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平成28年10月19日 第192回国会 内閣委員会

※質問の動画はこちら(衆議院TV)「岡田克也」をクリック
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○岡田委員 民進党の岡田克也です。
 きょうは、まず官房長官に、天皇陛下の生前退位問題などについてお聞きをしたいと思います。
 先日、有識者会議が始まりました。まだ議論は始まったばかりですので、きょうは、具体的な中身については議論はせずに、議論の進め方などについて政府の基本的な考え方を確認したいというふうに思っております。
 まず、天皇は日本国の象徴であって日本国民統合の象徴である、この地位は主権の存する日本国民の総意に基づくとされている以上、私は、この生前退位の問題を中心とする、政府の言う公務の御負担軽減の問題について、できる限り与野党で合意形成ができることが望ましいというふうに思います。法案も、賛否がなるべく分かれないような形ができればいいなというふうに考えるわけですけれども、そういう基本認識、官房長官はどういうふうにお持ちでしょうか。

○菅国務大臣 政府としても、今岡田委員から御発言がありました、そうしたことが一番望ましいというふうに考えております。

○岡田委員 したがって、我々もさまざまな協力はしていく準備はあるということは申し上げた上で、ただ、これは最後は法律であります。特例法にしろ皇室典範の改正にしろ、これは国会の仕事なんですね。立法府たる国会の仕事。
 行政府たる内閣と立法府たる国会の、この問題についてのそれぞれの役割について、基本的に官房長官はどういうふうに認識しておられるか、お聞かせいただきたいと思います。

○菅国務大臣 私ども内閣として、今、有識者の皆さんにお願いしておりますのは、高齢化社会における御公務の御負担、そうしたことについてどのようなことが可能なのか、今八項目に分けて有識者の皆さんにお願いをしておりますけれども、まず有識者の皆さんが、さまざまな専門家と言われる方から意見を伺って、やはり課題と問題点というものをここは整理していただきたいというふうに思っているんです。
 そうしたことを幅広く国民の皆さんにも御理解いただけるような形の中で、これは一定の方向が出たらでありますけれども、その中で、当然、冒頭申し上げましたけれども、与党、野党問わずに、そうした問題点を整理した上で説明をさせていただく中で、ここは、やはり私ども内閣として国会に法案を提出するわけでありますから、それと同時に、やはり国会でそれなりの御理解をいただける議論というのは行って、そこで成立をするというのが、これはもう当然のことだというふうに思います。

○岡田委員 一部に報じられておりますように、この有識者会議で議論を行って論点整理をするというふうにされていますけれども、そうしますと、論点整理をした上で、国会で何らかの形で、どういうふうに議論するかは国会で決めることだと思いますが、国会で議論の場を設けて議論し、その上で有識者会議の最終的な結論という、基本的にそういう運びをお考えなのかどうか、確認したいと思います。

○菅国務大臣 どのような方向で行うかは別にしまして、一定の、有識者会議の皆さんの方向性が出た場合に、それはやはり国会の中でそこは説明をし、当然議論もいただくという形になるだろうというふうに考えています。

○岡田委員 ということは、有識者会議の結論が、提言が取りまとめられた後という御認識ですか。それとも、論点を整理したところで国会との関係が出てくるというふうにお考えでしょうか。

○菅国務大臣 論点整理で一定の方向を有識者会議の皆さんが出していただいたら、その時点です。

○岡田委員 いずれにしろ、国会がどう対応するかは議長を中心に、国会での議論ということもありますので、政府のお考えとしては、今官房長官がお話しになったことで一定の理解をいたしました。
 それで、全体のスケジュール感なんですけれども、有識者会議の結論をどういったタイミングで得ることを想定しておられるのか。メディアはいろいろ報じるんですが、政府の方はまだ何も発しておられないと思うんですね。
 陛下のお言葉には、平成三十年という言葉も出てまいりました。当然、御高齢であることなどを考えると、そんなに時間はかけられない問題だというふうに思うんですが、有識者会議の議論のスケジュール感について、余り細かくは言えないと思いますが、ざくっとしたところでお話しいただければと思います。

