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2001.02.12|トピックス

154回-衆議院 予算委員会 8号

津島委員長 これにて西川君、小池君の質疑は終了いたしました。

次に、岡田克也君。

〔岡田克也君登壇)

岡田克也 民主党の岡田克也です。

まず、問題になっておりますNGOの参加問題、参加不許可問題についてお聞きをしたいと思います。

まず、NGOの参加不許可に関しまして、総理の答弁と局長の答弁の間に矛盾があるという指摘がこの委員会でもなされました。その後、理事会等で政府の見 解も述べられたと伺っておりますけれども、本当に総理の答弁と外務省の局長の答弁に矛盾がないのかどうか、もう一度御答弁いただきたいと思います。


小泉内閣総理大臣 矛盾はありません。

岡田委員 どこに矛盾がないかと聞いているんです。

小泉内閣総理大臣 矛盾がない、どこにないかと、質問してください。

岡田委員 理事会で政府の見解が示されました。その見解について国民の前できちんと説明をしろ、こう言っているわけです。

小泉内閣総理大臣 私は今までの答弁で矛盾ないと思っていますが、理事会で、外務省は外務省の判断として参加、不参加の決定をしたと。それで、政府見解で、私の答弁とどこが矛盾がありますか。

岡田委員 理事会で政府としての見解を安倍官房副長官が読み上げられましたね。そのことについて説明しろと言っているわけです。

そうすると、あの安倍官房副長官の見解はでたらめだったということですか。

川口国務大臣  NGOの会議への参加の問題でございますけれども、官邸で改めて調査を行っていただきました。その結果が八日に発表されていますけれども、鈴木議員から大 西さんの属するNGOの会議への参加を認めるべきではないという意見が出されたことはないということが確認をされております。

先月の二十八日の政府見解でも表明をしておりますとおりに、アフガニスタン復興支援国際会議へのNGOの参加決定に当たりまして外務省が特定の議員の主 張に従ったことはございませんで、これは田中前大臣も含めて関係者が一致していることでございますので、この点についての矛盾はないと私も考えます。

岡田委員  今外務大臣がお答えになりましたが、基本的に今のお答えは政府の統一のお答えだというふうに理解いたしますが、今のお答えの中で、そうすると、外務大臣は 鈴木議員の関与について否定をしたということですか、前外務大臣。前外務大臣は、鈴木議員がこの問題で関与したということはないということを明言したとい うことですか。

川口国務大臣 もう一度御説明をさせて いただきたいと思いますけれども、アフガニスタンの復興支援国際会議にかかわるNGOをめぐる外務省の対応については、改めて官邸で調査をしていただきま して、八日にその結果が発表されております。この調査の結果にございますとおり、鈴木議員から個別のNGOの参加、不参加について意見が述べられたことは ないということでございます。NGOの不参加は、外務省自身の判断として決定をいたしたものでございます。

外務省の判断において参加、不参加の決定を行うに至った直接の要因は、一月十八日の朝日新聞の記事でございました。

他方で、外務省がこの判断を行うに当たりまして、昨年来のODAによるNGOの支援を含めてNGOのあり方について与党で議論がなされる過程で、外務省 に対してさまざまな意見表明がなされたことが脳裏にありまして、この過程で草の根無償の使い方に関して意見を表明された、自民党の経協特委員長でいらっ しゃった鈴木議員のことを気にし過ぎて影響を受けたことは否定できないという報告を、私としても受けております。

今回の経緯を見ますと、外務省として反省すべき点というのは大変に多いと思います。これらを含めまして、私は、外務省改革の中で取り組んでいきたいと考えております。

岡田委員 今の答弁は、外務大臣としての答弁であるとともに、政府全体の見解だと思うんですが、今のその答弁に対して、田中前外務大臣は了承しているんですか。

福田国務大臣 政府見解としてお出ししたものがございまして、この政府見解は、田中大臣も了承した上で出しておるわけでございます。

岡田委員 そうすると、田中前大臣はこの国会の場で鈴木議員の関与を何度か発言いたしましたが、それはうそだったということですか。

福田国務大臣  政府見解でもって述べているとおり、特定の議員の主張に従ったことはない、こういうことでありまして、本件に関して、これは一月二十四日、問題の起こった 予算委員会において、田中外務大臣の答弁と外務省事務当局の答弁との間に相違がある、したがって、「政府としては、引き続き関係者の申述等を聴取し、事実 関係の確認に努める。」こういうふうになったわけでございます。その後、申述書を提出したということでございます。

岡田委員 今の御説明ですと、田中大臣はこの国会で虚偽の答弁をした、こういうことになると思うんです。これはやはり国会で、出てきていただいて、その点についてきっちり国民の前で説明していただかなきゃいけない、そういうふうに思います。いかがでしょうか。

津島委員長 岡田委員に申し上げます。

理事会で協議をいたしております。

岡田委員 明らかに、私が聞いている田中前大臣の考え方というのは、今おっしゃったことと違うわけですね。だから、田中前大臣も含めて今の答弁について了解をされたということであれば、本当にそうかどうかということをぜひ確認する必要があるというふうに思います。

外務大臣にもう一つお聞きしたいと思いますが、いろいろ資料も出てきているわけですけれども、ピースウィンズ・ジャパンの大西代表あるいはピースウィン ズ・ジャパンの職員と、そして鈴木議員との間のやりとり、政府の方から出ている調査結果は非常に客観的なものであります。しかし、ピースウィンズ・ジャパ ンの方からは全然違ったものが出てきております。

例えば、十二月十四日ごろ、鈴木議員「挨拶にもこないでなんだ。」「またあいさつに来い。」十八日、「国民の税金を集めているのは、俺なんだ。」「この 会議への政府からの支援は一切できんし、こんな行儀の悪いNGOへのこれからの支援も考え直さなきゃならんな。」「これからは逐一チェックさせてもらうか らな。簡単には許しませんよ。」十二月二十日、「外務省は、NGOが勝手にやっているのを許しているのか。任せっきりなのはけしからん。また、与党が政府 なのに、野党も同等に扱うのは許しがたい。」

これは、野党と公明党の議員に対してもピースウィンズ・ジャパンがアフガンで案内をしているということに対する鈴木議員の反応であります。

そして最後に、「もうこいつらへの援助はストップするからな。」

こういう議事録がピースウィンズ側からは発表されておりますが、こういうやりとりは現実にあったんでしょうか。すべてのやりとりの中で、外務省の官僚は同席していますから。どうなんでしょうか。

川口国務大臣  今岡田委員がおっしゃった日付の中で、十二月十四日とおっしゃったのは恐らく十二月十三日の誤りではないかというふうに思いますけれども、私が承知をいた しておりますところでは、十二月の十三日、十二月の十八日に鈴木委員長を訪問を大西さんがなさっていらっしゃいます。そのほかにもう一日どこかにあったと 思いますけれども。

それで、そのときに鈴木委員長から厳しい調子で以下の指摘があったというふうに聞いております。

外務省が自民党内の異論に配慮してNGO東京会議への支援を撤回したと報じた一部報道に関して、対外的にきちんと説明を行うべきである。NGOの支援も 国民の税金であり、適正に使用すべきである。アフガニスタンでは、高橋前国連政務官のように国際的に高く評価されている外務省員が活躍をしており、NGO だけが活躍しているということではない等でございます。

岡田委員がおっしゃったほかのところについては、ちょっと私は聞いておりませんので、確認をさせていただくことはできません。

岡田委員 私は、外務省に先週の段階で、具体的にやりとりを確認をして、大臣に承知をしていただくようにということは申し入れてありました。

今大臣がおっしゃったのは、これは政府が出した調査結果そのものですよね。だから、その調査結果の淡々とした客観的な書き方が真実なのか、それともピー スウィンズ・ジャパン側が公表しているやりとりが真実なのか。真実は一つですから、それはどうなんですかというふうに私はお聞きしているわけですよ。いか がですか 。

川口国務大臣 先ほど私申し上げた中で、十二月十八日については大西さんは御出席ではなかったということのようでございますが、十二月十三日及び大西さんの御出席でなかった十二月十八日には、鈴木委員長の御指摘は先ほど申し上げたようなことであるというふうに聞いております。

それからさらに、十二月二十日に鈴木委員長を訪問した際には、鈴木委員長から、自民党議員のマザリシャリフ出張をピースウィンズ・ジャパンが支援してい ることに関しまして、ピースウィンズ・ジャパン関係者に経緯について、それから外務省に便宜供与についてそれぞれ御質問があったと承知をいたしておりま す。

一月八日には、ピースウィンズ・ジャパンより活動の状況を報告して、鈴木委員長がこれに耳を傾けたというふうに聞いております。

それぞれおっしゃったことは、厳しい調子で批判があったというふうに承知をいたしております。

岡田委員  私の質問に全く答えていただいてないわけですが、私は、外務省の調査結果をここで読み上げろと言っているわけではありません。確かに、例えば一月八日は、 今言われたように、鈴木委員長はピースウィンズ・ジャパンの活動状況についての大西代表の説明に対してこれに耳を傾けた、こう書いてありますね、調査結果 は。しかし、ピースウィンズ・ジャパン側は違うんですよ。

「おい、おまえ(机たたく)、新聞記事なんかでもてはやされてるからって調子にのるな。」「大西、おまえが裏で操作してかかせたんだろう。」「ふざける んじゃないよ(なんども机たたく)。もっとはやく挨拶にこい。NGOってのにはとんでもないのがいる。こんなやつらに税金をだすっていうのはどういうこと だ。とりあえず、アフガン会議ではNGOには一銭も金はやらぬからな。覚えておけ。」全然違うじゃないですか。だから、どっちが本当だと。

もし川口大臣が、今私が読んだところは間違いだというなら、はっきり間違いだと言ってください。

川口国務大臣 二月の八日に、官邸でいろいろお聞きいただいたことについての取りまとめていただいたことが公表されておりますけれども、それにも、今私が申し上げたのと同じようなことが書いてあるわけでございます。

岡田委員 私、あらかじめ通告をしておきました。そして、真実は一つであります。大臣がきちんと把握をされれば、私はピースウィンズ側が言っているようなことは事実なんだろうと思うのですね。

大臣は外務省改革の中で、骨太の改革の中で情報公開ということも言われている。いろいろな議員から働きかけがあったものは情報公開の対象にするというこ とも言われているようですが、もう最初からこれでは、とてもそんなことできないじゃないですか。いかがですか。

川口国務大臣  外務省の同席をしている者の記憶によりますと、御指摘のような発言が、おっしゃったような、私が申し上げたことがその記憶でございまして、岡田委員がおっ しゃった、私が申し上げなかったもののうち岡田委員がおっしゃったものにつきましては、そのような記憶はないというふうに聞いております。

岡田委員  大西代表と外務省の間でそれだけはっきりした違いがあるということであれば、同席した外務省の職員も含めて、もちろん鈴木議員、田中元大臣、そして大西代 表、野上元次官、そして関係の外務官僚も含めて、やはりきちっとここは事実関係を明らかにする必要があると思います。ぜひこれは参考人として呼んでいただ くように。

今テレビを見ておられる国民の皆さんも、これで呼ばなければ、やはり全部隠した、そういうふうに思われると思いますが、総理、何か御意見ありますか、そのことについて。

小泉内閣総理大臣 前から言っているように、大西さんと鈴木さんの間で交わされた議論はどうでもいいですよ。それに左右されるかどうかは、外務省が適切に判断すべきだ。今回、そういう中で不適切な面もあったと。

これからは、議員がいろいろなことを言ってきますよ、与党も野党も。そういう中で、その意見が適切かどうかということはしっかりと判断すべきだと。国会 議員だからいろいろな役所に意見を言ってきますよ。それをどういう意見でも、いいものは取り入れて、適切でないものは取り入れるな、そういう点に、今回の 事件を契機に、よく反省すべき点は反省しなさいと言っているのです。

岡田委員  私、二つ申し上げますが、一つは、NGOの人たちというのは本当に一生懸命やっていますよね。総理は実際ごらんになったことがあるかどうかわかりません が、例えば、難民支援のために、私もコソボに行って本当に日本の若い人たちが、二十代、三十代の人たちが危険な中で一生懸命男性も女性も活動している、そ ういう姿を見ているだけに、そのNGOの一人である大西さんに対してあるいはその職員に対して、政治家がこんなことを言うことは許されないわけですよ。

そのことをまず申し上げて、そして同時に、外務省の職員も同席していますから、そういう場でこんなことを言われたら、これは、ピースウィンズ・ジャパン や大西さんに対していい待遇を与えたらやばいというふうに、外務官僚がその分自分で、もし言われるように本当に鈴木議員が言わなかったとしても、その分そ んたくして判断しちゃうということは十分考えられることなんですよ。そういう意味で、関係ないわけじゃないんです。そういうことをぜひ申し上げておきたい と思います。それでは私は、総理の答弁は本当に残念だというふうに思っています。

外務関係ですから、続いて機密費の問題を一言聞いておきたいと思いますが。

まず、川口大臣、あんまり川口大臣をいじめているようでやや気が引けますが、機密費の上納問題について、今まで、ない、あるという議論があるわけですが、大臣として上納問題についてどう考えておられますか。

川口国務大臣 外務省報償費が内閣官房に上納されているかどうかということにつきまして、これまでも国会の議論の場で、総理、官房長官、それから歴代の外務大臣等によりまして、そうしたことはない旨今まで説明をされてきているというふうに私も思って聞いております。

したがいまして、いわゆる上納問題につきましては改めて調査をする必要はないというふうに考えますが、私としましては、外務省の報償費の使用の問題につきましては、これから十分に関心を持っていく考えでございます。

既に外務省におきましては、例えば、十万円を超える支出につきましては副大臣以上の決裁を要するというような改善措置を講じております。こうした措置を 通じまして予算が一層効率的に執行されますよう、そしてそれを通じまして国民の信頼が回復されますよう、私といたしても努力をしていきたいと思います。

岡田委員  外務省の機密費は、先ほどおっしゃった外務省改革の中で大臣決裁になったのですね、基本的には大臣決裁だと。ということは、上納していればその分も大臣決 裁になっているはずですから、あなたは知り得る立場にあるわけですよ。だから、ここで否定をされるということは、ないということをあなた自身が調査をし て、そして断言した、そういうふうに理解していいですか。

川口国務大臣 外務省の報償費につきましては、来年度の予算では前年度と比べまして約四〇%減というような予算になっておりまして、効率的に使っていく必要があるというふうに考えております。

上納問題につきましては、先ほど申し上げたとおりでございまして、歴代の大臣がそういうふうにお答えになっていらっしゃる、総理、官房長官もそういうふ うにお答えになっていらっしゃるということでございますので、私としては、それをさらに調べるということは必要ないと考えております。

岡田委員 歴代の大臣、官房長官が言っているから自分は調べないというのは、私は、本当にこの問題についてみずから責任を負ってやっていこう、そういう意欲はないというふうに見ざるを得ないわけであります。

そこで、官房長官にお聞きします。

官房機密費ですけれども、外務省の機密費については、額の減額あるいはきちんと別に予算を立てるということで、トータルで四割減らしたということであり ますが、官房機密費は一割減らしただけであります。官房機密費についてどういう改革をおやりになったのか、お聞かせいただきたいと思います。

福田国務大臣 官房機密費は、総理外国訪問に伴う宿泊費差額、このことについて問題が発生したわけでありますけれども、平成十三年度からは、同種の問題が生じないというようにするために、庁費による施設借り上げ費として措置するなどの改善措置を講じております。

それから、平成十三年度から、これは総理の海外出張でございますけれども、現地で必要となる自動車の借料等の庁費の支払いについては支出委任を行うという形をとりまして、会計責任の明確化を図るというような改善措置も講じております。

さらに、平成十四年度におきましては、総理の外国訪問に必要な経費のうち、内閣官房の職員の宿泊費等に要する経費以外は外務省において予算措置を講ずる ということにしておりまして、内閣官房と外務省との間における事務分担及び経費の分担の明確化というものを図っております。

改善したところは以上のとおりでございますけれども、この内閣官房報償費につきましては、その性格からしまして、使途等の公開に関しておのずと限界があ るということでございまして、その性格を損なわない範囲内で透明性を高めるよう、現在必要な措置を検討しております。会計検査院とも今後協議をしてその内 容を詰めてまいりたい、こういうふうに思っております。

さらに、この報償費の執行に当たりましては、一層厳正かつ効率的な執行の徹底を図るということによって国民の信頼の回復に努めてまいりたい、このように思っております。

岡田委員村 山総理のときの官房長官をやられた野坂浩賢さんがマスコミのインタビューで答えられているわけですけれども、常時金庫には八千万の現金が入っていた、百万 ずつ封筒に入っていて、一日で五百万から一千万ずつ配った、翌朝には減った分が自然に補てんされる、最も多い使い道はせんべつだ、国会議員が海外に行く場 合に渡した、そして、国会対策委員会幹部に渡したこともあった、領収書はもちろんない、こういうことを述べているわけですが、今も同じような状況ですか。

福田国務大臣 過去においてそれぞれの政権でどのようにやっておられたか、私はわかりません。わかりませんが、私どもとしては、ただいま申し上げたような趣旨に徹して厳正なる支出を行っている、そういうことに努めておるところでございます。

岡田委員  結局、機密費について私がこれだけ言うのは、これは税金なんですよね、国民の払った税金。それに対して、幾ら多少必要があるからといって、領収書もとらず にそれを配分しているということは異常だという、そういう認識にやはり立たないとおかしいと思うんですよ。昔からやってきたから今もやる、それが何で改革 なんですか。今までと違うというのが小泉政権なんでしょう。

しかも、外務省の室長の問題。これは、外務省の機密費じゃないんですよね。官邸の機密費を現金で渡して、そして松尾室長はそれを横領したということじゃ ないですか。もとは官邸の機密費なんですよ。だから、ここについてきちんと制度を変える。例えば外務省が全部大臣の決裁にしたのなら、どうしてそれができ ないんですか。逆に言うと、できないような使い道をたくさんしているからできないわけでしょう。そこにもう少しきちんとメスを入れるという、そういう考え 方はないんですか。

福田国務大臣  先ほど私申し上げましたように、随分私が担当して変えております。そして過去のことはいろいろ問題もあったわけですけれども、その問題のあったことについ て、その問題が再び発生しないようにというような措置を講じておりまして、支出委任をするという、委任行為をするというふうなこともあわせやっておるわけ でございます。

領収書をとらないと。領収書をとれるものはとっております。とれないものはとっておりません。しかし、使途については申し上げるわけにはいきません。

岡田委員  外務省の場合、大臣決裁にしたということは、きちんと運営していればそれは文書で残っているということですよね。決裁するということは、それが文書で上 がってきて大臣なり副大臣がそれに対して決裁するわけですから。だから、そういうふうに外務省はなった。なぜ官邸はそれができないんですか。

私は、もちろん、すぐに明らかにできないものがある、そのことは認めていますよ。でも、それは十年、二十年先に公表するとか、いろいろなやり方は可能な はずですよ。全然何に使ったかわからない、全部官房長官が領収書もとらずに勝手に決める、それはやはり私は民主主義国家としておかしいんじゃないか、そう いうふうに思いますが、いかがですか。

福田国務大臣 何にもないということはありません。きちんと整理をしているつもりでございます。そして、これはできるだけダブルチェックをするようにというように心がけておるところでございます。

岡田委員  総理、十二月十九日のロイター通信のインタビューで、ここにおられないのが非常に残念ですが、田中前外務大臣がインタビューに答えているんですよね。その 中で、総理は総裁候補だったときは機密費を批判したが、機密費を管理、使用する立場になったら機密費に対する態度が突然変わった、こういうふうに述べてお られるんですが、何か思い当たることはありますか。

小泉内閣総理大臣  極めて遺憾であり、残念であります。そんなことを田中大臣が言ったのかどうかわかりませんけれども、私は、機密費については、正すべきところを正しなさ い、機密費でありますから表に出せないのもあるでしょう、しかし、きちんとチェックできるような体制は整えておきなさいということを言っているのであっ て、外務省も官房も、私は、正すべきところは正していると思います。

岡田委員 もしチェックするというのであれば、先ほどの外務省のように、最終的な決裁権限を官房長官にきちんと与える。決裁権限を与えるということは、文書でそれが基本的に上がってくる、こういうことで説明責任が果たせるじゃないですか。

それを別に、直ちに情報開示しろと言うつもりはありませんけれども、そういう形で、わかる形で使っていけば国民も安心できるわけです。結局、従来の発想 で国民の払った税金をわけのわからない形で政治家が勝手に使っているんじゃないか、そういう疑念に対してきちんと答えること、これも大事な改革じゃない か、そういうふうに私は思います。

今のお答えを聞いていると、従来型の政治と一体どこが違うんだろうか、そういうふうに思えて残念でありますが、何かもしコメントがあれば、おっしゃっていただきたいと思います。

小泉内閣総理大臣 何でも政府のやることは残念である、今までと変わらないと言われますけれども、機密費にしても、きちんと正すべきところは正しているんです。守秘義務もあります。機密費ですから表に出せないこともあります。その点はやはり御理解をいただかないといけないと思います。

岡田委員 ですから、私は全部出せと言っているんじゃなくて、外務省がやったように、官房長官に最終的な決裁権限をきちんと認めて、そこに文書で上がってくるようにしたらどうかということを申し上げているわけであります。

では、次に参ります。

医療制度の問題であります。

きのうようやく、ニュースで知るところによりますと、政府の中では決着がついた、こういうことでありますが、いまだに自民党の中では厚生族と呼ばれる人 たちを中心に、あるいは委員長もそうかもしれませんが、いろいろ異論を述べている、こういうことであります。政府が決めたけれども、自民党の中がまだ異論 を述べている、こういう状況について総理はどういうふうに思われますか。どういうふうにしてこれに対応していこうということですか。

