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2000.04.19|国会会議録

保険業法・預金保険法等について

衆議院大蔵委員会において財投改革等について宮沢大蔵大臣・谷垣金融監督庁長官などと議論

金子委員長 休憩前に引き続き会議を開きます。 質疑を続行いたします。岡田克也君。

岡田委員 財投改革について、午前中の同僚議員に引き続いて幾つか御質問したいと思います。 いろいろ議論が混乱しているように私には思えますけれども、混乱したときには、やはり基本に立ち返って、この財投改革というものがどういう理念に基づいて行われるのかということをもう一度きちんと確認した上で議論をさせていただきたい、こういうふうに思っております。 大臣の方から、恐縮ですけれども、この財投改革の基本的な理念についてお話をいただきたいというふうに思います。

宮澤国務大臣 その点は、中央省庁等改革基本法の二十条の二号に掲げられておりますが、結局、今までのように、運用部が黙っていると金が入ってきまして、それを財投機関に分けているというようなことは、本来、国が税金でない金をかなり多量に、その行政あるいは行政目的、あるいは中には事業的なものも当然ございますけれども、それに使うということが、日本がここまで興隆してきた現在、再検討を要するのではないか、そういう基本から出ておると思います。 すなわち、そういうこと自身が市場原理に、国がそれだけの大きな力を持って市場に臨むということに問題があるし、また、この資金を受けた方は、いわば黙っていれば金が自然に来るということでございますから、事業内容そのものもそういう意味では乱に流れやすい、コスト意識も明確を欠くことになりやすい。いろいろな意味で、資金的に厳しくするならば、そういう資金を受けている特殊法人も合理化に努めざるを得ない。 よろずそういう意味で、長いことこの制度は貢献をしてきたことは確かですが、今行政改革に当たって、市場原理にのっとって新しいものにしたい、こういうことであると思っております。

岡田委員 今大臣がお話しになりました中央省庁等改革基本法の二十条の二号の中には、一つは預託の廃止、そしてもう一つは資金調達面における市場原理にのっとった改革、こういう二つがあると思います。 預託の廃止の方は、きょうの本来の問題ではないので触れませんけれども、少なくとも自主運用というところについては、例えば郵貯の自主運用であれば、それはやはり公社になるということが大前提としてあって初めて自主運用にするということの意味が出てくるのだろう、そういうふうに私は思います。 もし、そういうことなく、単なる自主運用ということになりますと、非常に責任関係があいまいになってしまう可能性がある。自主運用の結果、失敗したものについて郵貯の預金者がその影響を受ける、そういうシステムができ上がって初めて完結する問題なのだろう、そういうふうに思っております。 今大臣がおっしゃった資金調達の面における市場原理ということでありますけれども、このことは、先般この場でお読みになりました提案理由説明の中にも、資金調達について市場原理にのっとったものにするという表現が出てまいります。ただ、私は、非常に不思議に思っておりますのは、今回の法案の中で、そういった市場原理という言葉が出てこない。本来、一番のキーワードであるはずのこの言葉が出てこないというのは、これは何か理由があるのでしょうか。

大野(功)政務次官 市場原理が精神としてあることは事実でございますけれども、法律用語として入っていないということでございます。 したがいまして、具体的に、例えば、いわゆる財投債というものを市場から調達する、こういうことは財政融資資金特別会計法十一条に新しくつくられている。こういうふうに、市場原理という言葉自体は使われておりませんが、その気持ち、精神は盛られている、こういうふうに思っております。

岡田委員 私は、この制度の一番のポイントが財投機関債だと思うのですね。市場原理といっても二つの意味があって、財投債の場合の市場原理と財投機関債の場合の市場原理とはかなり意味が違う。財投機関債の場合は、それぞれの当該財投機関がその市場の中で個別に出していく話でありますから、より市場原理というものが生きてくるといいますか、基準になってくるわけですね。財投債の場合は、もう全体ひっくるめてということでありますから、同じ市場原理といってもかなり意味合いが違う。 その財投機関が出す財投機関債について、市場原理という考え方がどこにも出てこないのはなぜなのでしょうか。

大野(功)政務次官 財投機関債につきましては、もとよりその根本をなしますのは、市場原理に照らす場合には、どうしてもその財投機関の内容がはっきりしていなきゃいけない。 そういうことで、例えば財政融資資金特別会計のBSあるいはPLというものを、きちっと予算、決算に添付して国会に提出する、こういうふうにディスクロージャーを非常に重んじている。ディスクロージャーがなければ絶対に市場は評価しません。評価の基準がないわけですから、評価できないわけであります。 そういう意味では、長期運用法第六条の新設あるいは財政融資資金特別会計法第六条、十条、こういうところを改正して、ディスクロージャー、そしてそれが市場原理ということを重んじているのだということをあらわしているところでございます。

岡田委員 午前中の議論もそうなのですが、基本的には財投機関債だ、だめなときに財投債だ、こういうことであれば、恐らくこれは、今回の法律というよりは、それぞれの財投機関、つまり特殊法人の根拠法の中に、資金調達は財投機関債をもって主とする、こういう根拠規定が私は要るのではないかと思うのですが、私の知る限り、そういうものはないと思うのですが、いかがでしょう。

