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2014.09.08|夕刊フジ

安倍新内閣に望むもの 予算は拡大一辺倒よりメリハリだ(夕刊フジコラム「ズバリ直球」14年9月4日号)

 広島市北部の土砂災害から2週間が経過した。死者は72人、行方不明者もまだ2人いるという。甚大な被害に言葉もない。お亡くなりになった方々のご冥福をお祈りするとともに、被災者のみなさまには心からお見舞いを申し上げたい。被災した方々には、政府が十分な支援を講じるとともに、立法措置の必要があれば、国会としてできる限りの対応をしたい。

 また、行方不明者の捜索活動を続けている、警察や消防、自衛隊のみなさんにもお礼を言いたい。2次災害の危険が伴うなか、黙々と作業を続けた姿が、被災者の方々を勇気付けたことは間違いない。

 今回の土砂災害では、被災地域の多くが土砂災害防止法に基づく「警戒区域」や「特別警戒区域」に指定されていなかった。広島県は1999年に、31人が死亡し、1人が行方不明になる豪雨災害を経験している。「それなのに、どうして…」という気もするが、地元特有の問題があったのかもしれない。極めて残念と言うしかない。

 こうした悲劇を繰り返さないためにも、土砂災害の危険箇所のうち、約7割にとどまっている警戒区域などへの指定を急ぐべきだろう。

 さて、安倍晋三首相は3日、内閣改造・自民党役員人事を行った。私が注目しているのは、新しい内閣が日本の経済・財政をどう運営するかだ。

 4~6月期の国内総生産(GDP)の実質成長率は大きく落ち込んだが、7~9月も楽観できないといわれている。これが長い梅雨や天候不順による一時的なものなのか、消費税増税の影響で景気が腰折れしかねない状況なのか、重要な局面に来ている。

 「国の借金」が1000兆円を突破した日本の財政状況を考えると、来年10月に予定されている消費税率10%への引き上げは、よほどのことがない限り、実施すべきだ。

 他方で、2015度予算の各省庁の概算要求は101兆円台後半と、過去最大に膨らんでいる。安倍内閣では予算増の話はよく出てくるが、ムダ削減や行政改革といった話はまるで聞かない。

 例えば、外務省は15年度予算で、15カ所の在外公館の新設を要求している。私は外相時代、先進国の総領事館や人員を整理して、大使館のないアフリカ諸国や人手の足りない新興国に振り分けるべきだと指示した。「スクラップ&ビルド」の考えだが、安倍内閣では拡大一辺倒になっているのではないか。

 大切なのはメリハリだ。予算を増やすべき分野もあるが、限られた財源のなか、削減せざるを得ない分野もある。15年度予算では、より踏み込んだ決断をしなければならない。新しい内閣がそういうマインドを持っているのか、厳しくチェックしていきたい。 (民主党衆院議員)




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