小泉内閣総理大臣  最終的には自民党も私の方針に協力してくれると思っております。この間、いろいろ賛成、反対、かんかんがくがくの議論がありましたけれども、多くの方々が 協力をしていただきまして、きょう時点におきましては、自民党の執行部も、公明党、保守党も、三党執行部がともに私の方針に沿ってまとめていこうという確 認をしていただいておりますので、今までいろいろ異論を唱えてきた方々も、最終的には私の方針に沿って協力をしていただけるものと思っております。

岡田委員 私もそう思います。多分自民党は、今はいろいろ言っていますけれども、最後は政府に従うんでしょう。小泉総理に従うんでしょう。

これは私は、一連のものを見ていまして、マスコミは非常に大きく取り上げますが、やはり総理お得意のパフォーマンスだと思うんですね。つまり、この医療 制度改革の本当に大事なところじゃないところで、つまり三割国民に負担をさせるというそこのところをわざわざ争点にして、そして与党と総理がここでもめて いる、抵抗勢力が頑張っている、それに対して総理が自分の意見を通していく。一つの見せ物としてはよくできた見せ物だと思いますが、しかし私は、本当に大 事な争点はそこじゃないと思うんですよ。本当に大事なのは、私は、三割国民に負担させるというのが何で構造改革なのか、よくわからないんですよ。

まず、その点を総理にお答えいただけますか。なぜ国民負担を三割に上げることが構造改革なんですか。

小泉内閣総理大臣  抜本改革を進めていくうちに、将来三割負担は避けられないであろう。抜本改革をしてから三割にするということになると、抜本改革がおくれる。抜本改革の方 針と三割負担というものを同時にやることができるんじゃないかということで、改革のスピードを上げるためにこういう方針を出したわけであります。

岡田委員 三割に来年四月からするということを法律に書くと、なぜ抜本改革が進むんですか。

小泉内閣総理大臣  これから少子高齢化が進んでまいります。抜本改革、この方針も本来はもっと早く出しているべき状況でありましたけれども、なかなか進んでおりません。今 回、私の方針に対していろいろな意見があった方々は、まず抜本改革をしてから三割負担をさせようという意見と、そうなると私は抜本改革がおくれると。これ は三割負担というのは、今国保も三割であります。そして家族も三割であります。そして、将来の高齢化、少子化を見ていけばいずれ三割負担をせざるを得ない という状況にあるならば、岡田議員もわかると思います、将来の問題として。

結局、患者負担と保険料負担と税金投入、この三つの組み合わせしか国民皆保険を維持していくためにはないわけですから、その調整を図るならば、私は、抜 本改革を早く進めなきゃならない。そして、一年あれば抜本改革の方向性は示すことができるであろう。そして、抜本改革をしてから三割負担であるということ になりますと、これが抜本改革をおくらせる口実になるんじゃないかと。

ですから、私は、抜本改革の方針と、これを明らかにすることと、来年四月から三割負担を明記することと、一緒にやった方がいいということでこの方針を進めていたわけであります。

岡田委員  九七年の改革のときを思い出すんですけれども、橋本総理のもとで小泉さんは厚生大臣、そして坂口さんは野党第一党の影の厚生大臣、私が厚生委員会の野党側 の筆頭理事、委員長はたしか自民党側の筆頭理事だったと思います。それがこういう形で議論しているのは、何らかの縁を感じますが。

あのとき総理が言ったことは、つまり一割を二割に負担を上げるということに対して、我々はあのときに、やはり構造改革をセットですべきだというふうに申 し上げたんです。坂口さんもそう言ったはずです。そのときに総理が言ったのは、いや、二割に上げるぐらいのことは、これはどういう改革でも必要なことなん だから、まずこれをさせてくれ、抜本改革は必ずやる、こうおっしゃって、結局、総理御自身が、当時は厚生大臣ですが、その抜本改革を結局やらなかった、二 割に上げただけが残った。今回と全く同じ状況じゃないですか。

そして、また今回、まずとにかく三割に上げることが必要なんだ、それが抜本改革を進めるために必要なんだとおっしゃるが、結局残るのはその負担増だけじゃないですか。いかがなんですか。

小泉内閣総理大臣  あれ以来、岡田委員の質問を私は厚生大臣として受けておりまして、なかなかいいことも言っているなということを感じながら聞いていたこともあります。そし て薬価の引き下げとか、かなり進んでいます。今回、診療報酬の引き下げも、今までにないことをやっているわけです。この間いろいろな議論があって、各利害 関係者が多い、進んでこなかった、しかし、もうこの抜本改革をおくらせるわけにはいかぬということで、私は、この国民皆保険制度というのは、国民にとって も大事な制度ですから、効率的に、そして将来も持続可能な制度に維持していかなきゃならないということで、今後も、あるべき改革に向かって、三割負担と同 時に進めていかなきゃならない問題だと思っております。

岡田委員 私 は、診療報酬を下げたことをそれなりに評価しますが、しかし、それは抜本改革ではありません。例えば、診療報酬を多少下げたといっても、一・三%下げたわ けですが、過去二年間見たときに、一般の診療所、個人の診療所の収入は過去二年間で五%ふえています。これは厚生省の調査。しかし、全世帯の年収は二年間 で五%マイナスです。そういう状況の中で、診療報酬を一・三%下げることが構造改革なのか。私には、それはとても構造改革とは少なくとも言えない、多少の ことは認めますが、前進は認めますが、そういうふうに思います。

さて、坂口大臣に確認しますが、坂口大臣は、先ほど総理が言われた三割負担増を法律に書かないと構造改革が進まないという論理は、これは承認されるんですか。

坂口国務大臣  今回の医療制度改革、これは、次の世代にどうこの医療制度を結びつけていくかということで非常に大事なものだというふうに思っております。人生九十年時代 の医療制度をどうつくるかということだというふうに思っておりますが、当面の課題につきましては、三割の自己負担、そして保険料のアップ、そして構造改 革、この三つは三位一体で行わなければならないというふうに思っています。しかし、その三位一体ですが、その中でやはり構造改革は先行させなければならな いというふうに思っています。構造改革を先行させるということも、それから、将来は三割負担が必要だということも、私は総理と同じ意見でございます。

ただ、若干違いましたのは、私は、構造改革を先に行ってから、そして三割負担を決定する、こういうことを言っておる。総理は、先に三割負担を決定して、 それから構造改革をその間にやる、こういうことをおっしゃる。それは、平成十二年までにやるというふうに言うたけれども、厚生労働省はやらなかったではな いかという強い御不満が総理の中にはある。したがって、一番の、その先を決めないことには、平成十五年四月一日なら四月一日という日を決めないことには、 それまでにまたやらないことになるではないかというのが総理の御主張であります。

私は、若干、期間よりも内容のことに重点を置いていたものですから、その日を決めたらもうやらなくなるということがありますから、先へやったらどうです かということを申し上げていたわけですが、しかし、総理の御意見にも一理あるということで、私は、その総理の御意見に従ったわけであります。

岡田委員 私は、お聞きしていて、坂口先生は極めて正しいことをきのうまでは主張されていたと思うんですね。どこでお考えを変えられたのか、大変残念な気がします。

もちろん、こういう議論をしていますと、我々は、構造改革をまずやってから負担増だ、こう言っているわけで、何か自民党の中によく似た意見の方が大分い らっしゃるようですが、しかし、私は、自民党の厚生族あるいは族議員と言われる皆さんがそういう論理をしていることは、全くおかしいということは申し上げ ておかなければいけません。つまり、今まで構造改革をずっと先送りしてきた張本人が、構造改革なければ負担増できないなんて、そんなの全く通用しません よ。そのことはまず申し上げて、それと我々は全然違うということを申し上げた上で、きのう合意をされたわけですね。

きのうの合意の中で、法律の中に書かれるということですけれども、例えば、医療保険制度の体系のあり方とか、あるいは、新しい高齢者医療制度の創設とか 診療報酬体系の見直しというようなものについて基本方針を策定するということを附則に書く、こういうことなんですが、基本方針を策定するということと実際 にやるということは別ですよね。本当にこれで十四年度中に、つまり来年度、通常国会に、ここに挙げた三項目についての具体的な法案が出るということを、総 理、約束されますか。

坂口国務大臣 それはやります。私が責任を持ってやりたいというふうに思っております。省内にプロジェクトをそれぞれつくりますけれども、全体を含めまして、そして私が本部長になって前線指揮をやりたいというふうに思っています。

今お挙げになりました三つの課題、それに加えまして、社会保険病院の今後の統廃合の問題、それから年金、医療、介護、雇用等の徴収の一元化の問題、それから社会保険庁の今後のあり方の問題等につきましては、ことしの八月までにその決着をつける。

全責任を持ってやりたいと思っております。

岡田委員  坂口大臣の決意はいいんですが、しかし、九七年のときに当時の厚生大臣、小泉さんですが、約束してもできなかった、そういうことがあるわけですね。あのと きには、具体的な厚生省案、これは小泉さんが出されたものですが、これがもう既に十月に出ていて、今はまだ何もないんですよ。あのときはこれが出ていて、 そして、この中には、次期通常国会に向けて抜本改革法案の取りまとめをすると書いてあって、それでもできなかったわけですよ。

今回は、そういう具体案がない、基本方針を決めるというふうに書いてあるだけ。それで本当にできるんですか、総理。いかがですか。総理から答えていただきたい。

小泉内閣総理大臣  今回も、今まで、私がこういう方針を堅持しない限り、自民党が、多くの方々が反対した、それに引きずられたでしょうね。しかし、当時は私は厚生大臣だっ た。総理大臣じゃなかったのです。今回、私が総理大臣なんです。そして坂口さんが厚生大臣、やると言っているのです。そして、反対していた方もこれに従お うという気になって協力してくれるのです。だから、私は、前回と全く違うし、そしてこの改革にかける熱意も意欲も四年前とは格段に違っていますから、これ をぜひともなし遂げたいと思っております。

岡田委員  私は、厚生省で本当にできるんだろうかという気がしてなりません、今までのことを見ているだけに。ですから、ここは総理お得意の第三者機関を総理官邸につ くられて、総理が直轄でこれをやられたらどうですか。そのくらいの決意を示せば、これはできるかもしれないなと国民は思いますよ。いかがですか。

小泉内閣総理大臣  もうあれだけ坂口厚生大臣が決意を新たにして、厚生省も今までなかなか利害関係者の意見を聞いて、あっちに行こう、こっちに行こう、自民党の異論にも、あ あこの人の意見に耳を傾けなきゃいかぬな、こっちも気にしなきゃいかぬ、外務省みたいになるなと言っているから、私はきちんと厚生労働省もやってくれると 思います。

岡田委員 少なくとも、法案の中に基本方針を策定すると書くだけではなくて、次期通常国会に法案の形で提出するというふうに書くことをお約束いただけませんか。

小泉内閣総理大臣 まず、十四年度中に基本的方針を明らかにします。そして、法案に書くかどうか、どのぐらい時間をかけなきゃならないか、かけなくていいのもあるかということを、やはりその時点でよく調べなきゃいけないと思います。法案にできるものは法案にしたい。

そして抜本改革につきましては、私は診療報酬体系一つとってみても、この病気はどのぐらい、技術料が何点なんだと、これは実に専門的な意見を要します。 ある程度時間がかかるものもあれば、時間がかからなくてもできるものもあります。その辺は、やはりこれからの抜本的な方向を示す中でよく検討していかな きゃならない。できるだけ早くやりたいと思っています。

岡田委員  だんだん、お聞きしていると、本当に次の通常国会で抜本改革の法案が出てくるのかどうか、かなり疑問ですよね。結局、だから、総理が最初おっしゃったこと と矛盾しているんですよ。三割負担となぜ法律に書くか、それは抜本改革を急ぐためだ。でも、聞いていくと、抜本改革は、まあ来年の国会に出るかどうか中身 を見ないとわからない。全然おかしな論理じゃないですか。いかがですか。どうですか。

小泉内閣総理大臣  私の意見を勝手に解釈してだめだ、だめだと言うのは民主党の常套手段だけれども、そんなに勝手に解釈しちゃいけないですよ。抜本的な方向性を示すと言って いるのですよ。そして、それから、できるものから順次進めていく。それを、できない、できないと決めつけることないじゃないですか。

岡田委員  来年の四月に負担を三割に上げる、来年の四月が一つの大きな期日なんですよ。それまでに法案を出すか出さないかというのは非常に大きな話でしょう。あなた の話は方針を出すだけで、実際に法案を出すのはいつかわからない、その後だということだったら、最初に戻って、どうして三割負担とこの法律に書く、来年四 月からと書くということにこだわったのか全然わからないと言っているわけです。

小泉内閣総理大臣 はっきりしているじゃないですか。抜本的な方向性を出すのですよ。方向性を出してから法案の作業に取りかかるのですよ。何が矛盾しているのですか。

岡田委員 方向性を出すのじゃなくて、具体的な法案の形で負担増と構造改革をセットでやってください、こういうふうに申し上げているわけです。いかがですか。

坂口国務大臣  内容、いろいろありますから、法律にかかわるものと法律にかかわらないものとあると思います。法律にかかわらないものは、これはその方向性と将来の計画を 示せばいい。しかし、法律を変えなきゃならないものは、当然のことながら、これは法律の改正をするということにいたします。

岡田委員 その法律を来年の四月に、つまり来年の通常国会にその法案の改正案を出しますねと確認しているわけです。いかがですか。

坂口国務大臣 平成十四年度いっぱいでその議論を終えるようにという総理の御命令でもございますしいたしますから、その命令に従いまして、早期にこの改革を進めます。見直しを行いまして、できるものは来年の四月から出したい、こういうふうに思っています。

岡田委員  坂口さんは正直ですから、正直にしゃべっちゃうのですね、できるものはやります、できないものもあるでしょうと。結局、総理は、そこをレトリックでごまか しておられた。(小泉内閣総理大臣「レトリックじゃないよ」と呼ぶ)いや、もしレトリックじゃないと言うなら、来年の四月にちゃんと抜本改正の法案を出す と言ったらいいじゃないですか。

小泉内閣総理大臣 そこが違うのですよ。抜本的な方向は示します。そして、法案にできるものと法案にしなくてもできるもの、いろいろ整理しなきゃならないのです。法案にできるものは直ちに法案にする、そこを言っているのですよ。

岡田委員 法案はちゃんと出すということですね。法案化しなきゃいけないけれども、さらに一年、二年と先送りするということはないということですね。先送りはしないということですね。

小泉内閣総理大臣 抜本改革の方向性を出すこと、この六項目、書いてあるもの、先送りはしません。

方向性を出して、法案にできるもの、法案にしなくてもできるもの、その方向性を出した時点でわかるじゃないですか。そこで判断すればいいのです。

岡田委員 だから、法案にできるということの意味が、間に合わないからできないという意味も含んでいるのじゃないですか、こういうふうに申し上げているわけです。まあ、これはここでやめましょう。結局、見ている人が今の議論を聞いてどう考えるか、これだけの問題であります。

それでは、経済問題に入りたいと思いますが、まず、小泉総理、ちょっとこれを。(パネルを示す)小泉総理が総理になられてから、いろいろな経済の数字が 変わってまいりました。株価は、これは先週と比べれば変わっていますが、先週末であります、大体三分の一ぐらい下がりました。三〇%ぐらい下がりました。 それから、格付はワンランク下がった。長期金利は上がった。失業者は五十五万人ふえた。失業率は〇・九ポイント上がった。こういう状況であります。

特に、長期金利でありますとか株価でありますとか、あるいはここに書いてありませんが、為替でありますとか、そういったことについて、マーケットは小泉 さんが総理になってから非常に厳しく反応しています。そのことについて、まずどのように考えておられますか。

小泉内閣総理大臣  確かに厳しい経済情勢が続いておりますが、私は、構造改革、着実に進んでいると思いますが、マーケットの方は、もっと速く、もっと速くというふうに催促し ているのでしょう。しかし、その点については、私は、いかにいろいろな分野で改革が進んでいるかということをもっと見てほしいという気持ちであります。

岡田委員 小泉改革の進み方が遅いということの一番の典型が不良債権の処理だ、こういうふうに思うわけです。

ちょっと話は変わりますが、午前中の議論もありました。G7でデフレ対策ということが問題になって、きょうも午前中の審議の中で、竹中さんもデフレ対策 の一つとしての不良債権処理ということを挙げられましたが、ここをもう少し、なぜ不良債権処理がデフレ対策なのかということについて、簡単でいいですか ら、一言説明していただけますか。

竹中国務大臣 物価が下がる、デフレの要因は何かということを、昨年十二月の経済財政白書の中で、その要因を三つ挙げさせていただいております。

一つは供給側の要因。技術進歩が速い、PCとか、それとか中国、グローバリゼーションで安いものが入ってくる。これは供給側の要因。需要側の要因、これ は、御承知のように大変経済状況が厳しい中にある。三番目として金融要因。これは、金融仲介機能が滞ることによって、なかなか必要な設備投資資金とかそう いうものが供給できなくなる可能性がある。さらには、金融不安ということで消費者心理が冷え込む。したがって、金融要因、金融仲介機能が不良債権問題に よって低下することによって、そのことがデフレの一つの要因になっているというふうに考えるわけです。

岡田委員 政府が考えておられる四項目の一つ、デフレ対策の四つの一つ、一番最初に言われるのが不良債権の処理だ、こういうことであります。

私は、不良債権の処理がおくれたということがこの国の経済にとって致命的になっている、こういうふうに思うわけですね。そのことの責任はだれが負うべき か。詳しいことは明日また同僚議員がやりますけれども、私は、思い出すのは、三年半前の金融国会で当時の宮澤財務大臣に、不良債権の処理、きちっと検査し て引き当てをやる、こういうことを申し上げました。きちっと引き当てをして、そして不良債権の処理を急ぐべきだ、こういうふうに申し上げましたが、それに 対する宮澤さんの答えを私はいまだに覚えていますよ。岡田委員の言うことは、論理的には正しいが、現実にはできないんだ、そういうふうに言われました。そ うやってどんどん先送りして、先送りした結果が今の現状じゃないですか。そのことの責任はやはり与党にあるんですよ。自民党にあるんですよ。

先ほど、今、三月末を控えて中小企業の皆さんが貸しはがしに遭って苦しい、そういう話がありました。現実はそのとおりですよ。だれがそんなことをしたん ですか。不良債権の処理をおくらせてきた結果、いよいよもうどん詰まりになって、ペイオフを控えて、そしてこの貸しはがしが起こっているんじゃないです か。きちんと処理していればこんなことはないんですよ。だから、今景気対策が必要だとか、中小企業のためにとか言っている与党の皆さん、皆さんがその原因 をつくっているわけですよ。そのことをまず認識すべきなんです。

柳澤さんにお聞きするつもりはありませんが、私は、財務金融委員会でも、そごうがつぶれたときに、そごうの不良債権としての位置づけが甘かったのじゃな いか、要注意先になっていたのじゃないかということを申し上げました。そして、過去倒産した企業について、どういうふうに分類されていたのか、もう一回調 べてきちんとやるべきだということを申し上げた。しかし、その後そういうことはほとんどなくて、マイカルが倒産して初めて特別検査なんということになって きた。物すごくおくれたと思うのですね。その責任は、私は柳澤さんにも問いたいと思いますが、いずれにしても、もうこれは歴代自民党の政権、そして小泉さ んもこの五月以降の不良債権のおくれについては責任があるわけです。

その点の認識、総理、おありですか。

小泉内閣総理大臣 それは、今までの歴代政権の責任と言われれば、それは甘受しなければいけないと思います。

そういう反省の上に立って、今後不良債権処理を進めていく上においては、確かに理論どおりにいかない点もあると思います。どんどん不良債権処理を進めて いけば、それは企業の倒産も起こってくるでしょう。生き延びる企業、再建いかんによっては再建が可能な企業、そういう点についても金融機関はよく見きわめ る必要があるし、その点につきましては、現実でどんどん企業を倒産させて不良債権を処理することによって構造改革が進むという意見と、やはり現実を見なが ら景気回復を待って不良債権処理をやれという議論が錯綜しているように、なかなかいろいろな議論が交錯している中で、それでもこれからの将来の持続的発展 を考えるならば不良債権処理を進めていくべきだということで今鋭意進めているわけでありまして、今までの厳格な資産査定については、現実の株価とかあるい は風評とか現実の状況について甘かったなという点も反省しつつ、今、より速やかな構造改革に資するようなそれぞれの査定なり引き当てなりあるいは情報公開 を進めていくために、鋭意努力しているところであります。

岡田委員 私は、総理の認識はかなり甘いというふうに思います。

民主党は、三月末までに相当思い切ったことをやらないと、このまま、金融の安定がないままでペイオフを迎えると相当ひどいことが起こるだろう、だからペ イオフを延ばせとはもちろん言いません。その前にきちんとやるべきことをやらなきゃいけないというふうに考えております。そこは、あす、同僚の五十嵐議員 の方から、具体的なものについてはお話しさせていただきたいというふうに思いますが、大変な危機感を持っているということを申し上げておきたいと思いま す。

この不良債権の処理が一つの例なんですけれども、小泉さんの言われる構造改革が本当に額面どおり受け取れるのかどうか、ちゃんとできているのかどうか、 やはりここがマーケットからも見られている。言葉はいいけれども、現実には抵抗勢力と適当に妥協しながら、改革になっていないんじゃないか、こういうこと が言われていると思うんです。そのことについて、これから具体的に一つずつお聞きをしていきたいと思います。

