トピックス

2002.04.30|その他

定例記者会見録 2002年4月


4月25日

○民主党訪韓団—-統一相や外交通商相らとの面会、政党間交流が目的

○個人情報保護法案は廃案、総理はもっと勉強すべき

○有事法制の修正協議を云々するのはまだ早すぎる

民主党訪韓団

【政調会長】まず、民主党訪韓団についてですが、連休中に韓国に行っ てきます。国会議員は7名です。28日の夜に向こうに着いて、5月1日の夜に帰ってくる、3泊4日の訪韓団です。

今のところ、統一部長官(統一相)と外交通商部長官(外交通商相)にお会いすることは決まっていて、そこでいろんな政策論議ができると思っていますが、もう一つの目的である政党間交流については、新千年 民主党とハンナラ党の議員とお会いして議論することは決まっています が、まだ具体的に誰かということは明確に定まっていません。

特に与党・新千年民主党のほうは、確か28日に大統領候補を正式に 決めるので、新たに大統領候補に決まると言われている盧武鉉(ノ・ム ヒョン)さんとお会いできるといいなと思っていますが、実際にはなか なか厳しそうです。正式に決まるのは多分向こうに着いてからというこ とになると思います。

あと、大統領候補としては鄭東泳(チョン・ドンヨン)さんがいらっ しゃいますが、鄭さんとは昨年訪韓したときにもお会いしましたし、何 回もお会いしてよく知った人なんで、是非敗戦の弁でも聞きたいと思っ ていたんですが(笑)、彼もまだ日程が分からないということで、アポ イントが取れていません。

その他にも、今はハンナラ党を離党されましたが、昨年もお会いした 朴槿恵(パク・クンヘ)さんとか、何人かの人とお会いしたいと思って るんですが、タイミング的に難しいところもあるかもしれません。いず れにしても、細かいことは向こうに着いてからということになりそうで す。

個人情報保護法案

【政調会長】今日、個人情報保護法案について、衆議院本会議で質疑が ありました。小泉総理は例の調子で、「これはメディア規制と全く関係ありません」というふうに言われてましたが、もう少し、我が党の山内議員の質問を耳を澄ませて聞かれればよかったと思いますし、もっと勉強されたほうがいいんじゃないかと思っています。

作家の城山三郎さんの手紙についても、わざわざそういう手紙を出されたということについて、真摯に受け止める姿勢がないんじゃないかと思いました。

是非しっかり、連休中に法案の中身を勉強していただいて、いかに自分のやろうとしていることが日本の将来に大きな影響を与えるのかということを自覚していただきたいと思っています。

有事法制

【政調会長】有事法制の関連ですが、今日、関係4部門の合同会議を開 きました。会議では、細かい論点整理メモを提示させていただき、いろんなご意見もいただきました。

連休明けには審議が本格化してまいります。もちろん、明日(26 日)の本会議もありますが、そうした中で、連休明けの週の後半ぐらいに政策懇談会をしたいと今のところ考えています。

今日の論点に加えて、その後の国会での審議も含めて、政府の答弁が返ってまいりますから、それについて、全議員参加の議論を始めていきたいということです。

これから、党内の議論と、委員会での審議とを噛み合わせながら、党内の意見集約をして賛否を決めていきたいと思っています。

個人情報保護法案は廃案に持ち込む

【記者】個人情報保護法案と人権擁護法案について、今後の対応はどのように?

【政調会長】これは野党4党の政策責任者レベルで廃案ということを確 認していますが、委員会で審議が始まれば、もちろん具体的な中身についても議論していかなければいけないということになると思います。

まずは総理にしっかりと理解していただくことが大事だと思います が、全体の国会運営も相当窮屈ですので、そういう中で何とか廃案に持ち込んでいきたいと思います。 ただ、この窮屈な日程の中で、政府がどういう意図で、どこまで何をやろうとしているのか、まだ見えてきません。しかし恐らく、連休明けにはある程度の方向性が出てくるんじゃないかと思うんですね。重要法案について、どういう優先順位で進めていくということになるのか。個人情報法案については、政府はあくまでゴリ押ししてくるのか、それとも最後は継続にして、マスコミ各社に恩を売ろうとしているのか、その辺もよく分かりませんので、相手の出方を窺いたいと思っています が、我々の方針は、とくかくこの国会で成立をさせないということで す。

