トピックス

2015.02.23|記者会見

岡田克也代表定例記者会見(2月20日)

岡田克也代表記者会見
2015年2月20日(金)15時30分~15時53分
編集・発行/民主党役員室(項目ごとに編集しました)

★会見の模様を以下のURLで配信しています。


***********************************************************
■冒頭
○国会論戦で安倍政権と対峙
○戦後70年談話を検討する有識者懇談会について
○地方視察の予定について
○東京マラソンについて
www.youtube.com/watch
■ 質疑
○安全保障法制をめぐる議論について
○戦後70年談話について
○「18歳選挙権」について
○予算委員会での論戦について
○岡田代表の“変化”について
○首相公邸について

***********************************************************

■冒頭発言

○国会論戦で安倍政権と対峙

【代表】
 衆議院予算委員会、今日もわが党の前原誠司議員、階猛議員、辻元清
美議員が質問に立ちまして、非常にいい議論をしていただいたと思います。
私も全部を見ているわけではありませんが、ビデオに撮ってまた移動中の
合間にでも見てみたいと思っています。ただ、目のほうもありますので、あ
まり無理はしないほうがいいかなという感じであります。

○戦後70年談話を検討する有識者懇談会について

【代表】
 戦後70年談話の有識者懇(「20世紀を振り返り、21世紀の世界秩序と
日本の役割を構想するための有識者懇談会」)のメンバーが明らかになり
ました。個々のメンバー、誰がどうだということは控えたいと思いますが、と
にかく大事なことはしっかりとした、いい談話が出ることで、私としてはまた
いろいろな機会を捉えて総理と議論していく中で、よりよい談話ができるよ
うにしていきたいと思っております。

○地方視察の予定について

【代表】
 今週末、土・日・月と3日続けて地方に出ることにしております。明日は
茨城、日帰りです。県連パーティー、その他、農業関連の施設の視察、J
A関係者の皆さんとも意見交換をしたいと考えております。
 日曜日に福島を訪問して、地元の皆さんとの意見交換などをした上で、
月曜日には原発の視察を行いたいと思います。私も中に入るのは初めて
です。幹事長時代に訪れて以来、その時は当然、中に入っていないわけ
ですが、廃炉の進捗状況、汚染水の現状についてしっかりと把握し、現場
でご苦労いただいている皆様の声も聞いてきたいと思っております。

○東京マラソンについて

【代表】
 22日、日曜日には東京マラソンも行われます。「私が東京マラソンに出
る」と言ったらニュースになるのでしょうが、そういうことは想定されておりま
せん(笑)。一つの大きなイベントですので、安全面には十分に関係者に配
慮していただいた上で、楽しく、多くの方が走っていただくことを期待したい
と思います。


■質疑

○安全保障法制をめぐる議論について

【NHK・花岡記者】
 与党協議について。自民党から公明党に対して、周辺事態法の「周辺」と
いう概念を取り外したいと。またアメリカ軍だけではなく、オーストリア軍など
を念頭に、他の軍隊にも支援を行うことが説明されているようだ。こうした動
きについてどのようにごらんになっているか。

【代表】
 ちょっと私、現物を見ていませんので、どういう提案だったのかよくわから
ないです。「周辺」というのを取ってしまった時に、一方で議論されている後
方支援の恒久法とどう違うのか、棲み分けているのかということも報道され
ている限りでは私はよくわかりませんので、それ以上のコメントは控えたい
と思います。

○戦後70年談話について

【フリーランス・宮崎記者】
 北岡伸一さんが有識者懇談会の座長代理になった。第2次安保法制懇
の座長代理でもあった方だ。この人選に関してどうお考えか。

【代表】
 個別のことは私、特にコメントいたしません。北岡さんは私も非常に親し
い方の一人で、密約の解明の時にも責任者をやっていただきました。
 あまり色眼鏡で見ないほうがいいとは思っています。問題は中身で判断
されるべきだと考えています。

【共同通信・高尾記者】
 この間、総理は国会でも(談話には)安倍政権の考え方を打ち出したい
のだという発言をしている。捉え方によっては「過去の植民地と侵略への
反省」の明記を見送る考えを示唆しているとも取ることができる。その賛
否について伺いたい。
 もう一つは、現在の国際法や国際通念に照らして考えると、当時の満洲
事変や日中戦争、朝鮮半島や台湾の植民地支配に関して、どう捉えられて
いるか伺いたい。

