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2011.02.10|記者会見

民主党幹事長としての記者会見(2月10日)

岡田克也幹事長/記者会見要旨
2011年2月10日(木)17時00分~17時44分
編集・発行/民主党幹事長室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
http://asx.pod.tv/dpj/free/2011/20110210okada.asx
http://www.ustream.tv/channel/dpj-channel
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■冒頭発言
○高病原性鳥インフルエンザ対策について
○トヨタ自動車急加速問題の最終報告書について
○菅総理と小沢元代表との会談について
○今後の幹事長記者会見について

■質疑
○菅総理と小沢元代表との会談について
○予算案の審議について
○東京都知事選の候補者擁立について
○首長選挙、地方議会選挙について
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■冒頭発言
○高病原性鳥インフルエンザ対策について

【幹事長】先ほど農林水産大臣、それから官房長官のところに「高病原性鳥インフル
エンザ対策に関する提言」ということで、対策本部長として関係者の皆さんとともに
提言をしてまいりました。内容は既にお手元に資料が配付されていると思いますが、
私も愛知県豊橋市の現場に参りまして、特に豊橋の場合には非常に密閉性の高いそう
いった施設の中で起きたことで、関係者の衝撃もそれだけ大きかったと思いますが、
「速やかな対応を望む」という知事あるいは市長、そして生産者の皆さんのお声を聞
いてまいりました。
今回いろいろなことを提言しておりますが、その中に手当金について、現在5分の
4ということですが、これを全額出すということで、全額出ることが素早い対応につ
ながると。そして感染拡大を防ぐことで結果的には余分なコストがかからないと、こ
ういう観点で、手当金を全額出すことを基本にすべきだということを提言させていた
だきました。
その他、話を聞いておりますと、やはり関係省庁、例えば野鳥ですとこれは環境省
であり、農水省、環境省、それから野鳥も例えばお堀にいる鳥はどうなのかとか、な
かなか難しい問題もあるようで、そういったことについて省庁間がよく連携してやっ
ていく必要性を改めて感じているところであります。そういうことも含めて、しっか
りとした提言ができたと思っております。

○トヨタ自動車急加速問題の最終報告書について

【幹事長】2番目に、先般トヨタ自動車のアメリカにおける急加速問題につきまし
て、米運輸省が最終報告書を発表し、電子制御システムに欠陥はなかったことが結論
づけられました。私も外務大臣のときからこの問題にかかわってまいりまして、非常
に米議会の対応も、対応といいますか反応もかなり大きなものがありましたので、外
務省としては表面に出ない形で、しっかりとトヨタ自動車をサポートしてまいりまし
た。
今回、欠陥はないという、そういう結論になったことは大変うれしく思っておりま
す。今回の結論、アメリカらしく、「そういうものはない」ということを明確に認め
られたことは評価したいと考えております。