有事法制と野党共闘

【記者】有事法制について、与党側から公式・非公式に修正の話という のはあるんでしょうか。

【政調会長】私のところにはありません。まだ特別委員会も始まってない状況ですから、やはり特別委員会で一通りこなしたうえで、我々としての対応を考えておかないといけないということです。

例えば、審議日程が十分に取れないまま採決を急ぐということであれば、我々は断固反対をせざるを得ないと思いますし、時間をかけて我々 の指摘した問題点について議論をする用意があるというのであれば、そ れはまた別の可能性があるかもしれませんが、その辺は、恐らく1週間 ぐらい委員会を動かしてみないと分かりません。

今の段階で、我が党と与党との協議の問題、つまり委員会の外での議 論の問題を云々するのはあまりにも早すぎると。今の段階でそういうつ もりはないと、申し上げておきたいと思います。

【記者】有事法制については、野党4党でかなり考え方に開きがあるよ うですが、もう少し論点が詰まってきた場合に、何らかの共闘をしてい くということはあるんでしょうか。

【政調会長】それも展開次第ですが、社民党と共産党は有事法制そのも のが必要ないという立場ですから、そこは明らかに我々と違うわけで、 少なくとも入口論をしている限りは噛み合わないでしょうね。

ただ、中身の議論に入ったときには、同じような争点について部分共闘というようなことはあるかもしれません。

あるいは、政府・与党が十分な審議時間を取らずに短時間で法案を上げてくるというのであれば、野党4党で一致してそれに反対するという こともあるかもしれません。従って、これも今後の展開次第ということ ですが、今のところは少し野党4党で一緒にということにはなっていないということですね。

4月18日

○長官・大臣の決裁と、使途の将来的公開で機密費問題は改善できる

○官房機密費は小泉総理のお膝元の問題であり、改革は総理のやる気次第

○有事法制—-これだけの大法律に対する結論がすぐに出るほうがおか しい

○論点整理や党内論議をしっかりやってから有事法制への賛否は決める

機密費問題

【政調会長】先週以来、機密費の問題がいろいろ話題になっています が、私も2月の予算委員会でこの問題について質問しました。

外務省機密費は、原則として大臣・副大臣の決裁を経るということに なって、一歩改革が進みました。決裁を経るということは、役所の内部 的な手続きとしていえば、文書で大臣に上がるということで、それに対 して大臣がハンコを押すということだろうと思います。

私は、官房機密費についても、同じようなことにすべきであると予算 委員会で申し上げ、そしてその後質問主意書の形でも提出しました。しかし、答えは「ゼロ回答」だったわけです。

なぜ外務省にできることが内閣官房にできないのかということで、それ以来、私は福田官房長官あるいは小泉総理の、この問題に対する改革 姿勢に大きな疑問を持ってきましたが、今回出てきた加藤官房長官時代 の帳簿を見ましても、とても機密とはいえない、あるいは税金で賄うべ きものとはいえない中身になっているわけで、やはり機密費の改革は避 けられないと思います。

我々は、一つは今申し上げたように、決裁をきちんと上げるということを主張しています。決裁を上げると文書で残るわけですから、あまり後でバレて恥ずかしいようなことはできないわけです。今みたいに金庫 の中から勝手に現金を出せるとなると、後は官房長官の秘書か誰かが適当にメモだけしておくというような形ですから、本来であれば恥ずかしくてとてもできないような使い方ができるわけです。けれども、決裁文 書で上がるということになれば、そういうことがなくなると。

そして、もう一つは、前国会に提出して廃案になりましたが、機密費 の使途を将来的に公開するということ。これらを噛み合わせることで機密費の問題は解決できると思っています。

