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トピックス

2002.03.31|その他

定例記者会見録 2002年3月

3月28日

○緊急事態法制の整備が必要であるという前提では党内一致

○夫婦別姓—-公約や法案の重さを議論する必要がある

○政治とカネの問題について、野党4党で協調して対策を練りたい

○辻元議員辞職—-秘書給与の流用という本質について反省の弁なし

○自由党と踏み込んだ関係を目指すのなら、党内できちんと議論する必要あり

緊急事態法制

【政調会長】まず、緊急事態法制についてですが、昨日の全議員政策懇談会での議論を踏まえまして、今日のネクスト・キャビネット(NC) で最終的なとりまとめをし、決定をいたしました。多少の修文が入りましたが、緊急事態について法整備が必要であるという前提も併せて確認したということです。

次第に政府案も明らかになりつつありますが、そのときの議論の物差しが今日決定したペーパーになるわけで、その物差しに基づいて我が党としての考え方を整理していくという、そういう新たな段階に入るということです。

割と丁寧に議論を進めさせていただくなかで、昨日も意見はいろいろと出ましたが、拍手で確認を求めたときはかなりまとまった拍手がなされたと思っています。

選択的夫婦別姓

【政調会長】次に、選択的夫婦別姓についてですが、これも昨日の全議 員政策懇談会で議論しました。いろんな意見が出まして、最終的に拍手の数は規定方針通りということで賛成多数だったと思いますが、率直に言って反対意見もありました。

今日のNCでもだいぶ長時間議論をしましたが、基本的に今は規定方針を変えてないわけですから、法案(民法改正案)を出していることは生きてるわけですが、それを今日確認するにはちょっと昨日の議論が重かったという意見が出まして、党内に異論を持っている人がある程度いるなかで、NCで今日決めるのはやや拙速ではないかということで、もう一度全議員による政策懇談会を開くことにいたしました。これは近々やらせていただきたいと思っています。

昨日は時間的にも30〜40分ぐらいしかありませんでしたので、やや尻切れトンボの感もありましたし、しかも参議院の予算委員会の質議が始まっていたということもありましたので、もう一度改めて時間を 取って、しっかり議論させていただきたいと思っています。もちろん、現時点での党の方針は従来通り何ら変わっていません。

今日もいろんな議論がありました。一つは中身の議論ですね。別姓が良いか悪いかという話。それからもう一つは、別姓を強制するものではなくて選択を認めるものですから、そういう意味では多様な生き方を認め、選択肢を広げるに過ぎないというような話。そして、そこからかなり進みまして、党で出した公約や法案にどれだけ重みがあることなのかというような議論までかなり真剣にやりました。私の感じでは、NCではかなりみっちり議論しましたので、各大臣にはご理解いただけたと思うんですが、党全体を見たときに、党として有権者に約束したこと、あるいは自ら法案を出したことに対して、少し重さの理解が十分じゃないんじゃないかと思っています。

選挙民に対する約束ですから、何か大きな事情の変化があって、合理的に説明できなければ次の選挙まではそれを変えるということは基本的にあり得ないことだと私は思っていますし、法案を自ら出したにもかかわらずそれを党議拘束をかけないということもあり得ないことだと思っていますが、そういったことについて、党内で議論したいという気持ちがありましたので、もう一度政策懇談会を開くことにしました。

ただ、何度も言いますが、現時点での党の方針は従来通りです。それから、最終的な決定の場はあくまでNCですが、「理解を深める」という意味でもう一度丁寧にやろうということにしたということです。

政治とカネ

【政調会長】それから、加藤紘一議員の事件が今日の新聞各紙の第1面を飾りました。私自身が初当選をした平成2年は、リクルート事件があった直後の選挙だったんですが、自民党でも国会でも政治資金の問題は大きな議論になっていました。

その後いくつかの重要な法改正の中で、例えば資金管理団体は一つにする、献金公表の下限を下げる、あるいは1社当たりの上限を下げるというような改正がなされました。

しかし、結局現実はほとんど変わっていないということを思い知らされたわけで、やはり後半国会として「政治とカネ」の問題をきちんと取 り上げて、そして法整備も含めて抜本的な取り組みをしていかなければ いけない—-。そんなふうに感じています。

