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2011.03.05|TALK-ABOUT [ブログ]

スー・チー女史との電話会談-温かく柔和な中に強い芯


昨日(3月3日)夜遅くに、ミャンマーのアウン・サン・スー・チー女史と電話で話をしました。

きっかけは、我が党の阪口直人衆議院議員(和歌山2区)がスー・チーさんとかねてより接点があり、その仲で、私とスー・チーさんとの電話会談が実現しました。

ミャンマーの現状は皆さんご存じのとおりです。一端は、かつて民主的な選挙が行われ、スー・チーさん率いる政党(国民民主連盟)が圧倒的多数を取りましたが、その直後に軍部によるクーデターが起こり、それ以来、軍政がしかれてきました。

国際社会は、それに対して厳しく批判をしてきましたが、今回新たな選挙が行われ、かなり問題のある選挙の中で、軍部が中心となった政党(連邦団結発展党)が圧倒的勝利を収めました。

スー・チーさんはその選挙には参加できず、自ら率いるグループも選挙には参加しない状態で今日を迎えています。

私は外務大臣時代に、公平で開かれた選挙を行うべきだという主張で、ミャンマーのニャン・ウィン外務大臣と3回お会いし、そして、テイン・セイン首相とも、この問題についてかなり激しい議論をしました。

そういう経緯をスー・チーさんはご存じで、私が外務大臣の時代から、「日本に期待をしている」ということを伝えてこられました。

今回も、いまのミャンマー情勢を踏まえて、日本としてどう対応するかやスー・チーさんはどう考えておられるかなどについて、幅広く意見交換をしました。

私は、日本政府もなかなか難しい状況にあると思います。つまり、ヨーロッパの国々、特にスー・チーさんのご主人はイギリス人でしたから、イギリスなどは、ミャンマー政府に対して、厳しい経済制裁を現在も行っています。ヨーロッパはそういう国が多いです。

それに対して、日本は伝統的に関与政策です。つまり、本格的な経済支援はしないが、最低限の経済支援をしながら軍事政権とのパイプは持ってきました。

最近アメリカがオバマ政権になり、日本と似通ったスタンスで、話は行うという状況になってきました。

日本政府も、基本的にはいまのスタンスを続けるべきだと思います。つまり、民主的で開かれた選挙が行われれば、本格的な経済協力・経済支援をするという提示をしましたが、そういう選挙が実現しませんでしたので、関係は続けながら、民主化のためのプレッシャーをかけるということです。

ただ一方で、中国などは、本格的な大規模インフラ投資をミャンマーに対して行っており、中国にとっては、マラッカ海峡を通らずに海に出られるルートを作るという狙いもあると思います。港湾や道路について、ミャンマーに投資をしています。

ミャンマーの人々は非常に親日的な方が多くて、「ビルマ」と言われた時代から日本との関係は深いのですが、一方で、ヨーロッパからは、日本はもっと厳しい経済制裁をと言われ、そして、中国などはどんどん経済協力をしている。そういう中にあって、日本としては微妙な舵取りを迫られていると思います。

どういう政策をとっていくかについては政府が決めることですが、スー・チーさんと率直な意見交換が出来たことはよかったと思います。スー・チーさんからは、日本の支援やミャンマー難民を日本が受け入れていることについて、「国民や政府に対する感謝の気持ちを是非伝えてほしい」とのことでした。

私が、「軟禁状態が解かれて、何かリラックスするようなことがありますか」と聞きましたが、スー・チーさんからは、とにかくいまのミャンマーの現状を残念がり、「民主化に向けて自らも努力し、外国からも協力してもらいたい」というまじめな答えが最後まで返ってきました。

厳しい環境の中で、家族と離れ離れになっても、軟禁生活に耐え自ら信念を貫いてこられた、いわば「アジア版鉄の女」です。そういった強い意志が、会話を通して感じられました。

もちろん、ご本人は非常に温かい柔和な感じの人ですが、その中に、非常に強い芯の通った人物だなと感じた次第です。

また、電話でお話ししたり、どこかでお会い出来ることを楽しみにしています。

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