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2011.03.07|記者会見

民主党幹事長としての記者会見(3月7日)

岡田克也幹事長/記者会見要旨
2011年3月7日(月)16時00分~16時32分
編集・発行/民主党幹事長室

★会見の模様を以下のURLで配信しています。
http://asx.pod.tv/dpj/free/2011/20110307okada.asx
http://www.ustream.tv/channel/dpj-channel
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■冒頭発言
○マニフェスト検証委員会の設置について
○「ぬくもり助け合い本部」の設置について
○党パーティー券購入に関する調査結果について
○前原外務大臣の辞任について

■質疑
○前原外務大臣の辞任について
○マニフェスト検証委員会について
○外国人からの献金について
○党パーティー券購入に関する調査結果について
○「ぬくもり助け合い本部」について
○地方選挙について
○「維新の会」について
○専業主婦の年金切りかえ問題について
○小沢元代表の処分について
○新ポスターの発表会見の延期について
○佐藤ゆうこ議員の離党願について
○前原外務大臣の辞任について
○予算関連法案について
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■冒頭発言

【幹事長】先ほどの役員会で、いくつかのことを確認いたしました。いずれも明日の
常任幹事会において、正式に確認されるべきことでありますが、かいつまんでいくつ
か申し上げたいと思います。

○「マニフェスト検証委員会」の設置について

まず「マニフェスト検証委員会」の設置についてです。既に党大会において、こう
いったものを設置することは明らかにしておりましたけれども、改めてその設置につ
いて今日の役員会で確認し、明日、常任幹事会においてお決めをいただくということ
であります。委員長は私、委員長代理に輿石東参議院会長、玄葉光一郎政調会長、そ
して委員には党務の各委員長、そして政府側からは福山哲郎官房副長官、櫻井充財務
副大臣、平野達男国家戦略担当内閣府副大臣、細野豪志総理補佐官等が参加するとい
うことであります。事務局長は城島光力政調会長代理に務めていただき、事務局長代
理は山口壯政調筆頭副会長、近藤洋介総括副幹事長が務めるということであります。
なるべく早い機会に議論をスタートさせて、まずは今日までマニフェストでお約束を
し、なし遂げられたことについて、どこまでできたのかを検証する、そういう作業か
ら入っていきたいと考えております。

○「ぬくもり助け合い本部」の設置について

【幹事長】次に「ぬくもり助け合い本部」の設置についてであります。本部長に鳩山
由紀夫さん、本部長代行に荒井聰さん、事務局長に風間直樹さんということで設置を
決めました。これは政府のほうで「一人ひとりを包摂する社会特命チーム」が設置さ
れておりまして、それに見合った党の組織ということであります。様々な、孤立して
いる人々、あるいは人々の絆を重視して、一人ひとりを包摂できる社会づくりを目指
して、例えば児童虐待でありますとか、うつ・自殺対策でありますとか、雇用であり
ますとか、貧困対策でありますとか、そういった現場に議員が赴いて、主として衆参
の1期生を想定しておりますが、党の運動本部としての活動を行うというものであり
ます。

○党パーティー券購入に関する調査結果について

【幹事長】3番目に党のパーティー券購入に関する調査結果についてご説明したいと
思います。先般ご指摘のありました脱税によって有罪判決を受けた方が関連している
企業から党本部のパーティー券購入があったという件に関しまして、党の顧問弁護
士、それから長浜博行財務委員長のもとで調査をいたしました。
その結果、2006年から2008年までの3年間に計390万円の入金が確認さ
れました。この390万円につきまして速やかに金額を返金させていただくことを、
今日、役員会でも確認させていただいたところであります。
若干、作業が手間取りましたのは、どこまでが「関連企業」かという定義の問題で
あります。われわれとしては「有罪判決を受けた方が代表または役員として登記簿上
で確認された企業」、それから「当該企業と会社の所在地が同一であると登記簿上で
確認できた企業」、これを「関連企業」だと定義づけまして、その結果、6社で39
0万円ということが明らかになりましたので、それぞれ6社に対して返金を行うとい
うものであります。

