一体何のもとに結集したということになるのか
伺いたい。

【代表】
 一つは、我々「共生社会」ということを言ってまいりました。多様な
価値観をお互いに認め合う、そういう意味で「自由な社会」。そして
誰も排除されず、お互い助け合っていく「共生社会」。
 もう一つ、民主党がかねがね言っておりますのは、「未来志向の
改革政党」。こういった概念については維新とも共有できると考え
ております。今日、松野さんはその「改革」のところに特に力を入
れられたが、重点の置きどころは多少、政党が今まで違ったわけ
ですから当然(違いは)あると思いますが、大きな方向性としては
今申し上げたようなことで一致していると考えます。
 安倍さんの「バラマキ」「先送り政治」、それに対して我々はそう
ではない「自由・共生・未来」、そういう政治を目指していきたいと
私は考えております。

【NHK・岡崎記者】
 確認事項にある新党協議会だが、現段階で具体的にいつごろ
立ち上げて、どういうメンバーで、どういう項目で協議を始めるの
か、見通しを伺いたい。

【代表】
 今のところ二つ、チームを立ち上げるつもりでおります。新党協
議会のメンバーは(両党の)代表と幹事長の4人です。第1回は
来週早々にも開きたいと考えております。そのもとにチームを二
つ立ち上げることを現時点では決めております。一つが「綱領・
政策チーム」、いま一つは「党名チーム」です。
 その他の問題は、(新党)協議会が直接対応することに当面な
るのだろうと思います。例えば規約や、あるいは合流に伴うさま
ざまな事務的手続も出てきます。そういうことは幹事長が中心に
なって、最終的にはこの協議会で直接やるということになると思
います。
 「綱領・政策チーム」は、わが党からはヘッドとして座長として
長妻昭さん、そして細野豪志さん、西村智奈美さんというメンバ
ーになります。維新のほうは、小野次郎さんがヘッドで、井出庸
生さんと高井崇志さんと聞いております。
 「党名チーム」のほうは随分濃いメンバーになっていまして、わ
が党は赤松広隆さん、福山哲郎さん。維新の党は江田憲司さん、
柿沢未途さんということです。

【NHK・岡崎記者】
 党名の決め方についてはさまざま報道もされているが、現段
階で代表はどのような手続で、公正・客観的な決め方というの
はどういったことをお考えか。

【代表】
 代表である私があまり言わないほうがいいと思います。客観
的な手法で決めるということで、おのずとやり方は決まってくると
思います。例えば党所属国会議員とか党員の投票で決めると
いうようなことは、客観的とは言えないと思います。

【毎日新聞・田所記者】
 新党協議会の関連で確認だが、党名について、両党で計4人
でチームを作るということだが、その4人の中で略称「民主党」が
入る案と入らない案と、2案をその4人で作るということでいいの
かという点と、この民主の人選、赤松さんは党名変更に若干慎
重な姿勢を示していて、福山さんは改選を迎える方だが、どうい
う人選の思いがあるか伺いたい。

【代表】
 最善の人選をした。中身については、チームを決めましたの
で、私から今、言わないほうがいいと思います。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 一般に今回の合流は「吸収合流」、そういう言葉があるかどう
かわからないが、それでいいのかどうか。一般に組織と組織が
合流協議をする時には、大きいものと小さいものがあっても、
一応対等の精神で協議をするということでいいのかどうか。し
かし最終的に決めるのであれば、合併比率ではないが、やは
り多数決が普通だと思うが、そういうことも含めて。党名の問
題もいろいろおっしゃっているが、まず吸収合併で対等の精神
で協議をするのか、それから最終的にどういう決断をするのか、
その辺のところを伺いたい。

【代表】
 今回のこの話し合いの中で「解党」とか「吸収合併」とか、そう
いう言葉が先行したのは非常に不幸だったと私は思う。当然、
一つになるという時は対等の精神で一つになる。それ以外はあ
り得ない。
 あとは技術的な問題です。たまたま98年方式をとることにな
りましたが、そこはいろいろなやり方があるという中で、実務上
の問題なども考えて98年方式をとることにした。

