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2011.06.27|記者会見

民主党幹事長としての記者会見(6月27日)

岡田克也幹事長/記者会見要旨
2011年6月27日(月)16時06分~16時28分
編集・発行/民主党幹事長室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
http://asx.pod.tv/dpj/free/2011/20110627okada.asx
http://www.ustream.tv/channel/dpj-channel
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■冒頭発言
○今後の国会運営について
○自民党・浜田和幸議員への政務官打診について

■質疑
○浜田議員への政務官打診について
○今後の国会運営について
○世論調査の結果について
○閣僚人事について
○社会保障と税の一体改革について
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■冒頭発言

○今後の国会運営について

【幹事長】国会の会期延長も決まり、ある意味で仕切り直しとなりましたので、これ
からこの国会、非常に重要な70日間でありますので、しっかりと運営していきたい
と考えております。
 閣僚の松本龍さんが復興担当大臣になり、それに伴う一部の異動なども予想されて
おりますが、いずれにしても新しい体制のもとで、「新しい体制」と言うと言葉がま
ずいですね(笑)、いずれにしても新しいメンバーを加える中で、残された70日
間、重要な第2次補正予算及びその関連法案、そして公債特例法案、固定価格買取制
度導入の採決など重要な案件がありますので、しっかり対応していきたいと考えてお
ります。

○自民党・浜田和幸議員への政務官打診について

【幹事長】今日の役員会におきましても、今報道されております自民党の浜田議員の
件につきまして、それに伴って野党が、特に自民党が非常に硬化しているということ
で、今後の法案・予算の審議に対して心配する声もありました。それはそれとして、
既に賽は投げられたわけでありますので、そういう新しい体制の中でしっかりと、も
ちろん浜田さんがどうなるかはまだ決まっておりませんが、いずれにしろ新しい体制
の中でしっかりと、執行部としては法案、そして予算の審議を進めていきたいと考え
ております。

■質疑

○浜田議員への政務官打診について

【テレビ朝日・平元記者】われわれは“一本釣り”と呼んでいるが、この件は総理官
邸と党執行部で事前にすり合わせと意見交換はされていたか。

【幹事長】閣僚及びそれに準ずる政務三役の人事は総理の専権であります。そのこと
を前提に、しかし、いろいろな意思疎通はしておりました。

【時事通信・中西記者】この件で「自民党の態度が硬化する」と先ほどおっしゃった
が、この人事は妥当だとお考えか。

【幹事長】いずれにせよ、それは総理を中心に決断してお決めになったことですか
ら、そのことについて「妥当である」とか「妥当でない」とか、そういうことを論評
する立場に私はありません。

【フジテレビ・橋本記者】役員会の中でも、今後の審議を心配する声があるとおっ
しゃったが、幹事長自身は今後の国会審議に影響があるとお考えか。

【幹事長】そういう心配の声が上がりましたので、私としては、既に方向性が決まっ
ている話なので、そのことを前提に、われわれとしては最大の努力をしていこうと、
そう申し上げました。

【朝日新聞・南記者】浜田さん起用の狙いとか人物像について、総理もしくは官房長
官から事前に説明は受けていたか。

【幹事長】具体的な細かいこと、幹事長と官邸の要職にある人々との意見交換の中身
を申し上げるつもりはありません。

【フジテレビ「とくダネ!」・岸本氏】自民党議員に政務官を打診するメリット・デ
メリットを、幹事長の口から国民にわかりやすくおっしゃっていただけるか。

【幹事長】まだ浜田議員が政務官に就任するかどうか、はっきりは決まっていないと
思います。ですから、今、私が何かこれ以上発言することは、時期尚早だと思いま
す。

【テレビ朝日・平元記者】衆参はねじれ状態にあるが、浜田参議院議員以外にも自民
党の議員が民主党に来てほしいといった思いはお持ちか。

【幹事長】こういう微妙な問題、よほど表現に気をつけないと、自民党は大事な、特
に復興に関しては一緒にやっていくパートナーでもあるわけで、私があまり安易に物
を言わないほうがいいと思います。

○今後の国会運営について

【フジテレビ「とくダネ」・岸本氏】昨日幹事長は、「公債特例法案、2次補正、固
定価格買取法案が採決されれば、総理としてのなすべきことは一区切りつく」とおっ
しゃったが、これは総理とコンセンサスがとれた話なのか。総理の言う、いわゆる
“一定のめど”か。