大野(功)政務次官 各財投機関設置法の中に、財投機関債を発行できる、こういうふうに書いているようでございます。

岡田委員 ですから、私が申し上げているのは、財投機関債を発行できるのは当然なんですが、その当該財投機関にとって資金調達は、まず第一義的には財投機関債で資金調達するんだ、それで足らない場合には財投債を経由して調達してくるんだ、そういうプライオリティーが、今回こういう考え方で、先ほど来大臣も政務次官もおっしゃっているように、まず機関債で調達をして、だめなときに財投債だとおっしゃるのであれば、そのことが明確にそれぞれの財投機関の根拠法に、あるいはもっと一般的な形でもいいのかもしれませんが、どこかにきちんと書いていなければいけないのではないか、そういうふうに思うのですが、いかがでしょうか。

大野(功)政務次官 岡田先生のおっしゃっていることは十分わかります。 ただし、今の法律の立て方として、いわゆる財投機関設置法には財投機関債を発行できると書いてあるわけでございまして、その運用のやり方として、とにかく自己責任でやってほしい、こういうふうになっておりますので、先生のおっしゃることとちょっとちぐはぐになるかもしれませんが、法律の立て方はそういうふうになっております。

岡田委員 この問題はまた後でもう一度最後に触れたいと思いますが、個別の問題に行きたいと思います。 きょうの中川委員の話などにも出てまいりましたが、特殊法人、財投機関にとって、財投機関債というのは、財投債を通じた資金調達よりもコストがかかるということになりますね、金利が高いですから。ですから、当該特殊法人から見れば、より有利な調達という意味では、財投機関債よりも財投債を通じた資金調達の方が有利である、こういうことに当然なると思います。 それからもう一つは、財投機関債をどんどんふやしていった場合に、最終的に行き着く先は何かといえば、民営化だと思います。もし、財投機関債で全部できるのであれば、別にそれは国の特殊法人である必要はなくて、電発とかそういった民営化された特殊法人のように、民営化されるということに最終的にはなるんだと思います。 ですから、民営化したい特殊法人であればいいのですが、それは困るということであれば、財投機関債を出すことについて二重の意味でのブロックがかかっている。つまり、資金調達面で金利は高いし、しかも行き着く先は民営化である。ここをどうやって制度的に突破するかという工夫がなければ、私は、財投機関債というのは絵にかいたもちだ、こういうふうに思うのですが、いかがでしょう。

大野(功)政務次官 まず、財投債の方が財投機関債より有利でないか、そのとおりでございます。しかしながら、金利だけの比較ではなくて、財投スキーム全体の中で我々は考えていかなければいけない。 そのことは何を意味するかといいますと、財投機関債をみずから出してもらうことによって、本当に必要な仕事に絞ってもらう、そして効率的な運営をやってもらう。こういうふうに、国庫補助も受けてやっておる財投機関でございますから、全体として非常にスリム化していくという意味で、意味はある。 しかし、それをどうやって押し込んでいくかというところが抜けているんじゃないか。それはまさにけさも大蔵大臣から御発言いただいておりますけれども、そういうところはこれから工夫していこうじゃないか、きちっと考えられることを考えよう、こういうことで今考えているところでございます。 それからもう一点は、朝も申し上げましたが、いろいろな監視体制がある。その監視体制でよくウオッチしていこう、こういうことではないかと思います。 それからもう一つの問題点の、最終的な民営化の問題でございます。 これは特殊法人の整理合理化という流れの中でとりあえず一段落はいたしておりますけれども、これで終わったというものじゃありません。これからも続けていかなきゃいけない問題でございます。 その問題につきましては、両面から考えていかなきゃいけない。そして基本的には、第一に、この財投機関というのは、財投機関債を出したとか出さないとかということだけで見るのではなくて、財投機関債を出しながら、当然国庫補助も受けております、国庫補助を受けて、財投機関債を出して、そして仕事をしている、その仕事が有償資金をもってやる政策手段としていいのか悪いのか、政策評価の問題を含めて考えていくべき問題、こういうふうに考えているわけでございます。 したがいまして、基本的には、そういうふうに政策として必要なものかどうかということが一番の問題であって、財投機関債を出したから、出せるから民営化ということは少しせっかちに過ぎるのではないか、私はこのように思っております。 それからあと一つの問題は、かといって、特殊法人を整理できるものは整理していこう、そして本当に自立できるものであれば自立させよう、この流れは決して忘れてはいけない。したがって、そういう流れを当然念頭に置きながら考えるべき問題でありますけれども、財投機関債を出せるから、あるいは出したから民営化というのはちょっと短絡的過ぎるのではないか、このように思っております。

岡田委員 私は、出せる出せないというより、もし全額財投機関債ということになったときにはもう民営化ですねということを先ほど申し上げたわけです。ですから、財投機関債をふやしていこう、そういうインセンティブが当該財投機関にはないだろう、だんだん危険に迫っていくわけですから、むしろできるだけそういうものは少なくしようというのが普通、財投機関の経営責任者の考えることじゃないか、そういういうふうに申し上げているわけであります。 そしてもう一つ、先ほどの金利の問題、そういったことがありますから、だからだめだと言っているのじゃなくて、財投機関債を出すことに何か違う別の意味でのインセンティブをつけるか、あるいは逆に、財投債に頼ることにディスインセンティブをつける。例えば、財投債を経由して資金調達した場合には、本来は金利は安いのですが、それに何%か金利を上乗せするとか、何らかのマーケットメカニズムが働くような仕組みをビルトインしておかないとこの制度は動かないと私は思いますが、いかがですか。

