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2002.10.31|その他

定例記者会見録 2002年10月

10月29日

○補選—-一般論として執行部に責任はあるが直ちに辞任というのは筋違い

○幹事長代理として、選挙戦略、新人支援、代表選検証、歳出改革等が課題

○政権委—-総論、短期、中長期の3つに分けて論点整理

○代表選とその後の党内混乱が民主党の支持率低迷に直結

○鞍替え立候補へのマスコミ批判は残念、影響を検証したい

○民主党の信頼回復のための実行力が執行部に問われている

○衆院比例区問題は代表・幹事長らと役割分担して年内目途に調整

○本選と補選とで相異はあるが、早期の候補者擁立は重要なこと

○代表選の検証は一区切りついたが、機関を設置して今後のあり方を論議

執行部の責任の取り方

【幹事長代理】まず、先日の補欠選挙の結果についてですが、これはすでに選挙直後の鳩山代表のご発言、あるいは昨日の羽田特別代表の定例記者会見でのご発言、そして今日も常任幹事会での代表のご発言もあります。

それに特に付け加えることはありませんが、私も選挙の前に少し発言させていただきましたが、私が申し上げたかったことは、選挙の結果が悪かったからといって、直ちに執行部が退陣すべきだという意味での、特定の役職者に対する責任論というのは、私としては取り得ない、筋が違うということです。

ただ、一般論として「結果に対する責任はないのか」と言われれば、それは全員野球ですからすべての議員にも責任はあるんですが、とりわけ執行部には責任があるということは事実で、私も執行部の一員としてその責任を強く感じているところです。

そのうえで、じゃあそういうことが今後、例えば6カ月後の補選とか、あるいはその先に総選挙もありますが、そういう場で繰り返さないためにはどうしたらいいかということについて真剣に検討を重ね、具体化していくということが、執行部として最も重要な責任の取り方ではないかと。そんなふうに感じているところです。

幹事長代理としての今後の課題

【幹事長代理】幹事長代理というのは立場が微妙で、どこまでやるかというのがあるんですが、基本的に私自身としては、国対・政調はそれぞれ国対委員長と政調会長、さらに幹事長も見ておられますので、なるべくそういうことは最小限にさせてもらって—-もちろん、役員会メンバーとして役員会等では意見を申し上げたいと思いますが—-狭い意味での幹事長部局といいますか、より具体的に言えば、選挙関係、党改革に関すること、そういうことに重点を置いて責任を果たしていきたいと思っています。

補選があって連日あちこちに出掛けていた関係で、その辺の作業がやや手薄になっていましたので、これから本格的に取り組んでいきたいと考えています。

もちろん、選挙関係は選対委員長が中心になって取り組んでいただくことなんで、赤松委員長とよくご相談しながら進めていきたいと考えていますが、選挙関係ですと、候補者の擁立の問題、これは一番重要な急がれる問題としてあると思います。それから、衆議院比例区選出議員の扱い。基本方針は1年前に常任幹事会で確認されておりますが、その具体化が必要です。

それから、政権戦略委員会第一次答申で提起された、公認候補予定者への支援強化策。これは年内の研修会開催も含めて、検討していきたいと思っています。

年内の研修会開催については、すでに代表・幹事長にお話しをして、「その方向で話を進めてくれ」と言われましたので、是非実現したいと考えています。 さらに、参議院の比例区について、縦横(全国区と地域ブロック)の議論がありますが、どういう考え方で挑むのかということ。

それから、統一地方選や4月の補選が予想されます。そういうことが、選挙関係での課題だと思っています。

それ以外に、今日の常任幹事会でも報告されましたが、伊藤忠治・中央選挙管理委員長の報告があったわけですが、それを踏まえて、党内に検討機関を設置して今後の代表選挙のあり方について議論する。

機関を設置すれば、議論はそこでしていただくことになりますが、設置するところまでは、代表・幹事長とご相談しながら、早急にやっていかなければならないと思っています。

そのなかで、過去の今回の代表選挙の検証も含めて、今後どうあるべきかということについてしっかり議論しなければいけないと思っています。

今日、石井副代表が代表選挙について「サポーターの投票率が51%だったことが最大の問題だ」と指摘されましたが、私もその思いは共有しています。

なぜ、そういうことになったのかということも含めて、しっかりとした議論をしていかなければいけない。場合によってはサポーター制度そのものをどういうふうに手直しするのかということも重要なテーマになってくると思います。

それから、党の財政・経理関係ですが、これは必要性もあります。支援者にもう少し手厚くということになりますと財源も必要になってくるわけで、そのための歳出構造を見直すということも原口総務局長や若林経理局長にお願いをして、スタートさせたところです。

あと、党大会ですが、伊藤英成代議士が実行委員長に任命されましたので、日程調整等を含めて、早急に進めていただきたいと思っています。

その他には、事務局の改革。事務局人事は、年内ということで基本的に継続していますが、逆に言うと1月には全体を見直しますよということを事務局の皆さんには申し上げてありますので、事務局のあり方についても年内一杯かけてしっかり検討していきたいと思っています。