○菅国務大臣 マスコミでいろいろな報道がされておりますけれども、そこについては全く決まっていません。
 今、ざっくりしたということでありますけれども、実は先日、第一回目の会合をしました。二回目について、やはり有識者の皆さんにおいて、陛下の国事行為とかそうしたものにどのようなものがあるのか、そういう有識者の皆さんの会合をし、それから十一月に三回、いわゆる憲法、皇室典範に詳しい方とかあるいは歴史に詳しい方、そうした学者と言われる方から三回伺うということまでは決まっております。
 その後に有識者の皆さんが論点整理に入るのについて、三回でいいのかどうか、あるいはまたいろいろな方からお話を伺いたいということも当然出てくるでしょうから、そうした中で、年明けにも有識者の皆さんの一定の方向が出た段階で、先ほど申し上げましたけれども、これは両院の議長なのかどうかも含めて、そこで国会の皆さんに方向性というものは明らかにした上で、それからまた意見を伺った上で、これは法案として提出をし、そこで私どもは成立を期すわけであります。
 そういう中で、余りにもこれは拙速であってもならないというふうに思いますし、しかし、最初からスケジュールありきということであっても、ここは臨むべきじゃないというふうに思っています。まさに、予断を持たずにこうした議論をする中で、できれば円満に早く、これは御高齢でもありますので、という方向では考えております。

○岡田委員 国会での審議ということもありますから、簡単にはこれは決め切れないことだと思いますが、基本的に次期通常国会を目指すというぐらいの感覚は、政府の方はお持ちでしょうか。

○菅国務大臣 私どもの思いとすればそうでありますけれども、有識者の皆さんが論点整理をして方向を出して、それがいつになるのか。それとまた、これは多分、両院の議長が中心になるんだろうというふうに思います、これはまだ決めていませんけれども、何らかの形で立法府の皆さんにその方向性について議論をしていただいて、その方向が決定をすれば、私ども、これから法律として、できれば通常国会に出したいという思いは持っております。

○岡田委員 それから、何を議論するかということですが、先日の有識者会議の後の今井座長の記者会見を見ておりまして、こういうくだりがあるんですね。女性宮家あるいは女性天皇、女系天皇の問題は議論の対象になっているのかという質問に対して、今井座長は、総理からの諮問事項には入っていない、そういうお答えをされていると思うんです。
 そもそも、総理の諮問事項というのは明確にはなっていないと思うんですけれども、この有識者会議の議論の範囲として、こういった女性宮家とか女性天皇、女系天皇の問題は頭から排除されているんでしょうか。それとも、そういうことも有識者会議の議論に委ねられているということなんでしょうか。

○菅国務大臣 まず、意見聴取実施要領というのを、八項目に分けて、有識者の皆さんでここは決めていただきました。政府の考え方も申し上げました。
 そういう中で、まず私どもやらなきゃならないというのは、先ほど申し上げましたけれども、天皇陛下の御公務の負担軽減、ここに絞って、まず議論をお願いしようと思っています。
 そして、皇族減少にどのように対応していくかということでありますけれども、男系継承が古来、例外なく維持されてきたこと、そういう重みの中で、慎重、丁寧な対応が必要だというふうに考えています。
 それとまた同時に、現在、内閣官房皇室典範改正準備室において、これまで女性皇族の問題も含めて、そこは議論をしてきておりますので、そうした中で、これは政府部内で検討は行っていくということは申し上げておきたいと思います。

○岡田委員 この女性天皇、女系天皇は小泉政権のときに議論をしたということを思い出すわけですが、ただ、その後、悠仁様がお生まれになって、状況はかなり変わりました。
 したがって、私も、この問題を急いで議論しなければならない必然性というのは余りないんじゃないかというふうに思っております。現に、もう既に悠仁様がお生まれになった以上は、急ぐ必要性は余り感じられない。
 ただ、女性宮家の問題については、公務の御負担軽減の観点からいっても、やはりこういったことを考えていかないと、皇族の数がどんどん減ってしまって、結果的にさらに陛下の御負担が過重になるということになるわけですから、私はこの問題を排除するのはいかがなものかというふうに思うんですが、いかがでしょうか。

