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2011.07.21|記者会見

民主党幹事長としての記者会見(7月21日)

岡田克也幹事長/記者会見要旨
2011年7月21日(木)16時02分~16時32分
編集・発行/民主党幹事長室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
http://asx.pod.tv/dpj/free/2011/20110721okada.asx
http://www.ustream.tv/channel/dpj-channel
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■冒頭発言
○マニフェストの検証について

■質疑
○マニフェストの検証について
○選挙制度改革について
○国会の審議状況について
○自民党の報告書について
○竹島に関する動きについて
○総理の「脱原発依存」について
○自民党との関係について
○横粂議員について
○総理の発言に関して
○重要法案の審議について
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■冒頭発言

○マニフェストの検証について

【幹事長】党で取り組んでおりますマニフェストの検証について。今、個々の政策に
ついての進捗状況については取りまとめが終わりつつありますが、そういうものを踏
まえて基本的な考え方の整理を行っております。そのことについて一言申し上げたい
と思います。
 民主党の「マニフェスト2009」において国民と約束した政策に関して、現在、
検証作業を行っております。おおむね実現したものが実は多数あるわけですが、残念
ながらいまだに実現できていないものもあります。この点について、なぜ実現できて
いないのか、国民に対して説明責任を果たすことが必要であると考えております。
 実現できていない政策がある理由として、政策の必要性やその実現の見通しについ
て、マニフェスト作成段階において検討不十分なところがあったことが挙げられま
す。政権交代の実現によって、大きな政策転換を一気に実現するとの意気込みが歳出
の増大につながり、他方、その裏付けとなる歳入増について補助金の見直しなどが十
分に実現しておりません。この点について、その見通しの甘さについて国民の皆さん
に率直におわびを申し上げたいと考えております。
 今後、埋蔵金の活用、あるいは補助金の削減などにより、必要な財源をまず確保し
たうえで、マニフェストに掲げた政策の実現を図ることが重要である。そういう考え
方はマニフェストの中にも書かれてはおりますが、そのことを徹底する必要があると
考えています。その際にも、マニフェストに掲げたからというだけでその実現を目指
すのではなくて、改めてその必要性を検討する必要があります。
 また、3月11日の東日本大震災によって被災地の復旧・復興が極めて重要となり
ましたが、震災復興のために必要とされる予算措置と比べて、マニフェストに掲げた
政策がより重要性が高いかどうかという視点からの検討も必要です。
 今の話はこれから2年間の話を申し上げたわけですが、今後のことにつきまして
は、次期総選挙においては、社会保障と税の一体改革に関して確認されたように、2
010年代半ばまでに国民に負担増をお願いすることになります。それだけに次期総
選挙におけるマニフェストの作成にあたっては、政策の優先順位について、より真剣
に検討し明確化するなど、より実現性が高く充実したものにすることが民主党の責任
であると考えております。
 現時点で幹事長として私なりの考え方をまとめると以上のとおりであります。この
考え方をベースにして、マニフェスト検証委員会でさらに議論を重ねて、先ほど申し
上げた各論の現状に加えて、そういった総括的な文章を用意して、マニフェスト検証
委員会での結論にしたいと考えております。
 なお最終的な結論に至るまでは2週間ほどかかるかもしれませんが、なるべく急い
でその結論を出したいと考えております。

■質疑

○マニフェストの検証について

【日経新聞・恩地記者】今幹事長は、2009年マニフェストについて、見通しの甘
さをおわびということで発言されたが……。

【幹事長】できていないものについてはね。

【日経新聞・恩地記者】このタイミングで、2009年のマニフェストの的確性にま
で遡っておわびをする意図、狙いを教えていただきたい。

【幹事長】マニフェストといえば2009年及び2010年参議院選挙もあります
が、政権交代をなし遂げたのは2009年のマニフェストですから、そのことをベー
スに申し上げたところです。
 マニフェストについて、多くのものを実現できているということを申し上げたうえ
で、できていないものについて、今申し上げたような見通しの甘さもあったというこ
とで、「国民に対しておわびを申し上げる」と申し上げたところであります。今、
行っている検証作業の中間報告と受け取っていただいて結構だと思います。

【朝日新聞・南記者】今、公債特例法案などで自公両党とマニフェストの見直しを協
議する中で、自民党側が「4K」の撤回などを求めている。この段階でおわびをする
ということは、そのことに対する一定の回答という位置づけもお考えなのか。

