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2010.11.15|記者会見

民主党幹事長としての記者会見(11月15日)

岡田克也幹事長/記者会見要旨
2010年11月15日(月)
編集・発行/民主党幹事長室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
http://asx.pod.tv/dpj/free/2010/20101115okada.asx

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■冒頭発言
○補正予算の採決
○衆参1期生の研修会
■質疑
○尖閣諸島沖の漁船衝突事件をめぐるビデオの流出問題
○報道各社による週末の世論調査結果について
○環境自動車税をめぐる議論
○北方領土と日ロ関係
○政治改革推進本部
○福岡市長選挙の結果
○衆参1期生の研修会
○地方との付き合い方について
○本日の役員会前の集まりで話し合った内容
○APECについて
○記者会見の参加者について
○来年度の本予算の編成
○自民党結党55周年
○国会運営について
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■冒頭発言

○補正予算の採決

【幹事長】今日はちょっといつもより(開始)時間も遅れて、(定例会見を)
スタートさせていただきました。国会のほうはご案内のとおりであります。補
正予算案の本会議における採決、可決を目指して、最後の努力を行っていると
ころであります。野党の皆さん、いろいろご意見がおありですが、何とか国民
生活をしっかり支えるという立場に立って、ぜひ補正予算案の早期の可決、成
立を目指したいと考えております。

○衆参1期生の研修会

それから、私のほうからもう一点だけ。今日の役員会で、衆参1期生の研修
会の開催についてお諮りしました。従来、国対などで類似のことをやっており
ましたが、衆議院、参議員の当選1回の議員の皆さんを対象に研修を行うこと
とし、年内2回くらいやりたいなと思っております。まずはコンプライアンス
の問題を中心に開催したいと考えております。その後、地元活動のあり方とか、
選挙のノウハウとか、そういったことを中心に、通常国会期間中も定期的に開
催させていただければと考えているところであります。

■質疑

○尖閣諸島沖の漁船衝突事件をめぐるビデオの流出問題

【記者】今日、海上保安庁の職員を逮捕しない方針が固まったが、そのことへ
の受け止めをお願いします。

【幹事長】すみません、ちょっと私はまだそのニュースを把握しておりません。
いずれにしてもそれは、しかるべきところが判断するということで、それに対
して、特にコメントすることはありません。

【記者】野党側が馬淵国土交通大臣の責任を問う姿勢を見せている。逮捕見送
りによって、これで不信任案を実現するのは難しいという見方も出ている。逮
捕しなかったことについて、大臣への追及の姿勢が変わるなど、状況が変わる
ことはあるのか。

【幹事長】それは私に聞かれても。野党にお聞きください。

【記者】自民党は馬淵大臣の不信任案を今日提出する構えだ。大臣をめぐって
は民主党内からも責任を問う声が上がっている。流出事件の政治責任のあり方
をどのように考えるか。

【幹事長】党内でそういう声が上がっているということを私は把握しておりま
せん。議員がたくさんおりますので、個人的にそういうことを言っている人は
いるかもしれませんが、党にまったくそういうことは上がっておりません。

【記者】責任のあり方については、改めて、幹事長としてはどのように考えて
いるか。

【幹事長】不信任に値するような責任があるとは考えていません。

【記者】不信任案が仮に出てきた場合には民主党としてはどう対応するのか。

【幹事長】正式に相談しておりませんが、それは「否決をする」という以外に
答えはないと思います。

【記者】理由については。

【幹事長】理由? 理由について否決をするとか、そういうことはないのでは
ないですか、否決というのは、それは一つの行為ですから。

【記者】馬淵さんの責任のあり方については「不信任に値するとは考えていな
い」ということだが、どういう点で不信任にあたらないとお考えか。

【幹事長】それはむしろ「不信任に値する」というほうがお答えになる話であ
って、全くそういうふうには考えておりません。

○報道各社による週末の世論調査結果について

【記者】日本テレビ・NNN系列で行った調査で、内閣支持率が3割を切るこ
とになった。2割台に突入したことの受け止めと要因についてどういうことが
あるか。

【幹事長】いろいろなことが重なりましたので、外交案件もそうですし、ビデ
オの話もありましたし、非常に厳しいところです。そういった民意は重く受け
止めなければならないと思いますが、しかしあまり目の前のことに一喜一憂せ
ずに、しっかりやるべきことをやっていくと、いつも私が申し上げているとお
りです。

