トピックス

2002.08.31|その他

定例記者会見録 2002年8月

8月29日

○代表とともにマイケル・グリーン米国家安保会議日本・韓国部長と会談

○グリーン氏にはイラクに対する武力行使は慎重であるべきだと伝えた

○代表から総理に対するイラク問題に関する申し入れを調整中

○代表選—-若手候補の一本化が客観的基準で行われることは評価できる

○鳩山氏が総理に最も相応しいから応援しているのであり現状維持ではない

○日本がイラク攻撃に協力するには新たな国連決議が必要

マイケル・グリーン氏との会談

【政調会長】アーミテージ米国務副長官がいらっしゃって小泉総理とも お会いになったということですが、実は先ほど、アーミテージさんと一 緒に来日したマイケル・グリーン国家安全保障会議日本・韓国部長が鳩 山代表のところにいらっしゃって、私も同席して30〜40分くらいい ろんな話をしました。

中身はちょっと申し上げるわけにはいきませんが、そのなかで当然のことながらイラクに対する米国の攻撃についても話題になりまして、「まだ具体的なことが決まっているわけではないし、アメリカ国民や同盟国の理解を得るのはこれからの問題だ」ということでした。

代表から、あるいは私からは、「武力行使については慎重に考えてい ただきたい」ということを申し上げました。

9月に総理が訪米し、12日には日米首脳会談が予定されているとい うことですが、この問題については是非総理が米国に行かれる前に、我 が党としても代表が総理に直接お会いをして、代表の思いや我が党の考 え方をきちんとお伝えしたいと考えています。

先ほど福田官房長官に電話をしまして、そういう機会を是非作ってい ただきたいと申し上げました。総理も外遊の日程が他にもあり、お忙し いようですが、来週の後半で調整してみるというお話でした。

最終的に会う約束をいただいたわけではありませんが、調整するということは言っていただきましたので、是非そういう機会をいただいて、 しっかり野党第一党の代表として考え方を述べるということは大変有意 義なことであると思っています。

アーミテージ米国務副長官

【記者】アーミテージさんとは2対2でお会いになったんですか。

【政調会長】アーミテージさんは来ていません。マイケル・グリーンさ んだけです。

【記者】向こうからの表敬訪問ということですか。

【政調会長】だと思います。私は代表室から言われて同席しただけです が、多分そういうことだと思います。

若手候補一本化の基準

【記者】代表選挙についてですが、先ほど若手候補の一本化の話がまと まりまして、推薦人の数や世論調査を基準に候補者を一本化するという ことですが、そういう一本化の方法についてどう思われますか。

【政調会長】以前もこの会見の場で申し上げたと思うんですが、やはり 若手は一本化したほうがいいと私は思います。

具体的にいろんな意見の違いが多少あったとしても、分かりやすさ、 あるいはあえて鳩山さんや菅さんに対して物申すということであれば、そういう人たちがバラバラだというよりは一本化したほうが説得力があると思いますので、鳩山さんを応援する立場からどうかということをちょっと横に置きますと、党としては一本化したほうが外から見たとき に分かりやすいと。

若い人がたくさん集まるけれどもバラバラだということでは、党とし てもむしろマイナスが大きくなりますので、私としては一本化されるこ とは結構なことだと歓迎します。

【記者】手法については?

【政調会長】やり方はいろいろあるんですが、なるべく客観的な基準で 決めるということは評価できるんじゃないでしょうか。

【記者】もし自分がそういう世論調査で一本化ということになった場 合、受け入れられますか。

【政調会長】仮定の質問を訊かれてもちょっと困るんですが、見えにく い形で決めるよりはいいんじゃないでしょうか。客観的に決めるという ことで。

【記者】野田さんと前原さんのお二人の会見のなかで、前原さんが「鳩 山陣営は42人の推薦人を集めたというが、ここまで我が党が内向き・ 現状維持路線になっているとは思っていなかった。それが一本化を急い だ理由の一つだ」という趣旨のことをおっしゃってましたが、そういう見方についてはどう思われますか。

【政調会長】個々の発言についてはコメントすると角も立ちますし、私の立場からあまり申し上げるべきではないと思いますが、私はもちろん鳩山 さんを応援している人たちは、それぞれ自ら政治家としての判断をしていると思います。