そんなことが、私が幹事長代理としてやらなければいけないことではないかと思っています。

政権戦略委員会の論点

【幹事長代理】それから、今日の政権戦略委員会の報告も兼ねて申し上げますと、委員長として、年内の答申の取りまとめが課題です。

基本的に、我々は3つの大きな塊に分けて考えています。1つは総論の部分。民主党についての基本的なこと、なぜ選挙で勝てないのか、なぜ支持率が低迷しているのか、どういう理念や価値を共有すべきか、21世紀型の政党としてどうあるべきかというような総論の部分ですね。

これは少し時間をかけて全党的に議論していきたいと思っていまして、外部から講師を呼んで全議員にお声掛けをする形で年内に3〜4回の会合を持ったうえで、次のステップを考えたいと思っています。ただ、これは大きな議論ですから、そう簡単に結論が出てくるものではないと思っています。

それから、もう1つは年内に答申すべき事項で、今日も論点整理をしました。まだ全部終わっていませんが、来週火曜日に予定している次回の委員会では、マスコミの皆さんにもお示しできるような形で論点が整理できるのではないかと思います。

組織・人事改革、財務・経理改革、選挙戦略というようなことについて、こういうことを議論すべきだという論点をまずまとめたうえで、年内答申を目指して集中的に議論していきたいと思っています。

3つ目の大きな塊は、もう少し年を越えて検討すべき論点ということで、論点整理もまだそれほど進んではいないんですが、代表のリーダーシップ確立の問題ですとか、党議拘束のあり方、地方組織の見直し、労組との関係といった論点について、来年の春ぐらいを目途に議論していきたいと思っています。

そういう大きな3つ、総論部分と年内答申の各論、中長期の各論に分けて議論していきたいと考えています。年内に少なくとも1回は答申しますが、状況によっては11月と12月の2回に分けて、できたものから答申していくことになるかもしれません。

選挙も一旦終わりましたので、風邪を山形でもらって、2回目の山形でさらにこじらせてしまいましたが、体調も整えながらしっかりやっていきたいと思っています。

3勝できなかった補選

【記者】補選についてですが、選挙前に3勝はしたいという数字を挙げておられましたが、実際にはそれとかけ離れた結果になったわけですが、それについてはどのように思われていますか。

【幹事長代理】責任は強く感じています。基本的には投票率が予想以上に低かったことが最大の敗因だと思っています。逆に言うと、投票率を上げるだけの運動が足りなかった、有権者の立場から言うと、民主党への期待感を高めるに至らなかったということですね。そこは非常に反省しなければいけないと思っています。そして、その結果として、与党側の組織票が非常に効いたということですね。

民主党支持率低迷の原因

【記者】民主党の支持率が非常に低迷していますが、その原因はどこにあると思われますか。

【幹事長代理】選挙と支持率の低迷をどのくらい結びつけるかということは、これから総括していくなかで取り上げなければいけない問題だと思います。

ただ、支持率の低迷は、代表選挙のあり方、それから代表選挙後の党内の混乱、そういうものが直結していると思います。

鞍替え立候補

【記者】古賀一成代議士が鞍替え立候補した福岡で負けたわけですが、鞍替え立候補したことと、結果的に負けてしまったことをどう思われますか。

【幹事長代理】まず、鞍替えをしたことにマスコミからもかなりご批判をいただいたわけですね。社説で書かれたところもあるぐらいで、それはちょっといかがなものかなと私は思っています。

ああいうふうにマスコミが取り上げたこと、あるいは恐らく与党はやる気がないと思いますが、鞍替えを禁止する法案を検討しているということが、かなり大きく何度も活字になりました。そういうことが、古賀代議士の運動の足枷になったということは言えるんじゃないかと思います。これは非常に残念なことだと私は思っています。

そのうえで、じゃあ今回どのくらいの影響が古賀さんの選挙にあったのかということは、もう少し検証してみなければいけませんので、今の段階で私が断定的なことは申し上げられません。古賀さんのご意見も含めて、訊いてみなければいけないと思っています。

それから、今後じゃあどうするのかという話があります。これも早めに党内で議論しなければいけない重要な論点の1つだと思います。こういうことがあったから今後はやめにするのか、それとも比例区選出議員が小選挙区で出るということについて認めていくのか、それも議論していかなければいけないと思います。私は認めるべきだと考えていますが。

【記者】仮に、与党の鞍替え禁止法案が出てきたら、民主党はどう対応しますか。

【幹事長代理】それはまだ分かりません。出てくるかどうかも分かりませんからね。そんなに早く出てくるとは思えませんが。

しかし、新しいルールができて、同じように適用されるのであれば、我々が賛成する、反対するということにかかわらず、そういう法案が通れば、もちろん従って行動するのは当たり前ですよね。 今は、そういうルールになってないわけですから、我々のしたことが問題だという考えはよく分からないと言ってるわけです。

【記者】法案が出てきたときにどう対応するかということは、まだ言えないということですか。

【幹事長代理】それは、まだ党内で議論していませんから。ただ、恐らく与党から出てくる可能性は低いと私は思っています。特に、自民党からすればね。

若手議員の批判

【記者】結果的に山形の1勝にとどまって、総括はこれからということですが、目に見える形で責任を取っていないという若手議員の批判の声もありますが?