○菅国務大臣 女性宮家については、私どもも、問題意識は岡田委員と同じであります。
 ですから、ここについては今日まで、先ほど申し上げましたけれども、内閣官房の典範改正準備室においてかなり議論してきているということは、ここは事実であります。

○岡田委員 内閣の中で議論しているということであれば、公務の御負担軽減の問題を議論する有識者会議の議論から排除する必要はないのではないかというふうにも思うわけですね。これを分ける必要がどこにあるんでしょうか。

○菅国務大臣 そういうところまで入れてしまいますと、また非常にいろいろな御意見がありますから、公務の負担、これからの天皇のあり方、まさにそうしたことの問題まで広まってしまうと意見が拡散をしてしまうというふうに思っていますし、まず、今上陛下の八十二歳という御高齢を考えたときに、ここの公務負担軽減にやはり絞って行う方が私どもは必要だという判断をしているということであります。

○岡田委員 ただ、この女性宮家の問題は、今、女性の皇族の方々の年齢を考えると、これもそんなにゆっくりしていられない問題だと。もうあと五年もすると、ほとんど御婚姻等によって、皇族の数が減ってしまうということになりかねないわけですから。
 私は、議論の仕方はいろいろ工夫があっていいと思いますけれども、順番をつけるとか、まずは次期通常国会を目指して議論することともう少し時間をかけることとか、そういうことはあっていいんですが、せっかく有識者会議を設けたときに、女性宮家の問題を、これだけ切り離してしまうというのはちょっと理解できないところであります。
 ここで深い議論をされるわけですから、その議論の結果も踏まえて、女性宮家の問題も同じ方々が議論していただくということが常識的じゃないかと思うんですが、いかがですか。

○菅国務大臣 今回の負担軽減について、ここについては、政府としても初めてのことでもありますし、そして、まさに国民統合の象徴であります。そういう中で、いろいろな御意見があるということも、これは委員御承知だというふうに思います。
 そういう中で、ここを取りまとめていくのも、これは大変な作業になるだろうというふうに私どもは正直思っています。ですから、そういう中で、ここの負担軽減に絞って、まず行わせていただきたいというふうに思っているところであります。

○岡田委員 官房長官は男系と言われましたが、私は、女性天皇、女系天皇の話をしているのではなくて、女性宮家の話をしているわけですね。それはやはり私は視野に置いた議論、もちろん、第一段階、第二段階と分けるとか、いろいろな工夫はあっていいと思いますけれども、やはりせっかくつくったこの有識者会議で政府としては議論をされた方がいいのではないか、そういうふうに思っております。
 ここはきょうはこの辺にしておいて、もちろん、国会としてどう対応するかというのはまた別の議論ですから、そのことも含めて今後とも議論していきたいと思いますので、よろしくお願い申し上げたいと思います。
 官房長官は、もうこれで結構です。
 それでは、石原大臣に、まず、リニア新幹線への財投資金の投入と財政健全化の問題について御質問したいと思います。
 石原大臣が中心になって取りまとめられた、八月二日の閣議決定をされた未来への投資を実現する経済対策、この中で、リニア中央新幹線と整備新幹線について、「大都市がハブとなって、地方と地方をつなぐ地方創生回廊をつくり上げることで、全国を一つの経済圏に統合し、成長の果実が全国津々浦々にいきわたる環境の整備を図る。」こういうことで、財投資金の投入ということも、整備新幹線と並んでリニア新幹線への財投資金の投入ということが盛り込まれているわけです。
 ただ、この表現、ちょっと私、容易には理解できないんですが、リニア新幹線というのは東京と大阪を短時間で結ぶもの、この話と地方創生回廊というのがどういうふうに関連づけられているのか、非常にわかりにくいので、わかりやすく説明していただけますか。