○菅総理と小沢元代表との会談について

【幹事長】3番目に、先ほど官邸に参りまして、3時過ぎから行われました小沢元代
表と菅総理との会談につきまして、総理から報告をいただいたところであります。ま
た、私自身は会談には同席しておりません。総理からいろいろご説明いただきまし
た。また後ほど、これは当事者のお二人からそれぞれ、いろいろな場で説明があると
思いますので、私は総理からお聞きしたところを申し上げたいと思います。
まず2つの問題。第1に、国会における説明に関しては政倫審での説明について意
見のやりとりがあったと。総理のほうからは国会における説明をお求めになった。そ
れに関して小沢さんのほうからは、「政倫審に出る」と。これは12月の段階で私に
そういう紙でのご返答をいただいたわけですが、その考え方は変わっていないと。も
ちろん基本的には「予算が成立すれば」ということだったわけですが、いずれにして
も、出るということは「個人的には変わっていない」ということだったそうでありま
す。「個人的には」ということの解釈は私、勝手にするつもりはありませんが、そう
いう表現が使われたということであります。
もう一つ、総理のほうから、「こういう状況の中で、ご自身で出処進退について判
断を」という問いかけに対して、「自発的に離党する意思はない」と言われたという
ことであります。理由としては、「今回の一連の捜査、秘書の逮捕から始まって一連
の今回の検察の対応に対して、いろいろな疑問もある。したがって、この問題につい
て何か対応することは、日本の民主主義にとってよくない」という趣旨のことを小沢
さんは言われたということであります。正確な表現は、私、これ伝聞でありますの
で、おそらく小沢さんご自身がどこかでお話しになるのではないかと思いますが、そ
ういうことであったということであります。
役員会でいろいろ議論していることについて総理からお話しになったところ、「そ
れは党が判断することである」という認識を示されたということであります。
以上が、私が聞きました小沢元代表と総理との間のやりとりであります。したがい
まして、何らかの結論が出たということではなくて、今申し上げたような、特に出処
進退に関しては小沢さんのほうから自ら離党の意思とかそういうことはないことが示
されたということであります。
こういうことを受けまして役員会、定例の役員会が月曜日にあります。その場で、
どう対応すべきかを最終的に議論したいと考えているところであります。前から申し
上げているように、時間をあまりかけるべき問題ではないと思っておりますので、速
やかに一定の方向性を出して、役員会として常任幹事会に発議することになるのでは
ないかと思います。それ以上のことは、私の口から申し上げるのではなくて、月曜の
役員会の議論を待ちたいと考えております。

○今後の幹事長記者会見について

【幹事長】それからこれまで私の会見は質問がなくなるまでということをやってまい
りましたが、その結果としてやや冗長に流れているのではないかという議論がありま
す。したがって、今日はこういう大きな課題がありますので従来の方針を変えるつも
りはありませんが、次回以降30分を原則にして、もちろん活発に次々質問が出るよ
うなら多少の延長は考えたいと思いますが、無限にあると思うと質問も重なる質問と
かそういうことになるかと思いますので、限られた時間、30分ではかなり長いとは
思いますが、そこでお互い緊張感を持ってやりとりしていくことを基本に据えたいと
思います。もちろん中身を見て、なお必要だと思えばそのときには延長したいと考え
ておりますので、よろしくお願いを申し上げたいと思います。

■質疑

○菅総理と小沢元代表との会談について

【フジテレビ・橋本記者】幹事長は、小沢さんの話について月曜の定例役員会で議論
するとおっしゃった。また、前回の会見で、この問題について幹事長に一任されてい
るとおっしゃった。あらためてその場(月曜の定例役員会)で幹事長としての考えを
示したうえで議論するということでよろしいのか。

【幹事長】基本的にそう考えていただいて結構だと思います。

【フジテレビ・橋本記者】月曜日に示すということは、先ほど総理から報告も兼ねて
お話をされたということだが、その段階で幹事長としての考えは既にまとまっている
と理解してよろしいか。

【幹事長】必ずしもそういうことではありません。休みも長いですから、またその間
で総理とも意見を交わすことがあるかもしれません。やはり幹事長として考え方を示
すことになれば、総理のご了解もとっておかなければいけないことになると思いま
す。ただ、皆さんお休みの予定もおありだと思いますから、電話でということで、今
のところ会う予定は特に立てておりません。

【日経新聞・恩地記者】先ほど、総理から小沢さんに対して、「ご自身で出処進退に
ついて判断を」という幹事長のご説明だったが、この出処進退というのは具体的に離
党をということなのか、あるいは議員辞職をと。そこは明確に総理から言われたの
か。

【幹事長】いや、私はそこまで承知しておりません。ただ議員辞職というのは、
ちょっと私、あまり念頭にないので、総理がそういうことで言われたとは私は理解し
ておりませんが。たぶん離党のことを言われたのかなと思いますが、「離党」という
言葉をはっきり使われたかどうかは確認しておりません。

【毎日新聞・野口記者】「出処進退の判断を」と総理が説得したが、小沢元代表が応
じなかった、という構図だと思う。小沢元代表はご自身のことを「一兵卒」とおっ
しゃっているが、総理の説得を一兵卒が受けなかったことについて、幹事長はどうお
考えか。