大野(功)政務次官 金利でやるというよりも、何らかのルールづくりをして、そういう方向で財投機関が機関債を出せる、こういうインセンティブが起こるようなことを工夫していかなきゃいけない。そこは少しゆとりをいただいて考えさせていただきたいと思います。 それから、そのメリットは、これもけさ議論させていただいたところでございますけれども、まず、財投機関自身が市場の評価を浴びるわけですから、財投機関債を出すということについてよっぽど事業対象を絞っていく、効率的に運用していく、こういう努力をするということもひとつ市場の評価を受けることではないか。 ですから、どっちが鶏で卵かは別といたしまして、その自覚を持ってやっていく、これはそういうふうなインセンティブになるという意味で申し上げているのじゃないですけれども、そのことを大いに財投機関の皆様に御認識をいただきたい。これはちょっと先生のポイントからずれるかもしれませんけれども、そのことをまず認識してもらいたい、このように思っております。

岡田委員 今政務次官がおっしゃったことはよくわかるのですが、結局、マクロで見た場合とそれぞれの財投機関で見た場合と、大分状況が違うのだろうと思います。例えば、今回財投機関債などというものを認めて、わざわざ金利の高い資金を調達する。それは国から見れば財投債で調達した方が、全体としてのコストが安いわけですから、むしろその方がいいという結論だってあると思うのですね。 しかし、やはり市場で財投機関債を出すためには大変な努力が要る。相当透明度も上げなきゃいけない、効率化もしなきゃいけない。マーケットを通じて評価される、そのことを通じて当該財投機関が効率化される、透明度が上がるというメリットが、多少の高い金利を乗り越えるだけのメリットがあるという前提に立って、今の考え方が出てきている、私はそういうふうに思うのですね。 しかし、当該財投機関から見れば、マーケットから評価されるというのはそんなに大したことではなくて、やはり国全体で見たときに、そういうメリットがあるということだと私は思いますので、そこのミスマッチをどうやって解決していくか、そういう視点が要るんだろう。それが、これから考えるというふうに政務次官おっしゃいましたけれども、本来はこの法律の中にきちんとビルトインされていなければならないんじゃないか、こういうことを申し上げているのですが、いかがでしょう。

大野(功)政務次官 財投機関債を発行することについてのインセンティブを法律で書くということは非常に難しいことだと思います。 今の仕組みの中で、一つは、さっき財投機関債の方を申し上げたのですが、それでは先生おっしゃるように財投債を出して、それを財政融資資金運用特別会計から各財投機関に融資していく、こういうことになりますと、一体何をベースに融資をするのかな、こういう問題に突き当たるのではないか、こう思います。 まず、財投機関債を出して、そして出せない、市場に評価されない財投機関が出れば、もうそこはゼロベースから、それではこの政策は本当に必要なんでしょうか、こういうことを考えるゆとりが出てくると思うのです。そういうことを考えるチャンスが出てくると思うのです。 したがって、一遍市場の評価にさらしてもらって、そして、できなければ、これはやはり本当にその仕事が必要なのかゼロから考え直す、こういう問題意識は我々は持っております。それが一つのインセンティブになるのかどうか、それは私はわかりませんけれども、少しはインセンティブになるのだろう、こういうふうに考えております。

岡田委員 ちょっと視点を変えますと、今おっしゃったのは、まずは財投機関債を発行するという自己努力をした上で、足らざる部分を財投債を通じた資金調達で補う、そこできちんと見るから効率化される、こういうお話だと思うのですが、本当にそうなるんだろうかということですね。 今まで特殊法人の中で、もちろん国会もそうかもしれませんが、ほとんど国の監督が行き届かないような、かなりひどい実態も一部にはある。勝手に子会社をつくったり、株式会社をつくったりして、そこにどんどん利益をためたり、目に余るようなことがかなりありました。そういうことが結局国としてはチェックできなかった。国会で指摘されて、それで少し直った部分もありますけれども、直っていない部分もたくさんある。 今回、恐らく順序としては、例えば、ある財投機関、住宅金融公庫なら住宅金融公庫が、年間これだけの貸し出しをしたいという事業計画を立てて、そしてその上で財投機関債でその部分の何割かを賄う、足りませんから、残りの部分は財投債で補ってください、こういう物事の順番になると思うのですね。 そのときに、いやいやそれはそうじゃなくて、そんなに出せませんよということを恐らく大蔵省が交渉されるんだと思いますが、大前提として、これだけの需要がありますから必要なんですというところがまず決まっているといいますか、それがまずあるときに、それをいやこれだけしか原資がないから出せないとか、そういうことで本当に制限できるんだろうか、私はかなり現実は難しいんじゃないかというふうに思うのですが、いかがでしょうか。

大野(功)政務次官 いきなりそういう作業に入るのか、それとも一度市場にさらしていくのか、これが先ほどのポイントでございました。 今度は、そういう作業に入ったときに、どういうことになるんだろうかという話になります。そういう作業に入ったときに、例えば、大蔵省とその財投機関を所掌する官庁との間でいろいろな話し合いが起こる。そのときに、今までなら、お金はたっぷりありますから、仕事の方のチェックは怠っていたということがあるいは言えるのかもしれません。しかし、今度はお金がないから、本当に必要なことをやろうという力が双方に働いてくる、このように私は思います。少なくとも、大蔵省サイドの物の見方はそういうふうな物の見方で見ていく。 だから、現実の問題ですから、どういうふうに展開していくのか、それははっきりとしたことは言えませんけれども、方向としては、やはりそういうようなゼロベースからの見直し、本当に必要な政策ですか、国庫補助も入れてやるべき話ですか、財投機関債だけでできないものにプラスアルファしてやることが効率的なんですか、こういうような疑問を交えながら、そこは検討されていくものと私は期待しております。