○石原国務大臣 岡田委員にお答えしたいと思います。
 まず一つは、リニアが東京―大阪間につながることによりまして、一千三百万の東京圏と中京圏と大阪圏、ここが一時間で結ばれるということは、ある意味ではここの一つが大きな経済圏になる。そこには新幹線等々もつながっておりますので、そこが大きなハブとなりまして、地方に時間距離として大変短くなる。そういうことによりまして、東京、大阪、名古屋という、これまでは三大都市圏という言われ方をしておったのでございますけれども、これが一つのハブとなりまして、そこに地方がつながっていく。
 そういうことをする上で、このリニアの建設というものに、特に今、低金利でございますし、運営主体のJR東海は東海道新幹線を持っておりますので、ここの利益というものが大変、五千億程度あるわけでございますので、これとあわせましてリニアを考えていただいて、財投資金、低金利でお金を融通し、もちろん民間会社が主体となって行う事業ではございますけれども、採算性の面からも、また、この財投資金というのは国の、国民の皆様方の財産であるわけですから、これの返済等々も含めて、確実性が大変高い企業であるということで、新しい概念を、これは総理の御発案でございますけれども、地方回廊という言葉を使ってお話をさせていただき、経済対策に盛り込ませていただいたというところでございます。

○岡田委員 総理はこういうふうにも言っておられますよね。今、石原さんも言われたんですが、人口七千万人の世界最大の都市圏が形成される、これによって我が国の国土構造が大きく変革され、国際競争力の向上が見込まれると。
 ふわっと聞くと何となくわかったような気がするんですが、実はよくわからないんですよね。東京と大阪が近くなることが日本全体の競争力の向上につながる、あるいは地方の創生につながるということを、もう少しわかりやすく説明していただけますか。
 大阪や東京と地方を結ぶという話では、これはなくて、東京と大阪を結ぶ話。それがどうして地方全体の創生につながるのかということがよくわからないんです。

○石原国務大臣 ともすれば、これまでの議論は、東京への一極集中が大変問題だ、それで、大阪に、第二の都として、大阪の発展を図るべきだ。
 その一方で、東海道新幹線の人口動態を見ますと、実は、東京―大阪間の利用客よりも、現在では東京―名古屋の利用客の方が大きくなってきているわけであります。トヨタという大きい企業が、また、愛知県という県は、実は、中小企業の集積でもありますけれども、農業県としてもかなりのボリュームを持っている。
 やはり、東京、大阪、名古屋が、大都市間の人の移動、経済のパイの移動ということではなくて、これを一つの概念として捉え、そして、その周りに、それ以外のすばらしい日本全国の都市が、農村がある、そういうふうに概念を変えさせていただくのが、このリニア中央新幹線の完成後の日本の姿ではないかと思っております。
 そこから、今までは東京、名古屋、大阪と、ばらばらにここで、ハブで、関東圏、中部圏、大阪圏、大阪圏も四国まで、徳島、香川まで入っていると思いますけれども、それが、時間距離が一時間ということは、もう山手線を一周するのとほぼ同じ時間でございますので、そういう中で捉えていただいて、経済活動というものも新しい、ですから、本社を、昔は旧住友あるいはさまざまな企業群が大阪にあって、本社が大阪にある、名古屋にある、それが東京にということであったわけでございますけれども、こういうものを、そこのところの概念を捨てて、ここの全体の中心から日本全国を見ていく。もちろん、そこには空港という新たな要素もあると思います。
 そういうもので、この時間距離が短くなることによっての日本全体への構造変化、構造改革というものを念頭に、このような概念をつくられたものだと承知をしております。

