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2015.07.23|TALK-ABOUT [ブログ]

支持率急落─正面から答えない総理、国民の疑念は高まるばかり


今回の安全保障法制の強行採決などで、安倍内閣の支持率が急落しています。そのことに慌てたのか、ここ数日、安倍総理がテレビに登場して、いろいろな安全保障法制についての説明をされています。

私は、国会での答弁と同じく、安倍さんが正面からお答えにならず、話題がいろいろ飛びますので、説明としては成功していないと思いますが、その中で、安倍さんが、「野党、特に民主党が聞く耳を持たない」という趣旨のことを言われたのは、「それは違います」と思いました。

今回、これだけ国民が抗議をしている。その1つは、政府の説明が十分でないということです。

私は、昨年の春頃、予算委員会など、いろいろな場でしきりに申し上げてきたことは、政府の中で、あるいは与党間で議論して方向性が出たところで、いきなり閣議決定するのではなくて、国会でも方針について説明をしてもらいたい、その上での閣議決定であると申し上げてきました。


残念ながら、昨年の7月1日、自民党、公明党の協議が整ったところで、その日のうちに閣議決定して、その時にはもう国会は開かれていませんでしたので、国会での説明はその直後、衆議院、参議院で1日ずつ予算委員会を開きましたが、それだけで、これだけ大きな問題について説明なしだったわけです。

そして私は、今年の春に、安倍総理がアメリカに行かれる前に、やはりこれだけの案件であれば、そして、アメリカでもいろんなことをおっしゃるのであれば、党首会談を事前に開くべきではないかということを申し上げました。

いろんな大事な、政府として物事を決めたり、(外国要人との)会談の前には、党首会談を開いて、各党のご意見をお伺いする、そして総理として、こういうことをやろうと思うということを説明するのが、通常です。

ところが、安倍政権は、全くそういうことをやったこともないし、考えてもいない。そのままアメリカへ行って、そしてアメリカで、夏までに成就するということを約束してしまったのです。

常に、野党や国民に対する説明がなおざりにされてきた。法案が10本の法案が1本に束ねられて、非常に分かりにくくなっているのも、国民の皆さんに理解していただこうという気持ちがないのではないか。

「リスクが高まる」という我々の質問に対して、「いや、リスクは高まらない」と言い続ける。私は、必ずしもリスクが高まることが悪いわけではなくて、リスクが高まることを正直に認めたうえで、それでもやる必要があるということをきちんと説明するべきだと言ったにもかかわらず、「いや、リスクは高まらない」と。

こういうことでは、国民の理解を得られないのは、ある意味当然だと思います。

テレビでいろんな、その延長線上でお話しになられても、国民の理解が深まることはないと思います。国民は、様々な問題があるということは分かったうえで、説明は不十分だと言っているのです。

国民の疑問に正面からしっかりと答える、そういう方針、姿勢の転換がなければ、私は、参議院でいくら時間をかけて議論をしても、国民の疑念は、さらに高まっていくだけだと思います。
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