岡田委員 私も期待はするのですが、本当にそんなにうまくいくだろうか。少なくとも、法律上何らかのきちんとした、制度的なビルトインがされたものがなければ、それは結局、絵にかいたもちになるのじゃないか、そういう気がしてならないわけであります。 ちょっと視点を変えますが、午前中の議論で、中川委員と鈴木委員で、財投制度というか特殊法人についての考え方がやや違う、そういう見解が示されたと思います。私は、特殊法人といいますか財投機関の存在というものを、基本的に必要だという立場に立っておりますので、もちろん今あるものがすべて必要だということではありませんが、全部マーケットに任せてできるのであれば、それこそ特殊法人というのは要らないわけで全部民営化すればいいわけですが、やはりそうじゃない、政策目的というものがあって存在している財投機関、特殊法人というものは当然ある、こういうふうに思います。 ただ、問題は、そういった特定の政策目的を持って一般のマーケットではできないことをやる、そういう役割を持った財投機関を他方でマーケットで評価しようとしているところのそこの矛盾というのは、どうしても私は残るのだろうと思うのですね。それは具体的に言えば、財投機関債を発行するときに、マーケットもこれを評価する。しかし、それは一般の会社を評価するのとは違う。つまり、予算を一定程度入れて、そして特定の公益目的のために本来マーケットではやらないことをやる、そういった財投機関、特殊法人を、マーケットでどうやって格付をするというか、財投機関債に値段をつけるのか。ここは私、かなり本質的な矛盾がある点だと思うのですが、いかがでしょうか。うまくこれは回っていくのでしょうか。

大野(功)政務次官 まず初めに、その財投機関が財投機関債を発行できれば民営化すべきであるということでございますけれども、政策でやっておりますから、いずれも国庫から補助を受けております。したがいまして、国からの補助がなくて自分のお金だけ、つまり財投機関債だけでやれるようになれば、当然これは民営化、これはもう間違いない。ちょっとこれは置いておきます。 それで、補助金を受けながら財投機関債を出して、そして財投機関債でやれるものはどうするのだ、それは物事の考え方としておかしいのではないか、この問題点でございますけれども、そこは私は、第一にディスクロージャーの問題があると思います。そういう補助金をもらっているようなところが市場で評価できるかということに対しては、補助金はここまでもらっています、財投機関債ではこの程度調達いたしております、そしてこういう仕事をやっております。つまり、すべて透明化していく、ディスクロージャーをやっていけば、そのディスクロージャーの結果、データを見た上で市場は評価していく。したがって、そこは民営化の論議と少し違って、まさにディスクロージャーでやっていくということにポイントがあるのではないか、このように思っております。

岡田委員 私も基本的にそういうことだと思うのですが、そこで大事なのは、単なるディスクロージャーではなくて、予算を入れるときのルールなんですね。それが明確でないと、マーケットは評価できないと思うのです。どういう基準に基づいて、どれだけの予算を入れるのかということがあらかじめ予想可能でなければ、将来にわたってですよ、毎年毎年じゃなくて、でなければ、私は、マーケットというのはきちんと評価できないだろう、そういうふうに思うのですが、そういうことが今回の改革の中できちんと予定されていますか。

大野(功)政務次官 岡田先生がおっしゃること、全くそのとおりだと思います。したがって、これから一番大事なこと、つまり、今回改革に至ったのは、けさも鈴木先生から御指摘がありましたけれども、まず財投の肥大化だ、これが一つはございます。それは預託金を断ち切ることによって解決する。 それからもう一つは、将来にわたって国民の負担がどうなるのだ。つまり、先生のおっしゃる、幾ら税金をつぎ込むのだ、この点がはっきりしない。それは、政策コスト分析をきちっとしていかなければいけない。そして、その政策コストに見合うベネフィット、便益をどう評価していくか、これを勉強してやっていかなければいけない。この問題点だと思います。 そこで、政策コストを投入する場合に、例えば、その政策コストに見合って、これだけのお金をかければ、これだけの税金を使えば、もっと別の手段で、有償資金という手段じゃなくて、税金を使うということで同じような目的が達成されるならば、それはやめるべきであるという結論もあり得ると思います。 したがって、その政策コストのコスト評価ということをきちっとやって、それが将来、例えば三十年間見ていけばどの程度の国民負担になるのか、このところをきちっと評価して、そしてそれをディスクローズして市場の評価に身をゆだねるべきである、このように思います。

岡田委員 ちょっと私の言っていることとずれがあるのかもしれませんが、例えば予算の出し方として、当該財投機関が例えば金融機関だとして、貸し出しに失敗をして、そしてかなり穴をあけちゃった、その当該金融機関の経営がかなり厳しくなったときに、事後的に予算を出資金なり補助金の形で入れて穴埋めをする。こういうやり方をもしするのであれば、これはやはりマーケットとしては評価できないだろうと思うのですね。あらかじめ何らかのルールがあって、そしてそのルールに基づいて予算が入っていくということでないと、私はマーケットの評価というのはできないだろうと思うのです。 それは、すべての特殊法人について、そういうことがきちんと今ルール化されているかといえば、それはないと思うのですね。そこの特殊法人の改革が同時になされていないと、私はこの制度は動かないと思うのですが、いかがでしょうか。