そこで、お手元に配りましたのは、そういった問題について我が党として少し整理をしたものですが、あっせん利得処罰法強化については、 すでに法案作成済みです。

それから、法人その他の団体から寄付を受領できる政党支部の制限については、現在4野党で協議中ですが、基本的に政党支部は一つにするべきだと考えています。実は、これはかなり大きな抜け穴になってまして、政治資金の公表をいくら下げても政党支部を10個作れば、下限額の10倍までは公表しなくてもいいと。あるいはいくら上限を設けても、例えば1億円貰っても100の政党支部で100万円ずつに分散できるということになるわけですから、やはり政党支部の制限というのは 重要だと考えています。一つに絞るべきだと。

あと、収支報告書等の保存期間を延長することと、今は情報公開法に基づいて一応資料の請求ができるようになりましたが、地方と国でかなり分散していますので全容がかなり掴みにくいということで、インターネットによる収支報告書の公開ということも重要だと考えています。これらについても、我が党はすでに法案を出しています。

それから、公共事業受注者の政治献金を禁止することや、自由党が主 張している入札干渉罪法案、後援会報等への広告規制法案も検討対象です。

他にペーパーには書いてありませんが、政党をトンネルにした政治家個人に対する献金、これは自民党ではかなり一般的に行われてきたと言われています。考え方としては、すでに我々は政治資金規正法の改正をしたときに、そういうことはやらないということだったんですが、いずれも抜け穴として出てきたものなので、そういった問題について総合的 にきちんと対応する必要があると思っています。

なるべく野党4党で歩調を合わせて対案として整備したいと思っていますが、小泉総理もいろいろご発言になってるようですから、単に総理としてのご発言ではなくて、自民党として、あるいは与党としてしっかり取り組んでいただきたい。そうでないのであれば、単なる免罪符とし て言ってるに過ぎないということになると思っています。

辻元議員の辞職

【政調会長】あと、少し時間が経ちましたが、社民党の辻元議員が議員 辞職をしまして、今日の本会議でそれが承認されました。同じ政策責任者として議論することも多かったわけですが、個人的には大変残念に思っています。

ただ、彼女の記者会見やメディアへの登場を見ていて感じることは、基本的に問題となっていること、つまり政策担当秘書の名義貸し、彼女は実体があったと言っていますが、しかし5万円以外は流用していたということに対する、本人の反省の弁は聞けなかったと私は思います。

記者会見で違ったことを言った、あるいは政治資金規正法に記載がなかったことに対する反省の弁はありましたが、一番根本の問題についてどう考えているのかという反省の弁・お詫びの弁というのは私には感じ取れませんでした。やはりそこは、税金というものに対する認識が甘かったと、残念ながら申し上げざるを得ません。

もう一つは、メディアの問題で、私は「サンデープロジェクト」しか見てませんが、表まで予め作って、山本穣治さんの事案との違いを田原聡一朗さんがわざわざ説明していた姿は、私にはおごりとしか見えませんでした。つまり、自分が説明すればクロがシロになるんだと言わんばかりのやり方で、私はやや違和感を持って見ざるを得ませんでした。

秘書制度

【記者】先ほど政調会長がおっしゃったのは、「政治とカネ」に関する党内の整理事項ですが、秘書制度についてはどのようにお考えですか。

【政調会長】秘書の問題は山本事件のあと、幹事長の下だったと思いますが、党内でも検討しました。しかし、そのときにはなかなか答えが出ませんでした。秘書の皆さんの意見等も踏まえていくなかで、答えが見出しにくかったという面もあります。

従って、秘書制度についてはもう一度しっかり取り組んでいかなければいけないと思います。ただ、それを政策論として議論するのか、むしろ幹事長のところで議論するのかという問題がありまして、私は後者が適切ではないかと思っていますが、幹事長とも少し話をしてみたいと 思っています。

【記者】今おっしゃったのは、プール制を念頭に置いていたけれども秘 書会に反対されたということですか。

【政調会長】まあ、反対というか理解が得られなかったということです ね。それから、単にプール制にすればいいのかという問題もあって、そ の辺もきちんと詰める必要があると思っています。

【記者】いずれにせよ、党内で検討すると?