【代表】
 それは私が昨日議論しようとしていたことなので、これ以上コメントは控
えたいと思います。国会の場でそういうことはよく議論していきたいと思って
います。

【フリーランス・安積記者】
 戦後70年談話に関連して。民主党政権の時に菅談話を出し、朝鮮王朝
儀軌の引き渡しを行った。菅談話では朝鮮総督府を経由したものについ
て引き渡すということだったが、この時に引き渡された王朝儀軌の中に宮
内庁が骨董屋から購入した文書などもあったということで、たしか代表が外
相時代にこの件について質問したところ「精査します」ということだったが、
結局、数字的には全然変わらずに当初のまま引き渡されている。精査は
実際にあの時されたのか。

【代表】
 ちょっと私、記憶が定かではありません。基本的には「朝鮮総督府を経由
して、現在(外相在任当時)日本政府のもとにあるもの」という形で整理され
ているものであります。例外があったのかどうかというのは、承知しておりま
せん。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 代表選の時に、民主党は(戦後70年談話の)前に独自の声明を出したら
どうだということを、たしか長妻さんがおっしゃっていたかと思う。まさに北岡
さんだから、隠れみのではなくてガンと来ているわけだ。民主党としてその向
こうを張るようなひな形を作るという議論について、岡田代表はどのようにお
考えか。

【代表】
 まず北岡さんの話は、先ほど申し上げたようなことです。ただ、私が承知し
ている限り、歴史認識については北岡さんはかなり厳しい。厳しいというのは、
安倍さんとは違う見解の持ち主だと私は思っております。
 それから談話を独自に出すというのは一つの考え方ですが、今回の懇談
会も談話を出す場ではないと私は理解しています。その前の、考え方を整
理するために議論する場ということですから。民主党もそういったことについ
て議論する場というのはあってもいいかもしれないなと。従来、藤井裕久先
生を中心に戦前の勉強を続けてきた経緯もありますから、そういうところを
活用して、いろいろな方々の意見を聞くことはあってもいいかなとは思いま
すが、野党である民主党が談話を独自に作るということについては、私は
今のところあまり、それだけの意味があるのかなと。出せば出したでそれ
なりの関心は持たれるかもしれませんが、やはり大事なことは政府の出す
談話が偏ったものにならないようにすること。そのことのほうが私はずっと
大事だと思っています。

○「18歳選挙権」について

【フリーランス・宮崎記者】
 火曜日の参院本会議で郡司彰参議院会長が質問の中で、来年夏の参院
選から「18歳選挙権」が確実であるとおっしゃった。昨年秋の臨時国会で8
党派が提出した法律案は「公布の日から1年後に施行する」というもので、
おそらく同じものが出ると思われるが、今国会は延長含みとされている中で、
郡司さんの「確実」という表現が非常に強かったと思うが、18歳・19歳への
選挙権付与についての考えを伺いたい。

【代表】
 これは民主党だけではなくて各党で合意されたことです。むしろ先進国と
比較した時に、18歳から投票権があるのが圧倒的に多いわけです。そうい
うことも考えて各党で合意されたものだと理解しております。

【朝日新聞・渡辺記者】
 今日、上川法相が、民法上の成人年齢引き下げも検討したい、また、少
年法についての引き下げは考えていないとおっしゃっていた。民主党として
はどういうスタンスか、そちらも含めて伺いたい。

【代表】
 民法上の話は私は上川さんと考え方が同じですが、それ以上のことは党の
中できちんと議論を踏まえた上で、私、お話をしたほうがいいと思いますので、
特にこの場で申し上げるつもりはありません。基本的には、民主党は18歳と
いうことを以前から、選挙権にかかわらず申し上げてきたことではあります。

○「18歳選挙権」について

【朝日新聞・渡辺記者】
 18歳への選挙権年齢の引き下げが成立して施行されると、240万人くら
い選挙民が増える。この層をどうやって党として取っていくかということと、最
近なかなか若い層から民主党が支持を得られなくなったといろいろな方から
お聞きするが、そこの原因も含めて伺いたい。

【代表】
 二つはちょっと違う話だと思いますが、まず18歳までということになりますと、
やはり新しく投票権を持った世代に対して、しっかりと働きかけをしていきたい
と思います。
 民主党が最近、20代、30代の層からあまり支持されていないというのは統
計上も出てくるのですが、それは「伝える力」が足らないのだと思います。政策
の中身から言えば、明らかに我々は若い世代のことを考えていろいろな政策
を打ち出してきたわけです。一つの例を挙げれば、消費税を引き上げるという
のは全世代に負担が行くわけで、全世代型になるわけです。それは相対的に
いうと若い世代のためにやっているわけで。私が大臣として回っている時にも、
「早く、10%ではなくてもっと上げるべきだ」という、若い世代の意見も幾つか
ありました。だけど、多くの若者にとっては消費税は負担でしかない(と捉えら
れている)ということで、それはきちっと伝え切れていないからです。そういった
伝える力をつけていく、発信していくことが非常に大事なのだと思います。