【幹事長代理】私の耳に、直接的な批判の声として今の段階で聞こえているわけではありませんので、どういう声があるのか、具体的には聞いておりません。

私の意見は先ほど申し上げたとおりでして、責任はあると。責任はあります。それは執行部ですから、一般の議員と比べて大きな責任があることは事実です。

しかし、それで辞めろということであればそれは違うと思います。むしろ、民主党の信頼回復のために、具体的に執行部が何をしていくのかと。先ほど、私自身の課題についていろいろ申し上げましたが、そういうことを着実にやっていくなかで信頼を回復していくと。その実行力が試されている、問われているんだと思います。

そういうことを何もしない、先送りばかりしている執行部であれば、ご批判は甘んじて受けなければいけないと私は思います。

【記者】鳩山代表では、次の総選挙は戦えないという当選1回、2回議員の声もありますが、代表が責任を取る必要はないということですか。

【幹事長代理】その「責任を取る」ってどういう意味?

【記者】代表を替えれば、党が変わるという考え方ではないと?

【幹事長代理】今の段階で、この選挙の責任を取って鳩山代表が辞めるとか、中野幹事長が辞めるとか、そういう立場には私は与しません。まあ、当然ですけどね。幹事長代理なんですから。だから、党の信頼を高めていくための努力が一番問われる大事なところだと思っています。

【記者】「今の段階で」という条件が付きましたが、それはどういう意味ですか。

【幹事長代理】それは、「今回の選挙に関して」という意味です。

「勝者なき統一補選」発言

【記者】今日の代議士会で、中野幹事長が「勝者なき統一補選」ということをおっしゃいましたが、それについてはどのように?

【幹事長代理】大分ブーイングが出ましたよね。ちょっと誤解を招きやすい表現だったのかもしれません。

多分、幹事長がおっしゃりたかったことは、「自民党もそう喜んではいられないんじゃないか」と。「自民党支持者がどれだけ投票してるのか」、「公明党支持者が大部分だったのでは」というようなことだったのではないでしょうか。まあ、その辺の真意がきちんと伝わらなかったかもしれませんね。

衆院比例区の調整

【記者】衆議院の比例単独候補者の問題ですが、比例区選出の現職議員の説得は岡田さん自身がされるおつもりですか。

【幹事長代理】先ほど申し上げたとおり、比例区問題は私が取り組むべき課題に入っています。代表、幹事長、選対委員長と相談をして、早急にアクションを起こさなければいけないと思っています。

これは議員の身分に関わる話なので、しっかり丁寧に手順を踏んでいかなければいけない。ただ、丁寧という名の下に、常幹で決定して1年間具体的に前に進まなかったわけですから、年内を目途に方向性がきちんと出るように進めていきたいと思っています。

代表・幹事長らとその相談をするなかで、お互いの役割分担を決めていくということになります。そういう意味では、私自身もその役割から逃げるつもりはもちろんありません。

今後の候補者擁立

【記者】今日の時点で、現職・公認候補者を合わせて195人ということですが、今回の補選の結果で候補者の擁立が難しくなったのでは?

【幹事長代理】候補者のプールはかなりあるんですよね。この間の公募によって合格された方もいらっしゃるし、その前からかなりいい候補者がいらっしゃいます。そういった方々が今回の補選の結果を受けて消極的になっているというような話は聞いておりません。

ただ、せっかく公募して合格者を抱えたにもかかわらず、代表選挙もあったりして少し時間が経ってますので、赤松選対委員長も役員会でおっしゃっていましたが、早急に残った選挙区にそういう人たちに立っていただくような作業を急がなければいけません。そういう意味で、先ほど申し上げた候補者の擁立というのが大きな仕事になるわけです。

信頼回復の具体策

【記者】先ほど信頼回復ということをおっしゃいましたが、この国会で具体的に何をされるんでしょうか。

【幹事長代理】ちょっと国会の話は国対委員長に訊いていただきたいと思いますが、私が信頼回復と申し上げたのは、党の信頼感の問題です。

早期の候補者擁立の重要性

【記者】今回の選挙結果を受けて、低投票率でも勝てるような組織をつくるべきか、あるいはむしろ投票率を上げるような力をつけるべきだという考え方もあると思うんですが、どちらが大事だと思われますか。

【幹事長代理】両方大事ですけどね。ただ、補選の場合は、組織といっても一朝一夕にはできませんから、やはり全体的な話が大事になってきますよね。無党派層をどういうふうにして支持してもらうかとか。

補選ではない衆参の選挙に関して言えば、やはり候補者が早く決まって、その候補者が地道な日常活動のなかできちんとした基盤をつくり上げていくということがベースでしょうね。多少の壁や逆風に遭ってもきちんと勝てるだけの形をつくっていくということが重要になると思います。

補選の場合は候補者が決まったのは直前ですから、1カ月や2カ月の間に一体何人の人に会って、本当に心から「この人を推そう」とやっていただけるかというと、それは現実問題として限界があることは事実で、そこは本選と補選とでは違うと思います。