大野(功)政務次官 大変貴重な御意見だと思います。 したがいまして、そういうことを今から、運用に当たりまして、どういう視点で物事を見ていくか、どういう視点から先ほど申し上げました政策評価をやっていくのか、検討課題が多いのです。本当に、政策コストをどう見るか、コストベネフィットをどうやって考えていくか、課題は非常に多いのですが、そういうことをきちっとやってスタートすべきであると思っております。大変貴重な意見だと思います。

岡田委員 今のお話は、そうすると、政策コスト分析、それで私は十分かどうかは自信がありませんが、政策コスト分析を、これからこの法律が施行されるまでにすべての財投機関についてやるというお約束と受け取ってよろしいですか。

大野(功)政務次官 政策コスト分析は、岡田先生御存じのとおり、既に昨年の八月に五つの財投機関でやっております。それで、今度も、八月の前にはそういう政策コスト分析を、五つではなくてもうちょっと数多い数でやらせていただきたいとは思っているのですが、全部についてやれというと大変な仕事でございますので、一生懸命努力しますということでございます。

岡田委員 結局、財投機関債を発行する前提の話として私はしているわけで、そういうものがないと、財投機関債を出すといっても、結局マーケットは評価ができませんから出せないのだろう、こういう趣旨で申し上げているわけで、今のお答えですと、結局財投機関債はコスト分析が終わったもの以外は出せないということになりそうな気がいたします。 それで、もう一つ問題は、政策コスト分析をしたとしても、予算は単年度主義ですね。だから、予算の出す仕組みというのは毎年変わり得るわけで、そこを本当にマーケットが織り込んできちんと評価できるのか、こういう問題も当然あると思います。つまり、今の制度のもとでいった場合にこれだけというのが政策コスト分析であって、制度はもちろん変わり得るわけですから、そういう意味でも、私はなかなか、マーケットで財投機関債を評価するというのはかなり無理があるように思うのですが、もう一度、何かありましたらおっしゃってください。

大野(功)政務次官 直接その財投機関債をマーケットで評価する場合には、予算は単年度主義ですから、先生のおっしゃるような問題があるいは出てくるのかもしれません。 しかし、政策の継続性という問題があります。例えば中小企業対策、中小企業に対してはこういう金利でこういうふうに運営していく、こういう政策の継続を財投機関がやるのだ、こういうように考えていただければ、やはり一つの内閣の方針としてそれは市場が織り込んでくれるのではないかというふうに考えます。

岡田委員 財投機関債というのは一つの内閣よりは恐らく長い期間のものだと思いますので、なかなか無理があるのではないかと思いますが。 もう一つ、これに関連してお聞きしておきますが、財投機関債を発行するとかえって将来民営化がやりにくくなるという議論があるのですね。これは、商工中金が商中債を発行している。ところが、民営化の議論が出てきた途端に商中債の価格が下落した。つまり、民営化されるということはリスクがあるということで下落したと。それは商中債を持っている人にとっては損害が出るわけですね。つまり、いろいろなことを言って恐縮ですが、どんどん財投機関債を発行する中で、かえって将来の民営化への道を妨げることになるのではないか。つまり、民営化の議論をするだけで債券の価格が下がってしまうわけですから、なかなかそういう議論がしにくくなる、こういう議論がありますが、これは杞憂だと考えていいのでしょうか。

大野(功)政務次官 今先生、商工中金の例をお出しになりました。それで、私の方から営団地下鉄の例を出させていただきたいのですが、こちらの方は全然影響がなかった。いろいろな物事の考え方があると思います。民営化の問題というのは、我々引き続き検討していかなければいけない問題でございますけれども、一つの側面としてはもちろん財投機関債を通じてという問題でありますが、もう一つは、哲学的な意味での官民分担のあり方、あるいは官業の民業補完、こういう側面でございます。 したがいまして、財投機関債を発行することと民営化の問題は、直ちに直接結びつかないのではないか。営団のケースと商工中金のケースと二つあって、これだけ見ても影響する場合と影響しない場合が出てくるわけでございますが、直接結びつくものではないのではないか、このように思う次第でございます。 財投機関債の市場における価格というものは、その時々の債券市場の需給状況の問題、それからもう一つは、特殊法人、財投機関の将来の経営など、いろいろな要素によって決定されるのではないでしょうか。そういう意味で、例えば民営化の方向が出ると債券の価格が直ちに下がるのかな、こんな疑問も出てくるわけでございます。

岡田委員 それでは、また別の問題に行きたいと思いますが、特殊法人というか財投機関というものは、先ほど言いましたように、特定の政策目的を持って存在している、そういう意味では一般の市場における株式会社とは違うわけですけれども、この財投機関というものは、将来的にはつぶれるということを想定しているのでしょうか。つまり、財投機関の倒産法制というものをお考えなのかお考えでないのか、いずれなのでしょうか。