【幹事長】総理がどうお考えになっているかということは、それは総理の口から直
接、お話しになるべきことで、私がいろいろ申し上げることではないと思います。

【フジテレビ「とくダネ!」・岸本氏】総理とコンセンサスのとれた話ではないとい
うことか。

【幹事長】この場で私がコメントすることではないと申し上げているわけです。

【NHK・広内記者】3つの法案などの審議を進めていくうえで、あらためて自民
党・公明党に幹事長会談を呼びかける考えはおありか。

【幹事長】いろいろな形で意見交換は行っております。テレビの番組も含めて、です
ね。ただ今日の事態で、また状況が少し変わりましたので、丁寧に、ある意味では少
し冷やしながら、丁寧に進めていかなければいけないと。特に自民党との関係はです
ね、そう思っております。

【日経新聞・恩地記者】公債特例法案は、60日ルールを考えると、今週中には衆議
院を通過させなければいけないと思われる。幹事長は3分の2を使うことには慎重だ
という考えに変わりはないか。

【幹事長】3分の2を使えという意見は、私はあまり党内で聞いたことがないんです
が、何か根拠にされているのでしょうか。

【日経新聞・恩地記者】もし60日を置くとしたら、今週中が一つのリミットだと思
うが、採決することは念頭にないという理解でよろしいか。

【幹事長】今週中に採決をするという考えは、私は党の中で今まで聞いたことがあり
ません。もちろん、私もそういうふうには現時点で考えておりません。
 ただ、どこかの段階で参議院に送らなければいけないという考え方は当然あると思
います。

【朝日新聞・南記者】与野党協議にあたって、自民党の中にはまだ「バラマキ4K」
を見直すことが先だという批判が根強くある。この批判については、現状と照らし合
わせてどのようにお考えか。

【幹事長】昨日のテレビ番組でも、かなり丁寧に申し上げたつもりですが、具体的に
あるのは子ども手当です。プロパガンダで「4K、4K」、「バラマキだ」と言うの
は勝手なんですが、じゃあ実際にどこが違うのかと。
 高速道路に関して言えば、今、無料化実験はすべてやめましたし、自民党がむしろ
バラマキ的に1000円乗り放題を続けたいというのを、私はやめさせたんです。な
お、3割引から5割引も、今後議論していかなければいけないと思います。どちらが
バラマキかということを、むしろ私から聞いてみたいと思っております。
 高等学校授業料無償化につきましては、これは自民党ですら、この前の予算の組み
換え要求の中に出てきておりません。公明党は、むしろ賛成だと私は思います。そう
いう中でこれを今やめることは、私はまず考えられないことだと思います。もし、そ
ういう意見があるならば、むしろ言っていただきたい。今年度の授業料無償化を今や
めて、もう一回有料に戻すんだというご意見が自民党の中にあるのであれば、きちん
と主張していただきたいと思います。
 最後の、農業の戸別所得補償制度の導入についても、中身については今後の問題と
して議論していくことはあるのだろうと思います。具体的にそういうご提案をいただ
ければ、議論するにはやぶさかではない。しかし、今年度分については、これも自民
党は全体の中の1000億円しか組み替え要求を出しておりません。逆に言うと、あ
とは認めているわけでありまして、「バラマキ4K」という政治的プロパガンダを言
うのも結構ですが、内容的に詰めていくと、実際は子ども手当だけ。子ども手当も、
子ども手当を廃止して児童手当だと言う方もいらっしゃいますが、児童手当にはな
かった中学生に対する支給、そして全体の金額を原則5000円のものを1万円にす
るというところで、われわれの主張に非常に歩み寄っていただきましたので、もう差
は非常に限られたものになっているということであります。
 そういうふうに個々に見ていきますと、「バラマキ4K」というのは政治的なプロ
パガンダにすぎないと私は思っています。そういったことが国民にきちんと伝わるよ
うに、正しく伝えていただければありがたいと思っております。

【共同通信・中久木記者】3党合意は、幹事長は、「白紙に戻ったが考え方はまだ生
きている。今後進めていきたい」という立場だが、自公は合意案にあった「3次補正
を新しい体制のもとで」というところの担保がないとなかなか難しいと思われる。明
日、両院議員総会があるが、総理自らがそういう立場について自らの言葉で話す必要
があるとお考えか。