まず、来年度予算であります。

来年度予算についていろいろ問題がある。例えば、隠れ借金方式をとったとか、それから公共事業については一〇%カットと言っているけれども、第二次補正と合わせると減っていないとか、そういう議論がありますが、ここでは省略します。

一つ申し上げたいのは、来年度予算は改革断行予算だということで、五兆円削減して、重点七分野に二兆円を再配分するということを強調しておられるわけで すね。それが本当になされているのかどうか、私は、これは非常に大事なところだと思うんですね。やはり、旧来の予算配分を根本から改めて、より効率の高 い、あるいはより成長を促すような分野に予算を集中投資していく。考え方はいいんです。現実どうなのかということを、一つの例を挙げて申し上げたいと思い ます。やや細かい話で恐縮ですが、具体的に言わないとわかりにくいものですから。

この二兆円配分、具体的には二・七兆円ということでありますが、「少子・高齢化への対応」「科学技術・教育・ITの推進」「都市機能の再生・高度化」 「環境に配慮した地域の活性化・まちづくり」、こういう分野に二・六兆円配分しました、五兆円を少なくして、こういう話であります。

その二・七兆を全部議論できればいいんですが、限られた時間ですから、その中で大きなもの、例えば児童扶養手当の制度改正、これは二千六百三十七億円、 二・六兆の約一割ですね。それから交通連携推進事業、これは二千七百億円。この二つが一番タマとしては大きいんです。

しかし、この二つを具体的に見ていくと、どこが変わったんだ、ほとんど従来と違わないじゃないか。例えば交通連携推進事業を見たときに、ほとんどが既存 のものの継続であります。新しいものも若干ありますが、ごく一部なんですね。それが、いや、全く新しいもので二・七兆円でというふうに言っておられるが、 本当は変わっていないんじゃないですか、こんなふうに思っています。

財務大臣、私は、これは財務大臣の御答弁をぜひ聞きたいというふうに申し入れてあったわけですが、この交通連携推進事業や児童扶養手当の制度改正、これは中身はあるというふうに断言できますか。

扇国務大臣  先生御存じだと思いますけれども、今まで、例えば交通の連結、立体交差等々、上に通っているものが私鉄であったり、国鉄でないものも当然ございます。全国 の、この連結する場合に、今までは助成金が出せない分もございました。また、これを連結して立体交差するために、道路の幅も少し広げなければ立体にできな いということもございました。

そういうことも、今まではできなかったことを今回は改めてそれを一体として考えていく、そしてそれを、道路特定財源の活用範囲も広げてつくるということ で、今までと違うという点は、岡田先生も御存じのとおり、御理解いただいているものだと思っております。

岡田委員 全体の二千七百億円の中で、新規というのはごくわずかなんですよね。これは箇所づけをまだしていませんからどのぐらい新規になるかわかりませんが、ほとんど継続ですよ。何でこれが新しい重点分野なんですか。

扇国務大臣  今まで十年かかったものが八年、七年あるいは五年でできるということで、アップして、そしてコストダウンが図れるということで、私は、大いに今回の活用と いうものが広がっていくということで、早めればコストダウンするのは当然ですから、そういう意味では、今までと全然使い方が、重点項目として使っていくと いう点で違います。

〔委員長退席、北村(直)委員長代理着席〕

岡田委員  何か今の御答弁で、制度がどう変わったという説明はなかったと思うんですけれども、それは、予算つければ早く終わりますよね。制度がどういうふうに変わっ たのですか。それがこの二千七百億のうち何十%を占めているんですか。ほとんど占めていないのですよ。だから言っているんですよ。

余り細かいことを大臣に聞いてもいけないと思いますが、結局、二・七兆、新しい分野に予算再配分したと言われるけれども、中身は相当お寒いですよということを私は言いたいのです。財務大臣、いかがですか。反論ありますか。

塩川国務大臣  そうおっしゃいますけれども、全体の予算、全部見まして、一般歳出予算が四十七兆でございましょう。そうすると、その四十七兆の中で、二割近くのものが変 わっていく、いや、五〇%近くのものが改革されてきているということは、やはり相当な改革になってくるということ。これは、今までの予算から見まして、対 前年度何%という考え方だったのですが、そういう考え方を除いて、取ってしまって、全部新しいものの見直しをしてきたということです。

先ほど扇大臣がおっしゃっていますように、交通の連結というのは、連続立体交差一つ見ましても、土地収用法が変わってきたことに伴いまして、思い切りこ れが促進されるようになったというところに重点を置いてやったということでございますので、個々の事業について見ていただくと、相当新規なものが入ってき ておるということは御承知いただける。

全体としては、確かに額から見ましたらそんなに大きい額ではない、これはわかりますけれども、しかし、何といっても、私たちが政権担当してたった二、三 カ月の間に事業の新規をつくり出すということはなかなか至難なことでございましたけれども、幸い、各省が協力してそういうところへ持っていった。したがっ て、十四年度は相当違ったものが出てまいります。

岡田委員  私は、この予算の組み替え、本当に大事なことだというふうに思っています。そういう意味で、民主党としても、あるいは野党四党としても、組み替え要求をや がて出そう、こういうことで準備していますが、とにかく、どういう中身を盛り込むかということが一番大事なところですから、今、財務大臣、率直に、時間が 余りなかった、来年度は、次の年度はとおっしゃったけれども、やはりそこは、予算の編成のやり方から含めて、もう一度ゼロベースで考えないと、これはもう 時間が足らなくなってしまう、間に合わなくなるということを申し上げておきたいと思います。

それから、雇用の問題について一言聞きたいと思いますが、雇用対策については、午前中にもいろいろ質疑もありましたが、一次補正でいろいろ手当てをした ということはわかりますが、来年度予算で何しようとしているかというのが実は余りよくわかりません。政府として、雇用対策として来年度、具体的に何やろう としているのか。

特に、私は、これは常々主張しておりますが、雇用保険が切れた人が約百万人いる。つまり、離職して一年以上たっている人が百万人います。あるいは自営業 者の方で廃業した人、あるいは学生で就職できない人、そういう人たちに対して、従来の雇用保険制度では対応できない。ここに対してどういう手を打つかとい うのは非常に大事なことだと思うわけですが、雇用対策について、今言ったようなところについて、大臣、どういうふうにお考えですか。

坂口国務大臣 今御指摘のように、雇用問題というのは大変大事な問題であり、重要な局面に来たというふうに思っています。

今までから、過去からずっとやってまいりました雇用政策、これもやはり続けてやらないといけない。一つは、できる限り新しい雇用の創出に努力をする。も う一つは、既にやめてしまった人に対する雇用保険をより充実し、そして、そこで何かを身につけたいという人には延長給付をする、ここはやっていかなきゃな らない。いわゆるセーフティーネットのところをちゃんとする。それからもう一つは、ミスマッチのあるところをどうするかということ。大きく言えば、今まで やってまいりましたこの三つのことは大きく延長しなきゃならないというふうに思っています。

しかし、同じ切り口だけでいいかといえば、それだけではやはり足りなくなってきている。新しい切り口として何をやるかということは、一つは、それぞれの 地域における雇用というものをどう生み出していくか、どう考えていくかという、地域別の対策というものをつくっていかなければならないというので、昨年の 八月から、これは経済産業省と協力をいたしましてスタートさせたところで、ここを充実していく。そして、地域に合った雇用をつくり出していくということが 一つ。

それからもう一つは、今までミスマッチがある、ミスマッチがあるということを言ってきましたけれども、なかなかここが前進をしない。ここを前進させるた めには、やはり今までのような状況ではいけないので、それでキャリアカウンセラー制度というものをやっていく。私もハローワークに行きましていろいろ聞き ましたら、ここはやはり、新しいそういう人たちが大きな雇用を生み出している、つくり出している。そういうキャリアカウンセラー制度をつくりまして、この 補正予算で千百人体制にいたしましたが、十四年度の予算におきまして一万人体制に持っていきたいというふうに思っています。そして、そこできめ細かな御相 談に応じるということをしていく。それが一つ。

もう一つは、御承知のとおりの、政労使三者によって今進められておりますところのワークシェアリングの問題でございます。

これらの新しい切り口をそこに加えてやっていく。

全体の額といたしましては三兆八千億ぐらいの雇用に対する予算でございますから、大変大きな予算でもありますし、これをきめ細かくして、むだのないように、できるだけこれを有効に使うということに全力を挙げていきたいと思っております。

岡田委員 坂口大臣はこういうときによく訓練延長給付の話を持ち出されるんですが、基本的に三カ月で十六万人規模という政府の姿なんですが、私はこういうものも、やはり半年、一年で、人数も五十万人ぐらいにはしないととても機能しないというふうに思うんですね。

我が党は従来から、何回か申し上げておりますが、能力開発支援特別措置法案というものを準備して、この国会にも出すことにしております。そういった、今 申し上げたような雇用保険が切れた方や、あるいは自営業者で廃業し、雇用保険に入っていませんからその適用のない方に対して、しっかりとしたセーフティー ネットを準備すべきだというふうに考えていることを申し上げておきたいと思います。

さて、この予算の中で女性政策というのを一言ちょっとお聞きしたいと思うんですが、先般、厚生省の関係団体が、少子高齢化ということで将来の人口推計の 見直しをいたしました。これはかなりショッキングな数字でありまして、前回調査と比べて、夫婦の出生数は一・九六人から一・七二人、夫婦当たりの子供です ね、二人いたのが一・七人になる。それから生涯未婚率が一三・八%から一六・八%に上がる。つまり、もう間もなく、十人のうち二人が結婚しない、そういう ことになってくる、一六・八%であります。

そういう前提で計算をいたしますと人口は当然減っていくわけで、やや前提の置き方が違いますが、今の出生率一・三六で計算すると、今から百年後、二一〇 〇年の人口は約四千四百万人、つまり、今の三分の一になる。もう少し延ばして三〇〇〇年になると百人になるそうですけれども。千年先の話はともかくとし て、これだけ子供の数が減って人口が減っていくということに対して、政治としてどうこたえるかという問題だと思うんですね。

私は時々海外に行ったときに感じるわけですが、例えばワシントンに行って、ワシントンにいる日本人の関係者に、集まってください、いろいろ意見交換しま しょう、こういうふうに言いますと、例えばアメリカのワシントンのシンクタンクで働いている人、あるいは政府関係機関で働いている人、国連機関で働いてい る人、二、三十人集まってくれます。見ると、大体二十代、三十代の、しかも女性が多い。ということは、結局、彼女たちに対して日本はきちんと活躍する場を 与えていないから、彼女たちは日本を出るわけですね。

そういうところをきちんとしていくということ、これは日本の経済社会を活性化していくという意味でももちろん重要だし、やはり政治がしなきゃいけない分野じゃないか、こういうふうに私は思うわけであります。

総理は、保育所の充実とか、あるいは放課後児童クラブの拡充を言われるわけですが、そこはある程度やっておられるということは私も認めますが、やはりこ れだけでは十分じゃないと思うんですね。根本的に考え直さなきゃいけないんじゃないか。そこについて、もし総理のお考えがあれば聞かせていただきたいと思 います。

〔北村(直)委員長代理退席、委員長着席〕

小泉内閣総理大臣  これは社会的な、その国による考え方によっても随分違いがあると思います。今、アフガンのタリバン政権みたいに、女性が教育を受けなくてもいいとか、そう いう制度以前の社会的な考え方、その社会的考え方もアメリカと日本とは大分違うということを前提にしても、日本としても、これから女性の社会進出をどう支 援していくかということに配慮しなければならないと思っています。

現に、社会的通念の考え方におきましても、我々の親の世代は、女性の仕事は家事、育児ということに対して女性もそんなに疑わなかったです、私の子供のこ ろは。しかし、今はそんなことを言ったらとんでもない。また、男も女も、そんなことはない、女性も男性も、ともに家事も育児も仕事もしようというのが当た り前になってきたということ自体は、私は社会通念の考え方に大きな変化がある。

そういう中で、私が総理大臣に就任してから、女性の子育て支援、社会進出を考える上で制度的に何が一番必要かということを女性の方たちに伺ったら、まず 男女共同参画委員会の方々に伺ったら、第一優先順位に挙げたのが保育所待機児童ゼロ作戦だと言うんですよ。だから私は、それならやろうと。最初の所信表明 演説に、保育所待機児童ゼロ作戦を、三年間でこの作戦を実施しますと。今どうなんだと言ったら、十五万人足りないと。だから、五万、十万、十五万、三年間 でやりますと言って、ことしも予算措置を講じました。

こういうふうに私は、今女性のベンチャー、チャレンジ支援という、そういう施策もしなきゃいかぬなということで、男女共同参画時代に対して、女性が子育 てをしながら社会に進出するということに対しては、いろいろな意見を伺いながら具体的な予算措置を講じつつ、なおかつ、社会通念ですね、男も女も本質的に 変わらないんだと。女性だって政治家になりたい人もたくさんおられる。女性は野心がない、そうじゃない。男と同じに、仕事を持てば女性だって仕事を一生懸 命やりたいという野心が出てくるだろう。出世したいという野心も、男に劣らず女性だって持っているんだろう。そんなに変わらないんだ、男も女も。そういう ことでだんだん変わってきている。だから、これは大事なことだと私は思います。

離婚した場合も、男の人は、ああ、かわいそうだねと言うけれども、女性は、そう言うと、とんでもない、せいせいしたわと言って、むしろ、そんな同情しないでよという女性がふえてきた。これまた社会通念の変わり方ですよ。

だから、そういう意味において、私は、社会通念を変えるのと同時に、女性の社会進出を支援するための予算とか制度面の改革を、両方考えていくということが大事だと思っております。

岡田委員  ポイントは、やはり多様性を認めるということだと私は思うんですね。いろんな生き方が男性も女性もある。私は、もちろん仕事をせずに家庭で育児、家事を しっかりやるというのも一つの選択肢、そのことが悪いというふうには思いません。しかし、外で男性に伍して働いていくという、これも選択肢。

問題は、制度がそういうことに対して中立になっている、つまり、男性が世帯主で働いて片働きになっているという制度を、よりニュートラルなものにしてい くということが非常に大事なことだと思うんですね。これは税制や社会保障。そういうコンテクストの中で、そういう意味合いの中で、我々は、実は、配偶者控 除や配偶者特別控除について、これを廃止して、そしてその財源でもって育児やあるいは子供手当を充実しろ、こういうことを言っているわけですね。課税最低 限を下げることに意味があるんじゃなくて、そういうものを廃止した結果下がる、そして、その金はむしろ手当で出した方がより公平である、所得の低い人にも 同じように行く、こういうふうに考えております。

税制の議論はこれから始まると思いますが、何かそういった人的控除が将来の増税の財源として考えられている。そういう節がありますので、そうじゃなく て、そういうものはきちんとそういう子育てという大きな課題のために使っていくんだ、そういう考え方に立つべきだと思いますが、いかがでしょうか。

塩川国務大臣 御指摘のところは、私は、非常に今度の税制改正で大事な点だと思っております。やはりすべて公平に負担していただいて、そして、そういう重点にこそ思い切った対策を講じていくというのが時代の要請だと思っておりまして、御意見はよく聞いておきます。

岡田委員 予算の関連ですからもう一つだけ、少し飛びますが、ぜひ触れておきたいのが国会議員の年金の問題です。いろいろ国会議員の、例えば永年議員についての交通費や肖像画などの廃止については、今議論が進んでおります。

きのうもたまたま我が党の議員で議論しておりましたら、これから肖像画がなくなるということですから、では今ある肖像画をどうするか、もう全部取っ払っ ちゃえ、こういう議論も出ておりました。まあ、もとの所有者にお返しをするということでいいと思いますが、今ある人だけずっと飾って、これからないという のは絶対おかしな話であります。

そういうことも大いに意識改革になると思うんですが、この国会議員の年金ということについて、これからいろいろな年金の議論も進んでいって、今の少子化の中でさらに厳しい議論も予想されるわけですが、この国会議員の年金が一体どういう現状にあるか。

在職十年以上、六十五歳以上の人に支給をするということなんですが、今見ると、法律の建前上は互助なんですね。そして収支の均衡が保たれるように努めな きゃいけない。つまり、払ったその掛金で年金が支給される、そこに基本的に均衡がある、これが法律の建前であります。しかし現実は、例えば二〇〇二年度の 予算でいいますと、納付額が九億円、それに対して給付額が二十九億円、約三倍であります。

別の言い方をしますと、前回の総選挙で落選されたり引退されたりして受給権の発生した前議員は七十九名いらっしゃいます。その七十九名の方がやめるまで にお払いになった納付金額は、平均でお一人二千四百八十四万円であります。ところが、皆さんが平均年齢まで生きると仮定したときの受給額は、一人当たり六 千五十四万円であります。つまり、二千四百八十四万払って六千五十四万もらう、その差額は税金ということになるわけです。私、やはりこれは制度として絶対 おかしいんじゃないか、こういうふうに思います。

そういうものについて、例えば自営の方だったらどうなるか。自営の方なら国民年金。総理はわかりませんが、私も国民年金です。そして、足らない分は国民年金基金というのに入っている、これは任意加入ですが。自営の方はみんなそうだと思うんですよ。

なぜ我々だけそういう優遇された年金があるのか。これはやはり考え直してみる必要がある。少なくとも我々の掛金の中で運営していくという、そういうものにすべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。

小泉内閣総理大臣  この互助年金のあり方については、私も前々から見直してもいいんじゃないかという考えを持っておりました。そういうことから、いろいろな特典があるわけで すが、今まで、市長とか知事は四年ごとにやめて退職金が出るんですよ。これもおかしいなと私は思っているんだけれども、国会議員は何年やっても退職金は出 ないという観点から、いろいろ互助年金については与野党で議論を継続していると思います。

しかし、今みたいに、国会議員の数が七百人ぐらいですか、そういう中で受給者が四、五百人ということになりますと、負担と給付を考えると、国会議員だけ の互助制度で成り立つわけがない。ある程度税金を投入しないとできないでしょう。そういう点も含めまして、今後、私は、与野党でどういう点を見直すべき か、よく議論をしていただきたいと思っております。

岡田委員 いかにしても、払った掛金の三倍もらっているというのは、これはやはり説明できないと思うんですね。そういうふうに申し上げて、ここはぜひこれから議員の中で議論していくべき問題だというふうに申し上げておきたいと思います。

さて、「経済財政の中期展望」、経済財政諮問会議で一月十八日に出ました。これについて一言申し上げておきたいというふうに思います。

先ほども、これと財務省の出された中期試算との関係も少し議論になっていましたが、私は基本的に、この「経済財政の中期展望」と従来の中期試算の違い は、「経済財政の中期展望」の方は、政府としてのきちんとした方向性を持ったものだということ、中期試算の方は、これは機械的な前提を置いたものだ、そこ は全然違う、こういうふうに思うわけですね。

この中で、二〇〇六年度までに一般政府の支出規模を対GDP比で横ばいにして、そしてプライマリーバランスの対GDP比の赤字を現状の半分ぐらいにする というふうに書いてあるわけですね。これは政府の意思だと思うんですね、そういう目標を設定してやっていくと。しかし、それを現実にできる、そういう自信 はありますか、竹中さん。

竹中国務大臣 これは閣議で決定したものでございますが、強い意思を持ってこのシナリオに沿って政策を実行していく、そういった決意が込められているというふうに思っています。

岡田委員  ところが、具体的な方法論がほとんどないんですよね。例えば社会保障や総人件費あるいはその他一般歳出について、こういうふうに表現されているんですね。 社会保障は「可能な限り抑制する。」総人件費は「極力抑制する。」そして、その他一般歳出は「厳しく抑制する。」これはどう違うんですか。表現を書き分け るのはいいんですが、問題は、どうやってそれを実現するのかということなんですね。そこについての具体案がないんですよ、この展望の中には。

本当はもっとこれはきちんとしたものとして出すはずだったんじゃないですか。これが私は、例えば三十兆、ことしどうする、来年どうする、こういうことも 大事かもしれませんが、やはり二〇〇六年度にプライマリーバランスの対GDP比赤字を半分にする、そのためにこういうことをやるということをきちっと述べ るということの方がずっと大事だ。その具体論がいつの間にかなくなってしまったというのは、これはなぜなんでしょうか。

竹中国務大臣  岡田委員、いつの間にかなくなってしまったというふうにおっしゃいましたけれども、決してそういうことではございませんで、これはマクロ経済的な枠組みを 示すということが目的でありますから、例えばプライマリーバランスについて今お尋ねがありましたけれども、現状四・三%のものを計画期間で半分にする、そ れで十年でそれを解消に向かわしめる。それは、四・三%を十年でゼロにと、単純に考えますと、GDP比で毎年〇・四%ぐらい改善するということを一つのめ どに、目途に置いているわけですね。

私は、これは十分可能であるというふうに思います。もちろん大変な努力が要りますが、これは、アメリカやイギリスの財政再建の健全化のプロセスを見ます と、GDP比でやはり〇・五%。GDP比一%というのは、これはきつい。そういった中で一つの枠組みを示す。それを実行するための手段として、それぞれの 項目について年々の予算の議論の中で厳しい管理をしていくんだということを意思として述べているわけです。

岡田委員 これは別冊の中で、例えば数字が挙げてあるんですね。人件費については、人員数を前年度比マイナス〇・五%で機械的に削減する。また、一般歳出についても、前年度比、二〇〇三年度以降、一%で機械的に削減する。

