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2006.12.27|TALK-ABOUT [ブログ]

シリーズ「2006年を振り返る(1)」――海外活動

今年1年を振り返って、今日は海外における私の活動について、簡単に報告したいと思います。

1月に、今年は少し時間をかけて海外の現場を見て歩きたいと思いました。いまから振り返って、1月のパキスタン、3月の台湾、中国、5月のイランとドバイ、8月のケニア、11月の韓国と、これだけの海外訪問をしました。その中で思い出深いことを2、3お話ししたいと思います。

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まず1月のパキスタン。90日ほど前に地震があった、その被災地を訪れました。まだ復旧活動が本格化していないものの、最悪期を脱して何とか冬を乗り切れるかなという状況の中で行ってきたわけです。

最も印象に残ったのは、たくさんの小さなお墓でした。地震で子どもたちが多く命を落としました。学校の始業時間と重なって、そして耐震構造でない学校が倒れ、子どもたちが亡くなりました。

大変心痛むものがある光景でしたが、同時に日本をはじめ世界のNGOがしっかりと活動している姿も印象的でした。

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3月の台湾は10数年振りの訪問でした。陳水扁総統はじめ多くの政治家の皆さんと意見交換しました。

少し気になったことは、中台紛争が現実化したときに、日本に無条件に支援してもらえるのではないかという期待感が台湾の一部にあることです。

私は日本の政治家ですから、こういうときに無責任なことを言うべきではないという思いで、「私は台湾の独立を支持できない」と――これは民主党の考えでもありますが――そういうことを申し上げました。

もちろん、「台湾に対して中国が一方的に武力行使をするということになれば、これも認められない」ということも申し上げました。

もし、中台紛争ということになれば、これは日本にとっても非常に重要な選択を迫られることになります。

日本の国民の生命と財産を預かる日本の政治家として、あまり軽々に台湾の人々に期待感を持たせるようなことを言うべきではないと私は思っています。そういう意味で、独立は支持できないということを申し上げてきました。

アメリカですら、台湾独立ということに対してはいろいろな牽制をしているわけで、台湾側に必要以上の期待感を持たせるような発言は、私は政治家として慎むべきだと考えています。

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5月のイラン。ドバイにも行ってきましたが、特にイランで印象深かったのは、日本から見ているとイランというのは遠い国です。そして、核の問題で勝手なことをやっているということになるわけです。

私も核の問題ではモッタキ外務大臣と90分ほど激論をしました。ただ、一方で街に出てみると、全く違う表情が見えてきます。

イランは旧ペルシャですから、大変文化的な深さのある国です。そして、大統領はじめ政治家を、いろんな制約があるとはいえ、国民の選挙で選んでいる国です。

そういう意味で、例えば「悪の枢軸」というような、彼らのプライドを一方的に傷付けるようなものの言い方を絶対にしてはいけないと思いました。

そして、夜になると家族で外に出て、お酒は飲めませんから、夕涼みをしながら団欒している姿は、日本と変わりありません。そういう姿を見ていると、何とか核の問題を乗り越えて、イランの何の罪もない国民たちが戦渦にまみえるということにならないように、私もできる限りの努力をしたいと感じました。

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最後に8月のケニアです。アフリカが抱える最大の問題はエイズと貧困であるということで、そういうテーマを持って行きました。大変重い旅でした。

多くのエイズで苦しむ人たち、あるいは、その結果として孤児になった子どもたちの姿が忘れられません。ケニア在住の、特に日本人女性たちのNGO活動にも頭が下がる思いでした。

これからも、こういった世界の貧困問題、エイズの問題に私なりにしっかりと取り組んでいきたいと改めて感じた次第です。



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