ただ、補選でももうすでに分かっているところもありますよね。6カ月後に選挙があるというふうに。そういうところについては早めに準備しておくということが大事なんじゃないかと思います。

今回も、もう少し候補者が早く決まっていれば、いい結果が得られたんじゃないかという選挙区がありました。確かに、皆さんが最善の努力をしていただいてあのタイミングでしか決まらなかったわけですが、候補者を早く立てることの重要性を改めて認識しました。

代表選の検証

【記者】選管から、今日の常幹に代表選挙に関するまとめが提出されて了承されましたが、これまで櫻井参院議員が「十分な調査をしていないのに、報告のなかで『選挙結果に疑義が生じる余地はない』と総括しているのはおかしい」とおっしゃっていますが、これを今日の常幹で了承したということは、これをもってもう検証は終わりということですか。

【幹事長代理】今日、了承されたとおり、基本的には今後の代表選挙のあり方についてきちんと検討する機関を立ち上げたいと思っていますが、その前提として、今回の代表選挙についての反省とか問題点とか、そういうものを踏まえると。

そういうものがあるからこそ、100点満点じゃなかったと思うからこそ、変えなければいけない部分が出てくるわけですから、そういう今までの検証というものも一部含まれてくると思います。 ただ、今回の伊藤忠治委員長の報告で一区切りつけたということです。

【記者】櫻井議員が選管委員の辞任を表明されていますが、これについてはどのように。

【幹事長代理】これは、代表が任命されたわけですから、代表がどう取り扱われるのか、代表ご本人に訊いていただきたいと思います。

10月22日

○補選では少なくとも自民党と並ぶ成績を残したい

○北朝鮮の核開発を知りながら平壌宣言に調印したことは大きな問題

○衆院比例区の調整と参院比例区の選挙戦略には急いで取り組みたい

○政権委に対する新人候補者の期待感を感じる、頑張っていきたい

○新体制が発足してすぐの補選で執行部の責任を問う論理が分からない

○党が政策転換しているとは思わないが、仮にそうなら説明責任はある

衆参統一補欠選挙

【幹事長代理】新聞各紙に補選の選挙区情勢が報じられています。もち ろん全部勝つというのが我々の目指すところですが、少なくとも自民党 と並ぶだけの成績を得たいと思っています。

選挙は7つあります。4勝を挙げれば勝つわけですが、並ぶということであれば3勝3敗1分ということもあるのかもしれませんし、できれば4勝3敗とか、4勝2敗1分とか、そういうふうになれば非常にいいと思いますが、少なくとも同じ成績になるようにと思っています。

ただ、どうせ質問が出るでしょうから申し上げますが、成績が結果的に厳しかったからといって、それが即、執行部の責任ということには、もちろんならないわけで、全員野球でやっているのですから、1人ひとりが努力した結果、我々が望んでいない結果に、仮に、なったとしても、それで責任を問うというのは、少し筋が違うと思います。

とにかく今は、1つでもいい結果を目指して頑張ると。代表始め皆さん一生懸命やっていただいていますが、やはり頑張るということしかないと思います。

代表質問

【幹事長代理】昨日、今日と代表質問があって、総理のご答弁もありましたが、具体的には予算委員会のなかで海江田政調会長、五十嵐NC金融担当大臣、原口議員らが詰めていかれると思います。

私が昨日と今日聞いていてポイントだと思ったのは、もちろん大島農 水大臣の問題もありますが、それ以外というと、やはり日朝首脳会談についてです。核問題をあらかじめ知りながら行ったにしては、結局この 問題がなおざりのまま、平壌宣言に署名してしまったという点。ここは やはり、予算委員会などで詰められるべき内容ではないかと思います。

もし、知らずに行ったというなら、それはまた違いますが、核開発の 情報がアメリカから来ていたなかで、にもかかわらず北朝鮮に行ってですね、ろくにそれについて抗議もせず、ぎりぎりの交渉もせずに安易に 一般論だけで署名し、平壌宣言を作ってしまったということであれば、 大失態だということになるわけで、そこのところは大きな論点として出 てくるのではないかと思います。

すでに、核開発が進むのであれば国交正常化交渉を中断するというよ うな話も出ていますが、核開発の問題は署名の時点で分かっていたことですから、今さら中断などという話が出てくることもこれまたおかしな 話だし、いずれにしても、ここのところについてどういうやり取りが日 朝間であったのかということが1つの大きな焦点になるのではないかと 感じています。

衆院比例区問題

【幹事長代理】今の体制がスタートして、選挙をやりながらですが、ようやく軌道に乗りつつあると思っています。これから、幹事長代理として幹事長を補佐していろんな仕事をしていかなければいけませんが、や はり選挙関係については急がなければいけないと改めて感じています。

先日代表に提出した政権戦略委員会の第1次答申にある「250選挙 区以上で候補者を立てる」というのは、一義的には選挙対策委員会でおやりいただく話だろうと思いますが、政権戦略委員会でも確認された、 衆議院の比例区選出議員の扱いの話ですね。これは議員1人ひとりの身 分に関わる話ですから、当然丁寧に進めていく必要があります。

