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岡田克也代表記者会見(6月1日)

岡田克也代表記者会見
2016年6月1日(水)18時34分~18時57分
編集・発行/民進党役員室(項目ごとに編集しました)

★会見の模様を以下のURLで配信しています。

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■冒頭発言
○総理会見を受けて:「アベノミクス失敗」隠しについて
○総理会見を受けて:財政健全化について
○総理会見を受けて:参院選で問われるべきこと
■質疑
○総理会見を受けて
○「対案」を審議しない政府・与党の姿勢について
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■冒頭発言

○総理会見を受けて:「アベノミクス失敗」隠しについて

【代表】
 驚きの会見ですね。まだ途中ですが。
 やはり、まず総理がおっしゃった、「世界経済は大きなリスクに直面している」、それに対して、「我が国としても、特にサミット議長国としてしっかり責任を果たさなければいけない」というロジック。日本自身が経済が低迷していることを糊塗するために、こういうロジックを使っているとしか思えません。
 もし本当に世界経済が、もちろんリスクがあることは共通の認識だと思いますが、それに直面していて今すぐ対応しないと大変なことになるという認識が共有されているか、私はそうは思わない。もしそういう認識が共有されていれば、例えばアメリカの利上げなど議論にすらならないわけですし、各国首脳が「今、経済成長している」ということも言わないわけです。その(安倍総理)独自の認識、これは先進国の中で日本が最も経済成長率が低く、アベノミクスがうまくいっていないということを糊塗するための論理だとしか思えません。
 そして「その前提に立って考えますと、アベノミクスを加速するのか後戻りするのかが問われている。これが最大の課題だ」と、こういうふうに総理は言われたわけであります。今まで、アベノミクスを「3本の矢」ということでやってきて、そして先進国の中で最も低い経済の成長率、低迷している。その間違ったことをさらにエンジンをふかしても、正しい経済成長にはつながらないわけであります。
 必要なことは「成長と分配の両立」ということだと思います。一人ひとりが安心して生活できる、そして豊かにならなければ持続的な経済成長はできない。それが、この3年6ヵ月、安倍総理のもとでアベノミクスを進めてきてわかったことで、その考え方をしっかり踏まえてアベノミクスを変えていかなければ、持続的な経済成長はできない。同じことの繰り返しになるだけだということを申し上げておきたいと思います。
 あと総理は、これはいつものことなのですが、また雇用の数字をいろいろと挙げて説明されました。
 党首討論の時にも申し上げたのですが、それぞれいい数字、悪い数字がありますから、そういう数字の議論になれば、いろいろな見方ができると思います。しかし大事なことは、国民の8割近くの人達が「景気回復を実感していない」と答えていることだと思います。そのことに尽きていると思います。
 総理のおっしゃるように、雇用の数字がよくなっているとか、もちろん我々的に言わせると実質所得が目減りしているとか、いろいろな議論はあるわけですが、一番大事なのは国民の実感であります。もうそこで答えが出ている。長々と、また同じ雇用の数字を挙げられましたが、やはり国民の実感ということを大事にしてもらいたい。

○総理会見を受けて:財政健全化について

【代表】
 非常に気になったのは財政の健全化です。「旗を降ろさない」と総理は言われました。ただ具体的に、じゃあ旗を降ろさないために何をするのかという話は全くなかったと思います。
 私は、消費税引き上げを先に延ばさざるを得ないと党首討論で申し上げた時に、行財政改革について安倍政権はほとんどできていないので、しっかりとした計画を作って、そのことを同時にやっていくべきだと。そうでないと、やはり日本の財政の持続可能性について揺らぎが出るかもしれないと。そのことを申し上げたところであります。
 しかし残念ながら、総理から歳出をどういうふうにして抑制していくのかということについて、全く答えがなかった。ただ「旗を降ろさない」という一言だけであります。これが非常に気になるところで、結局、次世代にどんどんツケを回していくだけではないかと思います。
 もともと2020年・基礎的財政収支黒字化、このためには6.5兆円の要調整額があり、かつ名目成長で3%という、今までとても実現できていない名目成長が確保されるということがあり、そして今回の延期、つまり2019年の秋まで消費税は8%のままという、この三つが重なっている。どう考えてもこれは非常に厳しいと思う。そのことについて全く何の説明もなかったことは非常に不安を覚える。