【フリーランス・宮崎記者】
 98年方式では党規約チームと党倫理規則チームがあった。
規約チームは鹿野道彦座長、倫理規則チームは久保亘さんだ
った。今回、規約チームを立ち上げない理由を伺いたい。

【代表】
 直接、両幹事長でやれば十分ではないかと思います。問題が
あればこの協議会の場に上がってくる、代表のところに上がっ
てくるということです。

【フリーランス・田中記者】
 新党は連合との関係はどうなるか。維新の方々は「身を切る
改革」と言っているわけで、そうなると官公労と仲が悪くなるが、
その点、新党はどうなるか伺いたい。

【代表】
 仲が悪くなるかどうかはわかりません。そもそも民主党と連
合との関係というのは、もちろん民主党にとって連合は頼りに
なる大きな支援組織であることは間違いありません。ただ、具
体的に全ての政策で一致しているわけではないし、政党と労
働組合という性格の違いもあります。お互いの違いをわかっ
た上で、我々は連合と協力関係にある。
 民主党の議員でも、全ての労働組合が応援しているわけで
はない、産別ごとに対応は異なる場合もあります。ですから維
新の皆さんの中にも特定の産業別労働組合の応援を得てい
る人も現にいらっしゃると思いますし、これからもそれは基本
的に連合なり産別の判断ということになるのだと思います。そ
こは民主党も維新も同じです。

【時事通信・小松記者】
 代表選挙を参議院選挙までに実施しない理由は、党員・サ
ポーターの登録が間に合わないということだと思うが、国会議
員による投票という形で代表選挙を実施することは検討しな
いのかということと、新党の初代党首にご自身がふさわしい
と思われる理由を伺いたい。

【代表】
 ふさわしいと思うことに理由はないと思います。私が参議院
選挙まで責任を持ってやるということです。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 この(談話の)「車の両輪」という言葉はキーワードだと思う
が、車の輪の大きさはどっちが大きいのか。「総がかり」とこ
っち側ということ、この両者の関係について。結局、維新と民
主党が組んで政党支持率は合わせても10%ぐらいだが、そ
れではとてもという感じがする。「車の両輪」論で、どういうイ
メージで参議院選までの野党の姿を描いていこうとお考えか
伺いたい。

【代表】
 ちょっと質問の趣旨がよくわからないのですが、5党で、も
ちろん新党ができれば4党になるわけですが、国会への対応
や国政選挙について、できるだけ協力していくということが確
認されている。そのことと、その中に一つ大きな政党ができた。
そのことが両々相まって大きな効果を発揮するのだと思いま
す。

【毎日新聞・田所記者】
 先ほど伺った野党結集について再確認だが、ここ(確認事
項)には「理念・政策の一致を前提に」とある。昨日松野代表
は、共産以外の各会派・各政党に呼びかけたいとおっしゃっ
ていたが、ここには野党5党の枠組みとはあまり関係なく、具
体的に言えば共産以外の政党や個人などに呼びかけるとい
うことでいいのか確認したい。

【代表】
 まず、ここに「政党」とは書いていない。政党・会派・個人です。

【毎日新聞・田所記者】
 松野代表がおっしゃった「共産以外」という点ではいかがか。

【代表】
 「理念・政策の一致を前提に」ということです。

【読売新聞・中田記者】
 「理念・政策の一致を前提に」という部分だが、維新の時と
同じように、改めて政策協議を行うのか、それともこれから
作られる新党の綱領に合意できるのかという点で考えるの
かということと、結集を呼びかける時期はいつごろとお考えか。

【代表】
 ここに書いてありますように、「結集」ということの意味がい
ろいろ、幅広いものがあります。もし新党で一緒になる、個
人であれ組織であれ、新党に合流するということであれば、
それは新党の綱領や基本的考え方に一致するということが
前提になります。もうちょっと幅広い、いろいろな協力という
ことであれば、より弾力的に考えられるということになります。
ですから、時期的にはそういうものが固まった後ということ
になります。