私が鳩山さんを支持しているのは、鳩山さんが最も次の総理大臣に相 応しいと考えて応援してるわけで、現状維持というような次元で考えているわけではありません。

イラク攻撃の可能性

【記者】グリーン氏との会談ですが、先方からはイラク攻撃の可能性に ついて何かお話はあったんでしょうか。

【政調会長】いえ、むしろ代表のほうから「イラク攻撃の話があるがど うなのか」と言われたのであって、マイケルが持ち出した話ではないん ですね。

会談では、まずアフガニスタンの話があって、「まだアルカイダの排 除は終わっていない。これからそういう作業が続く」という説明があり ました。それで、「じゃあイラクはどうなのか」と訊かれて、現状説明 をしたということですから。

【記者】その現状説明というのはどのような?

【政調会長】それはあまり言えないですよね。彼の立場もありますか ら。ただ、そんなに急いでいるという感じはありませんでしたね。よく 意見を聞いてと。それは国内的にもそうだし、いろいろな外国の意見も 聞いてということを言ってました。

ただ、「米国のイラク攻撃に参加しない」という、ドイツのシュレー ダー首相発言については、「いろんな事情があったんじゃないか」とい うことは言っておられました。彼の個人的な意見であって、アメリカ政 府の正式見解ではないと思いますが。

たまたま彼は休暇中でドイツに滞在していて、いきなりのあの発言に 驚いたということは言ってました。

【記者】テロ対策特措法に基づく自衛隊の海外派遣を民主党は承認した わけですが、イラク攻撃に際しても野党第一党である民主党の理解をお 願いしたいという趣旨の発言はあったんでしょうか。

【政調会長】それついては代表ではなく私が発言したんですが、「テロ特措法のときとイラクについては状況が違う」と。

まず、「9・11の同時多発テロと関係のない限り、テロ特措法では 協力できません。それは与党の幹事長も言われてたんじゃないでしょう か」ということを申し上げたうえで、「じゃあ同じような法律を作って イラクの場合にも対応するのかと言えば、それはイラクの場合は国だ し、アフガンの場合とは状況が大分違うので、基本はやはり国連決議に 基づく武力の行使ということでないと理解が得にくいのではないか」と いうことを申し上げておきました。

【記者】それに対しては?

【政調会長】それは「国連決議というのは新たな国連決議か」とおっ しゃったので、基本的には新たな国連決議であるということを申し上げ ましたが、それに対する反論は特にありませんでした。

【記者】10年前の国連停戦決議で十分だという趣旨の発言はなかった んですか。

【政調会長】これ以上言うと、ちょっと言い過ぎになりますから、今日 は控えておきたいと思いますが、穏やかにお互い意見を述べ合ったとい うことです。

もちろん、会談の冒頭に代表が「テロ事件から1年経つが、犠牲者の 皆さんに対し心からお悔やみ申し上げます」ということを言われて、グ リーンさんのほうは「代表がそうおっしゃっていたということは、大統 領に伝えます」とお答えになりました。

8月22日

○第3次NCとしては本日をもって最終とする

○エネルギー基本政策、税制改革の基本構想、環境政策の3件を了承

○米国のイラク攻撃について、小泉総理ははっきりと意見表明すべき

○政党への企業・団体献金を禁止することは現実的でない

○政治資金パーティーを禁止すれば、むしろ弊害のほうが大きい

○党の公約を代表選の争点にすることは結構だが、軽々に扱うべきでは ない

○憲法調査会最終報告の取り扱いは、次期代表に委ねられることになる

○若手候補が一本化できないことは非常に残念に思っている

NC報告

【政調会長】今日は79回目のネクストキャビネット(NC)会議でした。本当は来週も予定を立てていて、代表から「こういう時期(代表選 挙)だけどNCも活発に」というお話もありましたが、今日の報告・協 議事項3件がいずれも了承されましたので、特段の変化のない限り、来 週はNCは開かないということにしました。従って、第3次NCとして は、特段の変化のない限り今日で最後であるということを申し上げてお きたいと思います。