○総理会見を受けて:参院選で問われるべきこと

【代表】
 最後に、今度、「引き上げを延期するという『新しい判断』をしたので、それを参議院選挙で国民に聞く」と言われました。参議院選挙の大きなテーマは、この消費税の引き上げ延期であると。非常におかしな議論だと思いました。
 つまり、(1度目の延期表明の時に)「断言します」「必ずやります」とおっしゃった、それができなかった。そのことが問われるべきであって、「再延期が問われる」というのは、いわば言葉のごまかしであります。できなかったことについて国民にまず詫びるべきだし、そしてそのことが選挙で問われるべきだと考えております。
 質問の中で、なぜ(自民党総裁)任期の先に引き上げの時期が来るのかという質問に対して、「自民党の総裁の任期にとらわれるべきではない。国民のことを考えたら、そういうことは関係ないのだ」ということも総理は先ほど答弁されておりました。誰が考えても、やはり政治家として、この財政の健全化という非常に重要なテーマを自分の手でやり遂げるということをしっかりとお約束すべきであって、任期が過ぎてから、次の総理の判断でさらに延期するか、あるいは上げるかということを実質的には決めざるを得ないというのは極めて無責任。一国のリーダーとして極めて無責任だということもあわせて申し上げておきたい。

■質疑

○総理会見を受けて

【TBS・牧野記者】
 増税の再延期を今日表明されたわけだが、それに対する代表の受け止めを伺いたい。

【代表】
 再延期が必要だということは、私は党首討論でも申し上げました。ただ、それは今までのアベノミクスがうまくいかなかったからだ。総理の言うように、「世界経済が大きなリスクに直面していて、それに対応する必要がある」というのはごまかしだということを私は申し上げている。そのごまかしを正当化するために、G7サミットの場を利用して、「各国がそのことで合意をした」と言うのも、これまた全く理解できない。

【テレビ朝日・河村記者】
 会見での総理の説明であれば、アベノミクスはうまくいっている、しかし、世界経済は今リスクがある、ただリーマン級ではないと。その説明、理屈が通っていると思われるか伺いたい。

【代表】
 全くわからない。リスクに直面している、しかし各国の首脳は、それがすぐ対応しなければいけないリスクだということではない、と。それ(すぐに対応しなければいけない)ならば、アメリカの利上げなど議論されるはずもない。
 「リスクがある」ということと、今現にリスクがあって「すぐ対応しなければいけない」ということは、別。各国首脳が合意したのは、「リスクがある」ということです。その対応というのは、もう少し中長期的に対応していくという趣旨だと私は考えます。

【NHK・花岡記者】
 総理は会見の中で、「新しい判断」ということで今回の判断をしたということだが、予算委員会などの国会答弁を通じて総理はずっと、リーマン級の経済恐慌と大震災ということを、与野党の議員に対して答弁してきた。その答弁と今回の発言の整合性について、代表はどのようにお考えか。

【代表】
 先ほど申し上げたように、今まで言ってきたことが違ったということをまず国民に説明し、謝罪し、というのが本来あるべきです。それこそが選挙の、もし国民に問うとしたらそのことが問われるべきで、そのことを横に置いて、再度延期することにしたからそのことを問いたいというのはごまかしだ、論理のすり替えだと私は思います。

【東京新聞・清水記者】
 安倍総理が「新しい判断」を参院選で国民に問うというはおかしな議論でごまかしだとおっしゃったが、安倍総理のそういう設定を受けて、民進党としてはこの参院選というのは何を問うべき選挙なのか、どういう意義づけがあるのか、どういうことを訴えていきたいのか伺いたい。