○岡田委員 非常に抽象的で、ふわっとした議論にはたえても、きちんとした議論では私はないと思うんですね。世界最大の都市圏とか地方創生回廊とか、言葉は躍っていますけれども、本当に政策効果についてきちんと検証されたものなのか、それとも、まずリニアに対しての財投資金の投入という結論先にありきで、後からいろいろ理屈をつけているんじゃないか、そういうふうにも思えるわけですね。
 先ほど大臣が言われた、大阪の本社機能が東京に移ってしまったという話も、これも一つ、大きな検証すべき課題だと思いますが、では、どうして名古屋や京都の企業はそれぞれ名古屋、京都にとどまって、大阪が、住友を中心に東京に移ってしまったのか。これは別に交通事情だけの話ではないというふうに私は思うわけですね。
 私、もちろん、このリニア新幹線について、そのことを否定的に見ているわけではありません。JR東海という私企業がみずからのリスクをかけて、そういうふうに彼らも言っていたわけですから、みずからのリスクで大きな投資をするということは、これは評価できるというか、もちろん民間の判断ですけれども、私自身もすばらしいことだというふうに思っているんです。しかし、それに対して財投資金を入れるということになると、やはり国としてのリスク判断とか政策的な必要性とか、そういうものがしっかりと示されなければならないというふうに考えるわけですね。
 それで、先ほどのお話を聞いてもよくわからないわけですが、例えば財政制度等審議会の財投分科会、これは既に国会でも議論になっていますけれども、ここで委員間の議論がなされずに、持ち回りで決定がされて、今回の一・五兆円について決められたということですけれども、なぜ急がれたのか。来年度の財投計画の中でやるということであれば時間もあったはずだし、この補正でやらなければいけない理由というのは、私には理解できないんですね。
 手続も事実上すっ飛ばしてやったということについて、説明していただけますか。

○石原国務大臣 ただいま委員が御指摘されていました、財政審の中で新たなる貸し付けの議論が持ち回りであったということは事実であると思います。
 そんな中で、なぜ急いでやるか。すなわち、今さまざまな、名古屋あるいは大阪で国際的な博覧会やアジア大会等々のエントリーというものが実はなされて、決定もされております。そういうものと、やはり、今のままでいきますと開通が二〇二六年ですか、こういうもののスピードを速める必要性というものが実はあります。
 というのは、全世界の中で、新幹線網が一分の狂いもなく、日本全国、北海道から九州まで、千キロにわたって網羅されているという国は、世界じゅう、私はないと思います。そこに、さらに新しい技術であるリニアによって日本の動脈がつながる、これは海外から投資を呼び込む、あるいは、日本がイノベーションそして科学技術の分野ではまだまだ、人口減少であるけれども、大変有望な国であるということを世界に発信していく上で、これは大変重要である。やはりスピード感を持って行うという形の中で、この決定がなされたわけでございます。
 貸付主体となります鉄道・運輸機構においても、先ほど償還確実性のお話を若干させていただきましたけれども、これについても審査を行わせていただきますとともに、貸し付けをさせていただいた後も、定期的にJR東海の財務状況をしっかりと監視していく、そんな中で、貸付先のJR東海の収益率が、東海道新幹線を持っているということで高いものなので、このようなスピード感を持って、財政審での審議というものを持ち回りという形で行わせていただき、スピード感を持って対応させていただいたというふうに御理解をいただければと存じます。

○岡田委員 今、大臣が言われましたが、東京―名古屋間はもうスケジュールが決まっていて、それは別に早まるわけじゃない。それより先ですよね。しかし、それより先は、大阪に行くことは決まっていますけれども、その途中経路についても、ざくっとした、幅二十キロメートルの中であって、ですから、それが早まることが決まったからその周辺の投資が急に進むとか、そういう状況にはないわけですね。路線が決まれば先行的に投資しようということもあるかもしれませんけれども、そういう中でなぜ急ぐのかということが非常にわからないわけです。
 事業所管官庁は、それはやりたいですから、どんどんそういうことを打ち出してくるかもしれませんが、政府全体として三兆円の財投資金、これは、もしうまくいかなければ、最終的には国民の税負担にもなりかねない話です。
 過去にもいろいろな、後から考えるとばかげた、財投資金を投入した大型公共事業などもやってきたということも考えると、少なくとも来年度の財投計画、予算の要求まで待ってしっかり議論すべきじゃないかというふうに思うんですが、もう一度答弁してください。