しかし、機械的にというのは、これはおかしいと思うのですよ。やはり政府の意思でできることなんですから。できる、あるいはやるということが示されない と、この展望の意味がないんですよね。それがだんだんトーンダウンしていった。財務大臣が、最初計画になっていたのを展望にしろと言ったということも議事 録の中で出てまいりますが。

結局、中長期にどういうふうにして財政赤字を減らしていくかということが、きちっと手順と意思が述べられているというのが本来この展望のあるべき姿だと思いますが、総理、この点についてはいかがですか。もう一回これをやり直すつもりはありませんか。

小泉内閣総理大臣  機械的に現状を維持するとどうなるかという展望と、ある程度の前提を置いて、こういう方式にやるとこうなりますよという、二種類を出して参考に供したわけ でありますが、これは経済情勢の変化によって、機械的にやるよりは、そのときの情勢を見て、あるときは、この分野においては一〇%削減がいいだろう、この 分野においてはあるいはふやした方がいいだろうという問題も出てくると思います。

ですから、前提として私は、参考になる問題としては機械的な計算というのもいいのではないか、参考になるのではないかと思っております。

岡田委員  私は何でこんなことを言っているかというと、例えば当初案では、これは十二月四日の案ですが、公共投資の数値目標というのが入っていたんですね。二〇〇一 年度までに四分の三程度に下げる、これはなくなりました。結局、自民党の中で公共事業族と言われる人たちが、数字を入れるのはまかりならぬということでこ れを削除しちゃった。そういう形で、結局、小泉政権としてこういうふうにやるという当初の意図があっても、それが与党の調整の中でどんどん抽象論になって しまった、その結果がこの展望じゃないかということで申し上げているわけです。やはり、ここに政権としてのきちっとした意思がないと、これをつくった意味 が私はないと思うんですね。そういう意味で申し上げておいたわけでございます。

答弁、特に言いたくないんであれば求めませんが。

津島委員長 竹中大臣。

岡田委員 いや、竹中さんに聞いてもしようがないです。これはやはり総理としての意思を聞いているわけですから。

小泉内閣総理大臣  経済は生き物ですから、これからもよく金融経済情勢を注視していかなくてはなりませんし、今後、構造改革を進めていく上において、すべて削減するという状 況にもいかないと思います。どの分野を削減して、どの分野をふやしていくかという点については、私は、経済全体の情勢を見ながら考えていくべきものではな いかと。今あらかじめ削減方向を決めて、これをずっと継続するというのは、これはちょっと危険な面もあるんじゃないかと思っております。

岡田委員 いろいろな状況が変わるということはわかりますが、やはり、そこに政権としての意思と手順が示されているべきだ、そういうふうに申し上げておきたいと思います。

時間も押しておりますので、税制改正について一つだけ聞きたいと思います。

自動車重量税について、どうも政府の中で見解が違うんじゃないかというふうに思われるわけですが、扇大臣の方は、今回の自動車重量税について、二〇〇三 年度以降の一般財源化は約束していない、総理からも言われていない、そういうふうに記者会見で述べられていますが、これはそういう理解でいいんですか。自 動車重量税というのは来年度限りの一般財源化であって、それ以降はそれは約束していないということなんでしょうか。

小泉内閣総理大臣 この自動車重量税のみならず、特定財源の問題についても、これからの税制の論議の中でいろいろ議論が出てくると思います。

私は、まず来年度におきましては、自動車重量税は一般財源にしようということでやってきたわけでありますが、この問題を見ますと、重量税を廃止するん だったら減税しろという声が必ず出てまいります。そして、特定財源、ガソリン税にしても、これを一般財源にするんだったら、今だってガソリン税高いのに、 ではガソリン税をなくせという議論が出てきます。あるいは環境問題が出てくる、環境税に使えという議論も出てきます。

そういう点もありますから、この問題について税制議論の中で議論してもらいたい。その中で、この特定財源をどうしていこうかということを決めていきた い。今、いろいろな意見が出てくると思いますので、そういう議論をよく見きわめながら判断しなければならない問題だと思っております。

岡田委員  私は、今のお話は一般論としてはわかりますが、自動車重量税はわからないんですよね。自動車重量税はそもそも特定財源じゃないのです。単なる国会の一局長 の答弁をもって、それを根拠にして特定財源として扱われてきた。それを来年度予算で一般財源化して、そして、それを一たん壊した、一般財源化したというふ うに考えるべきなのか。それは来年度だけの特別扱いで、やはりあの局長答弁は生きている、たかが局長答弁一つでこれをまた特定財源だ、こういうふうに言い 続けるのか。そういうことなんですが、いかがでしょうか。

小泉内閣総理大臣  この問題一つとりましても、確かに法律にないんですけれども、慣例として、自動車重量税は全部自動車、八割道路に使うということが慣例になっていたわけで すよ。だから、暫定税率を認めていたんだと。これを一般財源にするんだったら暫定税率を廃止せよという議論も出てくるわけです。そういう点も含めてこれか ら議論していこうということであります。

岡田委員 法 律に書いてあるならともかく、書いてないようなことをきちっと変えていくのが小泉さんの改革だと私は思っていましたけれども、何か、結局何も変わってない じゃないですか。(小泉内閣総理大臣「いや、変えていくんだ」と呼ぶ)変えていくはいいんですが、税制全体の議論の中にそれを一般化してしまって、道路特 定財源、ガソリン税だって、小泉総理はかつて、これを一般に使うんだと明言されたことがあるんですよ、CNNのインタビューの中で。

しかし、何か今、最近の答弁を聞いていると、みんな税制改革の中で議論しますという、そこに逃げてしまっておられる。だから、大分私は、道路特定財源についての考え方は後退しているなというふうに見ているんですが、いかがですか。

塩川国務大臣 自動車重量税につきましてはそうじゃございませんで、もう既に実績をつくってまいりました。十四年度予算の中で約二千三百億円、正確には二千二百六十何億でしたか、これは完全に一般財源化して使ってきております。

でございますから、使途を明示するということと納税者との関係というのもございますけれども、この実績をもとにいたしまして、どういうふうに一般財源化 に使っていくかということの説明をちゃんとしていけば、自動車重量税を納めていただいている方も納得してくれると思うておりますし、したがって、その方向 で、自動車重量税を一般財源化するという方向で我々はこれから作業を進めていきたい。そのかわり、きちっと説明して納得を得るようにしなきゃならぬ、この 努力をしなきゃならぬと思っております。

岡田委員 今の財務大臣の説明で、扇大臣、よろしいですね。

扇国務大臣 おっしゃるとおりだと思いますし、十四年度の予算を見ていただいたとおりで、わかると思います。

ただ、そのときに暫定税率という、御存じのとおり、総理がお答えになりましたけれども、その部分については、多くの皆さん方がそれを減税に回すべきだ、 受益者負担だと言ったんだけれども、これを二年ごとの自動車の車両検査を受けるときに、大体この暫定税率で二万円ぐらい多く取られるものですから、それ を、だったら受益者負担で返すべきではないかというお話もございますけれども、今総理と財務大臣がお答えになったとおり、十四年度予算の中には既に一般財 源化したという実績が残っております。

岡田委員 そこで、話題をかえまして、道路公団の問題をちょっと聞きたいと思うんです。

先般、総理の方は、道路公団の人事は国会承認にすべきじゃないということを言われて、自民党といろいろもめて、最終的な確認事項も紙になったというふうに聞いています。

まず、総理にお聞きしますが、第三者機関の人事を国会承認にしないということを抵抗勢力に対して認めさせるその見返りとして、抵抗勢力に対して何を約束したんですか。

小泉内閣総理大臣 国会同意人事にしなきゃいけないという方が、自民党の道路調査会を初め建設関係部会でたくさんいたわけでありますが、私は国会同意人事は必要ないと。しかし、最終的には私に協力してくれたわけです。

そこで、条件などそんなのありませんよ。第三者機関というのは、私は、改革意欲に富んだ公正な人選を進める。そして、個別路線というのは、それは第三者 機関は専門家でありませんからわかりませんけれども、基準は出してもらいます。そして、最終的には国土交通省、政府で決めるわけですが、基準を出せばはっ きりしますから。

これまた、国土交通省でやると勝手にやるんじゃないかと言いますけれども、そうじゃないんです。これは、第三者機関ではっきりと費用対効果とか分析して 決まりますから、大枠が、この道路はつくった方がいいかつくるべきでないか、税金投入しないとつくれない場合は、本当に税金投入してつくる必要があるかど うかという基準が出てまいりますから、そういう点を含めて、最終的には国土交通省でやるのが普通なんですよ。妥協でも何でもないんですよ。

知らない人に個別の道路、全国やれなんというのはそもそも無理なんであって、それを妥協と言うのは全く当たらないんです。それを、この前も三十年を五十 年にしたら妥協だというのは、全く誤解も甚だしいんであって、私の言うとおりやると、何か妥協したんじゃないか、それはもう勝手な勘ぐりですよ。そういう ことはもうやめていただきたい。

民主党も国会同意人事しなさいという意見が中にはあるようでありますが、それは私は、自由民主党も、そこら辺は余り民主党の言うとおりになって私の方針 を邪魔しちゃいかぬなという良識を働かせていただきまして、やはり小泉首相の言う方針に協力しようというところがまた自民党の自民党らしいところであっ て、最後のところには良識を発揮してくれるなということで、協力していただいたことに私は感謝しているんです。

岡田委員 私が聞いていない個別路線の話まで総理はされたわけですが、人間弱みがあるとつい過剰的に説明してしまうということじゃないかと思うんです。

私がまず聞きたいのは、人事ですね、「公正な判断をなし得る者を選定し、政府において任命する」、こう書いてありますが、これは、任命するに当たって自民党と御相談されますか。

小泉内閣総理大臣 私は、各方面からいろいろ意見を伺います。自民党からも公明党からも保守党からも、そしていろいろな識者からもいろいろ意見を聞かせていただきます。いい人選を選ぶということであります。

岡田委員  これは、国会承認にしないということを議論していたときに、国会承認にすると自民党の中で事前に調整があるからそういうことはしないという話だったんでは ないんですか、もともと。それが、いつの間にか何か人事、相談するというのなら、結局最初に言っているのと全然違うじゃないですか。

小泉内閣総理大臣  また勝手に質問者は自分のいいように解釈するから困っちゃうんだけれども、何でいろいろな人の意見を聞くのが悪いんですか。どの役所だって与野党の意見を 聞きますよ。私は、どういう意見を言ってもいいけれども、最終的には改革意欲に富んだ公正な人を選びたいと思っております。

そして、なぜ国会同意人事、しなきゃいけないかということでありますけれども、私は、もう道路公団は民営化が決まっているんだから、国鉄再建委員会みた いに民営化するかどうかもわからない時点とはわけが違うんです、大枠は決まっているんです。そういう中で、いい意見を出してもらおう、また客観的な国民の 納得できるような基準も出してもらおうということで人選するわけですから、その辺は私を信頼してくれてもいいんじゃないか、しかし、意見を言ってくるのは 拒否しませんよと。そういう中で私は適切な判断をしたいということでございます。

岡田委員  私は小泉総理を買いかぶっていたのかもしれません。ですから、いろいろな意見がある、ただ、国会事前承認にするとそういう調整が必要だから、自分の意思を しっかり通すために、自分で決められるために国会承認を求めないというふうに誤解をしておりました。もともと相談するつもりだったということですね。わか りました。(小泉内閣総理大臣「また勝手に言っている」と呼ぶ)だって、そういうことでしょう。今の説明はそういうことじゃないんですか。違うんですか。

小泉内閣総理大臣  私がいろいろな方の意見を聞くのが、何で勝手に国会の意見に引きずられるというふうになるんですか。それぞれ与野党からも、国会同意人事にして、この人は いけない、あの人はいい、私はそういうことをしたくないんです、名前を出して。選ばれた人はいいですけれども、否定された人のやはり名誉も考えなきゃなら ないということを考えると、これは国会同意人事にする必要はないなというふうに私は考えておりますし、その辺については私に任せてほしいということを言っ ているわけでありまして、何も変な人を選ぶわけじゃないんですよ、適材を選ぶということで私はやっているんですから。

岡田委員 与党と事前に調整するんであれば、国会でそれが否定されることはあり得ないわけですが、ちょっと説明がよくわかりません。

それではちょっと違う質問をしますが、道路公団の整備計画九千三百四十二キロ、これは全部やるという前提で第三者機関で議論するんですか。それとも、これはやらないものがあるという前提で議論されるんですか。どっちでしょうか。

小泉内閣総理大臣 それは、いろいろ整備計画というものも第三者機関で議論していただくでしょう。そういう中で決まってくると思います。

岡田委員 そうすると、今のお話は、整備計画九千三百四十二キロをすべてやらないこともある、こういうことですね。

小泉内閣総理大臣 どういう道路が必要か、またそのためにはどういう基準が必要かということも議論していただきます。

岡田委員 ここは、自民党の道路調査会長が絶対この部分はやるんだとおっしゃっているから、それに対してどうなんだということをお聞きしているわけですが、明快な答えを余りいただけなかったと思うんです。

今お話しの中で、個別路線について検討しないということなんですが、しかし、結局、どこまでつくるかということをきちんと個別路線にわたって検討して トータルの投資量というのを決めないと、本当に五十年で返せるかどうかという数字は出てこないんじゃないですか。そこはどういうふうに考えておられるんで しょうか。

小泉内閣総理大臣 そういう点については、法案が出てから議論してください。

岡田委員  総理は民営化ということに非常にこだわられるわけですが、民営化ということは結局何かというと、自分で投資が決められるかどうかというのが一番のポイント なんです。これだけ投資しなさいということをどこかで勝手に決めてやらせる、そして、そこでちゃんと利益も上げろ、そんなことはあり得ないわけですよ。や はり企業にとって一番大事なのは投資計画。ここについて自立性がなかったら、これは民営化じゃないですよ。だから、そこについて、少なくとも第三者機関で しっかりたがをはめるとか、こういうことをしなければ民営化の意味はありません。どうなんですか。

小泉内閣総理大臣 民営化の前提で議論していただければ、公正な改革意欲に富んだ方々たちを人選しますから、そこで議論していただきたいと思っております。

岡田委員 投資計画について、あるいは投資規模について、民営化された道路公団あるいはその他の機関が自己決定権を持つという前提でいいですね。そのことだけ確認したいと思います。

小泉内閣総理大臣 それは、法案が出た段階で議論をしていただきたいと思います。

岡田委員  この道路公団の問題というのは特殊法人問題のハイライトで、そして、去年から小泉総理が随分これをいろいろおっしゃってきた。結局、今のお話だと、法案を 見てから議論してくれ。そして、肝心なところの、民営化の一番大事なところも決まっていない、あるいは先ほどの整備計画についてもはっきりしない。これで は、私は第三者機関に任命された人も困っちゃうと思うんですね。やはりきちんとたがをはめて、法律の中で、ここまでは前提として議論してくださいというこ とにしないと、結局答えは出てこない、こういうふうに思います。

違う違うとおっしゃるなら、もう一度説明してください。

石原国務大臣 岡田委員にお答え申し上げます。

整理合理化計画を取りまとめました所管大臣の立場でお話をさせていただきますが、総理が申されておりますように、採算性の確保ということを重点的にこの第三者機関で御議論いただきます。

その要素としては、金利の動向もございますし、交通量の需要の見通しなんかがございます。それによりまして、新たにつくられる組織の形態、今委員の御指 摘は、一体型で民営化した場合は、もちろん委員御指摘のとおり、どこに投資をするのかということの権限がなければその民間会社が成り立たないというのはご もっともでございますが、どのように民営化するということも、組織形態についても、実はこの第三者機関で御議論いただきますし、総理が先ほどから申しまし たように、この第三者機関で決めます採算性の基準というものを、扇大臣が所管されています国交省のいわゆる建設会議、ここで、建設会議等の意見を踏まえ て、建設会議の議を経て最終的に政府で決定するわけでございますから、委員御指摘のようなことは心配しないでも十分可能だと思っております。

岡田委員  今の石原さんの答弁で意味があったのは、私は、当然上下一体で民営化するんだと思っていましたが、そうじゃないことも考えておられるということがわかった ことですよ。しかし、上下一体化じゃなかったら、これは民営化の意味がないじゃないですか。上下一体化しない場合はあるんですか。今、石原さんはそういう こともあると言ったじゃないですか。(発言する者あり)いや、解釈じゃなくて、そう言ったじゃないですか。

石原国務大臣 新たな組織形態をどのようにするかということも第三者機関で決めていただくということに、整理合理化計画ではなっております。

私は予断を持って言ったわけじゃなくて、世界各国の道路公団の民営化の例は、コンセッション契約あるいはリース契約、一体型、さまざまなケースがありま す。これと、日本のケースは一体どういうものがいいかということを、改革意欲に富んだ公正な中立的な第三者機関の方が決めていただく、そういうふうに御理 解をいただきたいと思います。

岡田委員 総理、今、いすに座ってぶつぶつ言っておられますが、では私、総理に確認します。

上下分離という選択肢はあるんですか、ないんですか。どうですか、総理。総理に聞いているんですよ。総理にお聞きしているんです。ぶつぶつ言っているんですから答えてください。あなた、座って意見言っているなら、ちゃんと答えてくださいよ。

扇国務大臣  まず岡田委員のお話で、私は、一番基本が、少なくとも第三者機関で論議されることで、国費を投入しないということと、少なくとも最大限五十年で償還を、上 限を設けてしまったという、この縛りの中でどうあるべきかという、これだけは間違っていないわけですから、その中で、今石原大臣がおっしゃったように、公 平で公正で、なおかつ金利等々償還期間を考えながら判断するということで、上下分離してこれをしなさいという、その先入観を持たれること自体が私は問題だ と思いますので、それはありません。

岡田委員 これは、閣内不統一ですね、石原さんは可能性を否定しなかったんだから。国土大臣はないとおっしゃった。まあ、時間も限られていますから……

津島委員長 石原伸晃国務大臣。

岡田委員 ちょっと待ってください。

総理、私は、何でこんなことを聞いているかというと、そもそもむちゃくちゃな議論をしているわけですよ。もともとの、例えば税金投入しない、五十年とい う前提で考えると、実際には二十・六兆の事業費のうち半分ぐらいしか戻ってこないというのが国土交通省の計算なんですね。そういう、五十年で半分しか戻っ てこないということは、結局全部はできないということですよ。にもかかわらず、何か整備計画を全部やるようなことをおっしゃるから、もう国土交通省の計 数……(小泉内閣総理大臣「全部やるとは言っていないじゃないか」と呼ぶ)いや、だから、絶対できないですねと言っているんです。絶対できないですねと 言っているわけです。そのことを明確におっしゃるべきだと言っているわけですよ。あなた、座っていないで、ちゃんと答えてください。

小泉内閣総理大臣 勝手に解釈されるから困っちゃうんだけれどね。

まず、道路四公団、一体で民営化ですよ。税金を投入しない、上限は五十年、その中でいい機関を考えてもらいたい。十分じゃないですか、方針として。

岡田委員  だから、そういう前提で考えれば整備計画は全部はできませんね、それは国土交通省の計算ではそうなりますねということを申し上げているわけであります。だ から、できないとお答えになればいいわけですよ。そこでできるようなことを言われるから、話がおかしくなってしまうわけです。(発言する者あり)

津島委員長 岡田克也君、質問をしてください。

岡田委員 いや、できるというのじゃなくて、できないですねと言ったのです。できないですねと確認しているわけです。できないというふうに答えてくれと言っているわけですよ。

小泉内閣総理大臣 できる、できないとは私は言っていませんよ。道路四公団、民営化、一体で。税金は投入しない、五十年を上限。その中で、できる、できないと、あと議論してもらう。当然、今の計画はできないでしょう、恐らく。今の計画はできませんよ、そうなれば。

しかし、コストを削減して必要な道路はつくる、むだな道路はつくらないということはできている。今の計画なんか、できるわけないじゃないですか。

岡田委員 まあ、幾らコストを削減しても半分しかできないわけですから、私は限界があると思いますが……(発言する者あり)

津島委員長 御静粛にお願いします。

岡田委員 最後に、選挙制度の話を一言聞いておきます。

今、政府・与党の方では二増三減案というのが議論されていますけれども、この二増三減案というのは、私は、法律違反であることは明らかだと思うのですね。まず五百議席を一議席減らす、それから……(発言する者あり)

津島委員長 御静粛にお願いします。質問が聞こえないそうです。

岡田委員  五百議席を一議席減らすというのは、これは法律違反でありますし、それからもう一つは、各都道府県に一議席を配分した後、人口比例で都道府県に議席を配分 するという考え方にも反しているのですよ。ですから、法律で決めた手続に従ってきちんと出てきたものに対して、それを全部無視して、全然前提を変えて議論 しているということは、私は、全くおかしなことだし、それは政府としてあり得べき姿じゃないと思うのですが、いかがでしょうか。

小泉内閣総理大臣 選挙区画定審議会の答申は尊重しなければならないと思っています。そういう中で、今、与党内で議論が進んでおりますので、私は、与党の案は案として、できるだけ早い機会に選挙制度の結論あるいは定数是正の結論を出さなければいかぬと思っております。

岡田委員 つまり、今の法律を尊重し、そして法律に基づいて出てきたものを尊重するというお考えですね、基本的に。

小泉内閣総理大臣 今、抜本改革の議論をしております。しかし、これをだらだら続けていいとも思っていません。できるだけ早い機会にそれができないのだったら、画定審議会の答申を尊重すべきだと思っております。

岡田委員 今の答弁は、五増五減という考え方を尊重するというふうに受けとめましたが、それでよろしいですね。もう一度確認しておきます。

小泉内閣総理大臣 それは勧告ですから、尊重すべき問題だと思っております。

岡田委員 終わります。

津島委員長 これにて西川君、小池君の質疑は終了いたしました。

次に、岡田克也君。

〔岡田克也君登壇)