【ビデオニュース・神保記者】
 今回合流する方の中には、かつて一緒に民主党でやられ
て、その後、袂を分かった方も結構おられる。この新党では、
その方々と袂を分かった原因となったような諸問題、例えば
消費税とかだと思うが、それがちゃんとクリアできているか
は確認されるのか、あるいはそうしたことは全部水に流して、
全く新しい結集だと岡田代表は考えておられるのか伺いた
い。

【代表】
 消費税については、先般、両党で当面の考え方はまとめ
たところですが、この国会においても大きな政策的な論点
ですので、新党に至るまでの間、さらに議論を重ねなけれ
ばならないと思います。
 先ほど申し上げましたように、与党時代に党が分裂して
しまったというのは痛恨事であり、そういうことは二度と繰
り返してはならない。ですから、そういう覚悟を持った人だ
けが集まるというふうに私は思っています。次、離党する
のであれば議員を辞職すると、そのぐらいの覚悟を持った
人でないと新党に結集できないと私は考えます。

【IWJ・葦澤記者】
 これからチームを組んで協議を行っていくという話だった
が、マニフェスト的なものが国民に公表されるのはいつごろ
を予定されているか。新党ができると同時ぐらいに発表さ
れるということか、それとも新党ができてから協議を続ける
のか。

【代表】
 それは新党ができてからです。

【日本経済新聞・宮坂記者】
 新党で臨む参院選の獲得議席の目標はどのぐらいか、
代表の考えを伺いたい。

【代表】
 まだ新党もできていない時に、そういう話を私の独断で
するのは早いと思います。ただ、我々としては政治の流れ
を大きく変えるということを目指しております。

【新潟日報・小熊記者】
 個別の選挙区の話で恐縮だが、参院選新潟選挙区で
は民主党・菊田真紀子さん、あと維新の候補も出馬表明
をしているが、候補者調整を今後どう進めていくのか伺
いたい。

【代表】
 速やかに候補者調整を進めたい。

【フリーランス・宮崎記者】
 理念・政策の一致を前提に幅広く結集を呼びかけると
いうことは、参院選前に共産党・社民党・生活の党と結集
するのは考えられないと思うので、少なくとも参院選前は
衆議院会派では民主と維新ということに当然なると思うが、
いかがか。

【代表】
 これからですので、今、独断的に言う必要はないと思
います。
 社民党の又市幹事長も昨日言われました、「それは
簡単ではない」と。そういう答えは予想されていた。そう
いうところに呼びかけるというのは、ある意味では失礼
だと私は思う。ですから、それぞれきちんとまずお話を
して、可能性のあるところを見きわめた上で呼びかけて
いくということだと私は思います。

【神戸新聞・小西記者】
 合流したことによる効果をどのように見ているか伺い
たい。今回の合流は、以前いた人達が戻っただけであ
るという見方もあり、また党名を変えるのであれば参議
院選までに浸透するかという問題もあり、メリット・デメリ
ットがあると思うが、その効果をどのように考えておられ
るか伺いたい。

【代表】
 まず訂正しておきますと、別に、もともと民主党にいた
人が戻ってくるだけではありません。それはそういう意図
を持った人が言っているセリフで、メディアの皆さんはそ
のまま使われないほうがいいと思います。
 その上で、どういうメリット・デメリットがあるかというのは、
それはこれからです。これから新党を準備の期間も含め
てどういうふうに我々が形づくっていくか。国民の皆さんに
それをどう受け取っていただけるかということにかかってい
ると思います。

【テレビ朝日・河村記者】
 新党の評価はこれから国民の皆様がどのように受け止
めるかだということだが、もちろん途中段階はなかなかオ
ープンにできないこともあると思うが、これから新党に向け
た協議をどういうふうに国民にわかりやすく、透明性を確
保していくというか、伝えていこうと思っているか伺いたい。