【政調会長】私はその必要があると思っています。

公約の重み

【記者】選択的夫婦別姓の党内論議についてですが、政調会長のおっしゃるように公約や法案提出の重みという問題はあると思うんですが、 かつて法案を提出した際には今のような反対意見はなかったんでしょう か。

【政調会長】NCでも反対した方はいました。しかし、それは極めて少数でした。

【記者】そうすると政調会長ご自身としては、当時はそれほど関心を引 いてなかったのに、ここに来てある程度まとまった慎重論が出てきた —-という印象でしょうか。

【政調会長】ですから、党として正式に手順を踏んで決めたことですか ら、私としては理解に苦しんでいるところです。公約というのは非常に 重要なものだと思っていますので、私も責任を持ってそういったものを 決めてまいりましたので、やや驚いています。

公約を信じて投票していただいた方に対して、こういう状況になっていること自体が申し訳ないことだと思ってます。

藤井・自由党幹事長との会合

【記者】昨日、自由党の藤井幹事長とお会いになられたようですが、ど んなお話を?

【政調会長】食事をしたんですが、雑談が多くて、具体的な政策の話は特にありませんでした。ただ、もう1回ぐらいはそういった会合を開くことが必要であるということは確認しました。

【記者】もう1回……というと?

【政調会長】まだ入口に入らなかったという感じじゃないですか、昨日は。私もそういうつもりはありませんし。

私自身は、元々代表・幹事長から政策面で藤井さんとの関係を密にしてくださいということで始めた話ですから、それ以上の意味はないと思っていますし、前回の役員会でも「藤井さんと会いますが、政策的な話し合いは必要に応じて行います」としか私は言ってませんので、もしもう少し積極的にやるというのであれば、党内でよく話し合ってからじゃないといけないと思います。

一部には「政策協議の場を作る」とか、代表や幹事長も少しそういっ た感じのことをおっしゃってるような気もいたしますが、その辺の意見調整も必要だと昨日は感じましたので、それ以上具体的な話はしませんでした。

社民党の信頼

【記者】「政治とカネ」の問題について少し伺いたいんですが、野党4党で協議するメニューを色々と考えておられるということですけれども、今回辻元議員をめぐる社民党の対応は、政治倫理を標榜してきた政党にしては、真実を明らかにするという姿勢に欠ける印象を与えたと言いますか、党としての信頼を下げた思うんですが、それについてはどの ように?

【政調会長】党としての信頼を損ねているというふうには、私は認識していません。党としての対応を社民党のほうでもいろいろと考えておられるでしょうし、まだ途中の段階ですから、これから辻元さんの意見を聞く場もあるわけなんで、そういう意味で、現時点で他党について私が一定の評価を下すことは望ましくないと思います。

ただ、一般論として、「政治とカネ」の問題について政党には説明責任があるということは、間違いない事実で、社民党に限らず我が党も含めてしっかりした対応が必要だと思っています。

【記者】先ほどおっしゃった「政治とカネ」に関する提案は、今国会 に共同提出するという方向でお考えですか。

【政調会長】そうですね。この前、実務者会議を設けましたよね、我が党は堀込さんです。そこを通じて今協議してもらってますが、なるべく4党揃って法案を提出したいと思っています。

ただ、先ほども申し上げましたが、現時点で取り上げていない論点もありますから、もう1回見直して、よりしっかりしたものを提案する必要があるんじゃないかと思って、堀込さんには今朝電話で「もう少し論点を洗い出してください」とお願いをしたところです。今日のNCで、担当大臣の玄葉さんにもお願いをいたしました。

【記者】今国会で……

【政調会長】出すと。やはり大きな論点にしないといけないと思います。政治そのものに対する信頼が揺らいでますから。

3月14日

○大使人事の国会承認と少数国政調査権について議員立法することに決定

○政官関係—-提言も結構だが、自民党の族議員体質の改革が先決

○世の中全体の経済状況を考えれば、恩給の引き上げは慎重に検討すべき

○北方領土交渉—-ロシア議会と国民への説明と説得の不足が難航の一 因

○人権3点セット—-表現の自由の規制につながる法案には賛成できな い

大使・公使人事の国会承認と少数国政調査権

【政調会長】まず、この前、中間報告をしましたが、外務公務員の国会同意の話ですね、大使・公使について国会承認を必要とするという法案 を、今日のNC(ネクスト・キャビネット)で了承しました。