【幹事長】今の質問には私、お答えしません。総理がどうお答えになるか、総理がお
考えになることです。
 ただ、その前提となる事実認識に関して言えば、私は昨日のテレビ番組を見ても、
公明党の井上幹事長は、白紙に戻った3党合意のその考え方は重要である、引き続
き、できるだけそれを有効に活用していきたいと。そういう気持ちは、かなり明確に
発言の中に出ていたと思います。ですから、全く白紙状態であるとは私は考えており
ません。

○世論調査の結果について

【フジテレビ・橋本記者】先週末のFNNの世論調査で、菅内閣の支持率が23%ま
で下がって、総理の早期退陣を求める声が6割を超えたが、これに対する幹事長の受
け止めをお願いしたい。

【幹事長】それ自身について、私は一喜一憂しないことを前から申し上げております
ので、コメントすることはありません。ただ、70日国会を延長して、その間できる
だけいろいろなものを、3つの条件はそうですが、それ以外も含めて前に進めていか
なければなりませんので、あまりそういったことにとらわれずに実績で示していくこ
とが大事だと思います。
 メディアの皆さんと話をしていて非常に違和感を感じるのは、日曜日のテレビもそ
うだったのですが、結局「いつ辞めるのか」、最近は「解散があるのか」、そういう
ことにメディアの関心が非常に集中しているように思いますが、それは国民の関心と
はかなり違うと、私は思っております。大事なことは、やはり今の状況の中で、この
大震災の後、しかも原発がまだ安定していない状況にある中で、それをどうやって乗
り越えていくかという、そのことが大事なことであって、「いつ辞めるのか」という
話は、少しはおさまったのかもしれませんが、今度は「解散があるのか、ないの
か」。これは永田町の狭い世界の中での、一部の限られた人たちの関心であって、私
自身も全くそういうことに関心はありませんし、そういう時間があればもっとやるべ
きことをしっかり取り組んでいきたいと考えているところです。

○閣僚人事について

【時事通信・中西記者】環境大臣の後任が決まらない状況が続いているが、こういう
状況についてどうお考えになっているか。今日中には決まりそうか。

【幹事長】まだプロセスですから、「状況が続いている」と言っても、今はまだ松本
龍さんが環境大臣をやっているわけですから、何かそのことが問題であるとは私は全
く認識しておりません。決まるところに決まるということだと思います。

【読売新聞・石川記者】国民新党の亀井静香代表が副総理のポストを菅総理から示さ
れ、それは断って「特別補佐官」につかれることを明らかにされた。この職につかれ
ることの狙いと意義をどうお考えになるか。

【幹事長】まず、副総理就任の打診があったのかどうか、私はわかりません。総理が
そういったことを言っておられるのかどうかですね、私もまだ確認しておりませんの
で、何とも申し上げられません。
 「特別補佐官」というのは法律上の職ではなくて、事実上のものだと理解しており
ますが、総理が亀井さんの力量・経験を非常に買っていて、いろいろなアドバイスを
受けたいと、そう考えておられる、そのあらわれだろうと思います。それ以上のコメ
ントは特にありません。

【日経新聞・恩地記者】亀井さんと総理がお会いになった昼に、幹事長は総理のとこ
ろに入っていたと思うが、この件について特に意見交換などはしていないということ
か。

【幹事長】その点は申し上げません。

○社会保障と税の一体改革について

【朝日新聞・南記者】20日めどだった税と社会保障の取りまとめが難航している。
特に党内から、消費税を2015年に10%と明記することへの異論がかなり強いよ
うだが、党内の意見をどのような形で集約していくべきだとお考えか。

【幹事長】今日もやっておりますので、何とか意見集約をしていただきたいと思って
います。仙谷さんはじめ関係者の皆さんが、大変ご苦労されながら意見集約をしてい
ると。私は、自由に意見を言っていただいて、最終的に一つに集約していくことは非
常にいいプロセスだと思います。しかし、物事にはタイミングがありますから、そろ
そろまとめる時期かなと考えております。
 内容については、最終的に今日の役員会でコア会議(政府・与党社会保障改革検討
本部成案決定会合)メンバーの(党側の)5人に一任されましたので、後ほど今日の会
議などを踏まえて、仙谷さんからご相談があれば集約したいと思っています。




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