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2007.10.10|国会会議録

168-衆-予算委員会-3号 平成19年10月10

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岡田委員 民主党の岡田克也です。

まず、午前中の我が党の菅直人委員の質問に関して、総理に確認をしたいと思います。

例の二十万ガロン、八十万ガロンの話です。つまり、日本の自衛隊からの給油が、アメリカの輸送艦を経由して最終的に空母キティーホークに八十万ガロン行っ ていた。そのことを、当時、二十万ガロンということで官房長官として福田さんも答弁をされたし、あるいは石破長官も答弁された、こういう問題ですね。先ほ ど石破大臣の方から、その経緯の説明がございました。総理御自身も、事務的な誤りによるものであるという答弁をされております。

私も、総理は意図的にそういったことをしたのではないというふうに考えたいと思いますが、しかし、本当に事務的ミスなのか、そのことの検証を総理自身がどうやってやられたのか。

つまり、これは事務的に誤っておりましたというだけでは済まない問題で、二十万ということが、総理が官房長官として答弁された、これはイラク向けのもので ないということの決定的な根拠になっているわけですから、それが間違っていたということであれば、もしそこに意図的なものがどこかの段階で入っていたとす れば、これはシビリアンコントロールの根幹にかかわる問題でありますから、そういうことがないんだということは、やはり直接しっかりと確かめていただく必 要があると思うんですが、そういったことはされたんでしょうか。総理にお聞きしたいと思います。

福田内閣総理大臣  当時、二十万ガロンと申しました。今、この段階に至って、それがそうでなかったということがわかったわけですね。そういうことであるから、その事実関係に ついては防衛庁が今一生懸命調べておる、こういう段階でございまして、その内容につきましては、今現在、先ほど防衛大臣が答弁を申し上げたとおりである、 こういうことであります。

また、その二十万ガロンと言ったことについて、では、法律がねじ曲げられて解釈されたものかどうかということになりますと、それはそうじゃないということ は、これは先ほどの答弁もございましたけれども、そういうふうに私も今もって信じておるところでございます。

石破国務大臣 総理の御指示をいただきまして、現在、省内で徹底的に調査をいたしております。

この二十万、八十万、確かに事務のミスでございますが、それで、単なる事務ミスだということで済ませるつもりは私はございません。これは、服務上の問題も含めまして厳正な調査をいたし、しかるべく処分をいたします。

岡田委員 普通、この二十万という数字が決定的であるだけに、二重、三重に当時の防衛庁の中でもチェックがなされたはずなんですね。にもかかわらず間違った数字がひとり歩きをしたということは、やはりかなりの問題が中にあったというふうに考えざるを得ない。

そういう意味で、防衛大臣にはしっかりとまず事実関係を明らかにしていただき、そして、総理にもそのことを納得していただいた上で、国会に対しても、これ は国会の答弁がそれでなされているわけですから、そのことに基づいてイラク特措法の延長の問題とかそういうことに大きなかかわりを持ったわけでありますの で、国会に対してもきちんと報告をしていただきたい。そのことを申し上げておきたいと思います。

総理、本題に入る前に、もう一つ非常に気になる数字があるんですけれども。

日本の自衛隊が給油した、その給油がアメリカあるいは外国の給油艦を使って外国の艦船に給油されていた、つまり間接給油ですね、それがどのぐらいあるかと いう数字が最近明らかになりました、半分以上だと。しかし、その中でも、この間接給油というのは非常にある意味では不透明。つまり、その先が、どこに行く のかということをきちんと把握できないということは、質問主意書に対する答弁の中でも政府もお認めになっているわけで、「政府としてはその詳細を承知する 立場にない。」というふうに答えておられるわけですね。これは閣議決定された質問主意書に対する答えです。

そういう中で、では総理は、一年目ですね、初年度、初年度といっても十二月から活動が始まっていますから、実質的には四カ月ぐらいですけれども、この間 に、実は海上自衛隊の行った給油の九四%が他国の補給艦に対するものであった、つまり、全体が十万四千キロリットル、そのうちの九万八千キロリットルが給 油艦に対して行われるものであった、そういう事実を官房長官当時に最高責任者として把握されていましたか。

福田内閣総理大臣 私、当時どこまで把握していたか今記憶にないのですけれども、これは、そういう軍事上と申しますか、他国の軍事との関係がございますから、その数字等を把握すべき立場にあるのは当時の防衛庁長官、こういうふうなことになります。

どこまで把握していたかということになりますと、当時はよく私どももその答弁をしたのでございますけれども、相手国の軍事上の問題であるということから情 報を開示してくれない、こういったようなことがございまして、そういうふうな答弁は何度かしたような記憶をいたしております。

岡田委員 つまり、これは、教えてくれない、くれるの話じゃなくて、日本の自衛隊の補給艦が外国の補給艦に補給した、その量あるいは割合、これの問題ですから、日本でも十分把握できているわけですよ、間違いなく。

では、当時の長官にお聞きしたいと思いますが、石破長官は、その当時、この事実、つまり九四%が相手国の輸送艦に対するものであった、直接艦船に対するものじゃなかったという事実を把握しておられましたか。

石破国務大臣  午前中の菅委員に対する答弁でも申し上げましたが、どのような船に補給をしたかということは、報告は現場から海上幕僚監部に上がってきておるものでござい ます。そのような報告を受けまして、九四%という数、それをどこで区切るかによりますが、補給艦に対します、輸送艦ではなくて補給艦でございますが、その ようなものに対する補給が多いということは、当然承知しておりました。

岡田委員  九四%という数字は、ほとんど全部ということですね。そしてそれは、やはりこのテロ特措法をつくった趣旨から見ると相当問題のある数字なわけです。つま り、行き先がはっきりしないという意味において。いや、行き先は確保している、交換公文で確保しているといいながら、実は、その先は交換公文上ははっきり わからないわけです。米国船には渡さなければいけないですよということは書いてあっても、先の先まできちっと押さえろというふうには書いてないわけですか ら。

そういう意味で、こういうことが行われていたということは、現場はもちろん知っていたわけですから、それが当時の長官なりあるいは官房長官にきちんと報告 されてなかったとすれば、やはりそれはシビリアンコントロール上いかがなものか、非常に問題があるのじゃないか。ましてや、国会は何も知らない。国会と いっても、我々野党もそうですが、与党の議員も知らない。ほとんどの方は知らなかったはずです。そういう中でこの法律を、その適否、可否について論じてい た。やはりそれは、私は、非常に危ういものを感じるわけですね。