○前原外務大臣の辞任について

【幹事長】最後に、前原誠司外務大臣が辞任されたということは、外務大臣の前任者
としても大変残念なことだと思っております。外交の継続性ということからいって
も、大臣が始終かわることは国益を損なうことであって、できるだけ避けるべきだと
考えてまいりました。しかも事案が在日外国人の方からの少額の献金ということでも
あり、はたして大臣が辞めなければいけない事案なのかどうか、私自身は疑問にも
思っております。
ただ、ご自身が熟慮のうえ判断されたことでありますので、私としてはそれ以上申し
上げることはないということであります。
今日の党務委員長打ち合わせで少し議論が出ましたが、今後、外国人の方からの献
金というものをないことにするために、どういうことが必要かと。例えば、最近イン
ターネットにおける献金ということが出てまいりました。楽天とかいくつかインター
ネット企業が、政治家への献金を広く求めておられます。私のところにもそういった
方々からの献金が振り込まれるわけでありますが、そういった場合にも一方通行で
あって、こちらからその際に「国籍は?」と確認する手段がありません。ですから、
面と向かって直接献金をいただくときにはそういった確認はできますが、しかし、い
ちいち国籍を聞くのかという問題もあります。
そういったことについて、これはおそらく各党間で、外国人からのそういった献金
というものがないようにするためにどうしたらいいかということはよく話し合うこと
が必要ではないかと、そう思っているところであります。党の政治改革推進本部でも
議論をして、必要に応じて、各党とよく協議をしていきたいと思っているところで
す。

■質疑

○前原外務大臣の辞任について

【テレビ朝日・山口記者】幹事長がおっしゃったように、前原外務大臣の辞任は、外
務大臣がコロコロかわってしまうという面で国益を大きく損なっている面があると思
う。それから国民の多くの方もこうした政治に大変失望していると思う。この難局を
幹事長はどのように党を取りまとめて乗り切っていくおつもりか。

【幹事長】ちょっと前の質問と最後のご質問がうまく結びついていないのですが。
大臣がこういったことでかわることについてどう考えるかということについては、私
は野党の皆さんにもよくお考えいただきたいと思っております。ただ、ご本人が決断
されたことですから、この件についてそれ以上申し上げることはありません。
そして外務大臣という内閣の主要閣僚が辞任されたことは非常に重いことで、速やか
に後任を決めて、国政への影響が最小限になるようにしていかなければいけないと考
えております。

【テレビ朝日・平元記者】前原さんはいわゆる「政治とカネ」という理由で辞任され
たと思うが、前原さんは会見や国会でも説明されているが、この説明は十分だと幹事
長は思われるか。それから幹事長は「政治とカネ」については、小沢さんには国会で
の説明を今も求め続けているが、前原さんについても政倫審を含めて国会の場でさら
に説明すべきだという考えはお持ちか。

【幹事長】そのことは私が独断で決める話ではありません。ただ、だいぶ事案は違う
とは認識しております。

【時事通信・近藤記者】G8も控えており、ニュージーランド地震での日本人の不明
者もまだ多くが見つかっていない状態で、日本の外交に与える影響についてどうお考
えか。

【幹事長】国益上いろいろな影響があることは先ほど申し上げました。今、ご指摘の
点もありますが、例えば中東情勢も大きく変わっている状況であります。日米関係、
日中関係、いずれも非常に重要で、もちろんそれは国と国との関係でありますが、大
臣同士の信頼関係とかそういったことも非常に関係があると、私はそう実感しており
ますので、交代することは大変残念なことであります。

【産経新聞・宮下記者】外相といえば政権の看板大臣だが、前原大臣の辞任が政権運
営に与える影響と、4月の統一地方選挙に向けて影響があるとお考えか。

【幹事長】主要閣僚が辞めたことはいろいろなところに影響はあると思います。た
だ、それがどの程度、どういう影響があるかということまでは定量的に申し上げるこ
とは難しいと思います。

【産経新聞・宮下記者】統一選への影響は。

【幹事長】今お答えしたとおりです。

【フリーランス・安積記者】主要閣僚の外相を、暫定であるが枝野官房長官が兼任さ
れるという話だが、兼任で大丈夫なのか。

【幹事長】新しい外相を選ぶまでの間、誰かが兼任しなければなりませんので。速や
かに後任を選ぶと、そういう基本的な考え方は変わっていないと思います。

【朝日新聞・南記者】連立与党内では亀井さんのように大幅な改造を求めていた方も
いる。今回の後任人事に当たっては大幅な改造を視野に入れるべきか、限定的な補充
にとどめるべきか、どのようにお考えか。

【幹事長】基本的に閣僚の人事権は総理にありますので、総理以外の人間がいろいろ
「感想」を述べることは避けるべきだと、私は従来から申し上げております。

【テレビ朝日・山口記者】、内閣支持率も低迷する中での前原外務大臣の辞任で、国
民の民主党への信頼が相当落ちていると思う。今どうやれば信頼を取り戻すことがで
きるとお考えか。

【幹事長】それはこの場で何回も私、申し上げておりますが、しっかりと内閣として
やるべきことをやっていくことだと思っております。その第一段階は予算でしたが、
予算は衆議院を通過いたしましたので、年度内成立が決まりました。このことは国民
の皆さんに大きな安心感を与えたと思います。引き続いて、予算の十分な審議を通じ
て、その必要性・重要性について国民の皆さんにご理解いただくとともに、予算関連
法案をきちんと成立させていく、その責任が内閣にあると思っております。そういっ
たことを通じて、国民の皆さんに対して、信頼感を醸成していくことが重要であると
思っております。