【代表】
 協議の途中段階を伝えることが透明性か、そういう話で
はないと私は思います。もちろん決まった後できちんと説
明することは大事だと思います。

【毎日新聞・田所記者】
 2点確認だが、新党協議会の初会合は来週だが、設置
時期が初会合なのか、それとも今日設置ということなのか
が1点。その新党の結党時期が3月中の、上旬、中旬、下
旬なのかということがわかれば教えていただきたい。

【代表】
 これから協議していくので、あまりスケジュール的なことを
申し上げる時期ではないと思います。
 設置したのが今日なのか初回の時なのか皆さんのご随
意で結構だと思います。今日こういうことで合意しているの
で、今日設置されたと考えていただいてもいいと思います。

【フリーランス・田中記者】
 代表談話の3番目の丸のところで、国民の失望を招いた
原因を離合集散だとおっしゃっている。街頭の声を聞くと、
国民の民主党への怒りというのは、消費税を上げる土台を
つくって、原発を勝手に収束宣言したことだ。要は「第二自
民党じゃないか」という不信感だ。そこが一番の民主党に支
持が集まらない原因だと、街頭では私は聞いている。ここの
ところをちゃんと認識して反省した綱領を作らないと、同じ失
敗を繰り返すのではないかと思うが、いかがか。

【代表】
 そこはいろいろな解釈はあると思います。私は、消費税の
引き上げ、社会保障・税一体改革、社会保障を持続可能な
ものにするために消費税を10%に上げるということは、菅政
権の時から広く議論してきて、野田政権で結実したものです。
私は、これは自民党が20年間できなかったことを我々がや
ったと、誇りに思っていますし、そのことを評価する国民もた
くさんいらっしゃると思っています。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 よくここまでまとめられたと思うが、国民に対するメッセージ
でいうと、この新党は車で言ったら新車ではないと思う。マイ
ナーチェンジで終わるのか、名前だけなのか。ここで「最後の
決断だ」と書いておられるが、やはり見える形でフルモデルチ
ェンジをして、フルモデルチェンジ宣言をしてほしいと思うが。

【代表】
 一番大事なことは、決意だと思います。ここで本当に政権
交代可能な政治をつくっていくという決意を一人ひとりがしっ
かり持って、この党をつくっていく。その決意が伝わったとき
に、私は国民の皆さんに支持していただけると思っています。

【日本テレビ・原記者】
 確認事項を見ると「新党結成を目指すこととする」と書いて
ある。代表の言葉でお願いしたいが、これは3月中に新党は
結成されるということでよろしいか。

【代表】
 私、当然そう思っています。ただ、党内手続というものがあ
りますので、「目指す」という書き方になっている。最終的に
きちんと党の中で、この新党で行くということが、現実にはこ
れは結党大会ということになりますが、そこで合意されない
と新党になりません。そういう意味で、今からもう「新党をつく
る」というふうに既成事実化するというのは正しくないと私は
思います。
 当然新党はつくります。

○衆議院選挙制度改革・定数削減について

【NHK・岡崎記者】
 今日発表された去年の国勢調査の結果、これは「アダムズ
方式」に当てはめて試算すると全体では「9増15減」という結
果になる。まずこの結果の受け止めと、今後の民主党の対
応について伺いたい。

【代表】
 5年に1回の(簡易)調査の結果が、今日出ました。
 佐々木調査会(衆議院議長の諮問機関「衆議院選挙制度
に関する調査会」)は、基本的に10年に1回の(大規模)国勢
調査に基づいて、都道府県間の配分を「アダムズ方式」でやり、
その上でこの5年に1回の調査の結果、(一票の格差が)2倍
を超えるようなことがあれば手直しをすると。これが佐々木調
査会の最も骨の部分であります。
 したがって、もう既に5年前(2010年)に(大規模)国勢調査
の結果は出ております。それに基づいて都道府県配分を行い、
そして今回の調査を加味した場合に、2倍を超えるような選挙
区があれば手直しをする。そういう考え方で進める。そのため
の材料が今回出たということだと思います。