そして、それは今回の、これから議論が始まっていくのだと思いますが、政府が用意しておられる新法についての議論も同じでありまして、つまり、必要なこと は、きちんとした情報開示、事実を知った上で論じる、その事実がきちんと示されるということがいかに大事かということをこのことは語っていると私は思って おります。そのことをまず冒頭申し上げておきたいと思います。

さて、テロ特措法ですが、総理、この法律をつくったとき、総理は当時官房長官で、私は民主党の政調会長、テロ特別委員会の筆頭理事で、交渉の責任者でございました。

当時のことを思い出すわけですけれども、当時、九・一一テロが起きて、翌日には国連決議一三六八が採択をされた。OEF、不朽の自由作戦、つまり、アフガ ンに対する攻撃が十月七日に開始をされて、そして、それから間もなくこの国会で特措法の審議を行い、かなり異例の土曜審議まで行って、十一月二日には施行 された。こういうことでございました。そして、十二月二日にはインド洋上での補給活動が開始をされた。こういう流れにあったわけですね。

私、当時の野党側の責任者として、実は、この法案を何とか賛成したいという思いでやっていました。そのことは当時から申し上げておりましたが、最後は、残 念ながら、党の中もまとめたんですが、わずかなところで、総理官邸まで行って、決裂するということになりました。

しかし、当時の思いは、九・一一テロが起きて、同盟国であるアメリカが大変なショックを受けている。つまり、アメリカの経済の象徴であるワールド・トレー ド・センターが崩落をしまして、多くの人が命を失った。もちろん、日本人も命を失いました。そういう中にあって、同盟国として一体何ができるのか、そのこ とを私自身も模索しながら議論をしていたことを思い出すわけであります。

結論的には、自衛隊を出す。しかし、自衛隊を出すときに、無条件で出すわけにはいかない。やはり、そこに一定の限定をしっかりつけて出そう。こういうことで、国会でも、当時の官房長官福田さんと議論をさせていただいたわけでございます。

いろいろな限定をつけるという意味で、例えば二年間の時限立法にするとか、それから、これはテロ全体に対するものではなくて九・一一テロに対する法律案で あるということでありますとか、それから、もとになっているアメリカの行為というのは自衛権の行使ですけれども、国連決議の中で認められた正当なる自衛権 の行使である、そういうことを確認しながら法律をつくり上げていったことを思い出すわけであります。

当時、官房長官の答弁として、私の質問に対して、平成十三年十月十二日の答弁ですけれども、福田さんはこういうふうに答えておられるんですね。この法律 は、九月十一日に起こったテロ、これのためにつくった非常に限定的な新法律なんですと。当時の認識として、答弁されているんですから間違いないと思います が、こういう認識をお持ちだったんでしょうか。

福田内閣総理大臣 九・一一という非常に衝撃的な事件が起こって、そして、米国の自衛というようなことが、活動が行われたわけですね。そして、それに協力をする、そういう立場でございました。

限定的と申しましたのは、特別措置法である、このことのためにやるんだ、こういうふうな趣旨で申し上げたわけでございます。

岡田委員 だから、法律上は、ここの法律で言うテロ攻撃というのは、九・一一のテロ攻撃であるというふうに定義されているわけですね。そういう法律だということであります。

今、新法の話がいろいろ出てきておりますが、そして一方で、せっかく自衛隊も六年間やってきて、そう危なくないようだとか、各国も求めているんじゃないか、だから引き続きやったらどうか、そういう御意見があることは私も承知しております。

ただ、大事なことは何かといいますと、その前に、どういう場合に自衛隊というものを海外に出していくのかということについての原理原則、しっかりとした考 え方がなければ、私は、何でもいつでも出していくという道をつくっては絶対いけない、そういうふうに考えているわけであります。そういう思いで幾つか質問 をしたいというふうに考えております。

まず、九・一一テロに対する正当なる自衛権の行使ということでスタートしたOEFですね。これは、当初はそういう自衛権の行使という性格だったわけです。 しかし、自衛権の行使というのは、例えば現時点が自衛権の行使かというと、私は決してそうは思わないわけです。

石破大臣にちょっとお聞きしたいと思いますが、石破大臣もどこかで今や自衛権の行使ではないというふうにお述べになっていたと思いますが、そういう御認識ですか。

石破国務大臣 国連憲章五十一条によりまして、安保理が適切な措置をとるまでの間というふうに書いてございます。これは、個別的自衛権におきましても集団的自衛権におきましても同様であります。

では、ISAFが安保理がとる適切な措置に該当するかといえば、それは性格を異にするものだと考えております。形式論理で申し上げますと、まだ適切な措置がとられていないということが状況としてはあるのだと思っております。

他方、タリバン政権が崩壊をしてカルザイ政権にかわったという時点で、自衛権は我が国の考え方からすれば変質を遂げたと考えるのが普通ではないかと思って おります。すなわち、国または国に準ずる組織に対して自衛権というのは行使をするものであり、タリバン政権というものに対して行使をした、そうでなければ 自衛権というものは構成できませんので、それが倒れたときに少なくとも自衛権は変質を遂げたということが事実としてあるだろう。

もう一つは、適切な措置がとられるまでの間というのをどう考えるかということでありまして、自衛権がそのままピュアな形で継続をしておるというふうには国際法的には考えられないものだ、私はそのように認識をいたしておるところでございます。

岡田委員  ここの解釈はいろいろあると思いますが、私は、自衛権の行使というのはもう終わっている、自衛権というのは非常に限られた場合に認められるものであって、 正当なる自衛権と言う限りは、やられたそれに対する反撃という均衡性とか、急迫不正の侵害に対する緊急性でありますとか、そういうものはもう今やなくなっ ている、六年たっているわけですからね、そういうふうに考えるわけであります。

そういうときに、では、今のOEFというのは、自衛権の行使じゃないとしたら一体何なのかということは、防衛庁長官、いかがですか。

石破国務大臣  これは、言葉は気をつけて使わなければいかぬのですが、警察的活動ということは私は可能なんだろうと思います。警察権という権限は海外で行使をできるもの ではございませんので、警察的な活動というような表現は、私は、今のOEF・MIOというものを評しますときに、そのような言い方は可能であろうというふ うに考えております。