報告・協議事項は3つありましたが、いずれも長年の懸案で、1つ目 の「民主党エネルギー基本政策」は北橋NC経済産業大臣に言わせると 「4年がかりだった」と。確かに、いろんな議論をしながら、ようやく ここまで作っていただいたと思っています。前回、いろんな意見が出ま したが、それを受けて修正していただいて、最終的に今日決めました。

2つ目の「税制改革の基本構想(改訂版)」のほうも、前回意見がか なり出て、あといろんな関係団体、労組や経済団体などからも意見をい ただいていますが、そういう意見も付記しながら、しかし党としては今 日の案でまとめるということで決定しました。

3つ目の「民主党環境政策」ですが、これは私の、政調会長の下に環 境、経済産業両部門を中心に10名ほどの議員が20回ほど議論してき たものが形になりました。

「政調会長の下に」というのは男女共同参画政策に引き続いてのもの ですが、そういう形で最初から関係部門の方々に集まっていただいて何 回も議論し、ようやく党としての環境政策をまとめました。

というわけで、今日は以上3件を党として決めて、特段のことがない 限りこれで最後にするということでお開きにしました。皆さんにも長い 間お付き合いいただきましたが、第3次NCとしては今日をもって、恐 らく、最終ということです。「どうもありがとうございました」と申し 上げておきたいと思います。

イラク問題

【政調会長】】その他のこととしては、いろんなことが起きてますが、私 が最も気になるのは、菅幹事長もアメリカに行っておられたときに少し 議論も出たようですが、やはりアメリカのイラク攻撃がどうなるかとい うことです。

小泉総理も9・11にアメリカに行かれるという話を聞いています が、そこに総理としてどういうメッセージを持っていくかということが 非常に問われるわけで、国連の明確な根拠のないまま、アメリカが単独 でイラクを攻撃することには、ヨーロッパも含めて非常に慎重な意見が 強いと私は思っていますが、そのことについて、日本としてアメリカに どういう考え方を伝えるのか。

私としては是非、ヨーロッパと歩調を合わせて、アメリカに慎重に対 応するように求めることが、本当の意味での同盟国だと思いますが、果 たしてそういう形になるのか、あるいは日本として積極的にイラク攻撃 を認めることになるのか、小泉総理の対応を非常に注目しているところ です。

逆に、小泉総理が9月11日にアメリカに行きながら、イラク問題に ついて何も発言しないということになると、独立国としての考え方がな いのかということが問われるわけで、いずれにしても、総理がアメリカ に行かれる以上、我が国としての見解をきちんと伝えることが非常に大 事なことだと思います。

今までも、この会見の場で申し上げていますが、前回のイラク攻撃の際にも、日本は手放しでアメリカの攻撃を認めたわけではありません。 むしろ、「理解する」という慎重な対応だったと記憶していますが、も し積極的にアメリカの行動を認めるということになると、日本の政策の 大転換ということになります。

それは、国連に対する考え方を根本的に変えるということになるわけ で、そうならないことを強く望みたいと思います。そういうことをきち んと言うのも、同盟国の務めであると私は思っています。

企業・団体献金

【記者】政党に対する企業・団体献金について、代表と幹事長との間で いろいろと考え方の違いがあるようですが、改めて政調会長のお考えを 伺えますか。

【政調会長】「まず、これまでに党として、政党に対する企業・団体献金 を禁止するということを決めたことはありません。

私も、党の考え方に沿った考え方を持っていまして、企業・団体献 金、それから政治資金パーティーというのもありますが、そういったも のをいずれも認めないということになれば、あとは政党交付金しかなく なるわけですね。そういうことになると、政党というものが国の機関と 変わらなくなる、税金で運営されるということになります。

もちろん、個人献金というのも1つあるんでしょうが、現実を見るとウェートは極めて低いわけで、そういう形で政党が税金のみで運営され ることがいいのかと言うと、それは私はそうじゃないと思っています。 代表も言われたかもしれませんが、大事なことは透明性の確保、そして特定の企業に偏らないよう一定の基準を設けることだと考えています。