岡田克也 民主党の岡田克也です。

まず、問題になっておりますNGOの参加問題、参加不許可問題についてお聞きをしたいと思います。

まず、NGOの参加不許可に関しまして、総理の答弁と局長の答弁の間に矛盾があるという指摘がこの委員会でもなされました。その後、理事会等で政府の見 解も述べられたと伺っておりますけれども、本当に総理の答弁と外務省の局長の答弁に矛盾がないのかどうか、もう一度御答弁いただきたいと思います。


小泉内閣総理大臣 矛盾はありません。

岡田委員 どこに矛盾がないかと聞いているんです。

小泉内閣総理大臣 矛盾がない、どこにないかと、質問してください。

岡田委員 理事会で政府の見解が示されました。その見解について国民の前できちんと説明をしろ、こう言っているわけです。

小泉内閣総理大臣 私は今までの答弁で矛盾ないと思っていますが、理事会で、外務省は外務省の判断として参加、不参加の決定をしたと。それで、政府見解で、私の答弁とどこが矛盾がありますか。

岡田委員 理事会で政府としての見解を安倍官房副長官が読み上げられましたね。そのことについて説明しろと言っているわけです。

そうすると、あの安倍官房副長官の見解はでたらめだったということですか。

川口国務大臣  NGOの会議への参加の問題でございますけれども、官邸で改めて調査を行っていただきました。その結果が八日に発表されていますけれども、鈴木議員から大 西さんの属するNGOの会議への参加を認めるべきではないという意見が出されたことはないということが確認をされております。

先月の二十八日の政府見解でも表明をしておりますとおりに、アフガニスタン復興支援国際会議へのNGOの参加決定に当たりまして外務省が特定の議員の主 張に従ったことはございませんで、これは田中前大臣も含めて関係者が一致していることでございますので、この点についての矛盾はないと私も考えます。

岡田委員  今外務大臣がお答えになりましたが、基本的に今のお答えは政府の統一のお答えだというふうに理解いたしますが、今のお答えの中で、そうすると、外務大臣は 鈴木議員の関与について否定をしたということですか、前外務大臣。前外務大臣は、鈴木議員がこの問題で関与したということはないということを明言したとい うことですか。

川口国務大臣 もう一度御説明をさせて いただきたいと思いますけれども、アフガニスタンの復興支援国際会議にかかわるNGOをめぐる外務省の対応については、改めて官邸で調査をしていただきま して、八日にその結果が発表されております。この調査の結果にございますとおり、鈴木議員から個別のNGOの参加、不参加について意見が述べられたことは ないということでございます。NGOの不参加は、外務省自身の判断として決定をいたしたものでございます。

外務省の判断において参加、不参加の決定を行うに至った直接の要因は、一月十八日の朝日新聞の記事でございました。

他方で、外務省がこの判断を行うに当たりまして、昨年来のODAによるNGOの支援を含めてNGOのあり方について与党で議論がなされる過程で、外務省 に対してさまざまな意見表明がなされたことが脳裏にありまして、この過程で草の根無償の使い方に関して意見を表明された、自民党の経協特委員長でいらっ しゃった鈴木議員のことを気にし過ぎて影響を受けたことは否定できないという報告を、私としても受けております。

今回の経緯を見ますと、外務省として反省すべき点というのは大変に多いと思います。これらを含めまして、私は、外務省改革の中で取り組んでいきたいと考えております。

岡田委員 今の答弁は、外務大臣としての答弁であるとともに、政府全体の見解だと思うんですが、今のその答弁に対して、田中前外務大臣は了承しているんですか。

福田国務大臣 政府見解としてお出ししたものがございまして、この政府見解は、田中大臣も了承した上で出しておるわけでございます。

岡田委員 そうすると、田中前大臣はこの国会の場で鈴木議員の関与を何度か発言いたしましたが、それはうそだったということですか。

福田国務大臣  政府見解でもって述べているとおり、特定の議員の主張に従ったことはない、こういうことでありまして、本件に関して、これは一月二十四日、問題の起こった 予算委員会において、田中外務大臣の答弁と外務省事務当局の答弁との間に相違がある、したがって、「政府としては、引き続き関係者の申述等を聴取し、事実 関係の確認に努める。」こういうふうになったわけでございます。その後、申述書を提出したということでございます。

岡田委員 今の御説明ですと、田中大臣はこの国会で虚偽の答弁をした、こういうことになると思うんです。これはやはり国会で、出てきていただいて、その点についてきっちり国民の前で説明していただかなきゃいけない、そういうふうに思います。いかがでしょうか。

津島委員長 岡田委員に申し上げます。

理事会で協議をいたしております。

岡田委員 明らかに、私が聞いている田中前大臣の考え方というのは、今おっしゃったことと違うわけですね。だから、田中前大臣も含めて今の答弁について了解をされたということであれば、本当にそうかどうかということをぜひ確認する必要があるというふうに思います。

外務大臣にもう一つお聞きしたいと思いますが、いろいろ資料も出てきているわけですけれども、ピースウィンズ・ジャパンの大西代表あるいはピースウィン ズ・ジャパンの職員と、そして鈴木議員との間のやりとり、政府の方から出ている調査結果は非常に客観的なものであります。しかし、ピースウィンズ・ジャパ ンの方からは全然違ったものが出てきております。

例えば、十二月十四日ごろ、鈴木議員「挨拶にもこないでなんだ。」「またあいさつに来い。」十八日、「国民の税金を集めているのは、俺なんだ。」「この 会議への政府からの支援は一切できんし、こんな行儀の悪いNGOへのこれからの支援も考え直さなきゃならんな。」「これからは逐一チェックさせてもらうか らな。簡単には許しませんよ。」十二月二十日、「外務省は、NGOが勝手にやっているのを許しているのか。任せっきりなのはけしからん。また、与党が政府 なのに、野党も同等に扱うのは許しがたい。」

これは、野党と公明党の議員に対してもピースウィンズ・ジャパンがアフガンで案内をしているということに対する鈴木議員の反応であります。

そして最後に、「もうこいつらへの援助はストップするからな。」

こういう議事録がピースウィンズ側からは発表されておりますが、こういうやりとりは現実にあったんでしょうか。すべてのやりとりの中で、外務省の官僚は同席していますから。どうなんでしょうか。

川口国務大臣  今岡田委員がおっしゃった日付の中で、十二月十四日とおっしゃったのは恐らく十二月十三日の誤りではないかというふうに思いますけれども、私が承知をいた しておりますところでは、十二月の十三日、十二月の十八日に鈴木委員長を訪問を大西さんがなさっていらっしゃいます。そのほかにもう一日どこかにあったと 思いますけれども。

それで、そのときに鈴木委員長から厳しい調子で以下の指摘があったというふうに聞いております。

外務省が自民党内の異論に配慮してNGO東京会議への支援を撤回したと報じた一部報道に関して、対外的にきちんと説明を行うべきである。NGOの支援も 国民の税金であり、適正に使用すべきである。アフガニスタンでは、高橋前国連政務官のように国際的に高く評価されている外務省員が活躍をしており、NGO だけが活躍しているということではない等でございます。

岡田委員がおっしゃったほかのところについては、ちょっと私は聞いておりませんので、確認をさせていただくことはできません。

岡田委員 私は、外務省に先週の段階で、具体的にやりとりを確認をして、大臣に承知をしていただくようにということは申し入れてありました。

今大臣がおっしゃったのは、これは政府が出した調査結果そのものですよね。だから、その調査結果の淡々とした客観的な書き方が真実なのか、それともピー スウィンズ・ジャパン側が公表しているやりとりが真実なのか。真実は一つですから、それはどうなんですかというふうに私はお聞きしているわけですよ。いか がですか 。

川口国務大臣 先ほど私申し上げた中で、十二月十八日については大西さんは御出席ではなかったということのようでございますが、十二月十三日及び大西さんの御出席でなかった十二月十八日には、鈴木委員長の御指摘は先ほど申し上げたようなことであるというふうに聞いております。

それからさらに、十二月二十日に鈴木委員長を訪問した際には、鈴木委員長から、自民党議員のマザリシャリフ出張をピースウィンズ・ジャパンが支援してい ることに関しまして、ピースウィンズ・ジャパン関係者に経緯について、それから外務省に便宜供与についてそれぞれ御質問があったと承知をいたしておりま す。

一月八日には、ピースウィンズ・ジャパンより活動の状況を報告して、鈴木委員長がこれに耳を傾けたというふうに聞いております。

それぞれおっしゃったことは、厳しい調子で批判があったというふうに承知をいたしております。

岡田委員  私の質問に全く答えていただいてないわけですが、私は、外務省の調査結果をここで読み上げろと言っているわけではありません。確かに、例えば一月八日は、 今言われたように、鈴木委員長はピースウィンズ・ジャパンの活動状況についての大西代表の説明に対してこれに耳を傾けた、こう書いてありますね、調査結果 は。しかし、ピースウィンズ・ジャパン側は違うんですよ。

「おい、おまえ(机たたく)、新聞記事なんかでもてはやされてるからって調子にのるな。」「大西、おまえが裏で操作してかかせたんだろう。」「ふざける んじゃないよ(なんども机たたく)。もっとはやく挨拶にこい。NGOってのにはとんでもないのがいる。こんなやつらに税金をだすっていうのはどういうこと だ。とりあえず、アフガン会議ではNGOには一銭も金はやらぬからな。覚えておけ。」全然違うじゃないですか。だから、どっちが本当だと。

もし川口大臣が、今私が読んだところは間違いだというなら、はっきり間違いだと言ってください。

川口国務大臣 二月の八日に、官邸でいろいろお聞きいただいたことについての取りまとめていただいたことが公表されておりますけれども、それにも、今私が申し上げたのと同じようなことが書いてあるわけでございます。

岡田委員 私、あらかじめ通告をしておきました。そして、真実は一つであります。大臣がきちんと把握をされれば、私はピースウィンズ側が言っているようなことは事実なんだろうと思うのですね。

大臣は外務省改革の中で、骨太の改革の中で情報公開ということも言われている。いろいろな議員から働きかけがあったものは情報公開の対象にするというこ とも言われているようですが、もう最初からこれでは、とてもそんなことできないじゃないですか。いかがですか。

川口国務大臣  外務省の同席をしている者の記憶によりますと、御指摘のような発言が、おっしゃったような、私が申し上げたことがその記憶でございまして、岡田委員がおっ しゃった、私が申し上げなかったもののうち岡田委員がおっしゃったものにつきましては、そのような記憶はないというふうに聞いております。

岡田委員  大西代表と外務省の間でそれだけはっきりした違いがあるということであれば、同席した外務省の職員も含めて、もちろん鈴木議員、田中元大臣、そして大西代 表、野上元次官、そして関係の外務官僚も含めて、やはりきちっとここは事実関係を明らかにする必要があると思います。ぜひこれは参考人として呼んでいただ くように。

今テレビを見ておられる国民の皆さんも、これで呼ばなければ、やはり全部隠した、そういうふうに思われると思いますが、総理、何か御意見ありますか、そのことについて。

小泉内閣総理大臣 前から言っているように、大西さんと鈴木さんの間で交わされた議論はどうでもいいですよ。それに左右されるかどうかは、外務省が適切に判断すべきだ。今回、そういう中で不適切な面もあったと。

これからは、議員がいろいろなことを言ってきますよ、与党も野党も。そういう中で、その意見が適切かどうかということはしっかりと判断すべきだと。国会 議員だからいろいろな役所に意見を言ってきますよ。それをどういう意見でも、いいものは取り入れて、適切でないものは取り入れるな、そういう点に、今回の 事件を契機に、よく反省すべき点は反省しなさいと言っているのです。

岡田委員  私、二つ申し上げますが、一つは、NGOの人たちというのは本当に一生懸命やっていますよね。総理は実際ごらんになったことがあるかどうかわかりません が、例えば、難民支援のために、私もコソボに行って本当に日本の若い人たちが、二十代、三十代の人たちが危険な中で一生懸命男性も女性も活動している、そ ういう姿を見ているだけに、そのNGOの一人である大西さんに対してあるいはその職員に対して、政治家がこんなことを言うことは許されないわけですよ。

そのことをまず申し上げて、そして同時に、外務省の職員も同席していますから、そういう場でこんなことを言われたら、これは、ピースウィンズ・ジャパン や大西さんに対していい待遇を与えたらやばいというふうに、外務官僚がその分自分で、もし言われるように本当に鈴木議員が言わなかったとしても、その分そ んたくして判断しちゃうということは十分考えられることなんですよ。そういう意味で、関係ないわけじゃないんです。そういうことをぜひ申し上げておきたい と思います。それでは私は、総理の答弁は本当に残念だというふうに思っています。

外務関係ですから、続いて機密費の問題を一言聞いておきたいと思いますが。

まず、川口大臣、あんまり川口大臣をいじめているようでやや気が引けますが、機密費の上納問題について、今まで、ない、あるという議論があるわけですが、大臣として上納問題についてどう考えておられますか。

川口国務大臣 外務省報償費が内閣官房に上納されているかどうかということにつきまして、これまでも国会の議論の場で、総理、官房長官、それから歴代の外務大臣等によりまして、そうしたことはない旨今まで説明をされてきているというふうに私も思って聞いております。

したがいまして、いわゆる上納問題につきましては改めて調査をする必要はないというふうに考えますが、私としましては、外務省の報償費の使用の問題につきましては、これから十分に関心を持っていく考えでございます。

既に外務省におきましては、例えば、十万円を超える支出につきましては副大臣以上の決裁を要するというような改善措置を講じております。こうした措置を 通じまして予算が一層効率的に執行されますよう、そしてそれを通じまして国民の信頼が回復されますよう、私といたしても努力をしていきたいと思います。

岡田委員  外務省の機密費は、先ほどおっしゃった外務省改革の中で大臣決裁になったのですね、基本的には大臣決裁だと。ということは、上納していればその分も大臣決 裁になっているはずですから、あなたは知り得る立場にあるわけですよ。だから、ここで否定をされるということは、ないということをあなた自身が調査をし て、そして断言した、そういうふうに理解していいですか。

川口国務大臣 外務省の報償費につきましては、来年度の予算では前年度と比べまして約四〇%減というような予算になっておりまして、効率的に使っていく必要があるというふうに考えております。

上納問題につきましては、先ほど申し上げたとおりでございまして、歴代の大臣がそういうふうにお答えになっていらっしゃる、総理、官房長官もそういうふ うにお答えになっていらっしゃるということでございますので、私としては、それをさらに調べるということは必要ないと考えております。

岡田委員 歴代の大臣、官房長官が言っているから自分は調べないというのは、私は、本当にこの問題についてみずから責任を負ってやっていこう、そういう意欲はないというふうに見ざるを得ないわけであります。

そこで、官房長官にお聞きします。

官房機密費ですけれども、外務省の機密費については、額の減額あるいはきちんと別に予算を立てるということで、トータルで四割減らしたということであり ますが、官房機密費は一割減らしただけであります。官房機密費についてどういう改革をおやりになったのか、お聞かせいただきたいと思います。

福田国務大臣 官房機密費は、総理外国訪問に伴う宿泊費差額、このことについて問題が発生したわけでありますけれども、平成十三年度からは、同種の問題が生じないというようにするために、庁費による施設借り上げ費として措置するなどの改善措置を講じております。

それから、平成十三年度から、これは総理の海外出張でございますけれども、現地で必要となる自動車の借料等の庁費の支払いについては支出委任を行うという形をとりまして、会計責任の明確化を図るというような改善措置も講じております。

さらに、平成十四年度におきましては、総理の外国訪問に必要な経費のうち、内閣官房の職員の宿泊費等に要する経費以外は外務省において予算措置を講ずる ということにしておりまして、内閣官房と外務省との間における事務分担及び経費の分担の明確化というものを図っております。

改善したところは以上のとおりでございますけれども、この内閣官房報償費につきましては、その性格からしまして、使途等の公開に関しておのずと限界があ るということでございまして、その性格を損なわない範囲内で透明性を高めるよう、現在必要な措置を検討しております。会計検査院とも今後協議をしてその内 容を詰めてまいりたい、こういうふうに思っております。

さらに、この報償費の執行に当たりましては、一層厳正かつ効率的な執行の徹底を図るということによって国民の信頼の回復に努めてまいりたい、このように思っております。

岡田委員村 山総理のときの官房長官をやられた野坂浩賢さんがマスコミのインタビューで答えられているわけですけれども、常時金庫には八千万の現金が入っていた、百万 ずつ封筒に入っていて、一日で五百万から一千万ずつ配った、翌朝には減った分が自然に補てんされる、最も多い使い道はせんべつだ、国会議員が海外に行く場 合に渡した、そして、国会対策委員会幹部に渡したこともあった、領収書はもちろんない、こういうことを述べているわけですが、今も同じような状況ですか。

福田国務大臣 過去においてそれぞれの政権でどのようにやっておられたか、私はわかりません。わかりませんが、私どもとしては、ただいま申し上げたような趣旨に徹して厳正なる支出を行っている、そういうことに努めておるところでございます。

岡田委員  結局、機密費について私がこれだけ言うのは、これは税金なんですよね、国民の払った税金。それに対して、幾ら多少必要があるからといって、領収書もとらず にそれを配分しているということは異常だという、そういう認識にやはり立たないとおかしいと思うんですよ。昔からやってきたから今もやる、それが何で改革 なんですか。今までと違うというのが小泉政権なんでしょう。

しかも、外務省の室長の問題。これは、外務省の機密費じゃないんですよね。官邸の機密費を現金で渡して、そして松尾室長はそれを横領したということじゃ ないですか。もとは官邸の機密費なんですよ。だから、ここについてきちんと制度を変える。例えば外務省が全部大臣の決裁にしたのなら、どうしてそれができ ないんですか。逆に言うと、できないような使い道をたくさんしているからできないわけでしょう。そこにもう少しきちんとメスを入れるという、そういう考え 方はないんですか。

福田国務大臣  先ほど私申し上げましたように、随分私が担当して変えております。そして過去のことはいろいろ問題もあったわけですけれども、その問題のあったことについ て、その問題が再び発生しないようにというような措置を講じておりまして、支出委任をするという、委任行為をするというふうなこともあわせやっておるわけ でございます。

領収書をとらないと。領収書をとれるものはとっております。とれないものはとっておりません。しかし、使途については申し上げるわけにはいきません。

岡田委員  外務省の場合、大臣決裁にしたということは、きちんと運営していればそれは文書で残っているということですよね。決裁するということは、それが文書で上 がってきて大臣なり副大臣がそれに対して決裁するわけですから。だから、そういうふうに外務省はなった。なぜ官邸はそれができないんですか。

私は、もちろん、すぐに明らかにできないものがある、そのことは認めていますよ。でも、それは十年、二十年先に公表するとか、いろいろなやり方は可能な はずですよ。全然何に使ったかわからない、全部官房長官が領収書もとらずに勝手に決める、それはやはり私は民主主義国家としておかしいんじゃないか、そう いうふうに思いますが、いかがですか。

福田国務大臣 何にもないということはありません。きちんと整理をしているつもりでございます。そして、これはできるだけダブルチェックをするようにというように心がけておるところでございます。

岡田委員  総理、十二月十九日のロイター通信のインタビューで、ここにおられないのが非常に残念ですが、田中前外務大臣がインタビューに答えているんですよね。その 中で、総理は総裁候補だったときは機密費を批判したが、機密費を管理、使用する立場になったら機密費に対する態度が突然変わった、こういうふうに述べてお られるんですが、何か思い当たることはありますか。

小泉内閣総理大臣  極めて遺憾であり、残念であります。そんなことを田中大臣が言ったのかどうかわかりませんけれども、私は、機密費については、正すべきところを正しなさ い、機密費でありますから表に出せないのもあるでしょう、しかし、きちんとチェックできるような体制は整えておきなさいということを言っているのであっ て、外務省も官房も、私は、正すべきところは正していると思います。

岡田委員 もしチェックするというのであれば、先ほどの外務省のように、最終的な決裁権限を官房長官にきちんと与える。決裁権限を与えるということは、文書でそれが基本的に上がってくる、こういうことで説明責任が果たせるじゃないですか。

それを別に、直ちに情報開示しろと言うつもりはありませんけれども、そういう形で、わかる形で使っていけば国民も安心できるわけです。結局、従来の発想 で国民の払った税金をわけのわからない形で政治家が勝手に使っているんじゃないか、そういう疑念に対してきちんと答えること、これも大事な改革じゃない か、そういうふうに私は思います。

今のお答えを聞いていると、従来型の政治と一体どこが違うんだろうか、そういうふうに思えて残念でありますが、何かもしコメントがあれば、おっしゃっていただきたいと思います。

小泉内閣総理大臣 何でも政府のやることは残念である、今までと変わらないと言われますけれども、機密費にしても、きちんと正すべきところは正しているんです。守秘義務もあります。機密費ですから表に出せないこともあります。その点はやはり御理解をいただかないといけないと思います。

岡田委員 ですから、私は全部出せと言っているんじゃなくて、外務省がやったように、官房長官に最終的な決裁権限をきちんと認めて、そこに文書で上がってくるようにしたらどうかということを申し上げているわけであります。

では、次に参ります。

医療制度の問題であります。

きのうようやく、ニュースで知るところによりますと、政府の中では決着がついた、こういうことでありますが、いまだに自民党の中では厚生族と呼ばれる人 たちを中心に、あるいは委員長もそうかもしれませんが、いろいろ異論を述べている、こういうことであります。政府が決めたけれども、自民党の中がまだ異論 を述べている、こういう状況について総理はどういうふうに思われますか。どういうふうにしてこれに対応していこうということですか。