○選択的夫婦別姓について

【読売新聞・羽尻記者】
 きょう公明党の井上幹事長が、最高裁の判断を待つことなく、立法府の責任と
して選択的夫婦別姓を認める法改正を実現すべきだと発言された。これについ
ての受け止めと代表の考えを伺いたい。

【代表】
 私も個人的には選択的夫婦別姓賛成ですが、あまり先取りして私が言わない
ほうがいいと思います。党の議論を踏まえた上で申し上げたいと思います。

○予算委員会での論戦について

【日本経済新聞・恩地記者】
 今日、予算委で階議員から、NHKの籾井会長について過去の言動や資質
について追及があった。これに関する代表の所見を伺いたい。

【代表】
 私、まだ見ておりません。ですからコメントは控えたいと思います。
 ただ、一連の対応を見ていますと、公共放送のトップとしての自覚にかけるの
ではないかと言われてもしかたがないようなことが続いていると思います。今日
の議論は比較的落ち着いた議論が行われたとも聞いていますが、私自身見て
おりませんので、コメントは差し控えたいと思います。
 あとは予算委で言うと辻元さんの質問で、昨日の段階で官房長官が「12月
19日までは(後藤健二さんが拘束されていることが)はっきりしなかったのだ」
ということを何度も何度も強調されました。それから総理は、「いや、これは官
房長官ではなくて、総理大臣が指示を出すのだ」ということを強調されたわけ
です。
 一日明けて今日の議論で、「じゃあ19日以降、特に年末年始どうだったのか
」ということになった時に、総理ご自身の日程で、私は総理がゴルフをすること
は決して悪いことではないと2年前に申し上げたことがあり、やはりメリハリつ
けることは大事なことですが、しかし、あの日程を見るとおよそ緊張感を欠いた
と言われても仕方がない。「19日を過ぎた後は緊張感を持ってやっていた」と
いうような昨日の説明がどこに行ってしまったのか、と言われても仕方のない
ような日程で、結局、(身代金を要求する動画が公開された)1月20日まで本
当に「後藤さんの命を助ける、2人の命を守るのだ」という気持ちを持って全力
で対応していたのか。そうではないのではないかと言われても仕方のないよう
な日程、年末年始の過ごし方ではないかと思います。

【日本テレビ・川上記者】
 昨日代表は、安倍総理が感情的になられたことについて「恥ずかしい」という
ようなことをおっしゃっていた。今日、前原さんが質しているが、総理の国会で
の品位とその答弁についての見解を伺いたい。

【代表】
 昨日も申し上げましたので。私、今日の前原さんとのやりとりを見ておりません
ので、特に重ねてはコメントいたしません。総理の対応については、昨日私自身
申し上げたとおりです。

○岡田代表の“変化”について

【「FACTA」・宮嶋記者】
 蓮舫代表代行が、岡田さんは少し変わったのではないか、「岡田ワールド」とい
うのは思ったよりも取っつきにくいものでもなさそうだ、この頃ご家族の話をする、
とおっしゃっていた。やはり目を患われたりして、代表選を苦労されて、家族のサ
ポートもあって少し変わってきたということがあるのかどうか。変わる原動力はご
自身なのかご家族なのか、蓮舫さんの説はどうなのか伺いたい。

【代表】
 蓮舫さんが何を言ったかわからないのですが、私は目いっぱいやってしまうた
ちなので、目を痛めてからあまり目いっぱいにはならないように気をつけていると
いうことは言えると思います。それが「変わった」と見られるのかどうかわかりませ
んが、あまり無理をし過ぎないということです。
 それから最近、目を傷めたので本を読んでいませんよね。読めませんので。そ
れがいい結果を生んでいるのでしょうか。

【「FACTA」・宮嶋記者】
 本を読まないで、人の話を聞くようになったということもあるのか。

【代表】
 まあ、そういうことですよね。
 今、あえて言うと、犬がわが家に参りまして、その相手をしているというのが一つ
あるかもしれませんね。ヨークシャー・テリアですから小さな犬ですが、家の中を走
り回っています。朝は5時ぐらいに起こされますし、家にいる時は少し相手をするよ
うにしています。

○首相公邸について

【フリーランス・宮崎記者】
 今日(予算委で)辻元さんが総理に対して「公邸に入れ」とおっしゃっていた。ちな

みに、3.11の時に北澤俊美防衛大臣は官邸から防衛省に行くのに2時間40分
かかったそうだ。岡田さんは総理になったら公邸に住まわれるか。

【代表】
 それは仮定の仮定の仮定ぐらいの話ですので、ちょっとお答えはできないですね。




TOP