それからもう一つ、国政調査権の強化ということで、今までは委員会 で決めた場合に必要な要求を政府にできることになっていますが、委員 会で決めるということですと多数決になるわけです。

それに対して、そういうことではなくて、各委員会委員の4分の1以上の要請があった場合には、原則として、内閣・官公署に対して報告ま たは記録の提出を要求できるという規定を国会法のなかに置くというも のです。

以上、外務公務員法改正案が1本、それから国会法の改正案が1本、 合計2本を今日、民主党の議員立法として決定しました。明日の野党4 党政策責任者会議でも問題提起してみようと思っています。

その結果次第でもありますが、民主党単独で出すか、野党間で協力して出すか、いずれにしても、近々国会に法案を出したいと思っています。

自民党国家戦略本部の提言

【政調会長】今日、各紙を賑わしました自民党国家戦略本部の提言についてですが、中身としては傾聴すべき部分も多いんですが、やはりああいうことを実行していく基本は何かといえば、自民党という政党の族議員体質だと思います。そして、それを改めるというということも基本方針に書いてありますが、それが本当にできるのかということだと思います。

いろいろ聞いてみますと、10年前と比べても、自民党の部会の現状 は本当にひどいと。特に、厚生労働部会とか農林水産部会はまさしく族議員が支配していて、例えば官僚が説明をしても、それを十分聞くこともなく、業界や支持母体向けの発言を繰り返すということが恒常化してると。そういう発言をしたことをもって、義理立てをするというか、自分はそういう発言をしたということが、また支持母体にフィードバックされて、得点になる—-という話を聞くわけで、まずそういう現状を改 めることからスタートしないと、いくら綺麗事を言っても意味がないんじゃないかと思っています。

あれこれと言う前に、そういう現実をきちんとするところからスタートすべきじゃないかと。そんな感じがしています。

恩給の引き上げ

【記者】恩給法の改正について、党内では支給額の引き上げに否定的だということですが、最終的な判断は政調会長と関係NC大臣に一任されたんでしょうか。



【政調会長】採決が延びれば、火曜日にNCがありますから、そこで決めますし、間に合わなければ一任ということになりました。

【記者】恩給法のどこに本質的問題点があると?

【政調会長】支給額そのものは算式がどこかに書いてあるわけではないんですね。法律的には、「最近の社会経済情勢等にかんがみ、普通恩給及び扶助料の最低保障額の一部の引上げ等を行う」ということなんですが、「最近の社会経済情勢等にかんがみ」というのは、世間全体の物価や賃金が下がっているなかで、そういうふうに言えるのだろうかと。言うとすれば、「等」のところで読むしかない。それは、政治加算ということではないんだろうかと。

世の中全体の流れ、そして厳しい財政の状況のなかで、毎年上げてき たからといって当然のように認めるべきなのか—-という問題だと思い ます。

【記者】法案には、具体的な金額は書いてないんですよね?

【政調会長】引き上げる額が書かれるんですね。法案のなかに。

【記者】民主党に対する政治的な反発は?

【政調会長】民主党に対するといいますか、政府が出してきた案と比べて厳しいことを言うわけですから、全国の遺族の方、それから軍人恩給を受給している方などから、それに対する政治的な反発は当然あると思 いますね。

【記者】ただ、民主党はそういった方々とあまりお付き合いがないのでは……

【政調会長】個々にはお付き合いのある人もいるでしょうし、どこに行ってもそういう方々はいらっしゃいますから、団体としてお付き合いはしてなくても、個人として支持者のなかにそういう方々はいらっしゃ ると思います。

ですから、まだ決めたわけじゃありませんが、かなり議論が出たということですね。世の中全体が非常に厳しいなかで、当然のように認めていいんだろうかという疑問の声が相次いだということです。

