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米朝首脳会談決裂─2つの疑問

2回目の米朝首脳会談が、合意に至らずに終わりました。金正恩体制の生き残りと非核化の実現の両立という、簡単に合意形成できるような問題ではないことを考えると、予想できたことではあります。むしろ、様々な困難を抱え、かつ、次の大統領選挙に向けて成果の必要なトランプ大統領が、目の前の成果を重視して安易な妥協に走らなかったことを是とすべきかもしれません。

交渉決裂の後、トランプ大統領は、北朝鮮が寧辺(ヨンビョン)核施設の廃棄の見返りに制裁の全面解除を求めてきたが、これを受け入れることができなかった旨説明しました。

しかし、いくら北朝鮮でも、寧辺核施設の廃棄だけで制裁の全面解除が可能とは考えていないはずです。そもそも、このような提案があらかじめなされていたのであれば、首脳会談は中止されたはずです。北朝鮮が制裁の全面解除を主張したことが合意に至らなかった原因であるというのは、おそらく事実ではないと思います。

制裁の全面解除は、完全かつ検証可能で後戻りできない非核化(=CVID)が実現したときであると考える立場からすると、トランプ大統領が寧辺核施設では制裁の全面解除には不十分としていることも気になります。より多くの核施設を廃棄すれば、制裁の全面解除もあるとでも言うのでしょうか。不安を残す発言です。ポンペオ国務長官が補足したように、すでにあるミサイル、弾頭、武器システムの廃棄はもちろん、すべての核施設を検証可能な後戻りできない形で非核化しなければなりません。それが、制裁全面解除の条件です。

いずれにせよ、北朝鮮の核開発は、この間も進んでいます。制裁をしっかりと実効性あるものにしつつ、専門家による交渉の積み上げの上で、トップ会談で決着させるというプロセスに戻るべきです。選挙を意識した政治ショーは、もう十分です。



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