【幹事長】そこはいろいろな議論があると思いますが、ご自身の身分にかかわる話で
すから、「それに応じなかったからけしからん。だから処分だ」とか、そういう話で
はないと私は思うんですね。国会に出る、出ないというのは、これはまた別の次元の
話だと思うんですが、ご自身にかかわることについて、総理のお勧めに従わなかった
ことをもって、即けしからんという話では私は必ずしもないと思いますが。自発的な
離党を促したということでしょうから、あくまで「自発的」でありますのでね。

【フリーランス・宮崎記者】小沢さんは「党が判断することだ」とおっしゃったそう
だが、それは、党の判断には従うという意味か。

【幹事長】そこは私、総理にも確認したのですが、総理はおっしゃいませんでした。
ですから私の解釈を言うべきではないと思いますし、やはりそれは両当事者にお聞き
したほうがいいのではないかと思うんですね。

【共同通信・中久木記者】先ほど冒頭発言で、「役員会で速やかに結論を出して、常
任幹事会に発議したい」とおっしゃったが、総理が自発的に出処進退を求めて、小沢
さんが拒否したことで、ある程度処分は必要だとお考えか。

【幹事長】一定の党としての対応は要るということですが、それ以上、処分なのか措
置なのかとか、その中身はどうなのかとか、そういうことを今言うつもりはありませ
ん。それは役員会には私の考え方を示したいと思っておりますが、今ここでそれを申
し上げるべきではないと思います。私の意見を申し上げたうえで、それは役員会で議
論していただくことですので、皆さんに申し上げるのは、役員会で結論を出したうえ
でということにすべきだと思います。

【読売新聞・中島記者】役員の中には小沢氏の処分・措置に対して反対している方が
いて、「取りまとめの際にも反対する」と言っている。幹事長は小沢氏の対応につい
て一任されているわけだが、そうした反対があった場合でも、何らかの党としての方
向性をまとめる際に、多数決などは必要ないとお考えか。

【幹事長】私の理解しているところでは、それぞれ意見があっても、最終的に決まっ
たことには従うということで、そこはコンセンサスがあると思っています。ですか
ら、反対だと言われる意見が出たとしても、そこは最終的には円満にまとまると考え
ております。

【朝日新聞・南記者】小沢さんは今日、国会での説明に関しては、年末に言ったとお
り政倫審に出る方針に変わりはないことをおっしゃったようだが、この発言を受け
て、幹事長としては党が求めていた政倫審への出席に対して、小沢さんがこたえよう
としているという判断はできるのかどうか。

【幹事長】ですから「個人としては」とおっしゃったことの解釈が一つですね。それ
からもう一つは、「予算が成立したら」ということは、われわれが求めているものと
は差がありますので。われわれが求めるタイミングというのは、実はもう過ぎてし
まったのですが、なるべく迅速にということについてはどうなのか、ちょっと判断つ
きかねている状況ですね。

【北海道新聞・舟崎記者】先ほどの質問と重複して申し訳ないが、岡田さんは小沢さ
んの問題に関して役員会で一任を受けている以上、月曜日にご自分の考え・方針を話
すと先ほどおっしゃったが、その方針が役員会でどんな意見があっても変わるという
ことは、基本的にはあり得ないという認識でよろしいか。

【幹事長】私自身は、私の意見が最終的な結論になるように説明はしたいとは思いま
すが、しかし役員会の場でより説得力のある意見が出てくれば、それは絶対変えない
といったら、これはもう議論ではなくなりますから、そこまで申し上げるつもりはあ
りません。

【読売新聞・中島記者】今日総理と小沢さんの会談で、総理のほうから「出処進退を
明らかにしてほしい」と言ったということは、役員会で処分・措置を議論している段
階で、党代表である総理から離党勧告のような処分に当たるようなことを言っている
ともとれるが、整合性はどうか。