岡田委員 外務大臣にちょっとお聞きしたいと思います。

外務省の事務方からは、OEF本体そのものは、これは、現在のアフガン政権とアメリカ合衆国との間の一種の契約に基づく行為である、そして、OEF・ MIO、海上での活動については、これはアフガン政府、関係ありませんから、各国の自主的な活動の集積である、それが一つになったものである、こういう説 明を聞いているわけですが、そういう御理解ですか。

高村国務大臣 カルザイ政権が成立してからは、カルザイ政権、領域国の同意で各国が活動している、こういうことであります。

それから、OEF・MIOの方は、各国がこれをやるわけでありますが、これは、無線照会というのは別に国際法上何もできないということはないわけでありま して、問題は乗船検査でありますが、それは旗国の同意に基づいてやっている、基本的にそういうことであります。

岡田委員 ところで、現在行っているOEFあるいはOEF・MIOに対して、特にOEF・MIOは我が国がいわば後方支援しているわけですが、具体的にOEF・MIOとはこういうものである、OEFとはこういうものである、そういう何らかの文書を交わしているんですか。

高村国務大臣 文書を交わしたことはありません。

岡田委員  そうすると、自衛権の行使のときは、それに対するいわば後方支援、憲法の枠内での支援という位置づけだったと思いますが、今は、そのもとになるOEFとか OEF・MIOというものが、実ははっきりしないですね、中身が。はっきりしないんですよ。文書もないと外務省は言う。

日本として、どういうものかということについてきちっと把握されていない、そういうものに対して後方支援というのは、根本のものがはっきりしない中の後方支援というのは、一体どういうことになるんでしょうか。

高村国務大臣 それぞれの国が国際法上できることをやっていることに対して日本も積極的に後方支援をしているということでありまして、はっきりしないということはありません。文書を交わしていないからはっきりしない、そういうことではありません。

岡田委員  つまり後方支援する対象がない。例えば、今やっていることとそれから将来また変わるかもしれない。つまり、はっきりとそこを限定した上で後方支援しますと いうことでないと、それはいつの間にか、ぐっと広がってしまうんじゃないですか。そういう危険を常にはらみながらやっているということで、そんなことでい いんですか。

高村国務大臣 日本は主権国家でありますから、日本国家が認容できないことをやり始めればそれはやめるということでありまして、今は認容できることをやっている、こういうことです。

岡田委員 それが認容できるものであるかどうかという確認をきちんとできるかどうかの問題ですよ。

では、ちょっと話をかえますが、今までずっと、昨日の説明でも、OEF・MIO、つまり海上阻止活動、これに対する油の補給あるいは給水をやっている。自衛艦がやっているわけですね、あるいはアメリカその他の給油艦を通じてやっている。

きょう菅代表代行が言われたのはイラクの話で、これはいまだにクエスチョンのまま、さらにまた同僚議員がいろいろ究明していくと思いますが、こっちの不朽 の自由作戦、OEF本体について、これはまず事実関係を確認しますが、OEF、不朽の自由作戦の中で、アフガン本土をミサイル攻撃したりあるいは爆撃した りということは、これはやっていますね。どうですか。

高村国務大臣 当初はやっておりました。自衛権をもって当初はやっていた、それについてテロ特措法で補給をしていた、こういうことです。

岡田委員 先ほどの石破大臣の説明では、カルザイ政権ができて、そこで自衛権というのは一区切りついた。見方はいろいろあると思いますが、わかりやすく言えばそういうことだと思うんですね。

では、カルザイ政権がスタートした後はやっていないんですね。

高村国務大臣 カルザイ政権ができた後は、カルザイ政権、領域国の同意を得た行為について後方支援をしていた、こういうことです。国際法上、全く問題ありません。

岡田委員  私は、国際法上の問題を聞いているんじゃなくて、その後も、このOEFという作戦の一環としてアフガン本土にミサイル攻撃をしたりあるいは爆撃機や戦闘機 を飛ばして攻撃をするということは、そういう艦船に対して自衛隊が間接、直接に給油するということはないんですねと聞いているんです。イエスかノーかでお 答えください。

高村国務大臣 先ほどから申し上げていますように、ありました。そういうことはやっていたんです。自衛権に基づく行動あるいはカルザイ政権の同意に基づく行動、そういうことに海上自衛隊が補給をしていたことはあります。

ただ、現在は、専らOEF・MIOにやっている、こういうことです。

岡田委員 つまり、自衛権の行使と言えない後も、政権の同意を得て、ミサイルを飛ばしたり戦闘機を飛ばしたりする、そのことに対する給油を自衛隊はやっていた、こういうことですね。確認します。

高村国務大臣 そういうこともあったと思われます。

岡田委員 それじゃ、今はやっていないとおっしゃったけれども、どうして今はやっていないんですか。何か事情の変化があったんですか。一番最新でやったのは、いつですか。

石破国務大臣  これは、戦闘機が飛ぶ、ミサイルが飛ぶということがすなわち武力の行使かといえば、そうではないということは、それは委員御案内のとおりでございます。何 が飛ぼうと、それをどのように使うかという評価とはまた別の問題でございますので、それは御案内のとおりでございます。

最後がいつなのかということでございますが……(発言する者あり)いや、ですから、それをどのように法的に評価するかという問題でございます。最終的に何を、いつ、何月何日であるかということは、今、手元に資料がございません。

すなわち、私どもが補給をいたしました船がいつ何をやったかということにつきましては、これは全部米側の資料を詳細に分析しなければならぬことでございます。したがいまして、今ここで何月何日と言うだけの資料を持ち合わせておりません。

岡田委員 細かい日程まで聞こうと思いませんが、では、ここ一年間でそういうことはありますか、ありませんか。

石破国務大臣 これは米側に当たってみようと思います。

ただ、戦闘機が飛んだということはあろうかと思います。それがどのような武器を使ったかというところまでは、かなり詳細なことになります。それは見ればわ かるだろうというお話が今委員席の方からございましたが、何をやったか、何のミサイルを使ったかまでは、それはホームページを引いて出てくるものではござ いません。

高村国務大臣 イラクの戦争が始まるころから海上からアフガンの支援をすることが激減した、こういうことであります。そのころから激減して、今はやっていないというふうに私は認識しております。

岡田委員 今、石破大臣は、アメリカと調整しているというお話でしたが、ただ、先ほど言われたように、直接給油した場合は、これは日本はわかっているわけですよね。そういうものはあるんですか、ないんですか。