常任幹事会でこの問題に関する基本方針が決定されてすでに1年経つわけですが、あまり進んでないというのが残念ながら現実なので、第1 次答申にもあったように、やはり年内には方向性が出るように急がなければいけないと思っています。

参院比例区の選挙戦略

【幹事長代理】それからもう1つは、やはり参議院の比例区の戦い方で す。これについては、両院議員総会で松沢議員からは全部ブロック制に すべきだという意見が出ていました。

1年前、参議院選挙が終わった直後に菅前幹事長が「ブロック別に戦 うべきだ」という話をされたんですが、そのときから私は縦横(全国と 地域ブロック)の組み合わせしかないと言ってきました。

ただ、そういうふうに縦横にするときに、どういう形でブロック割りを考えていくのか、どれくらいの数に分けるのかというようなことについて、もう少し煮詰めなければいけないと思っています。

この問題は、選対委員会とか組織委員会とか、党内の関係部局を集めてきちんと協議する場所が必要かなと思っていますが、ブロック別にやるとなると、それぞれに候補者を立てておかなければいけませんから、 次の参院選まで2年を切っていることを考えると、あまりゆっくりもで きません。

したがって、補選が終われば早急に議論をスタートさせなければいけないのではないかと思っています。

新人候補者へのサポート体制

【幹事長代理】もう1つは、新人候補者へのサポート体制の話で、政権 戦略委員会で第1次答申を出してから、新人の方からすでに5人ほどご 意見をいただいています。

やっと自分たちのことを党が真剣に考えてくれるようになったということで、皆さんかなり期待感を持っていらっしゃるようですので、私も これからしっかりやっていかなければいけないと思っています。

まずは、第1次答申に盛り込まれたことについて、補選明けになりま すが、党のそれぞれの機関で具体策を検討するという作業、それから第 1次答申に盛り込まれなかったことについてさらに検討していくという 作業、こういうことについてしっかりやっていかなければいけないと感 じています。

補選の責任問題

【記者】今、補選の結果は責任問題にはならないとおっしゃいましたが —-

【幹事長代理】直接というのはいかがなものかということです。

【記者】一方で新体制になって世論調査の支持率がかなり下がってます けども、それでも責任問題にはならないと思われますか。

【幹事長代理】新体制が発足したばかりで今回の補選があって、それで 「責任がある」という論理がよく分かりませんね。

もちろん、一般論として執行部には責任がありますよ。だけど、具体 的に戦い方のどこに問題があったのかということについて、全て今の執 行部が責任を負うべきだと私は考えません。

ただ、今はあんまりそういう議論をしたくないんですよね。何か負け ることを前提としたような話ですから。マスコミによってはかなり厳しい結果を予想しているところもあるようですが、私はそんなに悲観的で はありません。自分が選挙区を回った感触から言うと、十分にいい結果 が出せる余地があると思っています。

【記者】「新体制が発足したばかり」ということですが、それは前執行部も含めて責任があるということでしょうか。

【幹事長代理】責任、責任というより、一々そういう話をすることはいかがなものかと思いますけどね。

もちろん、反省すべきところは謙虚に反省しなければいけないでしょ う。そういう反省の機会を設ければいいと思いますが、責任問題ということで執行部の足を引っ張るようなことになると、そのこと自体が我が 党の支持率を下げている1つの理由かもしれませんので、もう少しお互 い謙虚になって、問題点をきちんと洗い出しながら、前向きに行くとい うことが大事なんじゃないでしょうかね。

勝てる選挙区への集中

【記者】これまでは、皆さん「7戦全勝を目指す」と言うだけでした が、今日、岡田さんはリアルな数字を出されたわけですが、残りの選挙 期間中は情勢分析をして勝てそうなところを中心にやるんでしょうか。

【幹事長代理】これも言い方は非常に難しくてね、「じゃあ他はいいの か」ということになりますから、もちろん持てる力を振り絞って7つの 選挙区を戦い抜いていかなければいけないわけです。

ただ、そのなかでも微妙な状況にあるというか、かなり競っていると ころにある程度集中していくのは選挙戦略としては当然のことだと思い ます。どこだとは言いません、私は。

民主党の政策転換

【記者】経済政策について、今、経済再生本部やネクストキャビネット でいろいろ議論されていますが、民主党のなかにも補正予算の編成を求 めたり、国債30兆円枠の撤廃を求めたりする声が出ています。岡田さ んが政調会長をされていたころに比べて路線転換が行われているように 見えるんですが、それについてはどのように?