【記者】与党の支持率が下がると、考えていない、答えないというところを含
めて、いったん無党派が増えて、それからしばらくして野党の支持率が増える
傾向があった。ここ最近は、民主党の支持率下がると、すぐ自民党の支持率が
上がるといった、いわばスイング傾向が出てきている。傾向に関して所見を。

【幹事長】先ほど言いましたとおり、一喜一憂しておりませんので、しっかり
やるべきことをやっていく、ということに尽きると思います。

【記者】民主党側は国民の声が厳しくなったことで、今まで以上に丁寧な国会
運営を求められるとか、この(世論調査の)結果によって、何か考えなければ
ならないことが、国会運営に出てくるのか。

【幹事長】これ以上に丁寧なやり方は果たしてあるのだろうかという気はしま
すね。ずいぶん時間もかけて集中審議なども受け入れてやってきました。そう
いった集中審議をやればやるほど、攻勢に出る野党とそれに対して答える側の
与党ということで、支持率にも影響してくる、というのがいままでだと思いま
す。そういうことはある程度覚悟しつつ、しかし補正予算を国民の立場から成
立させるために、われわれはあらゆることを受け入れて苦しい中、頑張ってい
るということであります。

【記者】幹事長は週末にかなりいろいろな地方を回っていると思うが、支持率
が下落していることを、幹事長自身が感じることはあったか。

【幹事長】会場の意見というよりは、やはり地方議員の方などの意見を通じて、
民主党に対して風当たりがきつくなっているということは多くの方が訴えられ
ますので、そういったことは私も承知しております。

○環境自動車税をめぐる議論

【記者】9月15日に総務省の「自動車関係税制に関する研究会」が報告を公
表し、総務省も環境自動車税の創設を目指すことを表明している。これによる
と軽自動車が2012年度から、4倍くらいの増税になる可能性がある。現在、
日本の軽自動車の台数は2500万台で、全自動車保有台数の35%を占める。
とりわけ交通の便が悪い地方で普及率が高い現状がある。地方の庶民を直撃す
るのではないかと思うが、国民生活を支える民主党としてはどのように考えて
いるか。

【幹事長】税については税調を中心に議論しております。何か結論が出たわけ
ではありません。いまおっしゃったような点も含めてよく議論していきたいと
思います。

○北方領土と日ロ関係

【記者】ロシアのメドベージェフ大統領が菅総理と(APECで)会って、経
済分野の関係を発展させていくことで両国間の雰囲気を改善したいと語り、そ
れに対して菅総理は日ロの協力関係を発展させたい、その第一に経済面と言っ
たという。幹事長はこの前、領土と経済の問題は車の両輪の関係であると言っ
たが、これによって経済のほうが先行していくことも考えられるがどうか。外
交方針の変化はあるのか。

【幹事長】今回、日ロ首脳会談において、メドベージェフ大統領が北方領土に
行ったことについて、日本政府として正式に抗議したと理解しております。そ
の上での、いまおっしゃったような話でありますので、そこのところが一番肝
心なところです。そういうことを繰り返すということであっては、日ロ関係に
正常な発展はないという趣旨のことを、総理は強調されたものだと理解してお
ります。

【記者】先週末に、根室の市議会の方がこちらに来て、内閣府の末松副大臣と
話したときに、末松副大臣が、北方領土問題は一世代後にならないと解決しな
いというようなことを発言してかなり市議会と激しい議論になったようだ。根
室の人には元島民が多く、できるだけ早く、自分たちが生きているうちに解決
してほしいと言っている中で、一世代待ってほしいという。こういう発言につ
いて党全体としての北方領土に対する考え方なのか。それとも、末松副大臣の
考え方なのか。

【幹事長】これは党というよりも、政府の副大臣のご発言ですから、それは政
府の中での問題だと思います。私が幹事長の立場で政府の中の意見について特
にコメントすることはありません。北方領土の現状は確かに厳しいわけです。
私も外務大臣として交渉して、ラブロフ外相とはかなり激しいやり取りになり
ました。第2次世界大戦の結果によって決まっているのだというようなことで、
一歩も譲らないということでしたので、かなり激しく議論することになりまし
た。そういう厳しい状況にあることは理解しつつ、しかし、経済の問題と車の
両輪とすることで突破口を見出すというのが基本的な日本政府のスタンス、立
場であると理解しております。

【記者】北方領土に関しては日ロ首脳会談で抗議したということだが、日中首
脳会談では、尖閣について「日本の立場を説明した」という説明はあったが、
抗議したかどうかがわからない状況だ。説明した、ということは、たぶん抗議
していないと思われる。この対応の差は何にあるのか。

