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2010.04.08|TALK-ABOUT [ブログ]

中国での邦人死刑執行―感情の問題はあるが理性的に対応を


今日は、中国における日本人の死刑執行ついて、少しお話をしたいと思います。非常に残念なことであるとまず申し上げなければなりません。

すでに1人の方が死刑執行され、残り3人についても近々死刑執行するという通知が、外交ルートを通じて来ています。

私もそのことに関して、先般、程永華(テイ・エイカ)駐日中国大使に外務省に来てもらい、懸念を表明しました。

その「懸念」というのは若干説明が要ると思います。

どういう犯罪者についてどういう刑を執行するかについては、それぞれの国が決めていることです。そして、中国における麻薬取引については、非常に厳しく、死刑になるケースが多いということです。

したがって、そのこと自体について、日本国政府として中国政府であれ他の政府であれ、何か言うということは、控えなければならないことだと思います。

ただ、1人の方に死刑執行され、残り3人についても近々死刑執行されることになれば、それは、国民感情としてやはり違和感を覚えることになるので、そういう国民感情に悪い影響を及ぼすという意味で、懸念を表明しました。

外務省としても、この4名の方が裁判にかかり、死刑判決を受けるという過程において、領事面会を繰り返すなど様々な努力は重ねて参りました。

ただ、先ほど申し上げたとおり、裁判手続そのものに関与するということにはなりません。そういう中で、4名の方が死刑判決を受け、1人が死刑執行されたわけです。

よく似たケースで、イギリス人が死刑判決を受け、そして死刑が執行されました。このことについては、ブラウン首相はかなり非難しました。ただ、イギリスは死刑そのものを認めていませんので、そういう背景の違いがあります。

そしてもう1つは、精神状態が不安定で、責任能力がないということを批判の根拠にしていました。そういうところが、今回の日本のケースとは違います。

こういった犯罪はますます国際化が進みます。実は日本も中国人に対して、1名ですが、死刑を執行したことが、そう遠くない過去においてありました。

私が申し上げなければならないことは、この麻薬取引というのは、もちろん日本でも最高で無期懲役ということですが、アジアの国々においては死刑ということがかなり多いわけです。

これは中国だけではなくて、シンガポールやその他結構多くの国において、最高刑は死刑になっています。そういうことを十分踏まえて、麻薬取引にはもちろん手を出すまいということが強く求められると思います。

いずれにしても、この問題は理性的に対応しなければいけない問題だと思います。非常に難しい問題であり、感情の問題があることを認識しつつ、しかし、理性的に対応しなければいけないことを、国民の皆さんには申し上げておきたいと思います。

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