石破国務大臣 七百七十七回という数字がございます。それにつきまして今悉皆的に調査をしておるところでございまして、それが判明次第、しかるべき方法で国会に対して御説明をすることになります。今、作業がすべて完了しておりませんので、このようなお答えで恐縮であります。

岡田委員 今はやっていないというお話ですが、今後やらないという保証はどこにあるんですか。

高村国務大臣  これから出す予定の新法は、OEF・MIOに対する補給をする、こういう法律でありますから、それはできないんです。今までの法律はそれがその中に包含さ れているわけでありますから、そういうことはできたわけでありますが、OEF・MIO、海上阻止行動にだけの補給をするという新法を出そうとしている、こ ういうことであります。

岡田委員 ですから先ほど聞いた んですよね、OEF・MIOの定義、文書はあるのかと。何にもない中でOEF・MIOという名前はある、海上阻止活動と。しかし、その中身がこれから変わ ることは当然あるわけですよね。それが変わって、アフガン本土あるいはその他のところに直接空爆したりミサイルを飛ばすというようなことはないということ は、そういうことは断言できるんですか。どこに保証があるんですか。

高村国務大臣 それはこれから出そうとする新法では許されないことでありますから、そういうことはない、こういうことであります。

岡田委員 きのうの答弁でも、武力行使をしているのでは毛頭ない、海上阻止活動のみを説明された上で、武力行使をしているのでは毛頭ないというような答弁もあったんですが、そういった、ミサイルを飛ばす、空爆する、それを武力行使と言うか言わないか。

確かに、今の政権とは合意してやっていることだから武力行使じゃない、そういう詭弁もまかり通るかもしれません。しかし、今まで説明を受けていた多くの国 民の皆さんが感じ取っているのは、私たちも同じなんですけれども、海上阻止活動という、まさしくテロリストや武器や麻薬がこのインド洋を行ったり来たりす る、そのことを取り締まるための行動、それに対する給油活動あるいは給水活動であって、ミサイルが飛んでいったり戦闘機が飛んでいったりすることに対して 給油、給水をやっている、そういう印象はほとんどの国民は今持っていないと思うんです。

いつまでやっていたかということも今教えていただいていないのですが、過去にあったことはあるということは言われた。自衛権の行使が終わった後もやったこ とはあるということは言われた。ですから、これはもっときちんと情報開示してください。つまり、事実がはっきりしなきゃ議論できないんですよ、これは。

高村国務大臣 私は、この法律ができるとき一国会議員としてしかタッチしていませんからそのときの審議の状況をよく知りませんけれども、あのときに、ミサイルを飛ばしたりなんとかすること、そういうことについての補給もあるということは、当然、説明があったと思いますよ。

最近の活動について聞かれるから、OEF・MIOについてやっています、こういうことを私が、少なくとも私については答えているわけです。

岡田委員  ですから、私は注意深く言っているんですが、自衛権の行使、それは、国連が認めたアメリカの正当な範囲での自衛権の行使についてそういったことがあるとい うことは、当時も私は想定していたと思うんです。私は、そのことまで問題だと言っているのではなくて、自衛権の行使が終わった後そういったことが続いてい るとすれば、それは法の明らかな拡張じゃないかということを申し上げているわけです。自衛隊を海外に出すということのその重要さです。

今まで、PKO法をつくりました。PKO五原則でたがをはめました。そして、周辺事態法をつくりました。我々は反対しましたが、しかし、日本の平和と安全 にとって重要な事態でしたか、そういう定義をして、そういう場合に限って自衛隊が出られるということにしたわけです。それぞれきちんとした歯どめをつけ て。

今回の場合には、そもそもは、正当なる自衛権の行使に対して、わざわざおしりも切って二年間にして、そして九・一一テロに限るものだということで法律をつ くった。しかし、今や、ひょっとしたら、イラクも行っているかもしれない、アフガン本土にいまだに攻撃を続けている。自衛権の行使はもうないにもかかわら ず、はっきりとしないOEFとかOEF・MIO、そういうものに基づいて活動をしてきた。

説明を聞いていてもう一つあるんですが、九・一一テロじゃなくて、テロとの戦争一般にこれをいつの間にか拡張していませんか。防衛省の説明なんかを見たっ て、パンフレットを見たって、テロとの闘いとかそういうことで言われていますけれども、法律は、そもそも九・一一テロに対する対応としてできているんです よ。法律上のテロ攻撃というのは、そういうこととして定義されているんですよ。ですから、いつの間にかどんどん広がっているというふうに私は懸念している んです、この六年間で。

そして、今度来る法律がどういう法律か私はわかりませんけれども、国連の明確な決議もないままに、同盟国が求めればどこにでも自衛隊を出していきますよと いう、そういったことに一つの道を開くことになりかねない。だから私はそれが問題だと言っているわけですよ。

ぜひ、もちろん法律はまだできておりませんので、きょうの議論はこの辺にしたいと思いますが、そういうさまざまな問題をはらんだ法律であるということを申 し上げ、そして国民の皆さんにもきちんと情報開示をしていただいて、さっきのように、ミサイルが飛んでいくとか戦闘機が飛んでいくということをもし国民の 皆さんがわかったら、それは簡単にはうんと言えないと私は思いますよ。

そういうことも含めて、きちんと真実を明らかにしていただいた上で法律の議論をすべきだ、私はそういうふうに申し上げておきたいと思います。よろしいですか。

高村国務大臣  自衛権の行使の場合には他国に武力行使もできる、こういうことなんですよね。今度は、領域国の同意があるということですから、自衛権なんか問題にするまで もなく、国際法上合致している。国際法上合致していることについて日本が、自衛隊が行ってお手伝いする。何の問題もないじゃないですか。

岡田委員  アフガンの国内で行われているのは、これはアフガンの中のいわば内戦ですよ。それは、正統なる政府はありますよ。だけれども、それに対して反対している人 たちがタリバン。もちろん問題はあるにしても、そこで国内で争っている。そのうち、正統なる政府の同意があれば何でもできるということじゃないでしょう。 あと、日本の憲法はそういう前提には立ってないはずですよ。だから、それが、いつの間にか拡張しているということの一つなんです。

高村国務大臣 日本の憲法は、外国へ行って日本自身が武力行使しちゃいけないということを書いてあるので、日本は今、武力行使なんかしていませんよ、一切。一切していないんですよ。