【幹事長】そこは、どういうブリーフをされたのか、私は詳細を承知しており
ません。会談の中身を全部伝えるわけではありませんので、どういう言い方を
総理がされたかということは、そのブリーフだけでは推し量れないと思います。
往々にして、かなり厳しく言っても、そこのところを対外的には柔らかく発表
するということは得てしてあることであります。従って現実がどうであったの
かということは、ブリーフの中からだけでは推し量れないものがあると思いま
す。それ以上の知識は私にはありません。

【記者】日ロ首脳会談でメドベージェフ大統領が、国後島を訪れたことに関し
て、「北方領土はロシアの領土であり、将来的にもそうあり続ける」と発言し
たということだ。発言への受け止めと、他の北方領土を訪れることも計画され
ているということについて所見を伺いたい。

【幹事長】私は直接確認しておりませんので、大統領がどういう表現をされた
かということはわかりません。これは微妙な言い方によって意味合いがかなり
変わりますので、私は伝聞の「誰がこう言った」ということを元にして、コメ
ントしないことにしております。そこはご理解いただきたいと思います。ずい
ぶん今までも痛い目にあってきておりますので(笑)。しかしロシアは従来か
ら北方4島はロシアの領土であると、これはもう第2次世界大戦によって決ま
っているということは、彼らが言っている、ということです。そこは日本と決
定的に食い違っている、ということであります。

【記者】日中関係をあわせて伺いたい。胡錦濤国家主席との会談が今回(AP
ECで)実現したわけだが、しばらくギクシャクした中での久しぶりの首脳会
談になった。今後日中関係の良好化、改善に向けて期待することについて、幹
事長の意見を。

【幹事長】日中両国は非常に重要な二国間関係であり戦略的互恵ということで
やってまいりました。今回も、原理原則は譲れませんので、そういったところ
についてギクシャクしたといいますか、ぶつかり合いがあったことは事実です
けれども、その問題はその問題として、領土の問題、主権の問題は、日本は譲
るということはありませんけれども、しかしその他の分野についてしっかり協
力をしていくということは、これは非常に重要なことだと思います。今回の首
脳会談が行われたことが一つのきっかけになって、より両国関係が深まること
を期待しております。

○政治改革推進本部

【記者】先週の総会で、国会議員歳費の1割削減が議題にはされたが決定はさ
れなかった。今後どのように実現に向けて話を進めていくか。今日の役員会で
は本部の話を出したか。

【幹事長】今日の役員会では、事後報告ですが、政治改革推進本部役員会の議
を経て、本部総会で提案したものです。そして総会でのやり取りの概要なども
私から報告しました。政治改革推進本部の総会では、私が冒頭で申し上げたと
おり、この問題は議員の身分に関わる話なので、よく議論してくださいという
ことを申し上げました。必ずしも1回でまとまるということは考えておりませ
んし、大いに議論したらいいと思います。今週中に第2回をできるだけ開きた
いと思っておりますが、そこで決着がつかなくても別にかまわない。しっかり
と賛成、反対の立場から議論があっていい。そういう中で答えを見い出してい
けばいいのであって、何か頭越しに決める話ではない。そういうふうに考えて
おります。

【記者】今週開きたいというのは、政治改革推進本部の役員会か、総会か。

【幹事長】両方です。もちろん時間の関係があります。多くの議員が出られな
いという時間帯は避けなければなりません。うまく開けるかどうかはわかりま
せんが。前回も参議院の方が多かったのですが、衆議院の方がほとんどいなか
ったという状況でした。なるべく多くの方が出られるタイミングで、できれば
今週総会を開きたいと思っております。

○福岡市長選挙の結果

【記者】民主党推薦の現職が、自公が支援する候補に敗れた受け止めと、統一
地方選に向けてどうやって建て直しをはかるつもりかを。

【幹事長】吉田さんはたいへん残念でした。ただ1期4年された方ですから、
こういう結果が出たということには、いろいろな理由があると思いますけれど
も、この4年間の実績というものが市民に評価されたと。評価という意味は、
評価をした結果、今回のこの選挙結果であったと思います。もちろん民主党全
体に対する逆風というものも、それは否めないと思いますが、首長選挙であり
ますので、政党色というよりは、ご本人に対する市民の評価というところがひ
とつあるのかなと思っております。

【記者】統一地方選に向けてどう立て直すか。今日、役員会でどんなやり取り
があったか。

【幹事長】福岡市長選挙については役員会で私が報告しましたが、それ以上の
やり取りはありません。それから、統一地方選挙に向けて立て直すというか、
統一地方選挙はしっかり戦っていかなければいけないと思います。なるべく候
補者を多く立てて、しっかり戦うということに尽きると思います。