前国会に出して廃案になっていますが、もう一度機密費の改革法案 を、民主党として国会に提出をするということで今準備を始めています が、こういうことすらできないようでは、小泉総理の改革姿勢というの は、全く形だけだと言わざるを得ないと思います。これは、総理のお膝元の内閣官房の話で、省庁の話ではありませんから、総理がその気にな れば簡単に変えられることです。

会計検査院からもいろんな指摘を受けていますし、誰が見てもデタラ メな機密費の使い方について、総理としてきちんと「変える」というこ とを明確にすべきだと。そういうふうに感じています。

有事法制

【政調会長】有事法制の問題については、昨日の夜も4部門の役員で議論をしてもらいまして、今論点整理をしている最中です。

まだ多くの皆さんの意見を聞いていませんので、役所を呼んで法案の説明をしてもらうとともに、誰でも参加できる形で4部門合同会議を開 いて、早急に意見を聞かなければいけないと思っています。1回だけで はなくて、そういうったことを何度かこなして、そこで指摘されたことも論点に含めるなかで、整理していくことが当面の作業かと思います。

もちろん、この委員会がいつから始まるかということはまだ分かりませんし、どういう委員会にするかということも、我々は特別委員会を認めているわけではありませんので、そういう意味では、先のことを言うのはまだ早いんですが、当面は粛々と論点整理をし、議論を深めていくということだと思っています。

よく新聞報道等で「民主党は態度が決まっていない。中がバラバラだ から」とか、「意見対立があるからだ」とか、こういう報道がありますが、まだ閣議決定されて1日しか経っていない状況で、これだけの大き な法案について、そんなに早く態度を決められるほうがおかしいと思います。

入口で反対ということであれば、それは簡単に結論を出せるわけです が、内容を吟味して、しかも委員会で国民が見える形でしっかり議論し ていくなかで論点を絞り込んでいく。何が問題なのかということが国会 審議を通じて国民の目にさらされる。

そういう中で、政党としての賛否を決めていくと。これは本来、政党 があるべき姿でありまして、「賛成か反対か」ということを、今のこの 早い段階で決めることがむしろおかしなことだと私は思っています。

ですから、あまり同じ質問をしばらくしないでいただきたいと (笑)。真面目に議論をして、論点をしっかり絞り込んだうえで、最終 的には、それは100点であればもちろん賛成だし、0点であれば反対 で、じゃあ50点、60点の場合どうするかと。

最終的には、それは政治的な決断ということですが、50点なのか、 60点、70点なのか、その辺はこれから議論していかないと分かりま せんので、国会でいろんな確認を取ったり、あるいは修正を求めたりと いうこともあるかもしれませんし、今後の展開によって賛否は決めてい くということですから、現時点では何も決まっていないと申し上げてい るわけです。

是非、そこは議論していきたいと思っています。

党役員会での議論

【記者】来週明けの党役員会ですが、これはやらないんでしょうか。

【政調会長】週明けの役員会?今のところ予定はまだ入っていませ ん。

つまり、論点とかそういうことになると、4部門の役員会あるいは全 議員が参加できる場がある程度あったうえでの論点の絞り込みが必要 で、そういうことをすっ飛ばしていきなり役員会のようなところで議論 するということは本来おかしなことですし、そもそも役員会というのは 政策論をいちいち議論する場ではありませんので、大事な話ですから、 いろんな場面でご報告申し上げて、基本的な方向性について議論してい くことは非常に大事だとは思いますが、白地のところで役員会で議論し たり決めたりするというのはいかがなものかと私は思います。

ワークシェアリング

【記者】ワークシェアリングについて政府のほうで検討が進められてい ますが、今日のネクストキャビネット(NC)で民主党としての中間取 りまとめが了承されたということで、今後民主党の政策にどういうふう に活かしていくおつもりですか。

【政調会長】政府は財政措置のところに議論が行ってると思います。ですから、我々もそういった問題について議論しなければいけないという ことですね。特別会計で見る部分と、一般会計で見る部分があるんだろ うと思いますが、基本的には連合と日経連、それに厚生労働省が加わる 形で議論しているということですね。

【記者】対案を作るといったことは?