同時並行協議の頓挫

【記者】日露の北方領土交渉について、いわゆる「同時並行協議」を政 府が断念したということですが、民主党としては、これをどういうふうに見てるんでしょうか。

【政調会長】「北方領土は返還されても何の利益もないから、返還交渉は打ち切ったほうがいい」という鈴木宗男さんの発言に関する外務省の文書がありましたが、私もこの記者会見の場で「場合によっては国を売るような世紀の大スキャンダルになるかもしれない」というようなことを少し前に申し上げたと思うんですが、私はあの文書を見る限り、やはりそういうことだったんだと思います。

これは、特定の政治家が国家の政策を大きく歪めたということですから、今回のことよりも、それ以前に「同時並行協議」あるいは「二島先行返還論」が出てきたこと自体に対して、非常に危うさのようなものを 感じます。

ああいう文書があったということは、恐らく大臣まで上がっていたは ずなのに、なぜ鈴木宗男さんの真の目的が分かっていながら、それに流されてきたのかと。そういう意味では、歴代事務次官や担当局長ももちろんですが、大臣の責任は極めて重いと思います。

【記者】そうすると、同時並行協議が一旦ご破算になること自体は歓迎すべきことだと?

【政調会長】まず、今回ご破算になったのはロシア側が国内で責められてそういう話になったわけで、そういう意味では、日本とロシアであうんの呼吸で使い分けてきたことが遠因になってると思うんですね。で、 そのことがまた問題なんですよね。ですから、もう政策論の次元ではない話だと思います。

そういったことを捨象して、あえて政策論として言わせていただくとすれば、私は二島先行返還論あるいは同時並行協議というものは、非常に問題があるとかねがね思っています。

【記者】今回ご破算になったというのは、鈴木宗男さんの関与が明るみになったことが大きな要因だと思われますか。

【政調会長】それはロシア側の対応ですから、私に聞かれても分かりま せん。

【記者】政調会長としては、四島一括返還というのが基本政策であると ?

【政調会長】基本的には、そうです。

ただ、やはりロシア議会、あるいは国民に日本の正当性をしっかり訴 えていくということがまず基本でないと、なかなかこの話は進まないと 思うんですね。

論理的には、あるいは法律論としては、我々に明らかに正当性がある わけですが、そのことがロシアの議会にも国民にも伝わっていないとい うことが、この問題の進展を妨げていると私は思います。これはかなり 前から、そういうふうに申し上げてきたんですがね。その努力を怠って きたということも罪が重いと思います。

人権の3点セット

【記者】明日、個人情報保護法案が閣議決定されるということで、それとともに人権擁護法案と青少年有害社会環境対策基本法案とで「3点セット」と言われてるんですが、この3点セットに対する民主党の見解を改めて伺えますか。。

【政調会長】まず、個人情報保護法案は、この前我々が野党4党でも確認をしたように、政府案については反対です。今、4党で実務者の協議を始めつつあるところで、我が党は枝野政調会長代理が担当です。野党4党でなるべく協調して対応していきたいと思っています。

それから、人権擁護法案は、この前、江田五月NC法務大臣から説明したところですが、我々としては、特にマスコミの扱いの部分について 問題ありと考えています。マスコミについては例外扱いにすべきだとい うことです。

有害図書(青少年有害社会環境対策基本法案)については、我々もそれに類似したものを水島広子議員を中心に議論してもらってますが、まだ結論を得ていません。

私は有害図書を放置していいとは全く思いませんが、しかしそのことが全体の表現の自由、あるいはマスコミの規制につながるとすれば、それはもちろん非常に大きな問題になるわけで、そうならないような仕組みを工夫する必要があるということで、彼女のところで引き続き慎重に検討してもらっています。

私の判断としては、今回マスコミ報道に関する2法案が国会に出て、これから議論されていくわけですから、そういう状況のなかで、有害図書についての我が党独自の法案を慌てて出すということは混乱を招きますから、より慎重な取り扱いをすべきだと考えております。

