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2015.11.05|夕刊フジ

夕刊フジコラム/安倍政権は「中国の強行」をもっと早く抗議できなかったか

 日中韓3カ国首脳会談が1日、約3年半ぶりに、ソウルで開催された。その後、日中、日韓首脳会談も開かれた。2日の日韓首脳会談も約3年半ぶりだった。私は「無条件で、定期的に開くべきだ」と言い続けてきた。その点では良かった。

 ただ、安倍晋三首相の「3カ国の協力プロセスが正常化したことは大きな成果だ」という発言には、疑問を感じた。

 首脳会談が長期間開かれなかったことは日本だけに責任があるわけではないが、安倍首相の過去の言動が影響したのは事実だ。この間、多くの国益が損なわれた。反省してもらいたい。今後、首脳会談を定期的に開くためにも、しっかりと信頼関係を構築してもらいたい。

 さて、中国が南シナ海の岩礁を勝手に埋め立てて軍事基地化しているため、米国は先月27日から、スプラトリー(中国名・南沙)諸島にイージス駆逐艦を派遣した。

 南シナ海の航行の自由、法の支配については、2010年7月にベトナム・ハノイで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)地域フォーラム(ARF)閣僚会議で、当時外相だった私と、ヒラリー・クリントン米国務長官が最初に議題に取り上げ、中国と激論になった。これがきっかけとなって、国際的に注目を集めるようになったが、中国は最近、国際法を無視して埋め立てを強行した。

 米国が「航行の自由を守る」「中国の人工島は領土ではない」として、イージス艦を派遣したことは正しい。もちろん、緊張状態を激化させない慎重な対応は必要だ。その意味で、米中の軍高官による対話が行われたことは歓迎したい。

それにしても、安倍政権がこの問題をいつから把握していたのかが気になる。南シナ海は、世界で取引される原油の約3分の1が通過しており、日本経済にも大きく関係するからだ。中国は14年初めから7つの岩礁で埋め立てを本格化させたという。日本も、この埋め立てにもっと早い時点で明確に抗議できなかったのだろうか。

 最後に、共産党との関係について改めて書きたい。私は、志位和夫委員長の提案を受けてから、同じことを言い続けている。ところが、有権者の誤解を招くような報道が続いているからだ。

 野党候補が参院の1人区で競合することで、自公与党を利することを避けるため、「競合しないよう、調整しよう」「共産党が候補者を降ろすこともある」という、志位氏の提案は評価できる。

 ただ、協力の前提が、ともに政権を担う「国民連合政府構想」となると、話は別だ。連立政権を組むには基本的政策が一致しないと無理で、共産党とは日米同盟や市場経済に関する根本政策などに大きな違いがある。

 来年の参院選は、政権交代に直結する選挙ではない。そういう認識のもと、共産党とも一定の協力は進めていきたい。 (民主党代表)




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