○石原国務大臣 やはり、先ほどの議論にまた戻るわけですけれども、大阪圏の没落というか、かつては大阪、東京……(発言する者あり)ちょっと失礼な言葉であったならば訂正をさせていただきたいと思いますけれども、やはり商業の都大阪、東京、こういう形で、私たちが幼年の時代は、この二大都市圏を捉えておりました。
 しかしながら、残念なことではございますけれども、大阪オリンピックの誘致の失敗等々、さまざまなことで、大阪圏の人口というものは他の大都市圏に比べて発展をしていない。ただ、そのポテンシャルというものは、大阪圏は非常に高いと私は思います。
 JR東海にいたしましても、岡田委員が御指摘になりましたように、東京―名古屋の計画を出しましたけれども、実は大阪の方は後回しになっておりました。しかし、先ほどファジーな言葉だというお叱りは受けたわけでございますけれども、東京、名古屋、大阪というものが一時間で結ばれる、それがリアリティーのある、もう前倒しの年限が早まっておりますので、今この世界に生きている人間が、ああ、もうちょっとでリニアによって日本の大動脈が結ばれるんだということの意味というものは、やはりこの一年、二年早めるということの意味というものは私はあると思います。
 古い話ですけれども、私が初めて東海道新幹線に乗ったときは、子供でありましたけれども正装をして新幹線に乗り、誰もが、夢の超特急、当時の在来線が六時間ぐらいかかったものが三時間半ぐらいで大阪まで結ばれた、その日本の技術力というものに対して国民の皆さん方が大変歓喜されたということを覚えております。
 また、そのときと人口動態あるいは人口構成は変わっていますけれども、やはり世界の国で現実にこういうものを商業用ベースにのっとって、ここが一番重要で、岡田委員はもう財務大臣も御経験されまして……(岡田委員「していない」と呼ぶ)やっていなかったですか。安住さんでしたね。失礼いたしました。財政規律の重要さを常々、党首のときからおっしゃられている方でございますので、もちろん、償還確実性というものについては、先ほど鉄運機構がしっかりと毎年監査をしていくという話をさせていただきましたように、十分に収益力のある企業でありますし、新しい大きな都市圏ができることによっての経済の発展性というものは、岡田委員は疑問を呈されておりますけれども、私どもはかなりあるのではないか、こういうことでこの計画を立てさせていただいたというふうに、ぜひ御理解をいただきたいと思います。

○岡田委員 全体で九兆円の建設費がかかるということをJR側は言っているわけですけれども、そこもきちんと政府として精査されているかどうか、私は甚だ疑わしいというふうに思うわけですね。建設費が変われば採算性は変わります。赤字になれば、お金が返せなくなる可能性だって出てくる。最後は国民の税金投入ということもあるかもしれませんね。そういったことについて、採算性や償還確実性について、余りにもずさんだということを私は憂うるわけであります。
 先ほど言いましたように、事業官庁がやりたいというのはわかります。でも、それに対して、政府全体としてきちんと精査をして、財投資金を投入するのにふさわしいかどうかということを今回誰が判断したのか。財務大臣に聞いたって、財務大臣だって非常に無責任な答弁に終始していますよ。
 そういう今の安倍内閣の姿勢について私は非常に疑問がある、財政健全化というものについて一体どう考えているのか、そういう視点で質問させていただきました。この問題も引き続き議論していきたいと思います。
 そこで、石原大臣が責任を持たれている二〇二〇年の基礎的財政収支の黒字化について、時間の限り、ちょっと議論したいと思います。
 まず、消費税の一〇%への引き上げを二〇一九年十月ということに先送りされました。私は、日本の現在の国内経済情勢から見てやむを得ないというふうに判断していますが、二〇一九年十月に予定どおり行うか否かの判断は、いつまでに行わなければいけないというふうにお考えでしょうか。