【フリーランス・安積記者】民主党の今の党員の要件は、外国人であっても党員にな
れて、実質的には首相の選任権があるような感じになっている。以前、幹事長はこれ
について再検討するとおっしゃったが、どのぐらいの迅速さで検討するおつもりか。

【幹事長】これは既にこの場で申し上げていると思いますが、党代表選挙のあり方に
ついて、今、検討を行っているところです。

【フリーランス・安積記者】前原大臣が辞任したことを受けて、その検討を早めるこ
とはあるのか。

【幹事長】それは直接関係がありません。代表選のあり方について、様々な課題があ
りますので、その課題のうちの一つであることは事実ですけれども、しっかりとした
議論を行いたいと思います。次回の代表選挙そのものはまだ1年半先でありますの
で、1日を急ぐ話ではないと考えております。

○マニフェスト検証委員会について

【読売新聞・中島記者】どこまでできたのかを検証する作業をいつごろまでにやっ
て、財源の関係などで具体的にどの点を見直さなければいけないかも考えなければい
けないと思うが、その辺のタイムスケジュールを教えていただきたい。

【幹事長】全体は夏ごろと申し上げております。あとは、これはやりながら、走りな
がら考えていくしかありません。まずは先ほど申し上げた、どこまでできているのか
ということの検証から入っていくということです。

○外国人からの献金について

【共同通信・中久木記者】外国人からの献金、どの議員でも可能性があると思うが、
中長期的には各党間で話し合いをしたいということだが、短期的な対策は、例えば各
議員にチェックするように指示したりとか、何かお考えか。

【幹事長】もちろん国会議員本人はわかっているはずですが、そのことの確認、それ
から事務所に周知徹底すること、そういったことは何らかの形で速やかに行いたいと
思っております。日々新聞・テレビを見ていれば、そのぐらいの危機感は議員であれ
ば持って当然だと思いますが、念のために私の名前でそういう通知をしたいと考えて
おります。

○党パーティー券購入に関する調査結果について

【読売新聞・中島記者】6社で390万円というのは、この脱税で有罪判決を受けた
方が関連しているのが6社ということか。

【幹事長】先ほど判断基準を申し上げたつもりですが。その判断基準にのっとって判
断した結果、6社で390万円ということです。

○「ぬくもり助け合い本部」について

【朝日新聞・南記者】本部長に鳩山前総理を起用された理由・狙いについてお聞かせ
いただきたい。

【幹事長】この話は荒井聰議員が中心になって動かれて、まさしく鳩山前総理にふさ
わしいテーマであるということで鳩山さんにお願いしたということです。

【朝日新聞・南記者】「テーマ」が先にあってなのか、それとも鳩山さんという
「人」が先にあっての設置か。

【幹事長】もちろんテーマがあって、本部を設置するという中で本部長に鳩山先生に
ご就任いただきたいということです。

○地方選挙について

【TOKYO MX・田野辺記者】都知事選で単独候補擁立に向けた作業は、どのよ
うな状況か。

【幹事長】現在、作業中です。決まればお話しできると思います。

【読売新聞・中島記者】土曜日の全国幹事長会議の際、民主党の地方議員で「減税日
本」から推薦を受けるような動きについて、地方から不満の声があったと思うが、こ
れについて本日の役員会で話されたのか。もしなければ見解を示すとおっしゃってい
たと思うが。

【幹事長】まず一般の市議会、町議会、あるいは区議会のレベルは、これは推薦・公
認そのものに党本部は関与しておりませんので、そのレベルの皆さんについては、そ
れぞれの都道府県連でご判断くださいということを申し上げました。
それ以上の政令市の市長、市議会議員とか、あるいは県会議員については、結論は
出しておりません。ただ、今まさしく名古屋市で「減税日本」の候補者と民主党の候
補者が戦っているわけですから、そういったことについては十分に、仲間を後押しす
るというのは同じ党に所属していれば当然のことでありますから、そこは十分に考え
てもらいたいということは、従来から私、申し上げているところであります。

○「維新の会」について

【朝日新聞・南記者】原口前総務大臣が「維新の会」という団体を東京でも届け出を
している。

【幹事長】東京?