【幹事長】私は、私の考え方を中間報告として申し上げました。ただ、あえて申し上
げれば、そういったマニフェストに対する考え方、そのことについてご理解いただ
き、各党において公債特例法の成立に向けてご協力いただければ大変ありがたいと考
えております。

【NHK・広内記者】この幹事長の考え方に基づいての今後の党内の議論の集約は、
検証委員会のみで行われるのか、それとも全議員に聞くような場を設けるのか。

【幹事長】どこかで総会的なものをやったほうがいいと考えています。あとは、いつ
まで続くかということの関係だと思います。

【中国新聞・荒木記者】外交面のマニフェストについて、核兵器のない世界に向けて
先頭に立つ、という項目があったと記憶しているが、昨年12月と今年2月にアメリ
カが臨界前核実験をやったことについて、昨日、福山副官房長官は会見で、核爆発を
伴う実験ではないのでCTBTには抵触しないことを理由に、政府としてアメリカに
抗議はしないと言われた。マニフェストを考えると、何らかの意思表示が必要だった
のではないか。

【幹事長】個々の具体的なことは、それぞれ政府のしかるべき立場の人が申し上げる
ことで、幹事長としてそのことについてコメントはいたしません。
 ただ、核なき世界を目指すということで今まで政府が取り組んできたことは、自民
党政権にはないことをやっておりますので、そのことは正しくご認識をいただきたい
と思います。例えばアメリカに対して、トマホークの廃絶についてあえて異を唱えな
いことを決断してアメリカ政府に伝えたこととか、あるいはNPR(Nuclear
Posture Review:核戦略の見直し)をアメリカが発表するにあたって、事前によく意
見交換をして、いわば後押しする形で、オバマ政権の核政策について日本政府が役割
を果たしたこととか、それから今も行われておりますが、核を持たない10カ国の外
相が集まって、核を持つ5つの国にはない観点で、核なき世界を目指して様々な提言
を行っていることとか、そういったこと1つ1つ、今までの政権には全くないことで
ありますので、1つのことをもってご判断をいただかないようにしていただきたいと
思います。

○選挙制度改革について

【時事通信・中西記者】今日この後、政治改革推進本部で衆議院の選挙制度について
提案がなされると思うが、幹事長としては21増21減が1つの軸だと考えていると
思うが、党内ではこれに対する抵抗が強い。何らかの工夫の余地というか、例えば1
0増10減とかは考えておられるか。

【幹事長】私の考え方は既に申し上げたつもりです。最高裁が求めていることは2
つ。1つは基数配分、各都道府県に1配分するという考え方は、今や憲法上合理性が
ないと。そしてもう1つは2倍以内と。この2つの要請を満たさなければならない
と。最もそれを満たすのは300議席を人口比例で各県に配分する21増21減であ
る。
 しかし、最高裁はそこまで求めているかと言えば、正確には最初申し上げた2点が
最高裁が求めるところですから、そこに工夫の余地がある。したがって21増21減
まで至らない、激変緩和的な物事について考える余地があるのではないかということ
を、私は既に申し上げております。
 そのことに基づいて、今日は幾つかの提案が議員からなされるということでありま
す。

○国会の審議状況について

【フリーランス・安積記者】本日の参議院予算委員会の審議が途中で止まってしまっ
た原因は首相の答弁内容ということだが、これについて与党幹事長としてどうお考え
か。

【幹事長】理事会でご議論いただくことになっておりますから、理事会の判断を待ち
たいと思います。

○自民党の報告書について

【朝日新聞・南記者】昨日、自民党の国家戦略本部が新しいビジョンを出した。幹事
長は、復興予算に関しては自公両党との協力体制を築いたうえでの新体制が念頭にあ
ると思うが、今回自民党が出したビジョンには、民主党のマニフェストに対する辛ら
つな批判なども書かれている。こうしたビジョンをどのように評価されているか。

【幹事長】まだ機関決定したものではないと私は理解しているのですが。したがっ
て、途中のものについて与党の幹事長がいちいちコメントすることは、適切でないと
思います。

○竹島に関する動きについて

【フリーランス・安積記者】8月12日、韓国が竹島で国会を開くことを予定してい
る。これについて元外相としてどうお考えか。

【幹事長】元外相ということではないのですが、国会を開くかどうか、私はそのこと
を承知しておりません。どのレベルで議論されていることなのか、十分承知しており
ませんので、今の段階ではコメントは控えたいと思います。より明確に、韓国として
行うということになれば、その時点でコメントしたいと思います。