それから、法律では禁止しないけれども、民主党だけ政治献金を自粛 するという考え方がもう1つあると思いますが、それは非現実的だと私 は思います。もしそういう形にすれば、私が与党であれば、政党交付金 を大幅に削減するという道を取ると思います。

そうなった瞬間に、自民党はパーティーや献金で多額の収入を得てい ますから、例えば政党交付金が半分になったとしてもそう影響は受けま せんが、そういうものがない状況で—-民主党は今それに近い状態です けれども—-交付金が半分になれば党として成り立たない。政権も夢の また夢になってしまうわけで、現実的な考え方だとはとても思えませ ん。

そういう意味で、民主党だけが献金やパーティーを自粛するという考 え方は取り得ないし、全体として法律でそういうものを禁ずるというの も政党のあり方としていかがなものかと考えています。それは、基本的 に今までの党の考え方でもあると認識しています。

政治資金パーティー

【記者】政治家個人の政治資金パーティーについてはどのように思われ ますか。

【政調会長】それも大事なことは透明性ですね。私自身はインターネッ トで収支報告書を公開したり、公認会計士の外部監査を受けたりしてい ますが、そういう形できちんとしているということが大事なことであっ て、もし政治資金パーティーが認められないということであれば、それは所属議員が政党に一方的に依存するということになる、あるいは資産 のある人しか政治家になれないということになります。そういったことに比べれば、政治資金パーティーを認めたほうが、より弊害は少ないと 思っています。

民主党の農林漁業再生策

【記者】第3次NCは今日でおしまいということですが、昨年来、民主 党は農業政策をきちんと策定すべきではないかということで、地方から もそういう声があったと思いますが、今のNCでそれができなかったの は何か理由があるんでしょうか。

【政調会長】農業政策については、案はすでにできてるんですね(「民 主党の農林漁業再生策」)。そして、パブリックコメントも求めて、そ れを今、農林水産部門でもう少し詳しく検討していただいてるところで す。

実は先ほど、筒井NC農水大臣に「どうなってるの?」と申し上げたんですが、地元・新潟の補欠選挙があるということもあるんでしょう が、あるいは国会が終わって関係議員もそれぞれの仕事を抱えていると いうなかで最後の詰めができないでいる状態ですが、ほぼ原案はできて います。 そして、それは表にも出してるんです。パブリックコメントも求めて いるわけですから。ただ、最後の仕上げは次のNCにお任せをすると。 しかし、そんなに時間をかけずにできるはずだと思っています。

代表選挙の争点

【記者】例えば、選択的夫婦別姓制度ですとか、すでに党として決めた ことについて、また改めて代表選挙の争点にする動きがあるんですが、 それについてはどのように思われますか。

【政調会長】ちょっと具体的な動きは分かりませんが、それはいいと思います。代表選挙の争点にされることは構わないんじゃないでしょうか。党で決めたことは争点にできないということになったら、議論がか なり制約されますから、大いに争点にして議論していただいたらいいん じゃないんでしょうか。

しかし、党として一旦決定していることを変えるとすれば、新しい体 制の下でNCを開いて、もう一度議論をするという手続きは必要になり ます。

もちろんその際には、すでに選挙の公約として出しているという現実 がありますので、そういうことも踏まえながら、党として考えていくということになると思います。絶対に変えられないとまでは申しません が、やはり選挙で約束したという事実には重いものがありますので、そう軽々に変えられるものではないと思います。

憲法調査会最終報告

【記者】先日、代表の諮問機関の憲法調査会が最終報告を取りまとめま したが、これはどういった扱いになるんでしょうか。

【政調会長】まだ代表に諮問されてないんですよね、私の理解では。つ まり、この前、総会を開いたんですが、そこで少し意見が出たと聞いて ますし、役員会も開いてませんので、そういう意味ではまだNCに上 がってきていないということになります。

そこは調査会のほうの話なので確認しなければいけませんが、私の理 解ではそういう状況で、まだ途中の段階だということです。

【記者】そうすると、最終報告の取り扱いは、次の代表の新しい体制の 下でということですか。

【政調会長】このまま行くと、そうなりますね。ただ、憲法調査会のほ うできちんとおまとめになって代表に諮問されて、代表から「是非NC で検討してほしい」ということになれば、もちろん、この8月、9月の間でもNCを臨時に開くこともあるかもしれませんが、今のところ、そ ういう要請を具体的に受けていないということです。