【朝日新聞・南記者】全国の団体としても届け出をしているが、党中党とも言えるこ
ういった政治団体を立ち上げる動きに対してどのような考えをお持ちか。

【幹事長】それが党であればもちろん問題ですが、政治団体ということであれば、そ
れは程度によると思いますね。ですから、それは一概にだめだとは言えないと思いま
す。

○専業主婦の年金切りかえ問題について

【時事通信・近藤記者】この年金問題の混乱について、細川現大臣、長妻前大臣の責
任について、幹事長のお考えをお聞かせいただきたい。

【幹事長】責任を私がどうこう言う立場にはありません。速やかにこういったことが
きちんと方針が示されることが重要だと思っております。
それから、従来からある、サラリーマンの配偶者が保険料を払うことなしに年金を
受け取れることがどうなのかという、そういう本質的な議論はあると思います。今回
のこととは直接リンクする話ではありませんが、そういう議論もこれから年金改革の
中で議論されるべき一つのテーマだと思います。多くの方はサラリーマンの配偶者だ
から受け取れているというより、そもそも専業主婦は保険料を負担せずとも年金を受
け取れると思っていた方が多いからこそ、配偶者が被用者から自営業になったときに
届け出をしていなかった。そういうことが背景にあると思うんですね。制度の根幹に
わたる議論も、もう少し落ち着いたところできちんと行われる必要があるとは思って
おります。

【朝日新聞・南記者】今日の予算委員会で、細川厚生労働大臣が、12月15日に課
長通達を1月から施行することを決めたが、大臣自身が把握したのは1月下旬だった
と答弁されている。かなり大事な通達を大臣自身が把握していなかったことについ
て、政治主導という観点からどのように幹事長はお考えか。

【幹事長】それは大臣として、ですか。副大臣ではなくて。

【朝日新聞・南記者】大臣としてです。昨年12月の段階なので、既に菅内閣になっ
てからの話だ。昨年3月に長妻さんが大臣のときに方針を決めて、それを受けた課長
通達で1月1日から実施することを決めたのが12月15日。12月15日の段階で
は細川さんは把握していなくて、把握したのが1月になってからだったという答弁
だった。

【幹事長】ちょっと私、詳細わかりませんので、コメントできません。

○小沢元代表の処分について

【共同通信・中久木記者】不服申し立てを受けて役員会で議論されたと思うが、その
議論の紹介をしていただけないか。

【幹事長】役員会は決定する場ではありませんので、明日、常任幹事会に役員会の考
え方をお諮りすることになるということです。その段階でご説明したいと思っており
ます。いずれにしても、これは不服申し立ての手続からいいますと、再度倫理委員会
にかける必要がありますので、そういう手続について、つまり、こういう中身で倫理
委員会にかけていいかどうかについて、明日、常任幹事会で決めていただくというこ
とです。

○新ポスターの発表会見の延期について

【テレビ朝日・平元記者】今日この後、民主党の統一地方選に向けた新ポスターの発
表会見が予定されていたが、明日に延期になった理由は何か。前原さんの辞任と関係
しているのか。

【幹事長】私も広報委員長が今日この場(党本部ホール)でお述べになると聞いてお
りました。理由はよくわかりません。私の会見とは違いますので。

○佐藤ゆうこ議員の離党願について

【日本テレビ・福井記者】離党願について今日の役員会ではどういう報告をされたの
か。また出席者から意見はあったのか。

【幹事長】役員会の中身をいちいち申し上げる必要はないかと思いますが、私からは
前回も申し上げたと思いますが、この間の経緯、知事選に対する佐藤さんの対応、そ
れから市長選における対応、そういったことを一定程度評価しつつ、市議会議員選挙
が終わった段階でもう一度話し合いをしたいということで預かったということを私か
ら報告いたしました。取り扱いについては私に任せていただきたいこともあわせて役
員会で申し上げたところです。したがって現在、離党願は受理されておりません。
今日、郵政改革法案の署名を、当選1回生の議員全員の署名を有志の方が持ってこ
られましたが、その中には佐藤さんの署名も入っておりました。いつ署名されたかは
明らかではありません。

○前原外務大臣の辞任について

【時事通信社・近藤記者】前原さんの件に戻るが、前外務大臣(当時)として、「前
原さんを後任に」と岡田さんがおっしゃったことで後任につかれたというお話を聞い
ているが、お辞めになる前に連絡をとって遺留などをされたのか。もしやりとりがあ
れば、教えていただきたい。

【幹事長】まず、今おっしゃったことは、私は確認しておりませんので、それに対し
て直接お答えするのはいかがかと思っております。それから、やりとりは特にしてお
りません。直接は。

○予算関連法案について

【朝日新聞・南記者】(重要法案については少なくとも20日間は審議を行うとの)
参議院での20日ルールを考えると、今週中の衆院通過が年度内成立に向けて必要に
なってくると思うが、幹事長としてはいつごろの衆院通過をお考えか。

【幹事長】いろいろ考えておりますが、特にこういう場で申し上げるつもりはありま
せん。




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