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2011.08.04|夕刊フジ

夕刊フジコラム「ズバリ直球」11年8月4日号

政府は先週末、「東日本大震災からの復興の基本方針」を決定した。これに先立ち、民主党は28、29日の両日、全所属議員を対象とする会議を開いた。それぞれ2時間以上、50~60人の所属議員が出席し、財源問題を中心に激しい議論がかわされたが、最終的に党としての考えをまとめ、政府の復興基本方針に盛り込むことができた。
 
例えば、政府案に当初あった「10兆円の臨時増税」という表現は、「時限的な税制措置」となった。そのことで「10兆円増税が削除された」「増税先送り」「骨抜き」といった一部報道もあったが、これらは正確ではない。
 
今後5年間の集中復興期間で必要な復興経費が約13兆円という前提は変わっていない。そのうち、少なくとも3兆円程度は歳出削減と税外収入によって確保するが、政府保有株や議員宿舎など国有財産の売却、特別会計や公務員人件費の見直しなどを徹底的に進め、臨時増税幅のさらなる圧縮を目指すこととしたのだ。
 
ただ、徹底的な資産売却、無駄の見直しを進めることは当然だが、それだけで全額を手当てできるわけではない。やはり、ある程度の増税は避けられない。被災地の復旧・復興を担い、財政を預かる政権与党として、このことは責任を持って国民の皆さんに説明しなければならない。
 
さて、米国では債務上限の引き上げ問題について、民主・共和両党が合意し、当面の債務不履行(デフォルト)は回避された。日本でも赤字国債発行に必要な公債特例法案がいまだ採決されないままだが、いつまでも放置はできない。
 
民自公3党政調会長合意では、子ども手当や高速道路無料化を見直したうえで、法案成立に向けて「真摯に検討を進める」とある。民主党は、子ども手当の見直しに取り組み、自民・公明両党に具体案を提示した。高速道路では無料化実験を凍結し、さらに自民党の反対を押して、土日上限1000円も廃止した。自民党よりむしろ切り込んだという自負があるが、最近、ハードルを上げている気がする。
 
これ以上、法案採決を延ばすと国債発行ができなくなり、被災地の復旧・復興経費や地方への補助金、公務員給与などが出せなくなる。さらには、国債の格下げや金利上昇につながり、日本経済に大きな影響を与えかねない。野党には、速やかに採決に応じてもらいたい。
 
8月に入り、新聞やテレビは「菅直人首相がいつ辞めるのか」と連日報じている。退陣のメドとされた3つのうち、第2次補正予算は成立し、残りの2法案も最終段階に入りつつある。この3つが決着すれば、菅首相は自らの進退を明確にされると確信している。

復興のための第3次補正予算案の本格的な検討は、新しい首相のもとで取り組むことになるが、菅首相には、退陣のその瞬間まで全力を尽くしてほしい。




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