○石原国務大臣 何カ月前というような言い方はしづらいと思うんですけれども、当然、税が上がります。そして、今回は、軽減税率とセットになっておりますので、中小企業の方々の、例えばレジシステムの変更や、さまざまな新しい御負担がふえます。そういうことを考えますと、一年前には決定をしていなければ間に合わないというふうに私は認識しているところでございます。

○岡田委員 私も、一年前というのがタイムリミットじゃないかというふうに思います。ということは、安倍政権の総裁任期の範囲の中、総裁任期はたしか二〇一八年の九月ということですから、安倍政権において最終的な決定をする、原則はやるということですけれども、その最終判断を安倍政権においてするということでよろしいですね。

○石原国務大臣 やはり、消費税の増税を国民の皆様方にお願いするというのは、今般ももう報道されておりますが、医療費の問題にしましても、年間一兆円ふえております。また、介護を御希望される方々の数も、当初、介護保険をつくったときよりも伸びている。すなわち、日本の人口動向が、かなりの形で高齢化の方に進んでいく。
 もちろん、健康な高齢者の方々がたくさんいる社会はすばらしい社会でございますけれども、それによりまして、お子さんの数が当初のものよりも大変少なくなっている。
 そうしますと、新たに国民皆保険あるいは年金、介護の世界に入ってこられる方々が、自分たちのときには一体どうなってしまうんだろう、こういう御不安をお持ちの方々がいらっしゃる。
 すなわち、社会保障の持続可能性というものを高めていく、この上からも消費税を一〇%にさせていただくということは必要であるということは、三党合意の中で、私は野党の幹事長でございましたけれども、お話をさせていただいたことを覚えているわけでございます。
 その意味からも、安倍内閣、三党合意の当事者でございます安倍総理は、国会でも御答弁させていただいておりますとおり、二年半ほど、増税時期は、経済状況に鑑みて延期をさせていただきましたけれども、二〇一九年の十月にはしっかりと一〇%にさせていただきまして、社会保障財源をしっかりと確保して、日本のこのすばらしい社会保障制度の持続可能性というものをしっかりとお示しし、若い方々にも安心をしていただく上からも極めて重要であると私は考えているところでございます。

○岡田委員 私は、自民党総裁選挙の直前に本当に意思決定できるのかなと、それは我が党のことではありませんが、そういうことも非常に気になっているところです。
 我々は、国内経済状況が今、上げ得る状況にないということで延期ということを申し上げたわけですが、安倍総理は、いや、アベノミクスは順調だというふうに言われたわけですね。しかし、伊勢志摩サミットでも確認したように、海外の経済状況がそれを許さないんだと。商品価格も下がっているし、そして何よりも新興国の経済がおかしくなっている、そのことを理由にして消費税一〇%への引き上げを延期された、そういうふうに私は理解しているわけですね。
 そうすると、そういう海外の経済状況がどうなれば一〇%引き上げは可能になるというふうにお考えなんでしょうか。