小泉内閣総理大臣  最終的には自民党も私の方針に協力してくれると思っております。この間、いろいろ賛成、反対、かんかんがくがくの議論がありましたけれども、多くの方々が 協力をしていただきまして、きょう時点におきましては、自民党の執行部も、公明党、保守党も、三党執行部がともに私の方針に沿ってまとめていこうという確 認をしていただいておりますので、今までいろいろ異論を唱えてきた方々も、最終的には私の方針に沿って協力をしていただけるものと思っております。

岡田委員 私もそう思います。多分自民党は、今はいろいろ言っていますけれども、最後は政府に従うんでしょう。小泉総理に従うんでしょう。

これは私は、一連のものを見ていまして、マスコミは非常に大きく取り上げますが、やはり総理お得意のパフォーマンスだと思うんですね。つまり、この医療 制度改革の本当に大事なところじゃないところで、つまり三割国民に負担をさせるというそこのところをわざわざ争点にして、そして与党と総理がここでもめて いる、抵抗勢力が頑張っている、それに対して総理が自分の意見を通していく。一つの見せ物としてはよくできた見せ物だと思いますが、しかし私は、本当に大 事な争点はそこじゃないと思うんですよ。本当に大事なのは、私は、三割国民に負担させるというのが何で構造改革なのか、よくわからないんですよ。

まず、その点を総理にお答えいただけますか。なぜ国民負担を三割に上げることが構造改革なんですか。

小泉内閣総理大臣  抜本改革を進めていくうちに、将来三割負担は避けられないであろう。抜本改革をしてから三割にするということになると、抜本改革がおくれる。抜本改革の方 針と三割負担というものを同時にやることができるんじゃないかということで、改革のスピードを上げるためにこういう方針を出したわけであります。

岡田委員 三割に来年四月からするということを法律に書くと、なぜ抜本改革が進むんですか。

小泉内閣総理大臣  これから少子高齢化が進んでまいります。抜本改革、この方針も本来はもっと早く出しているべき状況でありましたけれども、なかなか進んでおりません。今 回、私の方針に対していろいろな意見があった方々は、まず抜本改革をしてから三割負担をさせようという意見と、そうなると私は抜本改革がおくれると。これ は三割負担というのは、今国保も三割であります。そして家族も三割であります。そして、将来の高齢化、少子化を見ていけばいずれ三割負担をせざるを得ない という状況にあるならば、岡田議員もわかると思います、将来の問題として。

結局、患者負担と保険料負担と税金投入、この三つの組み合わせしか国民皆保険を維持していくためにはないわけですから、その調整を図るならば、私は、抜 本改革を早く進めなきゃならない。そして、一年あれば抜本改革の方向性は示すことができるであろう。そして、抜本改革をしてから三割負担であるということ になりますと、これが抜本改革をおくらせる口実になるんじゃないかと。

ですから、私は、抜本改革の方針と、これを明らかにすることと、来年四月から三割負担を明記することと、一緒にやった方がいいということでこの方針を進めていたわけであります。

岡田委員  九七年の改革のときを思い出すんですけれども、橋本総理のもとで小泉さんは厚生大臣、そして坂口さんは野党第一党の影の厚生大臣、私が厚生委員会の野党側 の筆頭理事、委員長はたしか自民党側の筆頭理事だったと思います。それがこういう形で議論しているのは、何らかの縁を感じますが。

あのとき総理が言ったことは、つまり一割を二割に負担を上げるということに対して、我々はあのときに、やはり構造改革をセットですべきだというふうに申 し上げたんです。坂口さんもそう言ったはずです。そのときに総理が言ったのは、いや、二割に上げるぐらいのことは、これはどういう改革でも必要なことなん だから、まずこれをさせてくれ、抜本改革は必ずやる、こうおっしゃって、結局、総理御自身が、当時は厚生大臣ですが、その抜本改革を結局やらなかった、二 割に上げただけが残った。今回と全く同じ状況じゃないですか。

そして、また今回、まずとにかく三割に上げることが必要なんだ、それが抜本改革を進めるために必要なんだとおっしゃるが、結局残るのはその負担増だけじゃないですか。いかがなんですか。

小泉内閣総理大臣  あれ以来、岡田委員の質問を私は厚生大臣として受けておりまして、なかなかいいことも言っているなということを感じながら聞いていたこともあります。そし て薬価の引き下げとか、かなり進んでいます。今回、診療報酬の引き下げも、今までにないことをやっているわけです。この間いろいろな議論があって、各利害 関係者が多い、進んでこなかった、しかし、もうこの抜本改革をおくらせるわけにはいかぬということで、私は、この国民皆保険制度というのは、国民にとって も大事な制度ですから、効率的に、そして将来も持続可能な制度に維持していかなきゃならないということで、今後も、あるべき改革に向かって、三割負担と同 時に進めていかなきゃならない問題だと思っております。

岡田委員 私 は、診療報酬を下げたことをそれなりに評価しますが、しかし、それは抜本改革ではありません。例えば、診療報酬を多少下げたといっても、一・三%下げたわ けですが、過去二年間見たときに、一般の診療所、個人の診療所の収入は過去二年間で五%ふえています。これは厚生省の調査。しかし、全世帯の年収は二年間 で五%マイナスです。そういう状況の中で、診療報酬を一・三%下げることが構造改革なのか。私には、それはとても構造改革とは少なくとも言えない、多少の ことは認めますが、前進は認めますが、そういうふうに思います。

さて、坂口大臣に確認しますが、坂口大臣は、先ほど総理が言われた三割負担増を法律に書かないと構造改革が進まないという論理は、これは承認されるんですか。

坂口国務大臣  今回の医療制度改革、これは、次の世代にどうこの医療制度を結びつけていくかということで非常に大事なものだというふうに思っております。人生九十年時代 の医療制度をどうつくるかということだというふうに思っておりますが、当面の課題につきましては、三割の自己負担、そして保険料のアップ、そして構造改 革、この三つは三位一体で行わなければならないというふうに思っています。しかし、その三位一体ですが、その中でやはり構造改革は先行させなければならな いというふうに思っています。構造改革を先行させるということも、それから、将来は三割負担が必要だということも、私は総理と同じ意見でございます。

ただ、若干違いましたのは、私は、構造改革を先に行ってから、そして三割負担を決定する、こういうことを言っておる。総理は、先に三割負担を決定して、 それから構造改革をその間にやる、こういうことをおっしゃる。それは、平成十二年までにやるというふうに言うたけれども、厚生労働省はやらなかったではな いかという強い御不満が総理の中にはある。したがって、一番の、その先を決めないことには、平成十五年四月一日なら四月一日という日を決めないことには、 それまでにまたやらないことになるではないかというのが総理の御主張であります。

私は、若干、期間よりも内容のことに重点を置いていたものですから、その日を決めたらもうやらなくなるということがありますから、先へやったらどうです かということを申し上げていたわけですが、しかし、総理の御意見にも一理あるということで、私は、その総理の御意見に従ったわけであります。

岡田委員 私は、お聞きしていて、坂口先生は極めて正しいことをきのうまでは主張されていたと思うんですね。どこでお考えを変えられたのか、大変残念な気がします。

もちろん、こういう議論をしていますと、我々は、構造改革をまずやってから負担増だ、こう言っているわけで、何か自民党の中によく似た意見の方が大分い らっしゃるようですが、しかし、私は、自民党の厚生族あるいは族議員と言われる皆さんがそういう論理をしていることは、全くおかしいということは申し上げ ておかなければいけません。つまり、今まで構造改革をずっと先送りしてきた張本人が、構造改革なければ負担増できないなんて、そんなの全く通用しません よ。そのことはまず申し上げて、それと我々は全然違うということを申し上げた上で、きのう合意をされたわけですね。

きのうの合意の中で、法律の中に書かれるということですけれども、例えば、医療保険制度の体系のあり方とか、あるいは、新しい高齢者医療制度の創設とか 診療報酬体系の見直しというようなものについて基本方針を策定するということを附則に書く、こういうことなんですが、基本方針を策定するということと実際 にやるということは別ですよね。本当にこれで十四年度中に、つまり来年度、通常国会に、ここに挙げた三項目についての具体的な法案が出るということを、総 理、約束されますか。

坂口国務大臣 それはやります。私が責任を持ってやりたいというふうに思っております。省内にプロジェクトをそれぞれつくりますけれども、全体を含めまして、そして私が本部長になって前線指揮をやりたいというふうに思っています。

今お挙げになりました三つの課題、それに加えまして、社会保険病院の今後の統廃合の問題、それから年金、医療、介護、雇用等の徴収の一元化の問題、それから社会保険庁の今後のあり方の問題等につきましては、ことしの八月までにその決着をつける。

全責任を持ってやりたいと思っております。

岡田委員  坂口大臣の決意はいいんですが、しかし、九七年のときに当時の厚生大臣、小泉さんですが、約束してもできなかった、そういうことがあるわけですね。あのと きには、具体的な厚生省案、これは小泉さんが出されたものですが、これがもう既に十月に出ていて、今はまだ何もないんですよ。あのときはこれが出ていて、 そして、この中には、次期通常国会に向けて抜本改革法案の取りまとめをすると書いてあって、それでもできなかったわけですよ。

今回は、そういう具体案がない、基本方針を決めるというふうに書いてあるだけ。それで本当にできるんですか、総理。いかがですか。総理から答えていただきたい。

小泉内閣総理大臣  今回も、今まで、私がこういう方針を堅持しない限り、自民党が、多くの方々が反対した、それに引きずられたでしょうね。しかし、当時は私は厚生大臣だっ た。総理大臣じゃなかったのです。今回、私が総理大臣なんです。そして坂口さんが厚生大臣、やると言っているのです。そして、反対していた方もこれに従お うという気になって協力してくれるのです。だから、私は、前回と全く違うし、そしてこの改革にかける熱意も意欲も四年前とは格段に違っていますから、これ をぜひともなし遂げたいと思っております。

岡田委員  私は、厚生省で本当にできるんだろうかという気がしてなりません、今までのことを見ているだけに。ですから、ここは総理お得意の第三者機関を総理官邸につ くられて、総理が直轄でこれをやられたらどうですか。そのくらいの決意を示せば、これはできるかもしれないなと国民は思いますよ。いかがですか。

小泉内閣総理大臣  もうあれだけ坂口厚生大臣が決意を新たにして、厚生省も今までなかなか利害関係者の意見を聞いて、あっちに行こう、こっちに行こう、自民党の異論にも、あ あこの人の意見に耳を傾けなきゃいかぬな、こっちも気にしなきゃいかぬ、外務省みたいになるなと言っているから、私はきちんと厚生労働省もやってくれると 思います。

岡田委員 少なくとも、法案の中に基本方針を策定すると書くだけではなくて、次期通常国会に法案の形で提出するというふうに書くことをお約束いただけませんか。

小泉内閣総理大臣 まず、十四年度中に基本的方針を明らかにします。そして、法案に書くかどうか、どのぐらい時間をかけなきゃならないか、かけなくていいのもあるかということを、やはりその時点でよく調べなきゃいけないと思います。法案にできるものは法案にしたい。

そして抜本改革につきましては、私は診療報酬体系一つとってみても、この病気はどのぐらい、技術料が何点なんだと、これは実に専門的な意見を要します。 ある程度時間がかかるものもあれば、時間がかからなくてもできるものもあります。その辺は、やはりこれからの抜本的な方向を示す中でよく検討していかな きゃならない。できるだけ早くやりたいと思っています。

岡田委員  だんだん、お聞きしていると、本当に次の通常国会で抜本改革の法案が出てくるのかどうか、かなり疑問ですよね。結局、だから、総理が最初おっしゃったこと と矛盾しているんですよ。三割負担となぜ法律に書くか、それは抜本改革を急ぐためだ。でも、聞いていくと、抜本改革は、まあ来年の国会に出るかどうか中身 を見ないとわからない。全然おかしな論理じゃないですか。いかがですか。どうですか。

小泉内閣総理大臣  私の意見を勝手に解釈してだめだ、だめだと言うのは民主党の常套手段だけれども、そんなに勝手に解釈しちゃいけないですよ。抜本的な方向性を示すと言って いるのですよ。そして、それから、できるものから順次進めていく。それを、できない、できないと決めつけることないじゃないですか。

岡田委員  来年の四月に負担を三割に上げる、来年の四月が一つの大きな期日なんですよ。それまでに法案を出すか出さないかというのは非常に大きな話でしょう。あなた の話は方針を出すだけで、実際に法案を出すのはいつかわからない、その後だということだったら、最初に戻って、どうして三割負担とこの法律に書く、来年四 月からと書くということにこだわったのか全然わからないと言っているわけです。

小泉内閣総理大臣 はっきりしているじゃないですか。抜本的な方向性を出すのですよ。方向性を出してから法案の作業に取りかかるのですよ。何が矛盾しているのですか。

岡田委員 方向性を出すのじゃなくて、具体的な法案の形で負担増と構造改革をセットでやってください、こういうふうに申し上げているわけです。いかがですか。

坂口国務大臣  内容、いろいろありますから、法律にかかわるものと法律にかかわらないものとあると思います。法律にかかわらないものは、これはその方向性と将来の計画を 示せばいい。しかし、法律を変えなきゃならないものは、当然のことながら、これは法律の改正をするということにいたします。

岡田委員 その法律を来年の四月に、つまり来年の通常国会にその法案の改正案を出しますねと確認しているわけです。いかがですか。

坂口国務大臣 平成十四年度いっぱいでその議論を終えるようにという総理の御命令でもございますしいたしますから、その命令に従いまして、早期にこの改革を進めます。見直しを行いまして、できるものは来年の四月から出したい、こういうふうに思っています。

岡田委員  坂口さんは正直ですから、正直にしゃべっちゃうのですね、できるものはやります、できないものもあるでしょうと。結局、総理は、そこをレトリックでごまか しておられた。(小泉内閣総理大臣「レトリックじゃないよ」と呼ぶ)いや、もしレトリックじゃないと言うなら、来年の四月にちゃんと抜本改正の法案を出す と言ったらいいじゃないですか。

小泉内閣総理大臣 そこが違うのですよ。抜本的な方向は示します。そして、法案にできるものと法案にしなくてもできるもの、いろいろ整理しなきゃならないのです。法案にできるものは直ちに法案にする、そこを言っているのですよ。

岡田委員 法案はちゃんと出すということですね。法案化しなきゃいけないけれども、さらに一年、二年と先送りするということはないということですね。先送りはしないということですね。

小泉内閣総理大臣 抜本改革の方向性を出すこと、この六項目、書いてあるもの、先送りはしません。

方向性を出して、法案にできるもの、法案にしなくてもできるもの、その方向性を出した時点でわかるじゃないですか。そこで判断すればいいのです。

岡田委員 だから、法案にできるということの意味が、間に合わないからできないという意味も含んでいるのじゃないですか、こういうふうに申し上げているわけです。まあ、これはここでやめましょう。結局、見ている人が今の議論を聞いてどう考えるか、これだけの問題であります。

それでは、経済問題に入りたいと思いますが、まず、小泉総理、ちょっとこれを。(パネルを示す)小泉総理が総理になられてから、いろいろな経済の数字が 変わってまいりました。株価は、これは先週と比べれば変わっていますが、先週末であります、大体三分の一ぐらい下がりました。三〇%ぐらい下がりました。 それから、格付はワンランク下がった。長期金利は上がった。失業者は五十五万人ふえた。失業率は〇・九ポイント上がった。こういう状況であります。

特に、長期金利でありますとか株価でありますとか、あるいはここに書いてありませんが、為替でありますとか、そういったことについて、マーケットは小泉 さんが総理になってから非常に厳しく反応しています。そのことについて、まずどのように考えておられますか。

小泉内閣総理大臣  確かに厳しい経済情勢が続いておりますが、私は、構造改革、着実に進んでいると思いますが、マーケットの方は、もっと速く、もっと速くというふうに催促し ているのでしょう。しかし、その点については、私は、いかにいろいろな分野で改革が進んでいるかということをもっと見てほしいという気持ちであります。

岡田委員 小泉改革の進み方が遅いということの一番の典型が不良債権の処理だ、こういうふうに思うわけです。

ちょっと話は変わりますが、午前中の議論もありました。G7でデフレ対策ということが問題になって、きょうも午前中の審議の中で、竹中さんもデフレ対策 の一つとしての不良債権処理ということを挙げられましたが、ここをもう少し、なぜ不良債権処理がデフレ対策なのかということについて、簡単でいいですか ら、一言説明していただけますか。

竹中国務大臣 物価が下がる、デフレの要因は何かということを、昨年十二月の経済財政白書の中で、その要因を三つ挙げさせていただいております。

一つは供給側の要因。技術進歩が速い、PCとか、それとか中国、グローバリゼーションで安いものが入ってくる。これは供給側の要因。需要側の要因、これ は、御承知のように大変経済状況が厳しい中にある。三番目として金融要因。これは、金融仲介機能が滞ることによって、なかなか必要な設備投資資金とかそう いうものが供給できなくなる可能性がある。さらには、金融不安ということで消費者心理が冷え込む。したがって、金融要因、金融仲介機能が不良債権問題に よって低下することによって、そのことがデフレの一つの要因になっているというふうに考えるわけです。

岡田委員 政府が考えておられる四項目の一つ、デフレ対策の四つの一つ、一番最初に言われるのが不良債権の処理だ、こういうことであります。

私は、不良債権の処理がおくれたということがこの国の経済にとって致命的になっている、こういうふうに思うわけですね。そのことの責任はだれが負うべき か。詳しいことは明日また同僚議員がやりますけれども、私は、思い出すのは、三年半前の金融国会で当時の宮澤財務大臣に、不良債権の処理、きちっと検査し て引き当てをやる、こういうことを申し上げました。きちっと引き当てをして、そして不良債権の処理を急ぐべきだ、こういうふうに申し上げましたが、それに 対する宮澤さんの答えを私はいまだに覚えていますよ。岡田委員の言うことは、論理的には正しいが、現実にはできないんだ、そういうふうに言われました。そ うやってどんどん先送りして、先送りした結果が今の現状じゃないですか。そのことの責任はやはり与党にあるんですよ。自民党にあるんですよ。

先ほど、今、三月末を控えて中小企業の皆さんが貸しはがしに遭って苦しい、そういう話がありました。現実はそのとおりですよ。だれがそんなことをしたん ですか。不良債権の処理をおくらせてきた結果、いよいよもうどん詰まりになって、ペイオフを控えて、そしてこの貸しはがしが起こっているんじゃないです か。きちんと処理していればこんなことはないんですよ。だから、今景気対策が必要だとか、中小企業のためにとか言っている与党の皆さん、皆さんがその原因 をつくっているわけですよ。そのことをまず認識すべきなんです。

柳澤さんにお聞きするつもりはありませんが、私は、財務金融委員会でも、そごうがつぶれたときに、そごうの不良債権としての位置づけが甘かったのじゃな いか、要注意先になっていたのじゃないかということを申し上げました。そして、過去倒産した企業について、どういうふうに分類されていたのか、もう一回調 べてきちんとやるべきだということを申し上げた。しかし、その後そういうことはほとんどなくて、マイカルが倒産して初めて特別検査なんということになって きた。物すごくおくれたと思うのですね。その責任は、私は柳澤さんにも問いたいと思いますが、いずれにしても、もうこれは歴代自民党の政権、そして小泉さ んもこの五月以降の不良債権のおくれについては責任があるわけです。

その点の認識、総理、おありですか。

小泉内閣総理大臣 それは、今までの歴代政権の責任と言われれば、それは甘受しなければいけないと思います。

そういう反省の上に立って、今後不良債権処理を進めていく上においては、確かに理論どおりにいかない点もあると思います。どんどん不良債権処理を進めて いけば、それは企業の倒産も起こってくるでしょう。生き延びる企業、再建いかんによっては再建が可能な企業、そういう点についても金融機関はよく見きわめ る必要があるし、その点につきましては、現実でどんどん企業を倒産させて不良債権を処理することによって構造改革が進むという意見と、やはり現実を見なが ら景気回復を待って不良債権処理をやれという議論が錯綜しているように、なかなかいろいろな議論が交錯している中で、それでもこれからの将来の持続的発展 を考えるならば不良債権処理を進めていくべきだということで今鋭意進めているわけでありまして、今までの厳格な資産査定については、現実の株価とかあるい は風評とか現実の状況について甘かったなという点も反省しつつ、今、より速やかな構造改革に資するようなそれぞれの査定なり引き当てなりあるいは情報公開 を進めていくために、鋭意努力しているところであります。

岡田委員 私は、総理の認識はかなり甘いというふうに思います。

民主党は、三月末までに相当思い切ったことをやらないと、このまま、金融の安定がないままでペイオフを迎えると相当ひどいことが起こるだろう、だからペ イオフを延ばせとはもちろん言いません。その前にきちんとやるべきことをやらなきゃいけないというふうに考えております。そこは、あす、同僚の五十嵐議員 の方から、具体的なものについてはお話しさせていただきたいというふうに思いますが、大変な危機感を持っているということを申し上げておきたいと思いま す。

この不良債権の処理が一つの例なんですけれども、小泉さんの言われる構造改革が本当に額面どおり受け取れるのかどうか、ちゃんとできているのかどうか、 やはりここがマーケットからも見られている。言葉はいいけれども、現実には抵抗勢力と適当に妥協しながら、改革になっていないんじゃないか、こういうこと が言われていると思うんです。そのことについて、これから具体的に一つずつお聞きをしていきたいと思います。