【幹事長】いや、それは違うと思います。離党勧告というのは党の処分としての離党
勧告です。今日、総理は「自発的に判断してください」と言われたわけですから、そ
れは処分の手前の問題ですよね。

【朝日新聞・南記者】総理の「自発的に出処進退を判断してほしい」ということだ
が、つまり刑事裁判を闘っている最中は、党員としての活動をすることはあまり好ま
しくないのではないかという考えを示されたと思う。その総理のお考えについて、幹
事長としては現段階でどのようにお考えか。

【幹事長】それをいろいろ議論し出すと、私がどういう考え方を持っているかという
ことをお話しすることになりますので、それは申し上げません。役員会の場で私なり
の考え方はご説明したいと思っています。

【朝日新聞・南記者】幹事長自身のお考えはまだ言えないということだが、今日総理
が小沢さんに示された考えは尊重するということか。

【幹事長】総理が示された考えというのは、これは処分・措置の話ではありませんの
で。先ほど言いましたように、その手前の話ですので、処分・措置について総理が何
か言われたということではないんですね。
いずれにしてもこれは議員の身分にかかわってくる話ですので、あまり軽々にああ
だこうだと私が言うべきではないと。きちんと党の機関で議論すべきことであると
思っています。

【産経新聞・宮下記者】確認を含めてお聞きしたいが、総理と小沢元代表のやりとり
の中で、今後の役員会でのことも総理のほうからご説明されたということだが、処
分・措置について総理ご自身で考えていらっしゃることも小沢元代表にお伝えになら
れたことはあるのか。

【幹事長】私はそういうことは聞いておりません。

【共同通信・中久木記者】今日、岩手県選出の議員さんが申入書を幹事長に手渡した
と思う。党内には「処分は必要ない」「なぜ処分をするのかわからない」という声が
あるが、そういった声にかかわらず、倫理規則に沿って処分するかどうかを粛々と判
断すべきとお考えか。

【幹事長】役員会ではいろいろ議論してきております。以前もこの場で申し上げたと
思いますが、やはり公党である以上きちんとした対応を示す必要があると思います。
その中身は申し上げませんが。
起訴がなされたと。もちろん強制起訴ですが。それから秘書が3名逮捕されたこ
と。あるいは役員会での決定や総理の説得に現在のところ応じておられないこと。国
会への出席の問題ですね。そういうことについて、特に起訴されたことについて、今
日も岩手県連の方からは「それは刑が確定してからでいいではないか。それまでは何
らかの処分とか措置とかいうことはなすべきではない」と、こういう話もいただきま
した。
ただ、今までわが党はそういう考え方をとっておりませんし、それからこれはわが
党だけではなくて、いろいろな国会での対応を見ても、刑が確定するまでは何もない
ということは、この種の事件では例がないのではないかと私は思います。
したがって、今までのいろいろな出来事、「出来事」という意味は、起訴されたと
か、そういったこととの関連において、今回の小沢さんの件がきちんと整合性を持っ
て説明される必要があると。いろいろな状況が違いますから、そういうことについて
も含めて、きちんと説明がされなければならない、国民に対して、と考えておりま
す。それを全くなしで、裁判の結果が出るまでは何もしないというのは、私は公党と
しての責任を欠いた行為であると考えております。

【フリーランス・宮崎記者】役員会や常任幹事会の中で、この小沢さんの問題を「国
会運営における野党との取引材料に使ったほうがいいんじゃないか」という意見はあ
るか。また幹事長はいかがか。

【幹事長】聞いたことはありません。

【北海道新聞・舟崎記者】先日、役員会の一任を受けて岡田幹事長と輿石参議院会長
と菅首相が官邸で会談されたと思うが、先ほど岡田幹事長と菅首相が話されたときに
輿石さんがいらっしゃらなかった。輿石さんは午後4時過ぎに菅首相から電話があっ
て、小沢さんとの話の中身をたぶん伝えたと思われるが、今日の岡田さんのこの会見
での発言は、輿石さんと考えが方向性としては大体同じという理解でよろしいか。