それからもう一つ。九・一一から離れていると言うけれども、あくまで相手は九・一一の主体であるタリバンであり、オサマ・ビンラディンなんですよ。そうい うことで闘いを今続けているので、テロとの闘いが続いているので、何も九・一一から離れたことはやっていないですよ。

岡田委員  武力行使をしていないとおっしゃいますけれども、自衛隊を出して武力行使してはいけない、これは憲法の要請ですね。だけれども、それを実質的に担保するた めに我が国は戦後さまざまなことをしてきたんじゃないですか。PKOで自衛隊を初めて出すに当たっても、さんざん国会でも議論をして、PKO五原則という ものをわざわざ据えて、そして、たがをはめたんじゃないんですか。

つまり、どんどん自衛隊を海外に出していけば、それは、六十年前のあの戦争の反省に基づいてそういうことはしないんだと、きちんとたがをはめるということ が大前提としてあったはずで、外務大臣の言われたことは、そういう今までの日本国政府の方針と全く違いますよ。

高村国務大臣 今、岡田委員、いいことをおっしゃいました。

そう簡単にISAFなんか行けないんですよ。行けないんですよ。そして、まさに海上に行って、OEF・MIOでいえば、武力行使もしない海上阻止活動に対して補給をしている、こういうことなんです。

岡田委員 ISAFの話は、それは、どういう場合に武力行使を日本が行うのか、あるいは海外に自衛隊を出すのか、そういう原則論の問題として議論しているわけですから、そのことはまた別の機会にしっかり議論したいと思います。

石破国務大臣 まさしく岡田委員のおっしゃることが事の本質だと思っております。

私たちは、やはりきちんとした原理原則のもとに実力組織は動かさなければならない。これは国内でも一緒ですよね。つまり、災害派遣であったって、これはき ちんとした原則のもとでなければ実力組織は動かしてはならない。三つの原則があって、緊急性と公共性と非代替性、これがなければ出してはいけない。国内に おいても国外においても同様であります。

ですから、委員がおっしゃるように、どういう場合に出して、どういう場合に出さないか、そのことについて、ではこれから先どうなるのか、できれば法案をま とめる前に野党とお話をさせていただきたいと申し上げているのは、そういうような意味も含んでおるのであります。

当然、今のテロ特措法におきましても、そういうことを担保いたしますためにいろいろな条文を設けておる。これは武力の行使に当たるものであってはならない とか、いわゆる現に戦闘が行われておらず、そして活動の期間において戦闘が行われると認められない地域、そのような概念も、それは憲法を担保するために仕 組んでおるものでございます。

原理原則は私どもきちんと踏まえておるつもりでございますが、民主党さんの方で、なおこれを入れろというような御意見があれば、それは虚心坦懐に承るべきものと考えております。

岡田委員  ですから、私が先ほどから言っているのは、そういう枠組みをつくる法律としてテロ特措法を六年前につくった、しかし、そのテロ特措法が本当に法律どおり運 用されてきたのか、かなり拡張されてきたんじゃないかという疑念に対してきちんと情報公開と説明を求める、それがすべての前提であるということを先ほど来 申し上げているわけです。

それでは、次に、地球温暖化の問題について議論したいと思います。

安倍前総理が、美しい星50、私は余りこの名前は好きじゃないんですけれども、むしろ英語でクールアースの方がよかったんじゃないかと思うんですが、二〇 五〇年までに全世界で温室効果ガスを半減するというふうに提案をされました。私は、そのこと自身は評価していいと思うんです。もちろん、ヨーロッパの国々 の後追いだとか、いろいろな議論はあります。だけれども、日本国総理大臣がそのことをきちんと言われたことは評価していい。

ただ、問題は、それを言いっ放しじゃなくて、じゃ、どうやって実現していくのか。どうやって実現していくのかというときに、私は、やはり日本自身がどうするのかということが非常に重要だというふうに思うわけですね。

そこで、幾つか総理の御見解をお聞きしたいと思いますが、この温暖化の問題というのは、もちろん洞爺湖サミットのメーンのテーマになると言われております し、今、地球を取り巻くさまざまな問題の中でも非常に優先順位の高い問題だ、こういうふうに思いますが、まず、総理の地球温暖化に対する御認識、御見識を 簡単にお聞きしたいと思います。

福田内閣総理大臣  地球温暖化問題は、これはいろいろな意見ございます。ございますけれども、現状を見て、そして、今までの経済社会のあり方を考えると、これは間違いなく温 暖化が進むということが定説になっております。そしてまた、人口も今六十五億強ですけれども、この人口も、これから間違いなく増加するんですね。要する に、人口が一人ふえるごとに温暖化は進むというように考えてもいいわけでございますから、そういった面もあわせ考えて、これからどういうような道筋を描い てこの温暖化問題に立ち向かっていくのかということ、これを今考えなければいけないという時期にあるということであります。

岡田委員  そこで、総理にお聞きしたいんですが、日本の目標として、二〇五〇年にどの程度削減すべきだというふうにお考えですか。世界全体では半分にすべきだという ことを日本は言っているわけですが、日本自身は二〇五〇年にどうすべきだとお考えでしょうか。総理の御見解をお聞きしたいと思います。

鴨下国務大臣  概括的なことをお答えさせていただきますが、美しい星50というのは、これは岡田議員がおっしゃっているようにクールアース50でございますけれども、そ の中で、主要国がすべて参加する、こういうようなことがある意味で我々が主張する最も重要なことでありまして、これは、京都議定書の中で残念ながらアメリ カが入らなかった、こういうようなことの反省を受けて、京都議定書を超える、そしてすべての国が参画する、こういう枠組みをつくるというのが日本にとって 最も重要なことの一つであります。

加えて、これは、各国の事情に配慮した柔軟かつ多様性のある枠組み、こういうような意味では、さまざまな国、特に、先進国あるいは新興国、さらには途上 国、それぞれの立場があるわけでありますので、それを受けて、なおかつすべての国が参画していただける、こういう枠組みをつくるというのが、ある意味で、 明年洞爺湖でサミットを行ういわばホスト国である日本の最も重要な使命なんだろうというふうに思っておりまして、そういう中で、調整役に徹するといいます か、長期目標あるいは中期目標は確かに重要でありますけれども、それ全体を調整するというのが我が国の役目だろう、こういうふうに思っております。