将来にわたって必要がないとは思いませんが、この国会での対応は慎 重に考えたほうがいいと考えています。

【記者】今ちょっと出てきている与党の法案には否定的……

【政調会長】与党案にはもちろん問題があります。だからこそ、我々も 対応をいろいろと考えてるわけですから。

北朝鮮による拉致疑惑問題

【記者】北朝鮮の拉致問題について、先日新しい証言が出てきたわけですが、この問題について民主党は今後どういう取り組みをしていくんでしょうか。

【政調会長】まだNCでは議論してませんが、外務・安保部門で検討していただいてると思います。

ただ、今回のことを見ると、かなりはっきりとした証拠として上がっ てきてますから、普通の民主国家では考えられないようなことが行われてきたわけで、厳しく対応していかなければいけないと思っています。

3月7日

○道路公団改革—-第三者機関に全くタガがはめられておらず問題が多い

○デフレ対策—-関係NC大臣で協議、3月中を目途に煮詰めていく

○全権委任大使について、国会同意人事する方向で検討

○政官関係—-文書で記録することに基本的には賛成だが、実効性が問題

○夫婦別姓—-法案まで提出している案件の党議拘束を外すことは考えにくい

○緊急事態法制の必要性は今後とも議論、基本的には中身次第

道路関係四公団民営化推進委員会設置法案

【政調会長】まず、道路関係四公団民営化推進委員会設置法案についてですが、今日のNC(ネクスト・キャビネット)で中間報告がありました。 担当NC大臣は野田さんですが、中間報告としては、賛否というよりは「いろいろと問題がある」という指摘でした。

一つは、単なる委員会設置法にとどまっていて、その目的や理念が書かれていない。それから、その委員会で何を検討対象にするのかということも、12月19日閣議決定の「整理合理化計画に基づき」とあるだけで、具体的に何も書いてないわけですね。

そのことを一つの例として、NCで議論になったのが、例の上下一体化方式かどうかという点です。予算委員会で質問した五十嵐さんの記憶では、あるいは国土交通委員会で質問した樽床さんの話では、扇国土交通大臣は「上下一体である」と答えたということなんですが、私が予算委員会で質問し、その後、質問主意書も出しましたが、その答えを見る限り、上下一体とは言ってません。そういうことも含めて、何も決まっていないし、あるいはこの委員会に対してタガがはまっていないということですから、そういう意味で、ほとんど白紙委任をしている委員会ではないかと。

本来であれば法案の中に方向性をきちんと出して、例えば税金投入はしないとか上下一体で民営化するとか、整備計画については全てをやるわけではないとか、いろんな条件を書き込んだうえで、その枠の中で検討してくださいというのが本筋だと思うんですが、そういうものが非常に曖昧な形でしか描いていないということです。

それから、人事について国会の同意を必要としていませんが、これも予算委員会で小泉さんは私の質問に、「同意人事にすると、名前が挙がって同意されなかった人が気の毒だから」という、全く荒唐無稽の論理を展開されたわけですが、そうだとすると、これは同意人事を全否定することになるわけです。

国会で名前が出て、否定されると気の毒だというんであれば、国会同意人事というのはないほうがいいわけですから、それは全く論理として成り立たないと思いますが、いずれにしても、我々は基本線に戻って国会同意人事にすべきだと考えてまして、そういう点でも問題があるということです。

これから、内閣委員会で議論になりますので、しっかりそういった点について法案周辺の問題として詰めていくなかで修正案も出していこうというところまで今日は確認しました。最終的な賛否は、審議もしていない状況では決められませんから、今日のところはそこまでにとどめておいたところです。

デフレ対策NC大臣会議

【政調会長】次に、今日非公式にこれからの経済対策について党内で調整していこうということで、関係NC大臣会議を開きました。財務、金融、経済産業、行革・規制改革、厚生労働の各NC大臣に集まっていただいて、これから議論すべき論点について少し整理をしました。今日のところはまだ意見交換ですから、来週もう一度開いて、これまで経済財政諮問会議とか自民党とかいろんなところでの議論、あるいは学者・評論家その他のいろんな提案があります。それらについて少し整理したうえで、議論を詰めていこうということにしました。NCでも来週木曜日ぐらいに議論してもらいたいと思っています。