【幹事長代理】私は政調会長は退いたものですから、あまり政策の議論 について自分自身の意見を言わないようにしています。新しい体制で自 由に意見交換してもらったらいいわけですから。

ただ、今日の党役員会でも申し上げたんですが、多少スタンスを変えるとすれば説明責任はきちんと果たす必要があると。あまり状況状況に 合わせて対応しているように見られるとよくないと。

スタンスを変えるかどうか知りませんよ。あんまり変わっているとは 私は思わないんですが。例えば、不良債権の処理は続けていくという前 提ですし、それほど変わっているとは思いませんが、もし変わるんであ れば、説明責任を果たすべきだと思います。

補正予算も、組むこと自体が悪いとは従来言ってないわけですよね。 3月に本予算の組替え要求を出してるんですから。組替え要求を出すと いうことは、今の予算が駄目だという前提に立っているわけです。

ただ、新たに国債を追加発行すべきかと言えば、まだ民主党内でそう いう意見の人は少ないと思うんですね。組替えで財源を求めて従来型の 公共事業を減らして、減税やセーフティーネットに資するものに振り替 えるべきだというのは、これまでの考え方と変わりませんので、政策が そんなに変わったという実感はありません。

個々には財政規律とか構造改革よりは、もっと今の経済を重視した政策が必要なんじゃないかという声はありますが、基本的スタンスが変わっているというふうには受け取っていません。

労働組合との関係

【記者】代表選挙では、党と労働組合の関係というのが1つの争点にな りましたが、政権戦略委員会ではそれについて議論するんでしょうか。

【幹事長代理】やったほうがいいという意見もありますが、代表から具体的には聞いていません。ただ、基本的には組織委員会で議論してもら うべきだと私は思っています。

まあ、どれぐらい正式にやるかっていうこともあるんですが、議論の整理を組織委員会でやって、それが幹事長に上がってくるということだ ろうと思っています。

ただ、私はあまり問題意識はないんですよね。労働組合との関係を議論しなければいけないというのがよく分かりません。

政調会長をずっとやってきて、2週間に1回、連合との定期的な政策協議もやってきましたけども、経済政策なんか特に意見の違いがかなりあって、大型補正を求める連合側と、財政規律重視、やるとしても組替えでという我々とでは、かなり大きな差がありました。

しかし、それはそれでお互い意見の違いを認めながらやってきたわけなんで、私自身、労働組合との関係について問題があるとは認識してないんですよね。

代表選後1カ月

【記者】鳩山代表が再選されて、明日で1カ月になるんですが、代表戦後の鳩山さんの変化について、幹事長代理はどう思われますか。

【幹事長代理】昨日の代表質問なんかも、非常にシンプルで分かりやす かったと思いますね。ちょっと鳩山ワードが消えて鳩山ワールドじゃな くなって、少し特徴がなくなったという意見もあるかもしれませんが、 聞いてる人は分かりやすかったんじゃないでしょうか。そういうところ が「ニュー鳩山」なのかなと思って見ていました。

ただ、今は補選ですから、どうしてもそちらに精力を取られてますの で、補選が終われば、いろんな新しいものが出てくるんだろうと思いま す。

政権戦略委員会で第1次答申を早めに出したのも、そういう「ニュー 鳩山」の姿を示していただきたいというのが1つにあったわけです。

10月8日

○就任挨拶—-幹事長代理として中野幹事長のアシスト役に徹していく

○政権戦略、選挙、党内意思疎通には特に力を入れて取り組みたい

○差し当たり全新人候補に手紙を郵送、今後はアンケート調査も行いたい

○政権戦略委では新人候補のサポート体制強化や党改革プラン等を議論

○比例区からの鞍替え問題—-自分が同じ立場であれば同じことをした

○惜敗率を制度としてとる以上、今回のようなケースは当然想定されたこと

○補選の勝敗ライン—-7戦全勝を目指し全力で頑張る

○政策はちょっともう堪忍してほしい、あまり口は出さないつもり

○議長の選挙制度見直し指示—-時期も時期、自ら権威を汚している

○金融問題—-民主党はしっかりとした政策をすでに持っている

幹事長代理として取り組むべき課題

【幹事長代理】私からは、まず「幹事長代理に就任しましたので宜しくお願いします」ということですが、幹事長代理というのは文字どおり幹 事長の代理ですから(笑)、中野幹事長を助けながら、ただ幹事長もいろんな仕事がありますから、そういった幹事長の仕事の範囲のなかで、 私でお役に立てることがあれば、及ばずながらしっかりアシストしてい きたいと考えています。

今まで幹事長代理の姿として、かつては我が党も幹事長と代理が仕事を分けたりした時期もありましたが、基本的にはそういう形ではなくて、幹事長が全体をやられるなかで、必要に応じてその補佐をしていく という形にしたいと思っています。

ただ、幹事長代理として特に心掛けなければいけない仕事がいくつかあると思っています。

第1に、これは幹事長代理の仕事そのものではないんですが、後でご説明します「政権戦略委員会」、明日第1回会合を開く予定にしていま すが、その委員長としての仕事です。

この政権戦略委員会の中心の役割は、1つは党改革。それからもう1つは、選挙に勝つための新人候補のサポート体制の強化です。

そういうことに、政権戦略委員会の委員長としてプランづくりに取り組むとともに、幹事長代理として、そのプランを実施していくという形 でしっかり力を尽くしていきたいと思っています。

第2に、やはり選挙です。27日には衆参統一補欠選挙もありますが、できるだけ外に出て選挙の応援に行きたいと思っています。

国会が始まると幹事長もいろんなお仕事に忙殺されます。もちろん、 一番大事な局面では代表と幹事長に行っていただくわけですが、その前 裁きは私のほうで極力やらせていただきたい。