【記者】憲法調査会は鳩山代表の諮問機関ということでしたから、仮に 新しい代表の憲法観が違えば、最終報告がチャラになるということもあ り得るんでしょうか。

【政調会長】それは、その新しい代表が判断されることでしょうね。も う1回憲法調査会を作るかどうかということですから。それは、今の段階では何とも言えないんじゃないでしょうか。

ただ、党としての決定をまだ経ていない、そういう段階ですから、党として正式に決定したものよりは変えやすいと言えるんじゃないでしょ うか。

若手候補の一本化

【記者】代表選挙に関してなんですが、政調会長は鳩山代表を支持する ということをすでに表明されて、その理由の1つとして「代表選を巡る最近の党内の混迷ぶりは民主党に対する信頼感を損なうものとなっている」ということを挙げておられましたが、若手候補は依然としてまとまりそうにないわけですが、今の状況をどのように思われますか。

【政調会長】ここまで来ると候補者の皆さんがいろんな状況のなかで判 断されることですから、部外者である私があまりどうあるべきだという ことを軽々に言うべきではないと思いますが、私としては、一本化できないとするとそれは非常に残念なことだと思いますね。率直に。

鳩山さん、菅さんという党を代表する方々、もちろん中野さんや横路さんがそうでないと言うつもりはありませんが(笑)、若手がそれに対 してチャレンジするのであればやはり一本化して臨むほうが分かりやすかったんではないかと思います。

しかし、現実には非常に難しい問題があるわけで、それを批判したり 責めたりするつもりは全くありません。「残念だ」ということですね。

8月8日

○道路公団—-民営化推進委の方向性は評価するが、実現するかが問題

○借入金方式を取る以上、採算性の確保は前提、もっと知恵を絞るべき

○概算要求—-歳出構造を抜本的に改革しなければ増税の道しかない

○当面の景気への配慮としては、歳出削減分を減税に回すしかない

○代表選—-旧党派ではなく議員個人の意思で態度を決めるべき

○党の現状責任を特定の個人に負わせる考え方には賛同できない

○世代交代を掲げるのであれば、同じ立場の候補者として一本化すべき

道路公団改革

【政調会長】今、道路公団改革について民営化推進委員会で議論されていますが、保有機構を作って資産と負債を引き受けさせるという考え方は、直ちに上下一体(高速道路の建設・保有と管理・運営を分離しない)ということではありませんが、事実上は上下一体の方向性のようですから、基本的には民主党が従来主張してきた内容に沿ったものだと評価しています。

これから具体的なことが詰められていくんだろうと思いますが、一番のポイントは、委員会の案ができたけれども、実際にそのとおり法案になって出てくるのか、与党との調整のなかで、またもや換骨奪胎されるのかどうか、というところだと思います。しかし、今のところ良い方向で議論されているのではないかと評価しています。

一方、それに関連して、知事さんたちがいろんな意見を昨日発表されたようで、さっきも三重県の北川知事がいたのでちょっと立ち話をしましたが、基本的な理解がちょっと違うのかなという感じがします。

つまり、借入金方式でやるということは、最終的にはそれを通行料収入で返すということが前提の議論でして、それが返せない事態というのは本来的には想定されてないはずです。 そういう前提で議論を組み立てるべきで、「地方の重要性が分かっていない」とか「採算性のみで議論するのはいかがなものか」という議論はちょっと違うんじゃないかと。

やはりそれは採算性ということがまず前提にあったうえでの議論で、採算が取れないということになったときに、道路公団がやらないことは当然だと思います。

しかし、じゃあ直ちに全部造らないかといえば、今でも高規格幹線道路のように事実上、高速道路に近いものが税金で造られてるわけで、例えば地方が一定の赤字部分を負担するというように、公団以外の主体がやるというのであればよく分かるんですが、そういったものが何もないままで、「とにかく計画どおり造れ」というのは違ってるんじゃないかと私は思います。