○衆参1期生対象の研修会

【記者】1期生の研修会だが、コンプライアンスというのは具体的に政治資金
の話になってくると思うが、どういった点を特に1期生に教えていきたいか。
幹事長も自ら講師になる予定はあるのか。

【幹事長】私が講師になる予定はありません。あいさつぐらいはしようと思い
ます。弁護士の、専門の方にお話いただこうと思います。政治資金収支報告書
というのはどういうものでどういった点をきちんと見なければならないのか。
日々の政治活動に当たって政治資金の扱いというものはどうすべきなのかとい
うことの基本をしっかりと理解していただくことが大事だと思います。

【記者】最初の研修会はいつ開きたいか。まとめて研修をするのか、班別でや
っていくのか。

【幹事長】班別という考えはありません。おそらく今週中に第1回を開きたい
と考えております。

【記者】対象になる1年生は衆参2つとも含むか。コンプライアンスの問題を
まず取り上げることにどういう意味があるのか。

【幹事長】衆参と私は申し上げました。それから、もちろんいろいろなことを、
と思うのですけれども、まずは政治家としての基本を。民主党というのは政治
改革を強く唱え、政治とカネの問題についてしっかりと対応しなければならな
い党でありますので、そこの基本が「うっかり」とか、「知らなかった」とい
うことによって、重大なことに繋がらないように、基本をまず理解していただ
くということです。

【記者】今年は法律改正の関係で2カ月ずれたが、今月末に政治資金収支報告
書の公開がある。それに向けた事前の取材もそろそろ増える。政治資金収支報
告書に関する報道が増えるシーズンだ。年度末(規正法の場合は12月31
日)でもある。そういったことに関係があるのか。あるいは法案を国会に出す
のか。スケジュール感を教えてほしい。

【幹事長】そういうこととは関係ありません。これは純粋に党内の新人議員に
対するしっかりとした動機付けといいますか、そういった報告書をきちんと書
くということがまず基本でありますので、そのことについて理解を増していた
だく、増やしていただくということです。いろいろな資料の公表とか、そうい
ったこととはまったく関係がありません。

【記者】小林千代美さん(2期)とか、後藤英友さん(1期)とか、相次いで
1年生議員が政治とカネの問題で議員辞職なり離党しているということを受け
て取り組むという理解でよいか。

【幹事長】若干微妙ですね、そこは。小林さんとか後藤さんの場合、選挙にお
ける問題でありますので。選挙は必ずしもすぐあるわけではありませんので、
政治家としての日々の活動における政治資金収支報告書などの関係について専
門家の意見を聞くと理解していただいたらいいと思います。もちろん将来的に
は、選挙との関係とか、公職選挙法とか、そういった講義というものも想定で
きると思いますが、いますぐにそういうことを考えているわけではありません。

【記者】つねにコンプライアンスを意識した研修をしていくのか。最初はコン
プライアンスの話だが、途中から変わっていくのか。

【幹事長】初回はコンプライアンスの問題、あるいは1回、2回ということに
なると思いますが、通常国会、来年になりますと、やはり先ほど言ったかもし
れませんが選挙の、日常活動のやり方とか後援会の作り方とか、あるいは街頭
演説の仕方(笑)とかですね。先輩のノウハウなども、地方とか都市部でやり
方も違いますし、人によってもさまざまな手法がありますので。先輩の議員を
呼んでそういったことについてお話をいただこうかと。こういうかたちになり
ますと、これは全員参加ではなくて希望者だけ参加していただくことになると
思いますが。

過去にそういうことをやって非常に好評だったということもあります。もう
10年近く前ですけれども。先輩の話を聞いて、それを学んで非常に役に立っ
たという声もあります。今回当選した衆参の、参議院の場合は3年前も含めて
ですけれども、多くの1回生の先生方に次の選挙を勝ってきてもらわないとい
けませんので、そういうための座学ですけれども、先輩の経験に基づくお話を
しっかり吸収していただこうと。来年、通常国会に入りますと、そういうこと
が中心になると思います。