岡田委員 二〇五〇年に半分にするということは、少なくとも、先に豊かになった国々、日本も含めて、やはり半分じゃ済まないということは、そのぐらいのことは大臣に言ってもらいたかったんですね。

我々が、豊かになった国が半分ということになれば、これから豊かになろうとする国もみんなそれぞれ半分ということになれば、一人当たりで見れば非常に不公 平なことになるということですから、やはり我々としては七割、八割というようなことにならざるを得ないと思うんですね。

いろいろな国がもう既に数字を出しているわけですよ。今環境大臣はいろいろぐずぐずおっしゃったけれども、例えばEU、EUはまだ二〇五〇年出していませ んが、中期目標として二〇二〇年には三〇%。英国は二〇一〇年二〇%、そして二〇五〇年には六〇%。ドイツは八〇、フランス七五、スウェーデン五〇。それ からアメリカも、ブッシュ政権だけ見ているとかなりまだ前向きじゃないのかな、そういう印象をお持ちの方もいらっしゃるかもしれませんが、各州、カリフォ ルニアとかフロリダとかマサチューセッツとかメーンとか、特に東と西両海岸の各州は、いろいろな数字を出して、そしてそれを目標に据えてやっていこうとし ている、こういうことであります。

私は、当然日本も、中期目標と長期目標、それぞれ数字を設定すべきじゃないかと。こういうものがないままに、いや、世界全体で半分にしましょう、そういう 話だけしていても説得力はありませんしね。二〇五〇年というと、総理、お幾つになりますか。私も九十七ぐらいになるんですよ。

ですから、そういう先の目標を示すことも大事ですが、政治ですから、やはりその大きな目標に到達するために具体的なシナリオを書いて、自分たちは少なくと もこうするということがなければ、私は、洞爺湖サミットでも、そういうものがない中で言ったって、調整役に徹するといったって、ほかの国は大体物を出して いるわけですから、とても調整役にすらなれないと思いますよ。

こういう中期目標、長期目標を早急につくるべきだと思いますが、いかがですか。

福田内閣総理大臣 二〇五〇年に半減する。二〇五〇年というのは今から四十年ですよ。この四十年の間に何ができるかということですね。

四十年もあればという見方もありますけれども、四十年しかないんですよ。その四十年しかないという中には、やはり今までの大量生産、大量消費という生産、 消費のパターンを変えていかなければいけない、要するに、我々のライフスタイルと申しますか、生活そのものを変えていかなければいけない、そういうことも 入っているわけです。ですから、これは大変な課題であるというように思います。

しかし、二〇五〇年に半減するというのであれば、これは、その途中において何をすべきかということは当然出てこなければいけない。そういう数値をいずれ出さなければいけない、なるべく早く出さなければいけないというふうには思います。

具体的な数値目標については、国内の調整も大変難しいことがあるかと思いますけれども、努力をして、やるしかないですね。今の経済界にしても、いろいろ御 意見はあろうかと思いますけれども、しかし、やらなければいけないという将来の目標があるとするならば、やはり協力をしていただかなければいけない。

しかし、と同時に、社会のあり方、これはやはり政治のリーダーシップで打ち出していかなければいけない、そういう我々の責任があるんじゃないかと思いま す。このことについては、いろいろ大きな課題がございますけれども、皆様方、野党の皆様方とも話し合っていきたい、それぐらい大きな課題だというふうに 思っております。御協力よろしくお願いいたします。

岡田委員  こういう問題に協力するにはやぶさかではありませんが、今の総理のお話は、そうすると、近々といいますか、例えば来年の春とか洞爺湖サミットまでにそうい う中期、長期の数値目標、我が国としての数値目標をまとめたい、そういう意味であるというふうに理解してよろしいでしょうか。

鴨下国務大臣  多少詳しい話につきまして申し上げますけれども、まず、長期的には、革新的な技術を開発する、こういうようなことを原則にしませんと、いわば化石燃料を燃 している限りは今おっしゃっているような目標に達しないわけですから、結果的にはいわゆるローカーボンソサエティーというような、炭酸ガス、炭素を使わな い、そういう社会をつくっていくということが五十年先の目標であります。

ただ、我々はその前に、来年から京都議定書も第一約束期間に入るわけです。この五年の間にいわば九〇年比で六%下げないといけない、こういうような大きな 目標があって、この足元を達成できないうちに、では中期はどうするんだ長期はどうするんだという話でも、おっしゃるとおりに説得力がないわけでありますか ら、まず、とにかく六%を削減するためのいわば目標達成計画を、もう一度、この暮れぐらいまでにある程度アウトラインをつくって、来年の三月には国内の六 %削減のための目標を閣議決定する、こういうような方向で今進んでいるわけであります。

岡田委員 私は総理に先ほどの答弁の確認を求めたわけですから、環境大臣は全く関係ないんですよ。総理、お願いします。

福田内閣総理大臣 具体的な段取りは今環境大臣が述べたとおりでございますけれども、他国が目標を出してくるという状況の中で日本が出さないというわけにはいかぬでしょう。ですから、いずれそういう時期は来るでしょう。

しかし、そういう数値についても、それが国際間で承認し合えるものかどうかということについては、これから各国間の協議をしていかなければいけない問題だと思っております。

岡田委員 ですから、世界全体をこうしなきゃいけないというときに、では我々は、自分たちの国は少なくともこうするというものがなければ説得力がないということだし、日本以外の国々は、そういう数字をみんな多くの国は出しているということを十分御認識いただきたいと思います。

その上で、先ほど鴨下大臣言われました二〇一二年の京都議定書の約束、確かにこれは非常に厳しい状況にあるというふうに思うんです。安倍内閣のときに一人 一日一キログラムというようなことを言われました。そういう意識改革というのも大事だと思いますが、やはりもう少し仕組みとしてかちっとしていかないと、 なかなか、気持ちだけ、しかも消費者にだけそういうのを迫っていてもいけない。

そういう意味では、国内の排出権取引、キャップをかぶせて、そして、その余った部分、排出権を取引させるとか環境税とか、そういうところに踏み込まざるを 得ないんじゃないか、民主党はかねてからそういうことを主張しているわけですが、その点について政府の方では御検討されているんでしょうか。

鴨下国務大臣  まことにそのとおりでございまして、排出権取引を導入するということは、これはもう、その目標達成においてある意味で不可欠な要素なんだろうというふうに 思っておりまして、岡田議員おっしゃるように、キャップ・アンド・トレード、キャップを企業あるいは地域にはめて、そしてそれで目標が達成できないことに おいてはトレードしていく、こういうような仕掛けを入れないといけない。