○総理の「脱原発依存」について

【産経新聞・千葉記者】総理は「脱原発依存」を打ち出されたが、肝心な脱原発に至
る具体的な道筋が示されていないのが現状かと思う。どういった形でそれを実現して
いくかについて、なかなか具体的な言葉が総理から出てこない。いったんそういう方
針を出された以上は、どのようにそれを実現していくべきかを説明されるのが責任か
と思うが、幹事長はどうお考えか。

【幹事長】総理も繰り返し言っておられるように、内閣として正式に出されたという
よりは、総理としての思いを言われたということでありますから、思いは思いで留め
ておくというのは1つの考え方だと思います。
 またこれで本格的に政府の中で議論することになれば、メディアの皆さんもいろい
ろとそのことを取り上げて言われるのではないでしょうか。

【フジテレビ・橋本記者】今日の参議院の予算委員会で海江田経産大臣が、「個人的
思いで言われたとしたら、鴻毛よりも軽い」と、総理の発言を総理の面前で批判され
た。閣内で溝が深まっているともとれる発言があったことについて、幹事長はいかが
お考えか。

【幹事長】私は海江田さんの答弁そのものを聞いておりませんので、どういうニュア
ンスで言われたかは正確に把握しておりません。したがって、コメントすることには
慎重でありたいと思います。
 いろいろな議論は当然あっていいわけですが、閣内はまとまっている必要があると
思います。

○自民党との関係について

【フリーランス・安積記者】石原自民党幹事長が、岡田幹事長から8月7日に代表選
をしたいという話を聞いた、と暴露された。これについてどう感じておいでか。
 というのも以前、石原幹事長が、岡田幹事長が「私も暇になります」と言ったこと
を講演の中で暴露された。これについて岡田幹事長は記者会見で、「お互いに信頼関
係に基づいての話が外に出るとなるとそういう話はできないことになる」とおっ
しゃった。再びこういうことが出たことは、石原幹事長とは信頼関係がもうないとい
うことなのか。

【幹事長】まず「暇になります」と言ったことは、私は軽く言ったわけで、そのこと
を言われても別に怒っていません。そのときに私が申し上げたのは、もう1つの石原
さんの発言なんです。たしか玄葉政調会長が石破自民党政調会長にこうこう言ったと
いうことを、石原さんは外に向かって言われたので、そのことについて私は、そうい
うことでは信頼関係が築けないといいますか、安心して深い話ができないということ
を申し上げたわけです。「暇になります」という話は、別に言われても私としては何
の差し支えもないことであります。
 今回のことは、もうずいぶん昔のことなので、時効だと思って石原さん言われたの
だと思います。ただ私自身は、最近そういうことは言っていないということは明確に
申し上げておりますので、そういう私のコメントも一緒に紹介していただくとありが
たいと思います。石原さんの発言だけ書かれると、それが事実のように、最近言った
ことのように誤解されますから、伝える側もよく配慮していただきたいと一部のメ
ディアの皆さんには申し上げておきたいと思います。

【朝日新聞・南記者】特例公債法案などの協議が大詰めを迎えているが、自民党が
「4K全体の見直しを」とハードルを上げてきたり、今日は古賀派の会合で古賀会長
が「解散に備えてまっしぐらに準備を進めていきたい」と、解散に向けた戦闘モード
も高まってきている。こうした中で自民党との協力関係ははたして構築できるのか。

【幹事長】いろいろな方がいろいろなことを言われますので、それをいちいち取り上
げていてはきりがないと思います。「解散が近いから、その準備にまっしぐら」と
おっしゃるなら、早くプレハブでもお建てになったらいいんじゃないでしょうか。

○横粂衆議院議員について

【フリーランス・安積記者】民主党を除名された横粂衆議院議員が会見で、東京18
区に転出すると。横粂議員が離党届を出したときに幹事長は、「将来を期待していた
政治家だ」とおっしゃったが、この「期待していた」というのは完全に過去形か、そ
のときの社交辞令か、それとも今でも期待されているのか。