そういったことについて、今後さらに議論が深まっていくことに期待したいと思っています。

概算要求基準

【政調会長】】来年度予算の概算要求基準に関する基本的な考え方が昨日、閣議了解されましたが、これについて私は非常に懸念しています。

小泉政権が発足した昨年はともかく、今年は十分な時間があったわけですから、抜本的な歳出構造改革、そこにしっかりメスを入れなければいけないわけです。

少し時間がかかるにしても、プライマリーバランスを本気になってきちんと達成していくとなれば、今年度予算ベースで国債発行を13兆円削減するということになります。

その、国債発行13兆円削減分を増税で賄うというなら別ですが、そうではなくて、基本的には歳出削減でやるということであれば、まさしく13兆円の歳出を減らさなければいけないということで、これは一遍にやるわけではありませんが、仮に10年間でやるということであれば、毎年その10分の1ずつぐらいは減らしていかなければいけないわけです。

確かに、それは大変なことですが、それができなければ結局は増税あるいは国債の垂れ流しが続くということですから、基本的には歳出を減らすということだと思います。

そして、それが今年取りかかれなければ、結局それは増税の道しか残されていない—-。そんなふうに思って、今年は非常に大事な年だと思うわけですが、あまりそういう意気込みが感じられないと思っています。

いずれにしても、じゃあ景気はどうするのか、歳出削減をして景気はどうなのかという点については、それは当面の間は減税に充てるということで中立化できるわけです。私としては、そういう方向で進んでいくべきではないかと思っています。

代表選挙での立場

【記者】鳩山代表と横路元副代表が正式に代表選挙に出馬表明をされて、菅幹事長も出馬の意向を示されていますが、どのような立場で政調会長は臨まれるおつもりか、聞かせていただけますでしょうか。

【政調会長】「どのような立場」といいますと?

【記者】例えば、誰を支持するかというような……

【政調会長】そういう話はこういう場で申し上げる話ではないと思います。政調会長ではなくて岡田克也個人が誰を支持するとかしないというようなことは、こういう党の記者会見で申し上げることではないと思っています。

ただ、代表選挙全体を見ますと、私は非常に危機感を持っています。つまり、最近の動きは「旧何々系」といった旧党派、昔の古い集団に戻ったような、そういう雰囲気が感じられますので、それなら一体何のために民主党を創り、今まで4年間やってきたのかということになるわけです。我々はそういうものを乗り越えるということでやってきたし、有権者の皆さんにも説明をしてきたはずです。

それが—-そういうようなことはないんと私は思いますが—-もし有権者の皆さん、国民の皆さんに元々民主党ができる前の集団がそれぞれの候補者を担いで争っているというふうに受け取られるとしたら、民主党は終わってしまう—-。そういう危機感を持っていまして、代表選挙はそういうことにならないように、お互いがそれぞれの議員個人の責任に基づいて、きちんと自らの意思と態度を決めるべきだと思いますし、そして同時に代表選挙が民主党の自己改革を促進する大きなきっかけにならないといけないと思っています。

世代交代論

【記者】それと関連するんですが、いわゆる世代交代論をどう思われますか。

【政調会長】「世代交代」の意味ですが、それが、特定の何人かの人に現状の責任を負わせるというような意味であれば、私は反対です。

それはもちろん、責任のある立場にある人ほど責任が重いということは事実ですし、私も党3役の一人ですから責任を感じています。

しかし基本的には、民主党所属国会議員の一人ひとりが自らの力足らずといいますか、党の現状に対する責任というものを感じて、それを超えるだけの努力をそれぞれがしていかなければならないと思っています。

世代交代一般については、それはそういうエネルギーが出てくることは党の活力ですから、結構だと思いますが、私はできれば今挙がっている候補者の方は、オープンな場できちんと一本化していくことが党にとっては望ましいことではないかと思っています。

しかし、それは最終的にはそれぞれの候補者の方が決めることですから、私が「こうすべきだ」と言う立場にはありません。

【記者】今、一本化とおっしゃったのは若手4候補の一本化という意味でしょうか。

【政調会長】はい。今4人の方がおられますが、世代交代を言うんであれば、それは同じ立場として一本化されることが望ましいんじゃないかと思います。




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