大野(功)政務次官 御質問の趣旨を、つぶれることもあるぐらいの気持ちで冷酷な市場原理の中で運営しろというふうにとらしていただきますと、と申しますのは、財投機関というのは政府補助がありますから、しかも国の管轄下にございますので、常識的に言うとつぶれることはない。しかし、それではいかにも民間の一般の会社と比べておかしい、こういう議論は当然出てくるわけでございまして、倒産のルールがこの財投機関にも適用される、こういうことによりまして、財投機関が市場の評価をきちっと受けるようにすべきではないか、こういう議論があることは私も存じております。 そういう議論があることにつきましては、我々大蔵省サイドからは、法務省に対しまして、特殊法人等の公法人の破産等の問題について検討してください、こういうお願いをしているところでございます。また、財政投融資対象機関を含む公法人の倒産法制につきましては、今後法制審議会の倒産法部会において検討が行われる、このような予定になっております。 しかしながら、非常に難しい問題は、冒頭申し上げましたように、この財投機関というのはどうしても国の管轄、国の監督権限のもとにある、そういうことでございますので、しかも今先生御みずから御指摘なさいましたように、政策を遂行する特殊な目的、任務を持っております。そういう機関でございますから、つまり換言しますと、特別の法律に基づいて設立されております。したがいまして、破産、倒産、解散、こういうことになりますと、特殊法人等の設置根拠法ということが当然問題になってくるということになるわけでありまして、民間企業と同じような手続、ルールでこれを処理していっていいのか、これを倒産させていっていいのか、こういう問題がまた出てくると思うのです。それは政策としてどうするかという問題にも絡んでくると思います。 いろいろな議論が今あるわけでございますが、こういういろいろな議論を伺いながら、幅広い観点から今後法務省において検討してもらいたい、このように思っております。 また、財投機関債につきましては、その検討、発行を通じまして、まずディスクロージャーが強化される、そしてその後経営効率化、業務の見直しがなされまして、特殊法人が効率化していくことによってそういう目に遭わないように、そういうことが余り問題にならないようにやっていかなければいけないな、このように思っております。

岡田委員 財投機関の場合に一般の民間企業と違う、破産にしろ、あるいは会社更生というのがあるのかどうか知りませんが、そういう手続規定がそのまま今の法律が適用できないことは事実で、そういう意味で特別な規定が要るのだろうと思うのですが、特別な規定が要る要らないの前に、こういう財投機関について倒産ということを考えるのか考えないのか、ここは私は法務省の判断ではないと思うのですね。むしろ大蔵省の判断だ、こう思うのですが、そこはどういうふうにお考えなんですか。 倒産というのはあるという前提に立てば、では具体的にどういう法制が考えられますかということを法務省に投げかけるのであって、まず最初の判断というのは大蔵省がすべきことなのではないですか。

大野(功)政務次官 先ほども申し上げましたように、非常に難しい問題ございます。と申しますのは、国が国の金を補助して財投機関には投入しているわけでございます。そしてまた、それを監督しているわけでございます。国が所掌しているわけでございます。そしてもう一つ、ぜひとも今の段階で実行しなければいけない政策を遂行している、この二つの問題をどう考えるか。 私は、倒産させてはいけない、しかしながら問題は、政策評価をした場合に、余りにも政策評価として成り立っていないではないか、これは全部仮定の話として聞いていただかないと困るのでありますが、仮定の話として、もしある財投機関がやっていることがどうもベネフィットを生まない、しかも将来の国民の負担になってくる、こういうことであればそれは特別に整理していく必要がある、そのように判断します。

岡田委員 私は、そういう解散の議論をしているのではなくて、倒産の議論をしているわけなんですが、ここは本当に非常に難しいところだと思いますが、特定の政策目的を持った財投機関なんだから倒産などということはないんだ、こういう前提に立つと、倒産させないためには、逆に言いますと、国の信用で最後は全部面倒を見るよ、つまり資本注入じゃありませんが予算をどんどん注入して支えますよ、こういうことだと思うのですね。もしそういう前提に立てば、では、結局、財投機関債というけれども、リスクはないのではないかということに戻ってくると思うのです。 最終的には倒産して返ってこなくなるかもしれないというところに一般のマーケットが債券を評価する最大の基準があると思うのです。しかし、最後、国が全部幾ら予算をつぎ込んででもこれは倒さないよということだとすれば、それはやはり基本的には、財投機関債といっても財投債と実質的にはほとんど変わらないということになってしまうんじゃないのでしょうか。いかがでしょうか。

大野(功)政務次官 まず、私が先ほど申し上げたことでございますけれども、幾ら金をつぎ込んでも政策目的が実行できない、こういうようなことになれば当然これは整理していかなければいけない。倒産とかそんな法制上の問題ではありません。これは、そういうところにお金をつぎ込むこと自体が間違いですから、国としてそういうことはやめる、これは当然のことでございます。 問題は、そこへ行く前の段階で市場が既に判断するんじゃないか、そこで、そこへ行く以前に倒産ルールを仮に適用すればそういうことが明白に出てくるんじゃないか、国民の目の前に明らかになってくるんじゃないか、そこがポイントじゃないかと思います。 それにつきましては、午前中も申し上げたことでございますが、今回の財投事業の見直しあるいは監視の問題ですけれども、午前中申し上げましたので簡単に申し上げますけれども、あらゆるところでその監視体制をつくっている。国会における審議もそうでございます。自民党の案には、まず行政監視委員会を国会でつくって業務を監視しろ、こういう議論がありました。それは国会の方で先取りしております。それから参議院もそうでございますし、また政策評価では政策評価委員会という流れもございます。また会計検査院の検査、そしてまた総務庁による行政監察、それからもう一つは外部の監査、例えば公認会計士等の外部の監査、内部じゃなくて外部の監査、こういうようなことも制度として考えていく。 そういうことでウオッチしていくということでその辺は考えていきたい、このように思っております。