もちろん、赤松選挙対策委員長や野田国民運動委員長もおられますの で、役割分担をしながら、従来以上に選挙に力を入れる幹事長代理にな りたいと思っています。

第3に、党内のコミュニケーションを図っていく仕事を自らの役割として課しています。わずか180名ちょっとの国会議員、候補者を含め ても260名ほどの人間集団で、コミュニケーションが十分に図られて いないんじゃないかということを時々感じるものですから、国会議員1 80名の間の意思疎通が上手くいくような仕組みをつくる、あるいは自 ら潤滑油になって、一人ひとりは将来性のある大変優秀な議員が多いわ けですから、その力が一つにまとまって民主党全体の力になるように頑 張っていきたいと思っています。

その一環というわけでもないんですが、今日、各公認候補の方々に、 幹事長代理兼政権戦略委員長として、私からお手紙を出すことにしてい ます。

これは私だけではなくて、幹事長にもご相談して、代表と幹事長連名 のお手紙と一緒に送る予定にしていますが、いずれにしてもそこで最近 のいろいろなことについてお詫びしたうえで、政権戦略委員会がいよい よスタートすると。そこで新人候補へのサポート体制についても議論すると。 今後、アンケート調査などもやろうと思っていますが、いつでも代表 ・幹事長あるいは私のところにいろんなことを相談してほしいというようなことを申し上げたいと思っています。

とりあえず、そういったことを心掛けて、これから幹事長代理として頑張っていきたいと思っています。

政権戦略委員会

【幹事長代理】政権戦略委員会については、まず明日行うということは 今申し上げましたが、メンバーは今のところ私以外に、北橋政調会長代 理、野田国民運動委員長、副幹事長をお願いする予定になっている堀込 議員、それから安住議員、武正議員、参議院の山本議員の7名が決まっ ています。

あと若干名増やそうと思っていますが、特に、「いかなる役職も受けない」と言っておられる方に今声を掛けているところで、なかなかすぐ にお返事をいただけないんですが、時機を見ながらそういった方々にも お声掛けをして、メンバーに入っていただきたいと思っています。

委員会では、先ほども申し上げましたように、新人候補のサポート体 制の強化、あるいは民主党が21世紀型の政党として国民から信頼され るような政党になるための党改革といったことを軸に議論を進めていき たいと思っています。

立派な報告書を何カ月もかけてつくるというよりは、まとまったもの からどんどん代表に答申して、代表にご判断いただいたうえで、それぞ れの担当部署で実現していただきたいと。委員会はあくまで代表の諮問 機関ですので、順次代表に答申していきたいと思っています。こういう 問題はスピードが大事ですので、そういうふうに考えているところで す。

比例区選出議員の選挙区への鞍替え

【幹事長代理】それから、古賀一成代議士の問題が最近話題になってい ます。比例区を辞めて選挙区から出ることについていろいろと議論が出 ているようですが、党としての正式な対応、特に綿貫議長が古賀さんの 辞職願を受理せずに許可していないことについての対応は、明日の役員 会で議論することになると思いますので、今この点については申し上げ ません。

ただ、個人的な気持ちとして言わせていただくと、これは古賀さんの 事務所開きで福岡に行ったときも集まった皆さんの前で申し上げたんで すが、私が同じ立場であったとしたら必ず同じことをしたであろうとい うことです。

もちろん、いろんな議論があるとは思いますが、まず制度上これは可 能なわけです。こういうことをやると比例区が二軍になってしまうとい うような批判も一部にあるようですが、そもそも比例区と選挙区とでは 本来の性格が違うわけです。

比例区について、1つの考え方としては、選挙では必ずしも選ばれな いけれども見識のある人を比例区で選ぶということがあります。

しかし、今の衆議院の小選挙区比例代表並立制、そして惜敗率による 当選という余地を残した制度は、必ずしもそういう比例区の趣旨のみに立ったものではなくて、選挙で選ばれにくい人を比例区に立てるという考え方とともに、党が勝手に重複立候補者の順番をつけるよりは、惜敗率で惜しかった人から当選させるほうが客観的で合理性があるという考 え方に立って、惜敗率という考え方を導入しているわけです。

どちらをとるかは各党に任されているわけですが、そういう制度の前 提として惜敗率というものがあるということです。そして、そういう惜 敗率というものを認める以上、今回のようなケースは必然的に起こって くるわけです。

それでもなおかつ、比例区選出議員が辞職して選挙区で出るべきでは ないという考え方もあるとは思います。しかし、そういう考え方に基づいて、例えば古賀さんのケースで民主党が別の新たな候補者を立てたと すると、次の衆院選では民主党としてどちらを公認候補にするのかと。 これはどちらを立てても有権者に対して大変な戸惑いを与えると私は思 います。

もともと、次の選挙の民主党公認候補は古賀さんであるということは 多くの人が—-こういうことがなければ—-当然のこととして受け止め ていたと思うんですね。たまたま補選になったからといって違う人を立 てて、その人が当選するせよしないにせよ、次の選挙ではどちらを公認 候補にするのかという問題が出てくるわけですから、次に本選挙があれ ば公認候補にすることが明確であれば、その人が議員を辞職してでも補 選に出ることは、いわば当たり前だという見方もできると思います。