まず、来年度予算であります。

来年度予算についていろいろ問題がある。例えば、隠れ借金方式をとったとか、それから公共事業については一〇%カットと言っているけれども、第二次補正と合わせると減っていないとか、そういう議論がありますが、ここでは省略します。

一つ申し上げたいのは、来年度予算は改革断行予算だということで、五兆円削減して、重点七分野に二兆円を再配分するということを強調しておられるわけで すね。それが本当になされているのかどうか、私は、これは非常に大事なところだと思うんですね。やはり、旧来の予算配分を根本から改めて、より効率の高 い、あるいはより成長を促すような分野に予算を集中投資していく。考え方はいいんです。現実どうなのかということを、一つの例を挙げて申し上げたいと思い ます。やや細かい話で恐縮ですが、具体的に言わないとわかりにくいものですから。

この二兆円配分、具体的には二・七兆円ということでありますが、「少子・高齢化への対応」「科学技術・教育・ITの推進」「都市機能の再生・高度化」 「環境に配慮した地域の活性化・まちづくり」、こういう分野に二・六兆円配分しました、五兆円を少なくして、こういう話であります。

その二・七兆を全部議論できればいいんですが、限られた時間ですから、その中で大きなもの、例えば児童扶養手当の制度改正、これは二千六百三十七億円、 二・六兆の約一割ですね。それから交通連携推進事業、これは二千七百億円。この二つが一番タマとしては大きいんです。

しかし、この二つを具体的に見ていくと、どこが変わったんだ、ほとんど従来と違わないじゃないか。例えば交通連携推進事業を見たときに、ほとんどが既存 のものの継続であります。新しいものも若干ありますが、ごく一部なんですね。それが、いや、全く新しいもので二・七兆円でというふうに言っておられるが、 本当は変わっていないんじゃないですか、こんなふうに思っています。

財務大臣、私は、これは財務大臣の御答弁をぜひ聞きたいというふうに申し入れてあったわけですが、この交通連携推進事業や児童扶養手当の制度改正、これは中身はあるというふうに断言できますか。

扇国務大臣  先生御存じだと思いますけれども、今まで、例えば交通の連結、立体交差等々、上に通っているものが私鉄であったり、国鉄でないものも当然ございます。全国 の、この連結する場合に、今までは助成金が出せない分もございました。また、これを連結して立体交差するために、道路の幅も少し広げなければ立体にできな いということもございました。

そういうことも、今まではできなかったことを今回は改めてそれを一体として考えていく、そしてそれを、道路特定財源の活用範囲も広げてつくるということ で、今までと違うという点は、岡田先生も御存じのとおり、御理解いただいているものだと思っております。

岡田委員 全体の二千七百億円の中で、新規というのはごくわずかなんですよね。これは箇所づけをまだしていませんからどのぐらい新規になるかわかりませんが、ほとんど継続ですよ。何でこれが新しい重点分野なんですか。

扇国務大臣  今まで十年かかったものが八年、七年あるいは五年でできるということで、アップして、そしてコストダウンが図れるということで、私は、大いに今回の活用と いうものが広がっていくということで、早めればコストダウンするのは当然ですから、そういう意味では、今までと全然使い方が、重点項目として使っていくと いう点で違います。

〔委員長退席、北村(直)委員長代理着席〕

岡田委員  何か今の御答弁で、制度がどう変わったという説明はなかったと思うんですけれども、それは、予算つければ早く終わりますよね。制度がどういうふうに変わっ たのですか。それがこの二千七百億のうち何十%を占めているんですか。ほとんど占めていないのですよ。だから言っているんですよ。

余り細かいことを大臣に聞いてもいけないと思いますが、結局、二・七兆、新しい分野に予算再配分したと言われるけれども、中身は相当お寒いですよということを私は言いたいのです。財務大臣、いかがですか。反論ありますか。

塩川国務大臣  そうおっしゃいますけれども、全体の予算、全部見まして、一般歳出予算が四十七兆でございましょう。そうすると、その四十七兆の中で、二割近くのものが変 わっていく、いや、五〇%近くのものが改革されてきているということは、やはり相当な改革になってくるということ。これは、今までの予算から見まして、対 前年度何%という考え方だったのですが、そういう考え方を除いて、取ってしまって、全部新しいものの見直しをしてきたということです。

先ほど扇大臣がおっしゃっていますように、交通の連結というのは、連続立体交差一つ見ましても、土地収用法が変わってきたことに伴いまして、思い切りこ れが促進されるようになったというところに重点を置いてやったということでございますので、個々の事業について見ていただくと、相当新規なものが入ってき ておるということは御承知いただける。

全体としては、確かに額から見ましたらそんなに大きい額ではない、これはわかりますけれども、しかし、何といっても、私たちが政権担当してたった二、三 カ月の間に事業の新規をつくり出すということはなかなか至難なことでございましたけれども、幸い、各省が協力してそういうところへ持っていった。したがっ て、十四年度は相当違ったものが出てまいります。

岡田委員  私は、この予算の組み替え、本当に大事なことだというふうに思っています。そういう意味で、民主党としても、あるいは野党四党としても、組み替え要求をや がて出そう、こういうことで準備していますが、とにかく、どういう中身を盛り込むかということが一番大事なところですから、今、財務大臣、率直に、時間が 余りなかった、来年度は、次の年度はとおっしゃったけれども、やはりそこは、予算の編成のやり方から含めて、もう一度ゼロベースで考えないと、これはもう 時間が足らなくなってしまう、間に合わなくなるということを申し上げておきたいと思います。

それから、雇用の問題について一言聞きたいと思いますが、雇用対策については、午前中にもいろいろ質疑もありましたが、一次補正でいろいろ手当てをした ということはわかりますが、来年度予算で何しようとしているかというのが実は余りよくわかりません。政府として、雇用対策として来年度、具体的に何やろう としているのか。

特に、私は、これは常々主張しておりますが、雇用保険が切れた人が約百万人いる。つまり、離職して一年以上たっている人が百万人います。あるいは自営業 者の方で廃業した人、あるいは学生で就職できない人、そういう人たちに対して、従来の雇用保険制度では対応できない。ここに対してどういう手を打つかとい うのは非常に大事なことだと思うわけですが、雇用対策について、今言ったようなところについて、大臣、どういうふうにお考えですか。

坂口国務大臣 今御指摘のように、雇用問題というのは大変大事な問題であり、重要な局面に来たというふうに思っています。

今までから、過去からずっとやってまいりました雇用政策、これもやはり続けてやらないといけない。一つは、できる限り新しい雇用の創出に努力をする。も う一つは、既にやめてしまった人に対する雇用保険をより充実し、そして、そこで何かを身につけたいという人には延長給付をする、ここはやっていかなきゃな らない。いわゆるセーフティーネットのところをちゃんとする。それからもう一つは、ミスマッチのあるところをどうするかということ。大きく言えば、今まで やってまいりましたこの三つのことは大きく延長しなきゃならないというふうに思っています。

しかし、同じ切り口だけでいいかといえば、それだけではやはり足りなくなってきている。新しい切り口として何をやるかということは、一つは、それぞれの 地域における雇用というものをどう生み出していくか、どう考えていくかという、地域別の対策というものをつくっていかなければならないというので、昨年の 八月から、これは経済産業省と協力をいたしましてスタートさせたところで、ここを充実していく。そして、地域に合った雇用をつくり出していくということが 一つ。

それからもう一つは、今までミスマッチがある、ミスマッチがあるということを言ってきましたけれども、なかなかここが前進をしない。ここを前進させるた めには、やはり今までのような状況ではいけないので、それでキャリアカウンセラー制度というものをやっていく。私もハローワークに行きましていろいろ聞き ましたら、ここはやはり、新しいそういう人たちが大きな雇用を生み出している、つくり出している。そういうキャリアカウンセラー制度をつくりまして、この 補正予算で千百人体制にいたしましたが、十四年度の予算におきまして一万人体制に持っていきたいというふうに思っています。そして、そこできめ細かな御相 談に応じるということをしていく。それが一つ。

もう一つは、御承知のとおりの、政労使三者によって今進められておりますところのワークシェアリングの問題でございます。

これらの新しい切り口をそこに加えてやっていく。

全体の額といたしましては三兆八千億ぐらいの雇用に対する予算でございますから、大変大きな予算でもありますし、これをきめ細かくして、むだのないように、できるだけこれを有効に使うということに全力を挙げていきたいと思っております。

岡田委員 坂口大臣はこういうときによく訓練延長給付の話を持ち出されるんですが、基本的に三カ月で十六万人規模という政府の姿なんですが、私はこういうものも、やはり半年、一年で、人数も五十万人ぐらいにはしないととても機能しないというふうに思うんですね。

我が党は従来から、何回か申し上げておりますが、能力開発支援特別措置法案というものを準備して、この国会にも出すことにしております。そういった、今 申し上げたような雇用保険が切れた方や、あるいは自営業者で廃業し、雇用保険に入っていませんからその適用のない方に対して、しっかりとしたセーフティー ネットを準備すべきだというふうに考えていることを申し上げておきたいと思います。

さて、この予算の中で女性政策というのを一言ちょっとお聞きしたいと思うんですが、先般、厚生省の関係団体が、少子高齢化ということで将来の人口推計の 見直しをいたしました。これはかなりショッキングな数字でありまして、前回調査と比べて、夫婦の出生数は一・九六人から一・七二人、夫婦当たりの子供です ね、二人いたのが一・七人になる。それから生涯未婚率が一三・八%から一六・八%に上がる。つまり、もう間もなく、十人のうち二人が結婚しない、そういう ことになってくる、一六・八%であります。

そういう前提で計算をいたしますと人口は当然減っていくわけで、やや前提の置き方が違いますが、今の出生率一・三六で計算すると、今から百年後、二一〇 〇年の人口は約四千四百万人、つまり、今の三分の一になる。もう少し延ばして三〇〇〇年になると百人になるそうですけれども。千年先の話はともかくとし て、これだけ子供の数が減って人口が減っていくということに対して、政治としてどうこたえるかという問題だと思うんですね。

私は時々海外に行ったときに感じるわけですが、例えばワシントンに行って、ワシントンにいる日本人の関係者に、集まってください、いろいろ意見交換しま しょう、こういうふうに言いますと、例えばアメリカのワシントンのシンクタンクで働いている人、あるいは政府関係機関で働いている人、国連機関で働いてい る人、二、三十人集まってくれます。見ると、大体二十代、三十代の、しかも女性が多い。ということは、結局、彼女たちに対して日本はきちんと活躍する場を 与えていないから、彼女たちは日本を出るわけですね。

そういうところをきちんとしていくということ、これは日本の経済社会を活性化していくという意味でももちろん重要だし、やはり政治がしなきゃいけない分野じゃないか、こういうふうに私は思うわけであります。

総理は、保育所の充実とか、あるいは放課後児童クラブの拡充を言われるわけですが、そこはある程度やっておられるということは私も認めますが、やはりこ れだけでは十分じゃないと思うんですね。根本的に考え直さなきゃいけないんじゃないか。そこについて、もし総理のお考えがあれば聞かせていただきたいと思 います。

〔北村(直)委員長代理退席、委員長着席〕

小泉内閣総理大臣  これは社会的な、その国による考え方によっても随分違いがあると思います。今、アフガンのタリバン政権みたいに、女性が教育を受けなくてもいいとか、そう いう制度以前の社会的な考え方、その社会的考え方もアメリカと日本とは大分違うということを前提にしても、日本としても、これから女性の社会進出をどう支 援していくかということに配慮しなければならないと思っています。

現に、社会的通念の考え方におきましても、我々の親の世代は、女性の仕事は家事、育児ということに対して女性もそんなに疑わなかったです、私の子供のこ ろは。しかし、今はそんなことを言ったらとんでもない。また、男も女も、そんなことはない、女性も男性も、ともに家事も育児も仕事もしようというのが当た り前になってきたということ自体は、私は社会通念の考え方に大きな変化がある。

そういう中で、私が総理大臣に就任してから、女性の子育て支援、社会進出を考える上で制度的に何が一番必要かということを女性の方たちに伺ったら、まず 男女共同参画委員会の方々に伺ったら、第一優先順位に挙げたのが保育所待機児童ゼロ作戦だと言うんですよ。だから私は、それならやろうと。最初の所信表明 演説に、保育所待機児童ゼロ作戦を、三年間でこの作戦を実施しますと。今どうなんだと言ったら、十五万人足りないと。だから、五万、十万、十五万、三年間 でやりますと言って、ことしも予算措置を講じました。

こういうふうに私は、今女性のベンチャー、チャレンジ支援という、そういう施策もしなきゃいかぬなということで、男女共同参画時代に対して、女性が子育 てをしながら社会に進出するということに対しては、いろいろな意見を伺いながら具体的な予算措置を講じつつ、なおかつ、社会通念ですね、男も女も本質的に 変わらないんだと。女性だって政治家になりたい人もたくさんおられる。女性は野心がない、そうじゃない。男と同じに、仕事を持てば女性だって仕事を一生懸 命やりたいという野心が出てくるだろう。出世したいという野心も、男に劣らず女性だって持っているんだろう。そんなに変わらないんだ、男も女も。そういう ことでだんだん変わってきている。だから、これは大事なことだと私は思います。

離婚した場合も、男の人は、ああ、かわいそうだねと言うけれども、女性は、そう言うと、とんでもない、せいせいしたわと言って、むしろ、そんな同情しないでよという女性がふえてきた。これまた社会通念の変わり方ですよ。

だから、そういう意味において、私は、社会通念を変えるのと同時に、女性の社会進出を支援するための予算とか制度面の改革を、両方考えていくということが大事だと思っております。

岡田委員  ポイントは、やはり多様性を認めるということだと私は思うんですね。いろんな生き方が男性も女性もある。私は、もちろん仕事をせずに家庭で育児、家事を しっかりやるというのも一つの選択肢、そのことが悪いというふうには思いません。しかし、外で男性に伍して働いていくという、これも選択肢。

問題は、制度がそういうことに対して中立になっている、つまり、男性が世帯主で働いて片働きになっているという制度を、よりニュートラルなものにしてい くということが非常に大事なことだと思うんですね。これは税制や社会保障。そういうコンテクストの中で、そういう意味合いの中で、我々は、実は、配偶者控 除や配偶者特別控除について、これを廃止して、そしてその財源でもって育児やあるいは子供手当を充実しろ、こういうことを言っているわけですね。課税最低 限を下げることに意味があるんじゃなくて、そういうものを廃止した結果下がる、そして、その金はむしろ手当で出した方がより公平である、所得の低い人にも 同じように行く、こういうふうに考えております。

税制の議論はこれから始まると思いますが、何かそういった人的控除が将来の増税の財源として考えられている。そういう節がありますので、そうじゃなく て、そういうものはきちんとそういう子育てという大きな課題のために使っていくんだ、そういう考え方に立つべきだと思いますが、いかがでしょうか。

塩川国務大臣 御指摘のところは、私は、非常に今度の税制改正で大事な点だと思っております。やはりすべて公平に負担していただいて、そして、そういう重点にこそ思い切った対策を講じていくというのが時代の要請だと思っておりまして、御意見はよく聞いておきます。

岡田委員 予算の関連ですからもう一つだけ、少し飛びますが、ぜひ触れておきたいのが国会議員の年金の問題です。いろいろ国会議員の、例えば永年議員についての交通費や肖像画などの廃止については、今議論が進んでおります。

きのうもたまたま我が党の議員で議論しておりましたら、これから肖像画がなくなるということですから、では今ある肖像画をどうするか、もう全部取っ払っ ちゃえ、こういう議論も出ておりました。まあ、もとの所有者にお返しをするということでいいと思いますが、今ある人だけずっと飾って、これからないという のは絶対おかしな話であります。

そういうことも大いに意識改革になると思うんですが、この国会議員の年金ということについて、これからいろいろな年金の議論も進んでいって、今の少子化の中でさらに厳しい議論も予想されるわけですが、この国会議員の年金が一体どういう現状にあるか。

在職十年以上、六十五歳以上の人に支給をするということなんですが、今見ると、法律の建前上は互助なんですね。そして収支の均衡が保たれるように努めな きゃいけない。つまり、払ったその掛金で年金が支給される、そこに基本的に均衡がある、これが法律の建前であります。しかし現実は、例えば二〇〇二年度の 予算でいいますと、納付額が九億円、それに対して給付額が二十九億円、約三倍であります。

別の言い方をしますと、前回の総選挙で落選されたり引退されたりして受給権の発生した前議員は七十九名いらっしゃいます。その七十九名の方がやめるまで にお払いになった納付金額は、平均でお一人二千四百八十四万円であります。ところが、皆さんが平均年齢まで生きると仮定したときの受給額は、一人当たり六 千五十四万円であります。つまり、二千四百八十四万払って六千五十四万もらう、その差額は税金ということになるわけです。私、やはりこれは制度として絶対 おかしいんじゃないか、こういうふうに思います。

そういうものについて、例えば自営の方だったらどうなるか。自営の方なら国民年金。総理はわかりませんが、私も国民年金です。そして、足らない分は国民年金基金というのに入っている、これは任意加入ですが。自営の方はみんなそうだと思うんですよ。

なぜ我々だけそういう優遇された年金があるのか。これはやはり考え直してみる必要がある。少なくとも我々の掛金の中で運営していくという、そういうものにすべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。

小泉内閣総理大臣  この互助年金のあり方については、私も前々から見直してもいいんじゃないかという考えを持っておりました。そういうことから、いろいろな特典があるわけで すが、今まで、市長とか知事は四年ごとにやめて退職金が出るんですよ。これもおかしいなと私は思っているんだけれども、国会議員は何年やっても退職金は出 ないという観点から、いろいろ互助年金については与野党で議論を継続していると思います。

しかし、今みたいに、国会議員の数が七百人ぐらいですか、そういう中で受給者が四、五百人ということになりますと、負担と給付を考えると、国会議員だけ の互助制度で成り立つわけがない。ある程度税金を投入しないとできないでしょう。そういう点も含めまして、今後、私は、与野党でどういう点を見直すべき か、よく議論をしていただきたいと思っております。

岡田委員 いかにしても、払った掛金の三倍もらっているというのは、これはやはり説明できないと思うんですね。そういうふうに申し上げて、ここはぜひこれから議員の中で議論していくべき問題だというふうに申し上げておきたいと思います。

さて、「経済財政の中期展望」、経済財政諮問会議で一月十八日に出ました。これについて一言申し上げておきたいというふうに思います。

先ほども、これと財務省の出された中期試算との関係も少し議論になっていましたが、私は基本的に、この「経済財政の中期展望」と従来の中期試算の違い は、「経済財政の中期展望」の方は、政府としてのきちんとした方向性を持ったものだということ、中期試算の方は、これは機械的な前提を置いたものだ、そこ は全然違う、こういうふうに思うわけですね。

この中で、二〇〇六年度までに一般政府の支出規模を対GDP比で横ばいにして、そしてプライマリーバランスの対GDP比の赤字を現状の半分ぐらいにする というふうに書いてあるわけですね。これは政府の意思だと思うんですね、そういう目標を設定してやっていくと。しかし、それを現実にできる、そういう自信 はありますか、竹中さん。

竹中国務大臣 これは閣議で決定したものでございますが、強い意思を持ってこのシナリオに沿って政策を実行していく、そういった決意が込められているというふうに思っています。

岡田委員  ところが、具体的な方法論がほとんどないんですよね。例えば社会保障や総人件費あるいはその他一般歳出について、こういうふうに表現されているんですね。 社会保障は「可能な限り抑制する。」総人件費は「極力抑制する。」そして、その他一般歳出は「厳しく抑制する。」これはどう違うんですか。表現を書き分け るのはいいんですが、問題は、どうやってそれを実現するのかということなんですね。そこについての具体案がないんですよ、この展望の中には。

本当はもっとこれはきちんとしたものとして出すはずだったんじゃないですか。これが私は、例えば三十兆、ことしどうする、来年どうする、こういうことも 大事かもしれませんが、やはり二〇〇六年度にプライマリーバランスの対GDP比赤字を半分にする、そのためにこういうことをやるということをきちっと述べ るということの方がずっと大事だ。その具体論がいつの間にかなくなってしまったというのは、これはなぜなんでしょうか。

竹中国務大臣  岡田委員、いつの間にかなくなってしまったというふうにおっしゃいましたけれども、決してそういうことではございませんで、これはマクロ経済的な枠組みを 示すということが目的でありますから、例えばプライマリーバランスについて今お尋ねがありましたけれども、現状四・三%のものを計画期間で半分にする、そ れで十年でそれを解消に向かわしめる。それは、四・三%を十年でゼロにと、単純に考えますと、GDP比で毎年〇・四%ぐらい改善するということを一つのめ どに、目途に置いているわけですね。

私は、これは十分可能であるというふうに思います。もちろん大変な努力が要りますが、これは、アメリカやイギリスの財政再建の健全化のプロセスを見ます と、GDP比でやはり〇・五%。GDP比一%というのは、これはきつい。そういった中で一つの枠組みを示す。それを実行するための手段として、それぞれの 項目について年々の予算の議論の中で厳しい管理をしていくんだということを意思として述べているわけです。

岡田委員 これは別冊の中で、例えば数字が挙げてあるんですね。人件費については、人員数を前年度比マイナス〇・五%で機械的に削減する。また、一般歳出についても、前年度比、二〇〇三年度以降、一%で機械的に削減する。

しかし、機械的にというのは、これはおかしいと思うのですよ。やはり政府の意思でできることなんですから。できる、あるいはやるということが示されない と、この展望の意味がないんですよね。それがだんだんトーンダウンしていった。財務大臣が、最初計画になっていたのを展望にしろと言ったということも議事 録の中で出てまいりますが。