こういう意味で、これはちょっと、環境省の方で既にやっている話ですけれども、自主参加型の国内排出量取引を実施していまして、今、百五十社が参加して、 平成十七年から開始して、第一期については、参加した三十一事業者全体で、約束された二一%の排出削減を大幅に上回る二九%削減できた。こういうような実 績があるものですから、ある意味で自主参加型のすそ野を広げるというのも一つでありますし、加えて、この目標達成において、法的な規制、こういうようなも のをさらに加えていく、こういうようなことも重要なことだと思っております。

岡田委員  この二〇一二年の数字、六%削減達成のために、例えば森林吸収量で三・八%削減、それから外国からの排出権購入で一・六%、こういうものは、外国からの排 出権の購入というのは、その国のエネルギー効率を高める、そういうメリットはあると思いますが、しかし、いわば自転車操業なんですね。そういった森林吸収 とか外国からの購入でやりくりしている。やりくりしているという姿が私は正確だと思います。それでもできないかもしれないという今の状況ですから、やは り、今言ったような国内での排出権取引、あるいは環境税、そういうものについて、しっかりと導入に向けて具体的な検討を進めるべきだと私は思います。

経産大臣は環境大臣と同じ認識でよろしいですか。

甘利国務大臣 とにかく、日本が約束をしたことを全力で実行するということであります。現状の目達計画を全力で仕上げたとしても、恐らく一・五パーから二・七パーぐらいまだ足りないと思います。それで、それを上積みして、死に物狂いで達成する。

環境税についてはいろいろな議論がありまして、検討対象のうちの一つということで、幾つかの中の検討対象の一つとしてこれから議論がされるであろうというふうに思っております。

この際に気をつけることは、内外無差別ということにならない、つまり、消費税と違ってですね。その点をどうとらえるかということであります。

それから、CDMのように、具体的に削減が約束をされると地球全体として効果が上がるということと、それから、国際的なキャップ・アンド・トレードの場 合、きちんと全世界にキャップがかかるかということ等、実際に地球全体として効果が上がるということの検証が大事だと思っております。

岡田委員  いろいろ今客観的におっしゃったんですが、大事なことは、やはり、やるという意思とスピード。ずっと議論ばかりしているけれども前に進んでいないというの が現状じゃないでしょうか。そして、そのうちに、EUだけじゃなくてアメリカの諸州も、そういうキャップ・アンド・トレード方式での取引のネットワークを つくる話が進んでいったり、アメリカの政権がかわってしまえば、気がついたら日本だけがこの問題でおくれてしまうということも十分あり得ると思うんです ね。

いろいろ言っておられますが、例えば東京都の取り組みというのはどういうふうに政府は評価されているんですかね。総理にもぜひお聞きしたいと思いますが、 東京都は、カーボンマイナス東京十年プロジェクトというのを出しているんですね。私は、石原知事、賛同できないことも多いんですけれども、ここは非常に賛 同しているわけですよ。二〇二〇年までに東京の温暖化ガスの排出量を二〇〇〇年比で二五%削減するということを決めて、実効性のある具体的な対策を示せな い国にかわって先駆的な施策を提起する、今後十年が地球の未来を決める、今そこにある危機だということで取り組んでおられるわけですね。経済界にもいろい ろ反対はあるでしょう。しかし、そういう中で東京都は進めている。

それと比べると、余りにも政府の取り組みが遅過ぎる、鈍感過ぎる。ですから、国際的に、クールアースということで、美しい星50でぶち上げられたのはいい んですけれども、しかし、国内を見ると、足元を見ると全くお粗末な状況。やはり私は、これでリーダーシップをサミットでとると言っても到底あり得ない、そ ういうふうに思います。

そういう意味で、もう一度総理に、長期的な目標やそのための具体策、そういったことを早急に閣内で議論する、我々ももちろんこういう問題は協力できますから、そういったことについて御見解をお聞かせいただきたいと思います。

福田内閣総理大臣 これは期限が迫ってきておりますので、そういうことも踏まえた上で、早急に具体的なさまざまな計画をつくり、そしてまた関係各部署との調整も進めてまいりたい、これを急ぎたいと思っております。

岡田委員 それでは、次の問題、政治と金の問題を残された時間でと思います。

きのう、公明党の委員が質問に立たれましたが、私は、若干最後腰砕けだったかなと思って横から見ていたんです。しかし、一応、与党の中でも公明党は、すべ ての政治活動、事務費も含めて領収書を添付する、そしてそれを公開する、こういうふうに言っておられると思うんですが、総理のお考えはいかがなんでしょう か。

領収書を添付するその対象は、政党や政党支部や、あるいはすべての政治団体というふうに考えていいのか、そうじゃないのか。そして、公開はどこまでというふうにお考えなのか、お聞かせいただきたいと思います。

福田内閣総理大臣 私がかねがね申し上げておりますのは、すべての支出について領収書を添付する、もしくは、それにかわる、十分説明に足る資料を付すということでございます。

それで、それをすべて公開するかどうかということにつきましては、これは私は、私の意見もあり、またその意見で与党内で調整もしておりますけれども、やは り我々は、政治活動の自由を侵害するような、もしくは抑制するような、そういうようなものであってはならないということでありますので、これはどこか第三 者機関にチェックする仕組みをつくってもいいのではないかというように考えております。この第三者機関が、内容をチェックし、そして悪質なものは最終的に は告発をするという権限を持つぐらいの機関になってもいいのではないか、こう思っておりますけれども、この辺の仕組みにつきましては、今与党間でも協議を し、そしてまた、これから野党とも御相談申し上げるというふうに思っております。

政治活動の自由を抑制するということにつきましては、やはり我々としては、その内容が公にされては困るということもあります。私も、実際問題、今現在あり ます、そういうことは。あった場合にどうするかといいますと、いろいろな方法はあるのかもしれませんけれども、私の場合には、自分のポケットマネーでその 分は支出するということでもって公開しないで済むようにするということです。これがいいか悪いかということもぜひ議論をしていただきたいと思います。