大きな中身は、税制改革、財政出動を伴わない内需喚起策、そして若干の財政出動を伴う—-こう言うと公共事業と誤解されるかもしれませんが、そういうものではもちろんなくて—-内需喚起策の三つに分けて、議論の整理をしておこうということにしています。

政府のほうも、恐らく予算が通る辺りにそういった議論が活発になって、場合によっては4月ぐらい、遅くとも税制改革の方向性が出る6月までには第2弾の対策が出てくるわけなんで、我が党としてもそれに合わせるような形で、これから1カ月ぐらいで議論を煮詰めていこうと思っています。

「煮詰めていく」という意味は、我々自身が提案していくものもあれば、すでに政府・与党が提案されているものについて問題点を指摘していくものもあるわけで、そういうものも含めて議論をしていこうということです。

ODA基本法案

【記者】ODA(政府開発援助)のあり方について、社民党から「ODA基本法案」というような、ODAの使い道に対する国会の関与といったことを考えてるようなんですが、できれば4党共同でやりたいと。その辺はどうお考えですか。

【政調会長】まだ聞いてません。ただ、ODA基本法という話は古い話で、参議院で野党で法案を出したこともあるんですよね。

【記者】民主党で?

【政調会長】いやいや、民主党ってまだなかった頃ですよ。社会党。

【記者】10年ぐらい前?

【政調会長】いや、10年までは行かないかもしれませんが……まあ、そういう意味では経緯のある話ですけれども、今回の不祥事を見たときに、恐らくODAだけの話にはとどまらないだろうと思います。

そういう意味で、政と官のあり方、関わり方みたいなことをきちんと議論していくなかで、ODAの話も議論しなければいけないということです。ODAだけに特化した問題ではないように思います。もっと大きな問題をまず整理すべきではないかというふうに思いますね。

政と官の関係のあり方

【記者】政と官の関わりを検討するプロジェクト・チーム(PT)を設置する予定だと思うんですが、いつ頃までに設置して、いつ頃までに取りまとめるおつもりですか。

【政調会長】次回、火曜日のNCでと思っています。ちょっと人選ができてませんので、今日はできませんでした。それから、ちょっと思い出しましたが、今日のNCで出た議論のなかで、外務省の大使の人事について、国会の関与をもっときちんとすべきではないか、主な国は大体国会同意人事になっているということで、そういうことについて、法案を準備すべきではないか—-こういう議論が出ていました。

今まで国会改革PTの中で議論をしていますし、もう少しさかのぼれば、鹿野さんや玄葉さんがまとめた「政権運営構想」の中でもそういう議論をした経緯がありますので、なるべく早めにそういう方向で党内を取りまとめたいと思っています。

【記者】新しく作るPTというのは、その「政権運営構想」の枠の中での話になるのかということが一つと、それから、その政と官の関係の中で、小泉首相などからは政治家と官僚の接触についてメモを残して情報公開の対象にするというよう話も出てますが、それについてのご意見は?

【政調会長】例えばイギリスの場合は、そもそも政と官を分離し、接触そのものを禁ずるわけですよね。それは一つの考え方で、我々が3年前にまとめたものは、政と官の分離ということまでは明言してなかったと記憶してますが、基本的に与党議員は政府に入って、そこで議論すると。党のほうには政策の議論を残さない—-こういう考え方でした。

ただ、政と官が意見交換もしてはいけないというところまでイギリス並みにしようと割り切ったかといえば、そこまでは割り切れなかったと思います。そういう方向性の中でやっていくのか、それとも、政と官が意見交換をすることは別にいいんだと。それが党の個別の意見とか具体的政策になれば、きちんと今言われてるように、情報開示の対象になるような書類として残すべきだという方向に行くのか、そこの議論をもう少し詰めてみたいと思っています。

小泉さんのおっしゃることに基本的には賛成なんですが、どこまで実効性が確保できるのかという問題は当然あると思います。つまり、内部告発なんかがあってそういう文書が出れば相手も認めざるを得ないけれど、本当に情報公開請求をしたときに、そういうものが出てくるのかという問題もあると思いますし、本当にまずい情報は紙に残さないということもあるかもしれませんよね。