【幹事長】まず横粂さん、最後は自分の責任でやることですから、どういう決断をさ
れようとそのことについて頭から否定はできませんが、やはり自分の地元で選んでく
れた人たちに対してきちんと説明することは、とても大事なことだと思います。これ
は党を出られた方ではありますが、若い横粂さんに対してアドバイスをしておきたい
と思います。やはりきちんと説明し、納得してもらう作業がなければ、政治家として
信頼を失ってしまうということだと思います。
 菅さんの選挙区から出られるのは、それは彼の選択ですから。かつて同じように菅
さんの選挙区から出られて、今、福岡におられる方もいらっしゃいますが、そんなに
魅力的なんですかね、選挙区として。よくわかりません。いずれにしても、最終的に
は自らの信用にかかわる話なので、きちんとした対応が必要だと思います。
 若いだけに、私もちょっと気にはなっているんですけれども。これ以上のことは
ちょっと申し上げられないということです。

○総理の発言に関して

【産経新聞・千葉記者】「きちんと説明して納得する作業がなければ、政治家として
信頼を失ってしまう」と言われた。総理は説明作業を怠っているように見えるが、幹
事長は、総理に対する国民の信頼がまだ維持されているとお考えか。

【幹事長】それは人によりけりだと思いますね。ただ、総理は自らの思いを語り、そ
して自らおっしゃっているように、総理である限りは全力投球するという考え方に基
づいて、今、一生懸命取り組んでおられると思います。いろいろな批判というのは、
総理である限り甘んじて受けなければいけない部分もあると思いますが、そういう中
で非常に頑張っておられると私は思っております。幹事長としてもその総理を支えな
ければいけないと感じております。

【朝日新聞・南記者】「幹事長として、総理を支えなければいけない」ということだ
が、脱原発依存の総理の会見以来、海江田大臣の「鴻毛より軽い」発言が出たり、
「個人的な見解だ」とか「遠い将来の希望を語ったものだ」とか、党内・閣内含めて
総理の思いを弱める発言が続いている現象について、幹事長はどのようにお考えか。

【幹事長】枝野官房長官の発言などは、ある意味で総理が行き過ぎた部分にブレーキ
をかけているわけで、それは当然、総理のことを考えて言っておられると私は理解を
しております。別に批判をしているというよりは、少し行き過ぎた部分についてブ
レーキをかけているということで、一方的に批判をしているとは受け取っておりませ
ん。
 いずれにしても、一定のめどが立てば辞めるという趣旨のことを言っておられるわ
けですから、もちろん自ら「辞める」という言葉は使っておられませんが、「一定の
めどがつけば、次の世代にバトンタッチする」と。一定のメドとはこれこれ3つであ
ると、はっきり言っておられるので、私は、総理が辞め時はお決めになるし、辞めら
れるまでは全力で閣僚も執行部も支えなければいけないと思っております。
 メディアの皆さんもぜひ、「いつ辞めるのだ」という報道に偏ることなく、内閣と
していろいろなことを今、必死で取り組んでやっておりますので、そのことについて
もご理解いただきたいと思います。

○重要法案の審議について

【読売新聞・石川記者】先日、与那国島での記者会見で、今週中に子ども手当につい
てメドをつけ、公債特例法案にも見通しをつけたい、この1週間でだいぶいろいろな
ことが見えてくるだろうとおっしゃった。明日、実務者協議があるが、この1週間で
めどはつきそうか。

【幹事長】まず、公債特例法についてメドをつけるとは、私は言っておりません。子
ども手当についてメドをつけたいと申し上げました。子ども手当のメドがつくことが
公債特例法の道を開くことになるということで、正確に申し上げるとそういうことで
あります。
 明日、実務者ベースでの会議も予定されておりますし、しっかり議論していただき
たいと思います。城島政調会長代理は非常に一生懸命取り組んでいただいております
ので、私は必ず実務者ベースで合意ができると信じております。必要があれば、もち
ろん政調会長や幹事長レベルでの議論も行いたいと考えております。
 来週になれば、いろいろなものの展望が見えてくるでしょう。予算はまず、今週上
がるわけですから。おそらく上がるわけですから、関連法案も含めてね。あとは原賠
法の補償のスキームについても、来週のしかるべき時期には衆議院で採決されると思
いますし、自然エネルギー法も来週中には衆議院で可決されることを期待していると
いうことであります。公債特例法についても、審議時間からいうと来週には採決して
もおかしくない状況になりますので、あとはタイミングを見て、成立の見通しがつけ
ば採決したいと考えています。




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