○石原国務大臣 当時の状況と大きく変わっておりますのは、やはり原油価格が一つ違うと思います。一時期、一バレル当たり百ドル近くいったものが、実は三十ドル台まで下落をいたしました。これは、石油を海外に依存する率の高い我が国にとりましては大変プラスなことでありますけれども、産油国にとりましては、自国の経済の基本であります油、LNG等々のエネルギー価格の低下を伴い、国のマネジメントに支障を来すようなところまで実は来ていたんだと思います。
 また、オイルマネーというものが、世界経済のある一つの投資ファクターとして大きく世界経済に寄与しているということも事実でございますが、そこのパイプが詰まってしまっていた。それが大きく変わりまして、ロシアも、またサウジアラビアとイラクの仲も対立をしておりましたが、現在は、ロシアもコミットメントするというような形で、五十ドル台に安定しているわけでございます。
 それと、新興国で申しますと、中国の景気の減速。もうかつてのような八%、九%といったような高度成長は望めず、我が国も経験したような中成長、中国の方々はニューエコノミーという形で表現をされておりますけれども、そういう中で、若干、前回、昨年の夏でございますか、この新興国経済が世界経済、グローバル経済に大きな、震撼させるような出来事は今おさまりつつある。このような状態であるならば、外的な要因、外部の不確実性というものは、もちろん注視はしてまいらなければなりませんが、大分改善されてきている、こんなふうに認識しております。
 そういう中で、景気弾力条項も今回は外させていただいておりますので、安倍総理の決断によりまして、社会保障制度をしっかり守っていく上で消費税を一〇%にさせていただくということを国民の皆様方にお願いするという形に何ら変更はないものだと承知をしております。

○岡田委員 景気弾力条項を外したというのは、今回ではなくて前回だったと思うんですけれども、にもかかわらず、また延期されたわけですよね。
 そういう外部要因を理由に延期されたということですが、今、現状のお話がありましたが、しかし、四カ月前に上げることを延期したのは新興国の経済などの外部要因であると。では、どこまでいけばそれがクリアできて、上げられるのかということについて、もう少し明確にお話しいただけませんか。そうでないと、また同じように、外部要因が満たされていないから延期する、永遠にこれは延期されるんじゃないかというふうに思っている人も随分いるわけですね。
 そういう懸念を払拭するためにも、クリアに、どういう条件が満たされれば必ず上げますということをおっしゃっていただきたいと思います。

○石原国務大臣 御存じのとおり、私は経済政策、マクロ経済政策担当大臣でございますので、具体的な指標をもって、例えば油の値段が幾ら、あるいは新興国経済の成長率が何%みたいなことは、残念ながら申す材料は持ち合わせておりませんけれども、財務大臣のさまざまな委員会の御答弁を横で聞かせていただき、また総理の御答弁も聞かせていただきまして、現在の状況は、外的な要因として消費税の一〇%を延期させていただくような状況には、現在はなっていないと。
 考えられることとして、これはもう総理も申しておりましたとおり、外的な要因としてリーマン・ショックのような大きな問題、ヨーロッパの方では大きな銀行の経営をめぐってここ一年の間に何回かそういう話が出ておりますけれども、幸いにもそういうような事態にはなっていない。
 そういう大きなクラッシュがあるような事態ではまた考えなければならないことは排除してはならないことだと思いますけれども、今そういうような状況が近々に発生する必然性、あるいは実現する確率というものは低い、そういうふうに御理解をいただければと思うわけでございます。

○岡田委員 私、実は、党首討論で消費税の引き上げ延期を提案したときに、二〇一九年四月までというふうに申し上げたんですね。総理は、その後、十月ということを言われたんです。
 今の大臣のお話を聞いていますと、もうそういう、わずか四カ月前の状況とはかなり変わってきている……(石原国務大臣「よくなっている」と呼ぶ)よくなってきているという話ですから、では、もっと早く上げたらどうなんですか。なぜ先送りする必要があるんですか。

○石原国務大臣 きのうから本会議で、この消費税の延期等々の法案の審議をスタートさせていただきまして、このように閣議決定をさせていただいております。岡田委員は、財政規律の観点から、財政再建の観点から、一日も早く、三党合意にのっとって一〇%にすべきであるという御意見は、私はなるほどなと聞かせていただいたところでございます。

○岡田委員 終わりますけれども、私が申し上げているのは、我々は、国内の経済状況がそれを許すような状況にはない、そこが基本的に変わったとは今も思っていないんです。ただ、大臣は、外部の経済環境が随分よくなったという御答弁ですから、それなら早く上げられたらどうですか、もう理屈はなくなっているんじゃないですかというふうに申し上げたところです。
 なお引き続き、議論したいと思います。




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