もちろん、そうしなければいけないというわけではありませんが、そ ういう選択肢があっていいだろうと。そして、私ならどうかと言われれ ば、迷わず同じような行動をとるだろうと。そういったことも含めて、 党内でしっかり議論していきたいと思っているところです。

若干分かりにくい部分もあるかもしれませんが、それは惜敗率という 考え方をとった時点で必ず出てくる問題ですから、そのことをもって駄 目だということにはならないはずです。

衆参統一補欠選挙

【幹事長代理】あと、いよいよ衆参統一補欠選挙が始まります。私も今 まで福岡、神奈川、少し前には山形にも伺いましたが、もう衆議院の告示も間近になっていますので、なるべく一回りしておきたいなと考えて います。

明日の夕方からは鳥取に行きまして、夜の会合を一つこなして、明後 日・告示日の出陣式に出席する予定にしています。

補選の勝敗ライン

【記者】補選についてですが、勝敗ラインはどのように見ておられます か。

【幹事長代理】これは中野幹事長が言われているとおりで、我々として は7つ全部の勝利を目指して頑張るということしか言えないと思いま す。多ければ多いほどいいということですね。

【記者】情勢としては?

【幹事長代理】選対のほうでいろいろと調査をしたりしていますが、今 ここで申し上げられるほど確たる情報を掴んでいるわけではわけではあ りません。まだ時間もありますから、いくらでも変わりうると思ってい ます。

新人候補のサポート体制強化

【記者】政権戦略委員会ですが、明日はどういった議論をされる予定で すか。

【幹事長代理】まずは新人のサポート体制をどういうふうにつくってい くかということを中心に議論していきたいと思っています。

明日、メンバーの皆さんに諮ってみないと分かりませんが、まず実態 をしっかり把握したほうがいいということで、新人候補全員にアンケー ト調査をしようと私は思っています。

彼らがどういうことでお困りなのか、あるいはどういう活動をされているのか、そういった実態をきちんと把握したうえで、じゃあ党として何ができるかということを考えていかなければいけませんので、まずそ のための調査をすべきではないかと私自身は考えています。

あと、なるべく多くの新人候補の方に会うということも非常に大事で すので、この補選の期間中もそれぞれの選挙区に入ったときに、時間が あればなるべくその近辺にいる新人の方とも話をする機会をつくってい きたいと思っています。

臨時国会での民主党の対応

【記者】18日から国会が始まりますが、政策問題や国会対策について も中野さんと岡田さんで連携して取り組まれるんでしょうか。

【幹事長代理】初めに申し上げたように、私は幹事長の下でアシスト役 に徹していきたいと思っています。もちろん、幹事長も選挙はやられる と思いますので、私も国会の問題はフォローしなければいけないと思っ ています。

ただ、「政策はちょっともう堪忍してくれ」という感じが正直言って ありますし(笑)、私があまり口を出すと後任の方もやりにくいと思い ますので、少し距離を置いて、記者の皆さんもあまり私に質問しないよ うにしていただきたいと思っています。

やはり人が代わると新しい発想も出てきますので、私は少し口を慎ん でおいたほうがいいと思っています。

綿貫議長の選挙制度見直し指示

【記者】比例代表の問題で、綿貫議長が自民党の山崎幹事長に制度の見 直しを検討するよう伝えましたが、それについてはどのようにお考えで すか。

【幹事長代理】まず、議長が特定の政党の幹部を呼んで指示を出すというのはいかがなものかと私は思います。

もちろん、比例代表制のあり方について議論するというのであれば、 それは政府や国会のしかるべき場で議論すればいいと思いますが、今回 のことは制度上、当然予想されたことなんで、これをもって全体を議論 しろというのが果たして妥当なのかどうか。

時期も時期ですし、いろんな意味で議長の権威を汚しているのではな いか—-これは個人的意見ですけれども—-そういうふうにすら思えま すね。

経済・金融問題

【記者】臨時国会はペイオフ延期などの経済・金融問題が中心になると 思いますが、民主党としてどう対応していくおつもりですか。

【幹事長代理】政策問題は訊くなっちゅうのに(笑)。

多分、明日の常任幹事会あたりで党としての体制をきちんとつくられ るんじゃないでしょうか。経済問題や日朝問題とかね。そういうところ で、政策の部分と運動の部分と両方ありますが、体制をきちんとつくっ て進めていくということになるんじゃないかと思っています。

ただ、金融の問題は、我々はすでに「金融再生ファイナルプラン」な どしっかりとした政策を持っているわけですから、それを踏襲していく ということだと思います。まあ、「だから言わんこっちゃない」という 感じがしますけどもね。

民主党としては、そういったすでにある政策をきちんと分かりやすく 説明していくということが中心になるんじゃないでしょうか。新しい政 策をつくるというよりはですね。もうすでにきちんとしたものがあっ て、不良債権処理の問題などは3年前からずっと言い続けてるわけです から、そういうことをきちんとつなげていくことが大事なんじゃないか と思っています。




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