岡田委員 余り質問にはお答えいただいていないように思いますが、私が申し上げたことは、もう一度だけ繰り返しておきますけれども、最終的に国がいかなる負担をしてでも特定の政策目的を持った当該財投機関をつぶさないというのであれば、それはそもそもマーケットに評価しろということに矛盾があるんじゃないか、それを最終的に全部国が見るというなら、それは基本的に財投債と同じような性格になってしまうんではないかということを私は申し上げたわけでございます。 それから、これに付随して今解散の話をされました。解散というのは、そういう財務状況になる前に、政策目的が達せられた、あるいは当該財投機関では達せられないということが明らかであるということで財投機関を国が解散するということは当然考えられると思います。 しかし、そのときに、では、当該財投機関の財投機関債を持っている人の保護というのは一体どうなるんだろうか。あるいは財投機関同士が合併する、今回も財投機関の合併というのはかなりやりました。そのときにも、それぞれ財投機関債を持っている人がいるときに、株式会社であればその株式の市場の評価額か何かで合併比率というのは出てくるんだと思いますが、そういうものがないときに、恐らく単純合併というような形になるんだと思いますが、そのときに、もし財投機関債で値段が違う、財投機関Aと財投機関Bでマーケットの評価が違うというときに、高い評価の方の財投機関債を持っていた債権者の利益はどうやって保護されるんだろうか、そんなことも今質問しながら疑問として出てきたのですが、そういったことの議論というのは中でなされているのでしょうか。

大野(功)政務次官 まず、政策目的を遂行するためにあくまでも税金をつぎ込むんだということであれば市場の評価が違うじゃないか、こういう点についてきちっとしておきたいと思うのです。 これはやはり有償資金をもってやる財政政策でございますから、償還の確実性ということはきちっと考えていかなきゃいけない、こういう問題であります。市場原理に基づいた償還の確実性をきちっとしていく。そういう意味で、全く償還の確実性がなくて財政資金をどんどんつぎ込んでいくというようなことになれば、それは何のためにそういう政策を遂行しているか、そういう議論が当然出てきて、それは、先ほど申し上げた、国会等の監視の世界で結論が出る話だと思います。 その次に、いろいろな、合併したりつぶれた場合の財投機関債はどうなるんだ、こういう問題でございますが、これは一般の社債と同じような扱いになる、しかし、余り深入りした議論はしておりません。

岡田委員 いろいろ申し上げたのですが、どうもすかっとしたお答えはそれぞれについてなかったように思うのですね。ですから、まだ相当検討しなければいけないことが残っているんじゃないか。そういう中で本当にこれは、たしか一年後だったと思いますが、実施に向けて準備が整っていくのだろうか、かなり疑問に思います。 最初の質問に戻るわけですけれども、これで私は十分だとは思いませんが、少なくとも財投債と財投機関債を考えたときに、財投機関債が優先して発行されるべきであるということ、これは大臣も政務次官も御答弁されているわけですし、また午前中の御答弁の中では、大臣みずから甘く適用すれば何もなくなってしまうかもしれない、財投債をできるだけ減らすという状況をだんだんにつくっていかなければいけないんだ、自分も疑問を持っているんだというような御答弁もありました。 やはりここは一番基本のところでありますので、財投機関の資金調達というのはマーケットを通じた財投機関債が基本ですよ、それで足らざるときはその他の調達でやりますということが、今回の改正法の中のどこかかあるいはそれぞれの財投機関の根拠法の中に書いていなければおかしいと私は思うのです。いろいろおっしゃったことがどこにも出てこないですから。中央省庁基本法の中にはそういう趣旨が書いてありますが、今回の改正法の中にはそういうことが明文として出てきませんから。 結局、国会が終わればいつの間にかこれは忘れられてしまって、もう財投債が当たり前みたいなことになるかもしれない。あるいは大蔵省はそういうことはしないとおっしゃるかもしれないけれども、そうしないためにも根拠規定をどこかに置いておかないと、いろいろな意味での圧力に負けてしまうだろう、私にはそう思えるわけです。 今言ったような趣旨で法改正をされる御意向はありませんでしょうか。

大野(功)政務次官 けさの御答弁でも申し上げたのですけれども、財投機関債が大きく伸びていくことは理想でございます。しかし、現実を見るとなかなかそうはいかない。そこで一体インセンティブはどうか、こういう議論の流れになっているわけでございます。そういう点を含めて今後検討させていただきたいと思います。

岡田委員 今後の検討の話じゃなくて、今回この法律を改正するおつもりはありませんかと聞いているわけです。

大野(功)政務次官 現実問題を考えて、今のところ改正は考えません。

岡田委員 結局、この財投改革で、スタートは私はよかったのだと思うのですけれども、マーケットを生かすと、もちろんマーケットを生かすといっても、今るる御質問したようにいろいろな問題は残るのですが、しかし、大きな方向としては私はいいというふうに思うのですね。 しかし、その一番基本のところですら、今回の法案の中では、提案理由の中には出てきますけれども、法案の中には明確には出てこない、あるいはそれぞれの財投機関の根拠法の中にも書いていない、単にそういう公債が発行できるということが書いてあるだけだ。そういう中で、本来の趣旨をきちんと法律の中に位置づけるべきじゃないか、私はこういうふうに思っております。大臣、もし何か御感想がありましたらおっしゃっていただきたいと思います。