【共同通信・関記者】
 安倍首相が先ほどの衆議院総務委員会の中で、「アダムズ
方式」導入に関して2020年の国勢調査以降に、この数字に
基づくべきだとの認識を示した。この点に関して代表の考えを
伺いたい。

【代表】
 全く理由が理解できない。佐々木調査会(の答申で)はそん
なことは言っていない。官房長官がいろいろ言われているよう
だが、全く論点をすり替えてごまかしていくという、安倍政権の
お得意のやり方だと思います。まさか山口が減員区になったか
ら言っているのではないとは思いたいですが。
 いずれにしても安倍総理自身が第三者機関(を設置する)、
しかもその結果は尊重すると言われた。先ほど私が申し上げ
たように、2010年の(大規模)国調に基づいて都道府県配分
を決めて、そして今回の結果に基づいて微調整をする。調査
会の答申どおりにやるべきだと思います。
 2020年(大規模)国調だと、当然、安倍総理はもういません
し、随分先の話になります。安倍総理は自らがやるとおっしゃっ
たからには、やるのは当然だと思います。

○日本の人口減・少子化対策について

【日本経済新聞・宮坂記者】
 国勢調査としては初めて日本の人口が減少するという結果に
なった。この人口減の問題、少子高齢化と絡むと思うが、この
ことについてどう取り組んでいくべきか。新党としても、どういう
ふうにこのことについて政策を出していきたいか伺いたい。

【代表】
 ここは、「新党の」と言われるとそれは新党で議論することな
ので、民主党の考え方ということで申し上げたいと思いますが、
この少子化は非常に深刻な問題です。
 何が少子化の根本的な理由なのかということですが、我々
に言わせると、それはやはり働き方の問題だと。非正規で働
いている人たちが非常に未婚率・非婚率が高い。やはり結婚
を選択しない人が非常に増えた。もちろん結婚する・しないは
個人の問題で、政治が口を挟むようなことではありませんが、
結婚の意欲がありながらできない人がたくさんいるという、こ
の現実を正さない限り、根本的な問題にはならないと思いま
す。
 あわせて、経済的理由で子どもは1人で我慢するとか、そ
ういう方々もいらっしゃいます。そこは我々、経済的な支援も
重要だと「子ども手当」を提案した。
 最後に、やはり働き方そのものを変えていかないと、なか
なか難しいということも事実だと思います。今、女性がこの日
本の社会の中で働いていこうとすれば、長時間労働で働くし
かないという現実があります。これは女性も男性もですけれ
ども、仕事で疲弊してしまって、家庭生活がおろそかになる。
効率的にしっかり働いて、そして家庭での生活を楽しむ。そ
ういう国に変えていかないと、少子化の問題の根本的な解
決はないと思います。だから我々は長時間労働規制、法律で
「たが」をはめるべきだと申し上げている。

○鈴木貴子衆議院議員の離党について

【北海道新聞・花城記者】
 本日、鈴木貴子衆議院議員が枝野幹事長宛に離党届を
提出した。民主党としてはいろいろ役職に起用したり、大切
に育ててこられたと思うが、この受け止めを伺いたい。

【代表】
 非常に残念です。私も、彼女を非常に買ってまいりました。
将来のある若い政治家だと思ってきましたので、今回のこと
は非常に残念に思っています。
 彼女の政治家としての将来ということを考えた場合にも、
彼女自身のためにも、今回は議員辞職をすべきだと思いま
す。比例の1番で当選したということの重さをしっかりとかみ
しめるべきだ。そうでないと、彼女自身の政治家としての将

来に大きな障害になるのではないかと私は心配しております。

○平成28年度予算案について

【フリーランス・宮崎記者】
 来週の予算案の、賛否を伺いたい。

【代表】
 党のNC(次の内閣)などで決めることですので、代表が独
断で申し上げることではありません。ただ常識的には、賛成
する理由は考えられないと思います。




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