【政調会長】まあ、相手がどう出てくるかですよね。 ただ難しいのは、何といっても、向こうに連合が入って合意に至った ときに、それと違う案を出す意味がどこまであるのかと。もちろん、そ のことを排除するわけではありませんが、我々が議論していくなかで、 連合とも意思疎通を良くしてバックアップしていくということだと思い ますが。

【記者】そういうすると、「中間取りまとめ」は党としての考え方を現 時点でまとめたものだと?

【政調会長】そうですね。

【記者】これはもちろん、連合とのすり合わせもしているわけですね?

【政調会長】事実上しています。

有事法制と野党共闘

【記者】有事法制についてですが、野党4党で歩調を合わせてやってい くというお考えは?

【政調会長】できればそうしたいと思いますが、今度の日曜日にNHK の「日曜討論」があるんですが、そこで各党政策責任者でこの問題が議 論されると思うんですが、今のところ私が聞いているのは、他の3野党 は明確に反対だということです。そういう意味では、なかなか厳しいと ころがありますよね。

【記者】スタンスは別として、徹底審議を求めるという運営上の問題と して共闘できるんじゃないかと社民党なんかは言ってますが、その点に ついてはどのように……

【政調会長】審議未了、廃案に追い込むという前提で言っておられるとすると、それはちょっと意味合いが違いますし、与党、とりわけ自民党 の中でこれは政局になってますよね。

ですから、言い方はなかなか難しいんですが、一般論として言えば、 これだけの大法律ですから、きちんとした議論が必要です。

テロ対策特措法のときは相手のある話で、アメリカの行動に対して 我々が後方支援をするという話ですから、時間的に遅れてしまうと意味 がないというなかで、残念ながら急がざるを得ないという側面があっ て、土曜日に審議するということもしました。

けれども、この法案についてはそういう事情はありませんので、そういう意味ではしっかり議論するということが基本になると思います。拙速は避けなければいけないと思います。

【記者】必ずしも今国会で成立させるという認識ではないということで しょうか。

【政調会長】それは、始まってみないと分かりませんよね。ただ、しっかり議論しなければいけないということは基本だと思います。

「必ずしもこの国会で」なんて僕が言ってしまうと、すぐ新聞では 「民主党はこの国会では成立を云々」というふうに書くでしょ?

4月11日

○党首討論—-外交問題等、総理は子供の答弁に終始していた ○総理は自らの所信表明演説を読み直し、やるべき改革を実行すべき ○有事法制政府案—-細かく場合分けをした結果、非常に分かりにくい

党首討論

【政調会長】昨日、党首討論がありました。今日、各紙がそれぞれ社説や記事を載せていましたが、私は昨日の議論は、少なくとも我が党に 限って言えば、鳩山代表は非常に良かったんじゃないかなと思っています。

小泉総理への期待感がしぼんだということもあったかもしれませんが、少なくとも5対5以上に代表は善戦をしていたと思います。全体的に落ち着いて、かなり厳しいことも涼しい顔をしておっしゃって、見ていた方は鳩山代表のほうがかなり押していると受け取ったほうが多かっ たのではないでしょうか。

論戦に中身がなかったというご批判もあるようですが、それは総理のほうがあの答えで逃げまくってたわけですから。ただ、時間を稼いで逃げまくるという姿勢が見えたということは、それはそれで成功だったと思っています。

自由党の小沢党首に対する答えを見ていても、やはり外交について非常に弱いということが改めて確認できるわけで、イスラエルに対して即時撤退を求めるというのが今日の国会決議の中に入っている一文なんですが、そういうフレーズは全く出てこないで、「イスラエルもパレスチナもどっちもどっち、双方何とかしてください」というような、いわば 子供の答弁だったと。