【代表】
 総理の今日の会見に即して言うと、総理は「アベノミクスをさらにエンジンをふかしていく」と言われた。先ほど申し上げたように、アベノミクスを3年半やってきて、それが予定どおりの効果を上げていない、だからこそ消費税の引き上げを再延期せざるを得ない。間違ったことをさらにエンジンをふかしたら、さらに間違いが大きくなる。
 我々は、普通の人たちが安心して生活できる、つまり再分配、これを成長とともに、「成長と分配の両立」と、そういう経済政策に転換していかなければいけないということを申し上げている。
 参議院選挙のテーマという意味では、その他にも憲法の平和主義が今変えられようとしているということも大きなテーマだし、政府のさまざまなメディアに対する事実上の規制も含めて、あるいは甘利問題、そういった隠蔽体質、こういうことも参議院選挙の大きなテーマだと思います。

【西日本新聞・入江記者】
 熊本地震の関連についても話があった。熊本地震は「日本経済の下振れリスク」として言及しながらも、最終的には増税再延期の理由としないという触れ方をしたが、そうであれば、この会見の場であえて熊本地震について触れる必要もないのではないかなと感じた。熊本地震のくだりをどのように聞かれたか伺いたい。

【代表】
 なかなか言うのは難しいのですが、どういう趣旨でおっしゃったのかよくわからないところがあります。ただ、熊本の地震、被災された皆さんは今も非常に苦しんでおられるわけですから、それにこれからも十分対応していくと、そういう趣旨で私は受け取らせていただきました。

【毎日新聞・野口記者】
 総理は、今回の参院選挙で、この総理の主張について信を問うのだとおっしゃった。争点は、総理が言っていることと民進党が言っていることと違うが、今回の信を問う勝敗ライン、野党でどれくらい取れば総理に不信任を突きつけたと考えるか。

【代表】
 それは一概にはなかなか言えないです。

【テレビ東京・小林記者】
 総理は今回の増税の再延期を、参院選を通して信を問うということで、話に出ていた(衆参)同日選は見送ったということかと思うが、それは民進党あるいは他の野党との選挙協力等の点で、参院選にどのような影響を与えるかについて伺いたい。

【代表】
 同一選は、おそらくないのだろうと思いますが、我々としては同一選であろうと単独であろうとしっかり対応できる、その準備はしてきたつもりです。

【読売新聞・中田記者】
 消費税増税が延期されたこと自体について伺いたい。消費税の10%への引き上げの延期は今回で2度目になる。社会保障と税の一体改革に関する3党合意が、2度の延期ということで、事実上ご破算のような状況になっているかと思うが、当時の一体改革に当事者として関わった代表として、そのあたりのことについて率直に受け止めを伺いたい。

【代表】
 私、3党合意は既に破棄されていると思っています。これは前回の解散・総選挙の折に、総理の勝手な理屈で突然解散されました。消費税の引き上げも延期されました。我々、当時の民主党に対して何の相談もなく、勝手に延期したわけです。その一つのことをもって、3党で、将来の世代のために、財政健全化のために、そして社会保障の充実のために消費税を上げていくと。厳しいことを、お互い合意しながらやっていこうと。そういう姿勢は総理には全く感じられませんから。私は、とっくに破棄されていると思っております。
 残念なのは、谷垣さんという当事者がそれに完全に追随していることです。

【朝日新聞・中﨑記者】

 総理の会見の中で、総理としては勝敗ラインは自民と公明で過半数を目指すとおっしゃって、憲法改正の3分の2であったり憲法改正に全く触れなかった。代表としては、3分の2議席についてどのようにお考えかということと、先ほど少し出たが勝敗ラインについて、民進党として具体的な数を今のところ持っているか伺いたい。

【代表】
 何が勝ちで何が負けかというのは、問いとしてはおもしろいのですが、ほとんど意味のないことだと思います。一つでも勝ちを増やしていくということが重要です。
 もちろん3分の2を取れば、憲法改正はやってきます。それは前回を思い出していただければわかりますが、前回は「アベノミクス、この道しかない。」と、「アベノミクス解散だ」と言われながら、選挙が終われば安全保障法制の議論に熱中して、経済の“ケ”の字もなかった。そういうことを見れば、数をそろえれば必ずやってくると思います。そういうことはあってはならないということです。
 しかし、それが我々の目標ではありません。一つでも多く議席を増やしていく、積み増していくことが大事だと思います。
 いずれにしても「信を問う」というのは、何を問われるのか、国民も困ってしまうのではないですか。再延期について信を問うって、どういう意味ですか。
「私はできませんでした。申しわけありません」という言葉もなく、何か新しく、自分で先延ばししておいて、それを「信を問う」って、そこでいう「信」って何なのですかね。さっぱりわかない。