結局、中長期にどういうふうにして財政赤字を減らしていくかということが、きちっと手順と意思が述べられているというのが本来この展望のあるべき姿だと思いますが、総理、この点についてはいかがですか。もう一回これをやり直すつもりはありませんか。

小泉内閣総理大臣  機械的に現状を維持するとどうなるかという展望と、ある程度の前提を置いて、こういう方式にやるとこうなりますよという、二種類を出して参考に供したわけ でありますが、これは経済情勢の変化によって、機械的にやるよりは、そのときの情勢を見て、あるときは、この分野においては一〇%削減がいいだろう、この 分野においてはあるいはふやした方がいいだろうという問題も出てくると思います。

ですから、前提として私は、参考になる問題としては機械的な計算というのもいいのではないか、参考になるのではないかと思っております。

岡田委員  私は何でこんなことを言っているかというと、例えば当初案では、これは十二月四日の案ですが、公共投資の数値目標というのが入っていたんですね。二〇〇一 年度までに四分の三程度に下げる、これはなくなりました。結局、自民党の中で公共事業族と言われる人たちが、数字を入れるのはまかりならぬということでこ れを削除しちゃった。そういう形で、結局、小泉政権としてこういうふうにやるという当初の意図があっても、それが与党の調整の中でどんどん抽象論になって しまった、その結果がこの展望じゃないかということで申し上げているわけです。やはり、ここに政権としてのきちっとした意思がないと、これをつくった意味 が私はないと思うんですね。そういう意味で申し上げておいたわけでございます。

答弁、特に言いたくないんであれば求めませんが。

津島委員長 竹中大臣。

岡田委員 いや、竹中さんに聞いてもしようがないです。これはやはり総理としての意思を聞いているわけですから。

小泉内閣総理大臣  経済は生き物ですから、これからもよく金融経済情勢を注視していかなくてはなりませんし、今後、構造改革を進めていく上において、すべて削減するという状 況にもいかないと思います。どの分野を削減して、どの分野をふやしていくかという点については、私は、経済全体の情勢を見ながら考えていくべきものではな いかと。今あらかじめ削減方向を決めて、これをずっと継続するというのは、これはちょっと危険な面もあるんじゃないかと思っております。

岡田委員 いろいろな状況が変わるということはわかりますが、やはり、そこに政権としての意思と手順が示されているべきだ、そういうふうに申し上げておきたいと思います。

時間も押しておりますので、税制改正について一つだけ聞きたいと思います。

自動車重量税について、どうも政府の中で見解が違うんじゃないかというふうに思われるわけですが、扇大臣の方は、今回の自動車重量税について、二〇〇三 年度以降の一般財源化は約束していない、総理からも言われていない、そういうふうに記者会見で述べられていますが、これはそういう理解でいいんですか。自 動車重量税というのは来年度限りの一般財源化であって、それ以降はそれは約束していないということなんでしょうか。

小泉内閣総理大臣 この自動車重量税のみならず、特定財源の問題についても、これからの税制の論議の中でいろいろ議論が出てくると思います。

私は、まず来年度におきましては、自動車重量税は一般財源にしようということでやってきたわけでありますが、この問題を見ますと、重量税を廃止するん だったら減税しろという声が必ず出てまいります。そして、特定財源、ガソリン税にしても、これを一般財源にするんだったら、今だってガソリン税高いのに、 ではガソリン税をなくせという議論が出てきます。あるいは環境問題が出てくる、環境税に使えという議論も出てきます。

そういう点もありますから、この問題について税制議論の中で議論してもらいたい。その中で、この特定財源をどうしていこうかということを決めていきた い。今、いろいろな意見が出てくると思いますので、そういう議論をよく見きわめながら判断しなければならない問題だと思っております。

岡田委員  私は、今のお話は一般論としてはわかりますが、自動車重量税はわからないんですよね。自動車重量税はそもそも特定財源じゃないのです。単なる国会の一局長 の答弁をもって、それを根拠にして特定財源として扱われてきた。それを来年度予算で一般財源化して、そして、それを一たん壊した、一般財源化したというふ うに考えるべきなのか。それは来年度だけの特別扱いで、やはりあの局長答弁は生きている、たかが局長答弁一つでこれをまた特定財源だ、こういうふうに言い 続けるのか。そういうことなんですが、いかがでしょうか。

小泉内閣総理大臣  この問題一つとりましても、確かに法律にないんですけれども、慣例として、自動車重量税は全部自動車、八割道路に使うということが慣例になっていたわけで すよ。だから、暫定税率を認めていたんだと。これを一般財源にするんだったら暫定税率を廃止せよという議論も出てくるわけです。そういう点も含めてこれか ら議論していこうということであります。

岡田委員 法 律に書いてあるならともかく、書いてないようなことをきちっと変えていくのが小泉さんの改革だと私は思っていましたけれども、何か、結局何も変わってない じゃないですか。(小泉内閣総理大臣「いや、変えていくんだ」と呼ぶ)変えていくはいいんですが、税制全体の議論の中にそれを一般化してしまって、道路特 定財源、ガソリン税だって、小泉総理はかつて、これを一般に使うんだと明言されたことがあるんですよ、CNNのインタビューの中で。

しかし、何か今、最近の答弁を聞いていると、みんな税制改革の中で議論しますという、そこに逃げてしまっておられる。だから、大分私は、道路特定財源についての考え方は後退しているなというふうに見ているんですが、いかがですか。

塩川国務大臣 自動車重量税につきましてはそうじゃございませんで、もう既に実績をつくってまいりました。十四年度予算の中で約二千三百億円、正確には二千二百六十何億でしたか、これは完全に一般財源化して使ってきております。

でございますから、使途を明示するということと納税者との関係というのもございますけれども、この実績をもとにいたしまして、どういうふうに一般財源化 に使っていくかということの説明をちゃんとしていけば、自動車重量税を納めていただいている方も納得してくれると思うておりますし、したがって、その方向 で、自動車重量税を一般財源化するという方向で我々はこれから作業を進めていきたい。そのかわり、きちっと説明して納得を得るようにしなきゃならぬ、この 努力をしなきゃならぬと思っております。

岡田委員 今の財務大臣の説明で、扇大臣、よろしいですね。

扇国務大臣 おっしゃるとおりだと思いますし、十四年度の予算を見ていただいたとおりで、わかると思います。

ただ、そのときに暫定税率という、御存じのとおり、総理がお答えになりましたけれども、その部分については、多くの皆さん方がそれを減税に回すべきだ、 受益者負担だと言ったんだけれども、これを二年ごとの自動車の車両検査を受けるときに、大体この暫定税率で二万円ぐらい多く取られるものですから、それ を、だったら受益者負担で返すべきではないかというお話もございますけれども、今総理と財務大臣がお答えになったとおり、十四年度予算の中には既に一般財 源化したという実績が残っております。

岡田委員 そこで、話題をかえまして、道路公団の問題をちょっと聞きたいと思うんです。

先般、総理の方は、道路公団の人事は国会承認にすべきじゃないということを言われて、自民党といろいろもめて、最終的な確認事項も紙になったというふうに聞いています。

まず、総理にお聞きしますが、第三者機関の人事を国会承認にしないということを抵抗勢力に対して認めさせるその見返りとして、抵抗勢力に対して何を約束したんですか。

小泉内閣総理大臣 国会同意人事にしなきゃいけないという方が、自民党の道路調査会を初め建設関係部会でたくさんいたわけでありますが、私は国会同意人事は必要ないと。しかし、最終的には私に協力してくれたわけです。

そこで、条件などそんなのありませんよ。第三者機関というのは、私は、改革意欲に富んだ公正な人選を進める。そして、個別路線というのは、それは第三者 機関は専門家でありませんからわかりませんけれども、基準は出してもらいます。そして、最終的には国土交通省、政府で決めるわけですが、基準を出せばはっ きりしますから。

これまた、国土交通省でやると勝手にやるんじゃないかと言いますけれども、そうじゃないんです。これは、第三者機関ではっきりと費用対効果とか分析して 決まりますから、大枠が、この道路はつくった方がいいかつくるべきでないか、税金投入しないとつくれない場合は、本当に税金投入してつくる必要があるかど うかという基準が出てまいりますから、そういう点を含めて、最終的には国土交通省でやるのが普通なんですよ。妥協でも何でもないんですよ。

知らない人に個別の道路、全国やれなんというのはそもそも無理なんであって、それを妥協と言うのは全く当たらないんです。それを、この前も三十年を五十 年にしたら妥協だというのは、全く誤解も甚だしいんであって、私の言うとおりやると、何か妥協したんじゃないか、それはもう勝手な勘ぐりですよ。そういう ことはもうやめていただきたい。

民主党も国会同意人事しなさいという意見が中にはあるようでありますが、それは私は、自由民主党も、そこら辺は余り民主党の言うとおりになって私の方針 を邪魔しちゃいかぬなという良識を働かせていただきまして、やはり小泉首相の言う方針に協力しようというところがまた自民党の自民党らしいところであっ て、最後のところには良識を発揮してくれるなということで、協力していただいたことに私は感謝しているんです。

岡田委員 私が聞いていない個別路線の話まで総理はされたわけですが、人間弱みがあるとつい過剰的に説明してしまうということじゃないかと思うんです。

私がまず聞きたいのは、人事ですね、「公正な判断をなし得る者を選定し、政府において任命する」、こう書いてありますが、これは、任命するに当たって自民党と御相談されますか。

小泉内閣総理大臣 私は、各方面からいろいろ意見を伺います。自民党からも公明党からも保守党からも、そしていろいろな識者からもいろいろ意見を聞かせていただきます。いい人選を選ぶということであります。

岡田委員  これは、国会承認にしないということを議論していたときに、国会承認にすると自民党の中で事前に調整があるからそういうことはしないという話だったんでは ないんですか、もともと。それが、いつの間にか何か人事、相談するというのなら、結局最初に言っているのと全然違うじゃないですか。

小泉内閣総理大臣  また勝手に質問者は自分のいいように解釈するから困っちゃうんだけれども、何でいろいろな人の意見を聞くのが悪いんですか。どの役所だって与野党の意見を 聞きますよ。私は、どういう意見を言ってもいいけれども、最終的には改革意欲に富んだ公正な人を選びたいと思っております。

そして、なぜ国会同意人事、しなきゃいけないかということでありますけれども、私は、もう道路公団は民営化が決まっているんだから、国鉄再建委員会みた いに民営化するかどうかもわからない時点とはわけが違うんです、大枠は決まっているんです。そういう中で、いい意見を出してもらおう、また客観的な国民の 納得できるような基準も出してもらおうということで人選するわけですから、その辺は私を信頼してくれてもいいんじゃないか、しかし、意見を言ってくるのは 拒否しませんよと。そういう中で私は適切な判断をしたいということでございます。

岡田委員  私は小泉総理を買いかぶっていたのかもしれません。ですから、いろいろな意見がある、ただ、国会事前承認にするとそういう調整が必要だから、自分の意思を しっかり通すために、自分で決められるために国会承認を求めないというふうに誤解をしておりました。もともと相談するつもりだったということですね。わか りました。(小泉内閣総理大臣「また勝手に言っている」と呼ぶ)だって、そういうことでしょう。今の説明はそういうことじゃないんですか。違うんですか。

小泉内閣総理大臣  私がいろいろな方の意見を聞くのが、何で勝手に国会の意見に引きずられるというふうになるんですか。それぞれ与野党からも、国会同意人事にして、この人は いけない、あの人はいい、私はそういうことをしたくないんです、名前を出して。選ばれた人はいいですけれども、否定された人のやはり名誉も考えなきゃなら ないということを考えると、これは国会同意人事にする必要はないなというふうに私は考えておりますし、その辺については私に任せてほしいということを言っ ているわけでありまして、何も変な人を選ぶわけじゃないんですよ、適材を選ぶということで私はやっているんですから。

岡田委員 与党と事前に調整するんであれば、国会でそれが否定されることはあり得ないわけですが、ちょっと説明がよくわかりません。

それではちょっと違う質問をしますが、道路公団の整備計画九千三百四十二キロ、これは全部やるという前提で第三者機関で議論するんですか。それとも、これはやらないものがあるという前提で議論されるんですか。どっちでしょうか。

小泉内閣総理大臣 それは、いろいろ整備計画というものも第三者機関で議論していただくでしょう。そういう中で決まってくると思います。

岡田委員 そうすると、今のお話は、整備計画九千三百四十二キロをすべてやらないこともある、こういうことですね。

小泉内閣総理大臣 どういう道路が必要か、またそのためにはどういう基準が必要かということも議論していただきます。

岡田委員 ここは、自民党の道路調査会長が絶対この部分はやるんだとおっしゃっているから、それに対してどうなんだということをお聞きしているわけですが、明快な答えを余りいただけなかったと思うんです。

今お話しの中で、個別路線について検討しないということなんですが、しかし、結局、どこまでつくるかということをきちんと個別路線にわたって検討して トータルの投資量というのを決めないと、本当に五十年で返せるかどうかという数字は出てこないんじゃないですか。そこはどういうふうに考えておられるんで しょうか。

小泉内閣総理大臣 そういう点については、法案が出てから議論してください。

岡田委員  総理は民営化ということに非常にこだわられるわけですが、民営化ということは結局何かというと、自分で投資が決められるかどうかというのが一番のポイント なんです。これだけ投資しなさいということをどこかで勝手に決めてやらせる、そして、そこでちゃんと利益も上げろ、そんなことはあり得ないわけですよ。や はり企業にとって一番大事なのは投資計画。ここについて自立性がなかったら、これは民営化じゃないですよ。だから、そこについて、少なくとも第三者機関で しっかりたがをはめるとか、こういうことをしなければ民営化の意味はありません。どうなんですか。

小泉内閣総理大臣 民営化の前提で議論していただければ、公正な改革意欲に富んだ方々たちを人選しますから、そこで議論していただきたいと思っております。

岡田委員 投資計画について、あるいは投資規模について、民営化された道路公団あるいはその他の機関が自己決定権を持つという前提でいいですね。そのことだけ確認したいと思います。

小泉内閣総理大臣 それは、法案が出た段階で議論をしていただきたいと思います。

岡田委員  この道路公団の問題というのは特殊法人問題のハイライトで、そして、去年から小泉総理が随分これをいろいろおっしゃってきた。結局、今のお話だと、法案を 見てから議論してくれ。そして、肝心なところの、民営化の一番大事なところも決まっていない、あるいは先ほどの整備計画についてもはっきりしない。これで は、私は第三者機関に任命された人も困っちゃうと思うんですね。やはりきちんとたがをはめて、法律の中で、ここまでは前提として議論してくださいというこ とにしないと、結局答えは出てこない、こういうふうに思います。

違う違うとおっしゃるなら、もう一度説明してください。

石原国務大臣 岡田委員にお答え申し上げます。

整理合理化計画を取りまとめました所管大臣の立場でお話をさせていただきますが、総理が申されておりますように、採算性の確保ということを重点的にこの第三者機関で御議論いただきます。

その要素としては、金利の動向もございますし、交通量の需要の見通しなんかがございます。それによりまして、新たにつくられる組織の形態、今委員の御指 摘は、一体型で民営化した場合は、もちろん委員御指摘のとおり、どこに投資をするのかということの権限がなければその民間会社が成り立たないというのはご もっともでございますが、どのように民営化するということも、組織形態についても、実はこの第三者機関で御議論いただきますし、総理が先ほどから申しまし たように、この第三者機関で決めます採算性の基準というものを、扇大臣が所管されています国交省のいわゆる建設会議、ここで、建設会議等の意見を踏まえ て、建設会議の議を経て最終的に政府で決定するわけでございますから、委員御指摘のようなことは心配しないでも十分可能だと思っております。

岡田委員  今の石原さんの答弁で意味があったのは、私は、当然上下一体で民営化するんだと思っていましたが、そうじゃないことも考えておられるということがわかった ことですよ。しかし、上下一体化じゃなかったら、これは民営化の意味がないじゃないですか。上下一体化しない場合はあるんですか。今、石原さんはそういう こともあると言ったじゃないですか。(発言する者あり)いや、解釈じゃなくて、そう言ったじゃないですか。

石原国務大臣 新たな組織形態をどのようにするかということも第三者機関で決めていただくということに、整理合理化計画ではなっております。

私は予断を持って言ったわけじゃなくて、世界各国の道路公団の民営化の例は、コンセッション契約あるいはリース契約、一体型、さまざまなケースがありま す。これと、日本のケースは一体どういうものがいいかということを、改革意欲に富んだ公正な中立的な第三者機関の方が決めていただく、そういうふうに御理 解をいただきたいと思います。

岡田委員 総理、今、いすに座ってぶつぶつ言っておられますが、では私、総理に確認します。

上下分離という選択肢はあるんですか、ないんですか。どうですか、総理。総理に聞いているんですよ。総理にお聞きしているんです。ぶつぶつ言っているんですから答えてください。あなた、座って意見言っているなら、ちゃんと答えてくださいよ。

扇国務大臣  まず岡田委員のお話で、私は、一番基本が、少なくとも第三者機関で論議されることで、国費を投入しないということと、少なくとも最大限五十年で償還を、上 限を設けてしまったという、この縛りの中でどうあるべきかという、これだけは間違っていないわけですから、その中で、今石原大臣がおっしゃったように、公 平で公正で、なおかつ金利等々償還期間を考えながら判断するということで、上下分離してこれをしなさいという、その先入観を持たれること自体が私は問題だ と思いますので、それはありません。

岡田委員 これは、閣内不統一ですね、石原さんは可能性を否定しなかったんだから。国土大臣はないとおっしゃった。まあ、時間も限られていますから……

津島委員長 石原伸晃国務大臣。

岡田委員 ちょっと待ってください。

総理、私は、何でこんなことを聞いているかというと、そもそもむちゃくちゃな議論をしているわけですよ。もともとの、例えば税金投入しない、五十年とい う前提で考えると、実際には二十・六兆の事業費のうち半分ぐらいしか戻ってこないというのが国土交通省の計算なんですね。そういう、五十年で半分しか戻っ てこないということは、結局全部はできないということですよ。にもかかわらず、何か整備計画を全部やるようなことをおっしゃるから、もう国土交通省の計 数……(小泉内閣総理大臣「全部やるとは言っていないじゃないか」と呼ぶ)いや、だから、絶対できないですねと言っているんです。絶対できないですねと 言っているわけです。そのことを明確におっしゃるべきだと言っているわけですよ。あなた、座っていないで、ちゃんと答えてください。

小泉内閣総理大臣 勝手に解釈されるから困っちゃうんだけれどね。

まず、道路四公団、一体で民営化ですよ。税金を投入しない、上限は五十年、その中でいい機関を考えてもらいたい。十分じゃないですか、方針として。

岡田委員  だから、そういう前提で考えれば整備計画は全部はできませんね、それは国土交通省の計算ではそうなりますねということを申し上げているわけであります。だ から、できないとお答えになればいいわけですよ。そこでできるようなことを言われるから、話がおかしくなってしまうわけです。(発言する者あり)

津島委員長 岡田克也君、質問をしてください。

岡田委員 いや、できるというのじゃなくて、できないですねと言ったのです。できないですねと確認しているわけです。できないというふうに答えてくれと言っているわけですよ。

小泉内閣総理大臣 できる、できないとは私は言っていませんよ。道路四公団、民営化、一体で。税金は投入しない、五十年を上限。その中で、できる、できないと、あと議論してもらう。当然、今の計画はできないでしょう、恐らく。今の計画はできませんよ、そうなれば。

しかし、コストを削減して必要な道路はつくる、むだな道路はつくらないということはできている。今の計画なんか、できるわけないじゃないですか。

岡田委員 まあ、幾らコストを削減しても半分しかできないわけですから、私は限界があると思いますが……(発言する者あり)

津島委員長 御静粛にお願いします。

岡田委員 最後に、選挙制度の話を一言聞いておきます。

今、政府・与党の方では二増三減案というのが議論されていますけれども、この二増三減案というのは、私は、法律違反であることは明らかだと思うのですね。まず五百議席を一議席減らす、それから……(発言する者あり)

津島委員長 御静粛にお願いします。質問が聞こえないそうです。

岡田委員  五百議席を一議席減らすというのは、これは法律違反でありますし、それからもう一つは、各都道府県に一議席を配分した後、人口比例で都道府県に議席を配分 するという考え方にも反しているのですよ。ですから、法律で決めた手続に従ってきちんと出てきたものに対して、それを全部無視して、全然前提を変えて議論 しているということは、私は、全くおかしなことだし、それは政府としてあり得べき姿じゃないと思うのですが、いかがでしょうか。

小泉内閣総理大臣 選挙区画定審議会の答申は尊重しなければならないと思っています。そういう中で、今、与党内で議論が進んでおりますので、私は、与党の案は案として、できるだけ早い機会に選挙制度の結論あるいは定数是正の結論を出さなければいかぬと思っております。

岡田委員 つまり、今の法律を尊重し、そして法律に基づいて出てきたものを尊重するというお考えですね、基本的に。

小泉内閣総理大臣 今、抜本改革の議論をしております。しかし、これをだらだら続けていいとも思っていません。できるだけ早い機会にそれができないのだったら、画定審議会の答申を尊重すべきだと思っております。

岡田委員 今の答弁は、五増五減という考え方を尊重するというふうに受けとめましたが、それでよろしいですね。もう一度確認しておきます。

小泉内閣総理大臣 それは勧告ですから、尊重すべき問題だと思っております。

岡田委員 終わります。




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