この、パレスチナ問題をめぐる鳩山代表・小沢党首に対する答弁を見ていて、大変残念ではありますが、そういう印象を受けました。

周りにいろいろ聞いてみても、従来の過剰な期待が消えた結果、中身の薄さが冷静に見られるようになってきたという感じがします。

総理が今の状況を何とか脱しようと思うのなら、初心に返ってもう一度自らの最初の所信表明演説を読み直して、やるべき改革をしっかり進めていくということしかないんじゃないかと思いますが、現実には抵抗勢力との妥協に妥協を重ねて、支持率をさらに下げていくと。

そしてその先には、意に反した内閣と党3役の全面改造があって、ま すます形だけの総理になっていくという、そういう道筋が、残念ながら 見えてくるわけです。

金融庁の特別検査

【政調会長】金融庁の特別検査の結果が明日(12日)公表されます が、伝えられるところでは、そんなに抜本的な内容ではないようで、予想していたとおりの結果になりそうです。結局、また先送りが繰り返されることになるんだろうと思っています。

緊急事態法制

【記者】有事法制の政府案が出てきましたが、賛否は別として現段階で問題となる論点は?

【政調会長】これから党内で議論していきますので、私があまり先走って言うのはいかがかと思います。それに、法案もまだ細かく読んでませ んし、閣議決定もしていないわけですから、あまり申し上げるべきではないと思います。

我が党としては、出てきたものを見て、中身で判断をすると。緊急事 態に備えた法整備が必要だという入口論はすでに確認されておりますので、あとは中身次第です。そして中身については、閣議決定したうえ で、党内でしっかり議論をして判断をするということだと思います。

ただ、一つだけ言わせていただくと分かりにくいですよね、とても。本当は自衛隊法の防衛出動と待機命令という考え方そのものをもう一度再構成するということで考えれば良かったんだろうと思いますが、現行の自衛隊法を前提にして考えたから、「武力攻撃が発生した事態」や 「武力攻撃が予測されるに至った事態」といったような概念がたくさん出てきて、大変分かりにくくなってると思うんですね。あと、「日本の周辺であって日本の平和と安全に重大な影響を及ぼす事態」というガイドライン法の規定との関係もよく分かりません。

まあ、そういったことは法技術的な問題であるとしても、それによってどういった事態にこの法律が適用されるのかということが非常に分かりににくくなってるとすれば問題だと思います。検討するところが防衛 庁と内閣官房とに分かれていたからかもしれませんが、ややおざなりな 感じを受けます。

【記者】分かりにくいというのは、いわゆる「武力攻撃を受けた場合」 と「予測される場合」の概念が曖昧だと?

【政調会長】「武力攻撃のおそれのある場合」というのもあるでしょ? どういう場合にどれに当たるのかということが、細かく分けた結果分かりにくいですよね、とても。

【記者】今後はどういう段取りで議論していくんでしょうか。

【政調会長】基本的には、外務・安全保障・内閣・国土交通の4部門 で、全員参加で議論をしていきます。集約するときには、また全議員政策懇談会のような形になるんだろうと思いますが。並行して、4部門の役員会に私も入って、論点整理等も進めていくことになると思います。

【記者】結論を出すのは採決前に?

【政調会長】こういう法案ですから、かなり時間がかかると我々は思ってます。ですから、まだそんな結論とかいう議論をする段階ではないと思いますが。

【記者】あと、「国民の協力」努力義務規定がありますよね。そこはど ういうふうにお考えですか。

【政調会長】まあ、あまり個別の話をすると先取りしたことになります から、もう少し党内で議論してみてから申し上げたいと思います。

【記者】特別委員会を設けるという話もありますが、議論の場はどこが 望ましいと思われますか。

【政調会長】それは、与党が正式に何かを言ってきたときに考えるべき 話ではないでしょうか。まだ何も公式には言ってきてないと私は理解し ているんですが。

特別委員会という話は聞きますけども、正式にオファーがあった段階 で、我が党としての対応を考えればいいんであって、何も言ってきてな いときに「これがいい、あれがいい」と言っても仕方がないわけです。

ただ、一般論を言うと、以前「テロ対策特別措置法」のときには、外務、安全保障あるいは内閣委員会といった既存の委員会をなるべく使う べきだと申し上げました。

しかし、いずれも我が党が委員長ですから、そういうこともあって特 別委員会ということを言ってくることは予想されますが、本来的には望 ましいことではないと。外務、安保委員会等でしっかり議論をするとい うのが本筋だと思います。