【時事通信・小松記者】
 総理は会見の中で、「赤字国債を財源に社会保障の充実を図るような無責任なことはしない」と言い、党首討論での岡田代表の発言を暗に批判しているのかと思うが、反論があれば伺いたい。

【代表】
 私は、行財政(改革)計画をしっかり作って、そして財源を生み出すべきだと。しかし、それで足らざれば、今、既に予算は赤字国債で成り立っているわけですから、その赤字国債で賄っていくしかないということを申し上げた。
 もし総理が、赤字国債で賄うのは無責任だとおっしゃるのであれば、じゃあどういう財源でやるのかということをはっきりと説明される義務がある。どこで財源を生み出していくのか。それが、一部言われている「アベノミクスの成果としての底上げ」というのであれば、これは企業の業績も今の為替レートが継続すれば大幅に減益になることが予想されるし、株価を見ても、所得税も税収も減ることが言われる中で、「底上げ」という珍妙な議論で、それが期待できるからというのは全くおかしな話です。それは即、赤字国債をやっているのと全く変わらないということになります。
 最終的には赤字国債しかないというのは非常に正直な言い方だと思いますが、それを批判していた自民党の政調会長や幹部の皆さんは、消費税の引き上げ(再延期)を命がけでも止めるというのならば、それを言う意味があったと思いますが、結局消費税の引き上げは延期するということを、総理に対してしっかりと歯止めができないまま「赤字国債はおかしい」と言うのは、私はちょっと理解に苦しみますね。もしそこまで言うのなら、本気で再延期を止めるべきだ、職を賭してでもやるべきだったのではないでしょうか、幹事長も政調会長も。

【テレビ朝日・河村記者】
 総理が引き上げ延期を表明したことで、国民にとっては「増税しないんだから、いいじゃないか」というような受け止めもあるかと思う。そういった中で、改めてになるが、参院選でアベノミクスと民進党の経済政策、どういうところを一番訴えたいとお考えか。

【代表】
 総理は、またもとの「3本の矢」に戻って今日は説明されていました。それがうまくいっていない、だから先ほど言いましたように、我々は「成長と分配の両立」だと。そういった経済政策をやっていかなければいけないんだと。一人ひとりが安心して生活できる、そういう状況をつくり出すことが、GDPの6割を占める消費を増やし、それが経済成長につながると。こういった考え方で政策を組み立てていくということです。

【読売新聞・中田記者】
 参院選に関して総理は、参院選で信を問い、連立与党で過半数を目指すと。それが国民にとって今回の判断に対する信任を得るラインだと総理は表明したということだと思うが、仮にそれに届かなかった場合には、安倍総理は辞職すべきだと考えるか。

【代表】
 私は、数字の話というのは、これからいろいろなこともありますし、あまり言ってもしかたがないのではないかと。それはその選挙の結果が出た時に国民が判断することだと思います。

○「対案」を審議しない政府・与党の姿勢について

【朝日新聞・中﨑記者】

 今日で国会閉会となったが、安倍政権は予算委員会等で「対案を出せ」としきりに言っていて、民進党としても今回かなり法案を出されたと思うが、“棚ざらし”状態になっている法案が多いと思う。これに対する受け止めを伺いたい。

【代表】
 我々は、「対案」はかなり出しているわけです。それをしっかり議論もせずに「対案を出せ」と言うのは、極めておかしな話だと思います。
 ちょうど私、党首討論の時でしたか、「憲法審査会で議論すべきだ」と総理は言われたのですが、あなた1回も開いていないじゃないかと。それと同じような感覚ですね。「言うならば、ちゃんとやってから言ってください」ということだと思います。そういう意味では非常に残念です。




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