宮澤国務大臣 いろいろ御指摘のことはよくわかりますし、私どももそういうふうに運営しなければならないと思っておりますが、恐らく改正法であるためにそういう幾つかの問題に正面からぶつかって書いていないということではないだろうか。これは、法の性質上、やむを得ないのかもしれません。おっしゃいましたようなことは、私ども、拳々服膺して、そういう運営をやっていきたいというふうに考えております。

岡田委員 私は、大蔵省という立場から見ても、何らかのそういう根拠規定があった方が、これからいろいろな財投機関なりあるいは各省庁と交渉していく上でも、一つの力の根拠になるのじゃないか、そういうふうに申し上げておきたいと思います。 それでは次に参りますが、地方公共団体への貸し付けの問題でありますけれども、地方公共団体に貸し付ける際の利率とか金額というものは、これはどういうメカニズムで決まるのか、簡単に御説明いただけませんでしょうか。

大野(功)政務次官 まず貸付金利でございますが、これは変わりません。一般の財投機関と変わりません。 それから、金額でございます。金額は、これから、来年度ですから総務省と言うべきなんでしょうか、いや、今年中にやりますから自治省です、自治省それから総務省という流れで、協議して決めます地方債計画の中で十分検討の上決めていく、こういう問題でございますので、今、額については申し上げることはできません。

岡田委員 私はやはりここで、金利はそれぞれの地方公共団体の財務状況に応じて、財務状況の弱いところは高い金利を取る、そして、そうでないところ、安定しているところは、そういうところはもともとマーケットで取れるから必要ないのかもしれませんが、そういうところは安い金利にする、そういう借り入れ先というか地方公共団体の財務状況というものを反映した形での貸し付けにしなければ、結局、地方分権という流れにさお差してしまうことになるんじゃないか。つまり、マーケットで取れないところがみんなここに来るわけですね。そして、かなりいい条件で貸してもらえる。そこに自己努力ということはなくなってしまうんじゃないか、こういうふうに思うのですが、いかがでしょうか。

大野(功)政務次官 物事の考え方の問題じゃないかと思うのですけれども、そういたしますと、財政基盤の弱いところへは高い金利で貸すということをおっしゃっているわけですね。 ただ、地方に対する貸し付けなり融資というのは、政策的な意味合いを持っております。政策的な資源配分でございますので、やはり同じ条件で、そして自治省、大蔵省で協議した地方債計画に基づいて決めていくということでいいのではないか、私はこのように思います。

岡田委員 それは結局地方の自立を妨げる方向に働く可能性が十分ある、私はそういうふうに申し上げておきたいと思いますし、そこで量的に、つまり貸し付け条件は一緒で量を交渉で決めていくということになれば、そういう意味でも地方公共団体が中央に対して物が言えなくなる、そういう制度として運用されていく可能性はかなり高いと思うのですが、いかがでしょうか。

大野(功)政務次官 地方分権の問題としてとらえますと、今の制度を相当考え直していかなきゃいけない。今の現存の制度で申し上げますと、交付税とか補助金に頼る、こういう制度になっております。そういうところを根本的に検討して考え直していく、このことが大事だと思います。この問題につきましては、その流れの一環の問題だと思います。

岡田委員 そういう地方分権の一環としてこの制度があるのであれば、そういう中身にすべきだということを私としては申し上げているわけでございます。ここは平行線かもしれません。 最後に、時間もなくなりましたので、大臣に全く違った問題で一言お聞きしたいと思います。この場でも何回か議論になっておりますが、例の株安に端を発した一兆円の公的資金投入という問題がございます。亀井政調会長の御発言です。 それについて、この場でも大臣も御発言をされていますし、記者会見でもおっしゃっているわけですけれども、例えば記者会見では、郵政なり厚生当局の一種の投資の方針ですから、資金余裕があってやる、あるいはやらないというのはそういう観点からの問題であって、国が株価に何か影響を与えようという観点からの問題ではない、こういうふうにおっしゃっているわけですが、実は、青木官房長官は余り明確に言っておらないのですね。亀井政調会長というか、三党の政調会長の提案を重く受けとめるという言い方で、これがだめだとかよくないことだとかいう、そういう趣旨のことはおっしゃっていないわけであります。大臣の御答弁は、少しそこは官房長官と違うように思うのですが、私は、大変大きな問題のある発言だと思っております。 こういう形で、株価の支えのためにこれから自主運用資金が使われていくとすれば、それは、年金なり郵貯を預けている人の利益というのはますます損なわれてしまう可能性が高い。ですから、ここは大蔵大臣として、今回の一兆円の問題についてどう考えているのかということを、もう一度メッセージとして国民に伝わるようにはっきりとおっしゃっていただきたいと思います。

宮澤国務大臣 資金の運用として、いわゆる自主的にそのための安全あるいは有利、いろいろございますけれども、そういう自主判断に基づいて資金を運用されることは、それは私はなにかに申し上げるつもりはありませんけれども、そういう公的な金というものが何かの株価の水準を維持するとかあるいは左右するとかいう目的に使われることは適当なことではないというふうに私は申しております。その考えは別に変わりません。 官房長官となりますと、これは万般のことを考えて御答弁をなさらなきゃなりませんから、私ほど簡単な物言いは難しいのかもしれないけれども、私はそう思っております。

岡田委員 私は、大蔵大臣というよりは、それを内閣の考え方としてしっかり示していただきたい、そのことを御要望申し上げて、質問を終わります。




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