トピックス

2003.12.31|後援会報

岡田かつや×岸本裕紀子「日本の未来について」

岸本

岡田さんは昨年、民主党の幹事長に就任なさいましたが、民主党の幹事長の仕事って何でしょう。

岡田

一言で言えば、民主党を立て直すこと。そして、民主党政権を実現して、日本の政治を変えることです。

岸本

私が一番伺いたかったのは、民主党がどうやって政権を取るか。そのシナリオなんです。



岡田

自民党ではダメだが、民主党もいま一歩という声をよく聞きます。

まずは、民主党への信頼感を高めることです。そのためには、抜本的な党改革も必要です。

次に、多様で、良い人材を集めること。第三に、国民の共感を得られる政策を用意することです。その上で、選挙に勝って政権を交代します。今回の総選挙は、大きなチャンスだと思っています。



岸本

民主党は意見の相違がありすぎて、その集約が難しいのでは。



岡田

どんな党でも幅の広さはあるし、そのことは民主党にとって財産だと思います。

この国を変えるという大きな目的を掲げて進めば、意見の違いは乗り越えられると思っています。

そして大いに議論し、決めたことは確実に守る。

自分たちで決めたことすら守れないようでは、政権を任せるということにはならないでしょう。

岸本

「原理主義者」というニックネームがついていると聞きましたが。

岡田

一度決めたことは曲げないし、党運営の中でもルールを重視するタイプだからでしょう。



岸本

なるほど。生活でも、一度決めたことは変えない方ですか。三日坊主になったりはしない?



岡田

いや、プライベートではそうでもないです(笑)。



岸本

マスコミでも「カタい」などと言われていますが、実のところ、どこが御自分の魅力だと?



岡田

魅力かどうかはわからないけれど、流されないところ。頑固で、世の流行に影響されたりはしないんです。だからこそ、野党で頑張ってこられた。



岸本

最近、アクの強いキャラクターにみんなが飽きてきて、今度は岡田さんのような真面目で正統派の人が良いという時代になると思うのですが。



岡田

うーん、真面目とかカタいとかは人の決めることです。政治家をやっている限りは、自らの信念に忠実でいようと思います。



岸本

土日は地元、三重県に帰られるんですか?



岡田

ええ、ほぼ毎週です。家族も地元ですし。



岸本

岡田さんにとって、三重県の誇りって何でしょう?



岡田

個人の政治に対する意識がとても高いところです。地元で座談会などをやると、問題意識が高く、ちゃんと考えている人が多いと実感します。



岸本

それを政策に反映させていくわけですね。



岡田

私は、地元の声は「現場」だと思っているんです。



岸本

まあ。会社やお店でも現場は大事ですよね。



岡田

机上の空論ではない生の声は貴重で、そこに多くのヒントがあります。

反応をみると、何を考えているのかもよく分かるんですよ。

例えば、真紀子現象の時、彼女に対して否定的なことを話すと、女性の眼がチカチカッと光るんです。



岸本

光るって本当に?



岡田

そう、チカチカッと(笑)。あ、まずいと思ってマイルドに言い直したりして(笑)。



岸本

岡田さんがいい話をすると?



岡田

それなりの反応がある。



岸本

何だかその場の熱気が伝わってくるようですね。現場の声で何か印象に残っていることは?



岡田

かつては自民党に戻ってほしいという声がありました。

でも、会合を重ねるうち、是非この国の政治を変えるために、民主党で頑張ってほしいという声が圧倒的になってきました。

地元のことより、日本全体のこと。そして、将来のことに対する関心が高まっていることも実感しています。



岸本

地元の活動を通じて、誰かのためという顔がみえるのは素敵なことですね。

一人一人のことが考えられない人に、日本全体の政治が考えられるか、とも思いますし。

ところで、これからの日本は競争社会に突入し、格差が開いていくと言われていますが、どんな人たちに幸せになって欲しいと思われますか。

岡田

競争は日本経済を立て直すために必要です。しかし、競争によって生じた不公正を放置せず、

補正していくことも、政治の大切な役割です。私はアメリカ型の二極分化の社会が良いとは思いません。

努力した人が報われるのは当然としても、多くの人たちが安心して、きちんとした生活ができる、そんな社会を目指したい。もう一つは価値観の多様化を受け入れる。経済的な豊かさのみを目指す時代ではないと思います。

地域で信頼されたり、すばらしい家族がいたり、人それぞれが多様な価値観、生きがいを持つ。そんな社会が大事だと思っています。



岸本

いいお話ですね。私たちは改革の必要性は認めるのですが、日本がこれからどんな社会に変わり、自分はその中で、どんな場所に行くかが分からず不安なんですね。

それを政治家の方が、今お話になったように、こんな社会を創りたい、と説明してくださると安心するように思います。

岡田

民主党を支持してくださるのは未来のことを考えている人なんです。

そして私たちは、政権を取り、この国の政治を変えるために存在しています。私も政治家としてスタートして13年。

この国の政治を良くする、という一念で頑張ってきました。そのことは、是非、分かっていただきたいと思います。

岸本

はい。私も岡田さんを見続けますし、期待しています。

岡田

今日は、どうもありがとうございました。

岸本裕紀子さんプロフィール

エッセイスト、政治コラムニスト。

慶応義塾大学卒業後、女性誌編集部を経て渡米。

NY大学行政大学院修士課程修了。

著書は『もっと、モテる女たち』(講談社文庫)など多数。




TOP