【幹事長】まず、私は鳥インフルエンザの問題もありましたので、早めに官邸に入っ
ておりました。その関係で、総理から直接説明を聞くことができました。鳥インフル
エンザ関係が綱渡りの状態だったんですが、私の見ている前で、総理は輿石参議院会
長に電話されまして、同様のお話をされておられました。
それから、私と輿石会長との間、考え方は必ずしも同じではないところもあると思
います。ただ、時間をかけずにやっぱりこれは党としての結論を出さなければいけな
いということは一致しているところであります。

【NHK・広内記者】月曜日の定例役員会に総理が出席されて、今日の小沢さんとの
会談内容を説明されたりするお考えはないか。

【幹事長】今のところ決まっておりません。総理のご都合もあると思いますので、月
曜日に調整することになると思います。できれば出ていただいたほうがいいかなとは
思いますが、まだ決まっておりません。

【共同通信・中久木記者】今日、与野党国対委員長会談で、今日の総理と小沢さんの
会談の結果について幹事長に説明してもらいたいという要望が出ていると思うが、こ
れにどう対応されるか。

【幹事長】結果の説明は、私も伝聞以外のものはありませんので、わざわざそのため
に幹事長が説明する必要があるというのは、ちょっと私自身よくわからないところで
す。今日は国対委員長のほうで十分にそれまでのことについては説明をされたと確認
しております。

【テレビ朝日・平元記者】総理と小沢さんが直接会われて話は物別れに終わったとい
う印象だが、この小沢氏をめぐる問題について、来週役員会があって、今後結論が出
ると思うが、結論が出るまでに総理または幹事長が直接また小沢さんと対話される考
えはあるか。

【幹事長】今日対話されていますから、トップ2人が。特にないと思いますが。

【日経新聞・恩地記者】常任幹事会で仮に処分の発議がなされた場合、倫理委員会に
諮問することになると思うが、倫理委員会で小沢さんの弁明を聞く考えはおありか。

【幹事長】それは倫理委員会が決めることです、基本的に。しかし、そういうことを
倫理委員会の皆さんが考えれば、当然、小沢さんのほうにその旨伝えられると思いま
す。現時点で私が何か憶測でものを言わないほういいと思います。

【産経新聞・宮下記者】今後、党としての処分・措置の議論を詰めていくにあたっ
て、民主党としては現在、予算関連法案の成立を最大の課題として挙げられている
が、そういった国会情勢も議論していくうえにおいて一つの要素になり得るのか。

【幹事長】いろいろなことはあるかと思いますが、やはりルールに則して客観的に
粛々と判断していくべきものであると考えています。

【TBS・細谷記者】役員会で岡田幹事長の考えを示されて、その後、常任幹事会で
議論することになると思うが、常任幹事会での議論は多数決で決めるのか、それとも
幹事長一任という形にするのか。

【幹事長】それは議論してみないとわかりませんね。

○予算案の審議について

【毎日新聞・野口記者】すみません、別の話だが(笑)。予算の関連だが、社民党と
の協議で、社民党は普天間移設関連の経費を削除するように求めている。民主党とし
て、社民党に配慮して普天間の関連予算は修正する余地はあるとお考えになっている
か。

【幹事長】これから社民党との間の正式な協議がスタートすると理解しておりますの
で、その結果を先取りしたようなことは申し上げないほうがいいと思います。今申し
上げたことをもって、その気があるとかないとか、いずれも私は申し上げておりませ
んので。それはこれから議論することであるということです。

【フリーランス・宮崎記者】衆議院予算委員会で一般的質疑が進んでいて、子ども手
当が今一番のテーマになっています。その中で、2005年のマニフェスト、200
4年のマニフェストでは、子ども手当は月1万6,000円だったのが、なぜ200
7年と2009年のマニフェストでは2万6,000円になっているのかといったと
ころが野党から指摘されている。今日の審議の中で、公明党の理事である富田茂之さ
んは、「私は、小沢代表のときに選挙目当てで、エイ、ヤーッ!と1万円上げて2.
6万円になったのではないかと、ずっと思っていました」と発言されているが、これ
についていかが思われるか。