また、もし私が今やっているような方法をとりますと、資力のある人ほど政治活動の自由が確保できる、こういうことにもなりかねない。要するに、お金持ちが 政治活動を自由にできる、こういうふうな世界にもなりかねないということですから、むしろ、そういうようなポケットマネーから出るようなことをなくさせ て、政治資金の中からそれを堂々と支出し、しかしそれは第三者機関でチェックしてもらうというような方法もあるのではないかというように思っておりますの で、ぜひそういう御理解を賜りたいと思っておるところです。

岡田委員 まず確認です。すべての支出とおっしゃいましたが、すべての政治団体の支出ですね。

福田内閣総理大臣 政治活動のすべての政治活動費、こういうことです。

岡田委員 つまり、対象は、国会議員とか政治家に限らず、すべての政治団体ということでよろしいんですね。

福田内閣総理大臣 国会議員にかかわるものは、これはもう間違いなく必要であろうかと思っております。その他の政治団体については、これはまた御協議をいただきたいと思います。

岡田委員 そうすると、すべての支出とおっしゃったんですが、それは、すべての政治団体かどうかというのは今の総理のお考えの中では固まっていない、こういうことですね。

では、そこで、先ほどおっしゃった第三者機関的なものをつくって事前にチェックをするというお話なんですが、私が不思議に思うのは、それは、わざわざその ための第三者機関をつくらずとも、公認会計士とか監査機関とかそういったところにやらせることは可能だし、現に自民党も一部やっておられると思いますし、 我が党でいえば、都道府県連まではそういう形で党本部が選んだ監査機関が監査をしているわけです、かなりお金もかかりますけれどもね。ですから、それはそ れぞれの政党が自主的にできることではないか。そのためにわざわざ第三者機関をつくるということが私にはよく理解できないんですが。

福田内閣総理大臣 例えば、政治資金規正法をどうやって運用していくかということについても、今現在、あいまいなところがございます。

ですから、私ども、政党で政党助成金についてはチェックをするということをしておりますけれども、それで十分審査できるのかどうかという問題もあります し、また、政治活動の自由というようなものがそれでもって担保できるのかどうかといったような問題もありますので、むしろ、今現在、政治と金というような ことでいろいろな事例が出てきているという状況の中では、その辺がもっと明確にならないかな、そういうことによって政治家の死命を制せられるような、そう いうふうなことがないような仕組みはないのかなというようなことを中心に考えておるところでございます。

岡田委員  確かに、政治活動をしていく上であいまいな部分というのはいろいろ出てきますね。それは私も認めます。ただそれは、そうであれば国会の中で、そういったも のについてどう考えるべきか解釈すべきかということをきちんとルールを決めればいいだけのことであって、別に、第三者機関をわざわざつくってそこで決めて もらう必要はない。国会の中で決めればいいんですね。

例えば、よく似た例として、今、文書通信交通滞在費というのがありますね。これもなかなか、どこまで含めていいのか私自身も判断に迷うことがありますよ。そういうものは、もっと具体的に決めればすっきりするわけですね、これはそこから出せる出せない。

ですから、そういうことも含めて、やはり政治と金の問題、基準づくりと言うなら、国会の中で、まさしく国会議員が中心になって、それは一部は第三者にいろ いろな検討をお願いしてもいいと思いますよ。しかし、最終的には国会の中で決めることであって、何か第三者機関をつくってそこに丸投げすればいいというこ とじゃないんじゃないですか。

福田内閣総理大臣  それは国会でもよろしいですよ。しかし、そこで例えば政治上の保秘ということができるのかどうかということもございますね。ですから、そういう保秘という ようなことも含めて、第三者機関、そこには厳重なる保秘を求めるというような第三者機関というのがあってもいいのではないかというのが私の考え方です。

岡田委員  ちょっと議論がすれ違っていると思うんですが、私は、そういうものを、ルールをちゃんとつくったらいいじゃないか、そして、そのルールに基づいて外部に監 査してもらえばいいじゃないかということを言っているわけです。だから、第三者機関をわざわざつくる必要はないじゃないかと。そして、その第三者機関で、 今総理がおっしゃったようなことと、それから公開をするということは、これは二者択一の問題ではないですよね。

ですから、私たちは、これだけ政治不信を招いてしまった現状では、すべて公開するというところまで思い切らざるを得ないんじゃないか、そういう思いの中 で、我々だけじゃなくて、野党の多くはそういう意見だと思いますし、与党の中、公明党にもそういう意見、そういう中で、あとは最大政党である自由民主党の 決断にかかっているということを申し上げているわけです。いかがですか。

福田内閣総理大臣  こういう種類の問題というのは、我が国だけの問題でないと思うんですよ。ほかの国も同様の問題、同様の経験をしてきたと思うんです。ですから、欧米では第 三者機関をもう既につくって、そこでチェックをするという仕組みが働いているんですね。ですから、やはりそういう経験に学ぶということも私は必要なのでは ないかというように今思っているところです。

岡田委員  今の政治資金規正法の考え方は、それを国民の目にさらすことでチェックをするというのが基本的考え方で、従来もそういうことで、少なくとも五万円以上は情 報公開法で求めれば全部領収書は手に入ることになっていましたよね。それをすべてに、つまり、わかりやすく言えば一円からにすればいいというのが私たちの 意見であります。

総理は、そうすると、今の五万円以上は事実上は公開されているわけですが、それもやめるということですか。すべて第三者機関で判断する、公開しないという ことですか。それとも、今やっている五万円以上は引き続き公開するということですか。いずれなんですか。

福田内閣総理大臣 その辺の仕組みはこれからよく議論していただきたいと思います、どこからどこまでということも含めましてね。

それから、私は、先ほど申しましたように、要するに、すべての支出ですからこれは一円以上ですよ、すべての支出については何らかのチェックを受ける、それ がすべてそこにチェックしてもらうのかどうかということは皆さんで御協議いただきたいと思っております。

岡田委員 結局、公開がなぜか嫌だというふうにしか私には聞こえないんですね。公開することがなぜだめなのか、私にはよく理解できないわけです。

この問題は、私たちとしては譲れない一線です。ですから、総理は協議、協議とおっしゃいますが、私たちは法案を国会に出すべく今準備はもうできておりま す。もう既に党内の手続は終わっております。したがって、自由民主党の方がすべて公開するということで合意いただければいいですが、そうでなければ、これ は結局、最終的には次の総選挙において有権者に判断していただく、こういうことにならざるを得ないんだろうというふうに思っております。

終わります。

ブログ「TALK-ABOUT」もご覧ください。




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