4月4日

○政治とカネに関わる問題について、官房長官と総務大臣に申し入れ

○小泉改革は春の幻に過ぎず—-道路公団改革の雲散霧消

○敵は誰か—-自民党こそが集中して追求すべき第一の相手

政治とカネ

【政調会長】まず、政治とカネの問題について、明日4党で政治とカネの問題について官房長官と総務大臣に申し入れに行きますが、小泉総理も寄付ができる政党支部の制限については、それらしきことを発言されているわけです。

公共事業受注者の献金禁止についても、そういったことを言われましたので、そうであれば、是非我々の法案に賛成をしてもらいたい。

今の状況を見て、少しでも世論受けするようなことを言うけども実際はやらないというようなことであってはならないわけですから、小泉さんにやってもらうためにも、明日お持ちすることには意味があるのではないかと思っています。

道路公団改革

【政調会長】次に、今日の本会議で道路公団改革第三者委員会設置法案の質疑が行われまして、我が党の野田議員が非常に良い質問をしたわけですが、その答えを聞いてますと、全く棒読みの答弁でして、具体的なことは何も答えていませんでした。

道路公団改革は小泉総理にとってのいわば1丁目1番地、不良債権処理と並ぶ「目玉商品」でした。しかし、その目玉商品が結局官僚答弁に終始している、あるいは野田さんは相当踏み込んだ質問をしたわけですが、それに対して何も語ることがなかったということは、見ていて大変情けない思いがしました。

結局、小泉改革というのは「春の幻」であったという感じで、今やすっかり跡形もなく雲散霧消してしまったと言わざるを得ないと改めて感じた今日の本会議でした。

政治とカネに関する申し入れ

【記者】官房長官と総務大臣への申し入れの内容は?

【政調会長】新たに合意に至ったものに、概ね合意に至ったもの等を入れて、多分6点(1)あっせん利得処罰法の強化、(2)寄付を受領できる政党支部の制限、(3)収支報告書のインターネットでの公開と保存期間の延長、(4)公共事業受注者の政治献金禁止、(5)入札干渉罪の創設、(6)後援会報等への広告規制)になると思います。ちなみに、総務大臣が12時40分、官房長官が本会議終了後13時40分に行う予定です。

【記者】法案化等、今後のスケジュールは?

【政調会長】それは、できるだけ早くということで、かなり精力的にやったいきたいと思っています。ただ、この6点が比較的分かりやすいポイントなんですね。そういう意味で、大きなヤマは越えたと思っています。

そして、これ以外により難しい問題としてトンネル献金(自民党を通じて政治家個人に渡る献金)ですとか、いくつかまだ検討すべき項目がありますが、法律的な詰めも必要ですから、できたものから順次ということになると思います。

社民党調査委員会

【記者】昨日、社民党の調査委員会が辻元前議員をめぐる疑惑に関して、土井党首の政策秘書が仲介したという報告をするともに、もって調査を終了する旨発表しましたが、この対応についてはどうご覧になっていますか。

【政調会長】辻元さんの参考人招致も10日に控えてますから、それを見たうえでさらに疑念が出てくるようであれば我が党としても対応しなければいけないと思います。今はそれ待ちではないでしょうか。

【記者】昨日発表された内容については?

【政調会長】まあ、いろんな議論があるとは思いますが、「敵は誰か」ということをまず考えなければいけないわけで、そこはややお叱りをいただくかもしれませんが、やはり一番悪い自民党をいかにして追求していくかということが第一のプライオリティだと思います。

もちろん、同じ野党だからといってそれで現実に犯罪行為があったときに大目に見て良いということではありませんが、より精力を集中していくべきはやはり与党・自民党ではないでしょうか。

そういう意味で、辻元前議員の参考人質疑を見て、説明できないようなことが出てくれば、その時点で対応していけばいいんじゃないかと私は思っています。




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