【幹事長】いちいち個人の委員の方が言われたことについてコメントする必要はない
と思います。もちろん2005年は私、代表でしたから、その後、代表が前原さんを
経て小沢さんですかね、ということでかわられた、結果としていろいろな政策につい
て変化が出たということは言えるかと思いますが、この子ども手当について当時の小
沢代表の意向がどの程度反映されたかということについては、私は承知しておりませ
ん。

【朝日新聞・南記者】子ども手当法案に関して、社民党との政策協議で窓口になる阿
部知子(社民党)政審会長が、予算委員会の中でも、昨年通過した法案の1万3,0
00円という枠組みで、国費で全額持つという枠組みをしっかり固めるべきだという
形で修正の提案をされている。この意見について民主党としてはどのように受け止め
ているか。

【幹事長】個別にはコメントしないほうがいいと思います。正式な社民党との協議は
来週から始まると承知しておりますので、阿部さんのご意見はご意見として、まだ正
式に何か提案が社民党としてなされたわけではありませんので、今、個々のことにつ
いてコメントするのは適切ではないと思います。ただ、子ども手当について社民党が
大きな関心をお持ちであるということは承知しておりますので、しっかりと、真摯に
協議していきたいと考えています。

【読売新聞・中島記者】自民党は、新年度予算の中央公聴会の日程を決める議決の前
提として、小沢さんの証人喚問が必要だと今日も言っているようだが、(民主党は)
これまでの対応に変わりはないということでよろしいか。

【幹事長】証人喚問は全会一致が慣例です。まだ、わが党以外も含めて、証人喚問に
慎重な姿勢を示しておられるところはあるわけですから、そこのところの話し合いが
つかないと多数決で決めることにはならないのではないかと。多数決で決めるべきだ
というご意見は、私はまだ各党の間にないと思っております。したがって、話し合い
が必要であるということです。

【朝日新聞・南記者】ねじれ国会の中で予算関連法案が参議院で成立しない可能性が
ある中で、衆議院で3分の2で再可決する事態が想定されるが、手法の是非について
は幹事長どのようにお考えか。

【幹事長】仮定の議論ですからあまり先取りしていろいろ言う必要はないと思いま
す。あらゆるケーススタディをしているところです。

○東京都知事選の候補者擁立について

【TOKYO MX・竹田記者】4月の都知事選だが、年末の会見で岡田幹事長は
「他の党との相乗りはしない」とおっしゃっていたが、民主党内には相乗りを容認す
る声がある。党としては方針に変わりないか。

【幹事長】私は原則を述べております。

【TOKYO MX・竹田記者】候補者選びで具体的な人名などは挙がっているの
か。

【幹事長】現時点ではコメントいたしません。

○首長選挙、地方議会選挙について

【フリーランス・安積記者】牧義夫愛知県連会長が11日の幹事会で県連会長の辞意
を表明されるということだが、これについての受け止めと、選挙で大敗したが、党本
部としてどう総括されるのか。

【幹事長】まず、党本部としての総括は、これからしっかりと分析して、どうしてあ
あいう結果になったのかについて、今後のこともありますから、きちんと分析しなけ
ればいけないと思っております。
牧さんの話は私、聞いておりません。

【フリーランス・安積記者】4月10日の第1回目の統一地方選挙までに総括の結果
を出されるということか。

【幹事長】それまでまだ1ヵ月以上ありますよね、当然結果は出ると思います。統一
地方選挙に総括の結果が生きてこないといけませんので。

【中日新聞・関口記者】三重県知事選に高橋千秋さんの擁立に向けて三重県連が意向
を固めたと、弊社は報じている。幹事長としては、現職国会議員の擁立には依然とし
て否定的な考えをお持ちなのか。それとも県連の意向に従うのか。

