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2015.03.12|TALK-ABOUT [ブログ]

メルケル独首相─和解の問題など共通の基盤に立って話せる指導者

20150310
3月10日、ドイツのメルケル首相と40分近く会談をしました。


彼女は久しぶりに日本を訪れたのですが、いろいろな予定をこなしながら、私のために時間を少し空けていただきました。

私が取り上げたのは和解の問題です。戦後70年ということで、まず日本の状況について、残念ながら、近隣の国々、韓国、中国と和解が進んでいるとは言えない。過去に例えば、村山総理や小渕総理、日韓関係については特に小渕総理がそうですが、和解の大変な努力をされた。しかしその後、それを否定するような有力な政治家の意見が出てきたりして、うまくいっていない。
もちろん日本側だけではなくて、韓国、中国側にも問題があるのだが、どうしてうまくいかないのだろうかと。ドイツの場合には近隣の国々との和解がうまくいっている。それはどうしてなのだろうか。ということを問いかけたのです。


あわせて私が少し申し上げたのは、ドイツの場合にはナチスとホロコーストという明白な犯罪行為があった。だからこそ、それにけじめをつけるということで、国民の意見が統一しやすいという事情が果たしてあったのか。和解を進めるなかでのドイツ国民のいろんな意見はなかったのか、ということも聞いたわけです。

メルケル首相は非常に長くお話をいただきました。40分のうちの30分以上をこの問題に費やされたわけで、彼女が説明したのは、1つは、和解というのはこれで終わりということはない。常に時代が変われば考え方も変わってくる、新しい問題も出てくる。したがって、過去と誠実に向き合うということは常にやっていかないといけない、ということを言われました。

別の場所で過去ときちんと向き合うことがまず重要だ、ということを強調されていましたが、同時にそれは常にやっていかなければならない、これで終わりということはない、ということを強調されたことが印象的でした。

そしてその上で、私がナチスのことを言ったことに関する答えだったかもしれませんが、日本の場合には、ドイツはまた違うかもしれないと。そういう意味で、スペインとか、あるいはかつての東ドイツ、そういったことが参考になるかもしれないと言われました。

特に東ドイツについて、東ドイツの旧体制が東西ドイツの統合によって変わったときに、旧政府側が東ドイツの国民に対して行ってきた、さまざまな圧政、監視活動、そういうものについて、これを全部表に出したことで、東ドイツの中での和解が成し遂げられた、ということも強調されていました。そういうことが参考になるかもしれない、ということを言われました。

そういう話をしていくなかで、メルケル首相のほうから、日韓関係について言及があり、日韓関係は非常に重要だ、そういう中で、慰安婦問題など、しっかりとした解決が望まれるのではないかと言われたのです。

私も時間に限りがありましたので、あまり詳しくはお話ししませんでしたが、日本としても慰安婦問題について過去に努力をしたという経緯もある、しかし現実なかなか、まだ決着がついてないということを簡単に申し上げました。

その上で私が申し上げたことは、こういった問題は被害を及ぼしたほうは早く忘れたいと思うけれども、被害を受けたほうは簡単には忘れられない。そのことはしっかり踏まえてやっていかなければならない、ということを申し上げたところ、メルケル首相は非常にはっきりとうなずかれたのです。

これがメルケル首相とのやりとりの主なものです。私からはあと、ドイツ、日本、それぞれヨーロッパ、アジアにおいて民主国家として、共通の価値観を持ち、重要な国なので、やはり毎年どちらかが相手国に行くということを定期的にやるべきではないか。今年はドイツでサミットがあるので、当然、日本の首相がドイツへ行くので、来年は日本でサミットがある。ドイツの首相が来る。そのあとも交互に訪問するということはやるべきだ、ということを強調しておきました。

短い時間でしたが、いろんな意味で共通の基盤に立ってお話ができる、そういう首相だなということを改めて感じたところです。

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