そのうち、記者さんとの付き合い方とか、そういうこともやるかもしれませ
ん。皆さんに講師になっていただくかもしれません(笑)。

○地方との付き合いについて

【記者】11月7日に幹事長は茨城県入りし、このとき、地元関係者と確かゴ
ルフを楽しまれたと聞いている。

【幹事長】私が? ありません。そういうことはありません。

【記者】わかりました、すみません。

○本日の役員会前の集まりで話し合った内容

【記者】今日、役員会の前に、政府・民主党首脳会議の大体のメンバーの方が
院内幹事長室に集まって、いろいろ協議されたと思う。どういう話をしたか。

【幹事長】それは言えません。いろいろなことをお話しました。もちろん目の
前の国会のこともありましたし、もう少し中長期的な話もありました。まず菅
総理のほうからAPECでの状況とか、政府としての党への説明というのもあ
り、逆に党のほうから政府に対して、今の国会の状況とか今後の見通しについ
てお話をし、意見交換をした。そういうふうにご理解いただきたいと思います。

○APECについて

【記者】マルチ(多国間)の首脳会談について政府のホームページを見てもな
かなか情報が伝わってこない。マルチの国際会議について、政府内での情報の
収集・管理はどうあるべきか。

【幹事長】COP10にしてもAPECにしても、成果について、どうしても
メディアの注目がバイ(二国間)のほうへ、わかりやすいですから、行ってし
まいがちですよね。もう少し注目してもらいたいなという感じはします。発表
はそれぞれ政府のほうとしては、こういう成果があったと。COP10などは
非常に私は、当初危ぶまれた中で、よくまとまったと思うのですが、きちんと
発表はしていると。あとはそれがどう伝わるかということではないかと思いま
す。

もちろんマルチの会議にはなかなか難しいところもあるんですね。非常に大
きい会議ですから、まとめようとすると、少し妥協して切れ味が多少悪くなる
ということは否めないと思います。しかしAPECにしても、これからこのア
ジア太平洋地域の自由貿易を推進していくためにこれだけの国々が集まって真
摯に議論できたということは私は次に繋がる大きな成果だと思います。

○記者会見の参加者について

【記者】民主党の記者会見はオープンだということで運用されているが、衛星
放送局の「チャンネル桜」というところがある。そちらの記者がこの会見に参
加できないということだ。その理由を教えてほしい。

【幹事長】私は承知しておりません。そういう申し込みがあるのですか。

【記者】いや、入っていたのが、入れなくなった。

【幹事長】それはちょっと私は聞いておりません。確認しますが。何らかの理
由があるんですかね。

○来年度の本予算の編成

【記者】今日、衆議院で補正予算案が通過すれば一つの山を越える格好になる。
今後の予算編成や来年の通常国会に向けた審議で、野党側にどういう協力を求
める考えか。

【幹事長】われわれとしては真摯に訴えていきたいと考えております。ただ、
ある程度形を作らないと、議論になりませんので。できればそれは野党のご意
見も聞きながら予算を編成していくというのは一つでしょうけれども、実際に
今回の例を見ても、じゃあ賛成するということには必ずしもならないかもしれ
ませんので、走りながら考えていく、走りながら協力関係をつくっていくとい
うことにならざるを得ないかと思います。

○自民党結党55周年

【記者】今日11月15日は、自民党結党55周年になる。先日の予算委員会
では影の防衛大臣の岩屋毅さんが総理の外交方針に対して腰抜けだと言ってい
た。50年間、与党を担った実績がある野党だから初めて説得力が出てくる言
葉だという感じがする。最近の野党、自民党をどのように考えるか。

【幹事長】ぜひ頑張っていただきたいと思います。なかなか選挙区もたくさん
空いている状況で、いい若い人材をたくさん擁立して立ち直っていただきたい。
民主党、自民党それぞれがしっかりしないと、健全なる民主主義はできません
ので、ぜひ元気になって頑張っていただきたいなと思っております。

国会ではいろいろなやり取りがあります。与党時代にはこの人がこんなこと
を言う人とは思わなかったくらいの厳しい言葉も飛んできますが、言葉だけで
はなくて、やはりしっかりと政策で、中身で議論できればいいなと。もちろん
立派な議論をされる方もいらっしゃるわけですけれども、より国会の中で実質
的なしっかりとした議論をしたいものだと思っております。

○国会運営について

【記者】補正予算案の衆院通過も難航しているように見受けられる。政治改革
推進本部でも今国会に上げたいといわれる法案もあるし、公党間の約束である
郵政法案や派遣法案もある。会期の延長もやむなしという考えはあるか。

【幹事長】ここは非常に言い方が難しいのですが、基本的には決められた会期
の中でしっかりやっていく、ということが基本だと思います。そして会期末が
近くなって何かその時の状況をみて判断することはあるかもしれませんが、基
本は会期の中でやるということを、言わざるを得ないですよね。それ以外の答
えは言いようもないと思います。




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