【幹事長】三重県の話が伊勢新聞以外から出たのは非常に歓迎するべきことだと思い
ます。いや、伊勢新聞を悪く言っているんじゃないですからね(笑)。
現職の国会議員が出ることは例外中の例外です。石田さんのときも私、そう申し上
げたのですが、諸般の事情の中で県連から上がってきて、ご本人の意思もあって、
「例外中の例外」と申し上げながら常任幹事会で承認を求めたということがありまし
た。
こういう、数が全体で参議院においては多数を持っていない、衆議院においても3
分の2に届くか届かないか非常に微妙な、そういう中で国会議員が他の選挙に出るこ
とについては、それは当然、幹事長としては慎重に考えざるを得ないと思っておりま
す。

【フリーランス・安積記者】とすると、過去に戻るが、どうして小選挙区で当選され
た石田さんを辞職させて市長選に出されたのか、その理由をお聞きしたい。

【幹事長】それは前もここで申し上げたかと思いますが、基本的に県連から「ぜひ石
田さんで」という声が上がり、私は石田さんに「慎重に」と、とどめましたけれど
も、彼も、もう一度県連に諮って、そして市議会議員の皆さんとも相談して「ぜひや
りたい」ということでありましたので、河村さんに対抗できる人材として、私も「例
外中の例外」として認めたと。決して私、積極的に擁立したわけでは必ずしもありま
せん。しかし、あの段階ではやむを得ない判断だったと考えております。

【伊勢新聞・中森記者】三重県知事選で高橋さんは固辞されているが、一部国会議員
の方と連合三重さんとかが要請されている。先ほど「慎重にならざるを得ない」とい
うことだが、県連で一つにまとまれば、幹事長としては受け入れざるを得ないという
お考えなのか、それとも幹事長としては絶対、きっぱり、断固、高橋さんは出さない
と、そういう決意を示されていくのか。

【幹事長】幹事長としては、県連から何か上がってきたときに議論をすべきであっ
て、仮定であまり議論しないほうがいいと思います。基本的考え方は申し上げたとお
りです。

【読売新聞・中島記者】名古屋市長選挙や議会のリコールに見られるように、有権者
の地方議会への関心が非常に高まっていると思う。統一地方選でも大きなテーマにな
ると思うが、幹事長は今の地方議会の現状をどうごらんになっているかということ
と、どうあるべきかについて伺いたい。

【幹事長】地方議会もかなり差がありますので、一概に言うことは難しいと思いま
す。例えば三重県議会は、県議会の中では最も改革度が高いと、進んでいると評価さ
れておりますが、二元代表制のもとで条例案の提案もかなりありますし、知事は民主
党系の知事でありますが、かなり激しい議論を議会ではやっております。マニフェス
トなども明確につくって、これは自民党も含めて、かなり活発に議会で議論が行われ
ていると思っております。
しかし、そういう条例の提案が全くないとか、あるいはオール与党態勢、もちろん
共産党などは別にして、オール与党態勢ができ上がっていて、しかも緊張感が首長と
の間にもないとか、そういう議会もないわけではありません。そういうところについ
てはもっとしっかり改革をして、議会改革を行って、議員の皆さんが期待にこたえて
もらいたいと思っております。
今回の名古屋の市長選挙につきましても、客観的にどうかというのは私、承知して
おりませんが、市民の皆さんから見て、長年オール与党に近い態勢が続き、そして市
長との間も、必ず市の職員・助役が市長になるようなことが続き、何となくお互いが
仲よくやっているんじゃないかと、そういう印象を市民に与えた部分があったのでは
ないかと思います。そこをうまく河村さんが切り込んだことが一つの背景としてある
と思います。
これは突然変わるわけじゃないので、私はぜひ今回の統一地方選挙にあたって、そ
れぞれの議会選挙の民主党の候補者が、そういったことについてもしっかりと訴えて
いただきたいと。それが民主党らしさだと思っております。




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