そういうこともありますので、どういうふうに実効性を担保するかということも合わせて考えていかなければいけないと考えています。ただ、基本的には私は賛成です。

まあ、自民党は多分、外務省ぐらいならまだしも、国土交通省とかいろんなことを考えると、党はとても飲めないんじゃないですかね。もし、実効性のあるものであれば。

【記者】鈴木宗男氏の証人喚問については今回、野党共闘が上手くいったと思うんですが、この政と官の問題については、他の野党とどのように足並みを揃えるおつもりですか。

【政調会長】それは、まず具体策を我々が野党第一党としてしっかり議論して、案を練ったうえで他党と協議していかなければいけないと思うんですね。それは他党も同じだと思いますけれども。

そういう意味で、まず党内の議論を急ぎたいと思っています。この問題、恐らくこの国会で最大のテーマになるかもしれません。そういう意味で、少し急いで検討したいと思っています。

今回の外務省の問題なんかを見ると、相当根が深い問題ですね。外交そのものが大きく歪められていたという懸念が出てきたわけですから、非常に大きな問題だと認識しています。

夫婦別姓と党議拘束

【記者】夫婦別姓について、今国会に法案が出るかどうか分からないんですが、党内の慎重派が会合を開きまして、法案が出てきた場合に党議拘束を外すように要請しようという動きがあるようなんですが、この夫婦別姓と党議拘束の関わりについてどのようにお考えですか。

【政調会長】今、関係部門で勉強会をやっていただいてまして、まだNCには上がってきてませんが、どこかで中間報告をしていただきたいと思っています。

ただ、今のご質問にお答えするとすれば、党として法案まで出している話ですから、原則論を言えば、党議拘束を外すということは考えにくいと思います。しかし、そういうことも含めて、自由に議論をしてみたらいいと思います。 常識としては党として法案を出し、選挙公約としても打ち出しているものについて、党議拘束を解くということは考えにくいですね。

【記者】去年のテロ特措法のときの党幹部のお話では、外交や安全保障といった国の基本的問題に関わる問題については党議拘束は外せないということだったんですが……。

【政調会長】まあ、私はそういう言い方はしてませんが、基本的に党議拘束はかけるべきだと思っています。例外的に除くものがあっていいと。 しかし、党議拘束の問題は幹事長のところで今検討していただいてますので、その結果を待ちたいと思いますが、少なくとも党として法案を出しているものについて、党として意思決定をして、それについて党議拘束を解くというのは常識的には考えにくいです。

自由党との協力関係

【記者】】自由党との協力関係について、代表からもお話があったということで、差し当たり政策論が入りやすいと思いますが、今の野党4党協議の枠組みの他に何かお考えになっていますか。

【政調会長】考えてません。ただ、藤井さんとは意思疎通を良くして、それぞれの党の中で議論していることについて意見交換をして、重要な政策について前広に、「協議」というと正式になってしまいますが、「方向合わせ」をできるものはしていきたいと思っています。ただ、何か正式の機関を作って定期的にやるとか、そういういことは考えてません。

【記者】先ほど話題になりました、政と官の関わりについて、自由党がかなり厳格な法案を検討しているようなんですが、そこら辺についてはどのように……共同で法案を出すというようなことも?

【政調会長】政と官の問題などは野党4党協議の場に出していただけばいいと思うんですよね。4党でも十分共通点があるんじゃないんでしょうか。4党ではちょっと難しそうな問題で、しかしそれぞれバラバラにやるよりは民主党と自由党が一緒に出したほうがいいというようなものもあると思うんですね。アイテム・バイ・アイテムで考えていくしかないと思います。

NC閣僚会議での議論

【記者】今日の経済対策の会議で出された具体的意見というのはどのような?

【政調会長】ですから、今まで政府・与党からいろんな意見が出てますよね。そういうものを少し並べてみて、こういう論点が出てますねということを確認した程度ですから、1時間で。具体的中身までそれほど詳しく議論したわけではありません。

それは、基本的には部門会議でやっていただくと。方向性だけはNC閣僚会議で合わせていくということになると思います。まだちょっと、表に出せるような煮詰まった議論にはなっていません。

有事法制への対応

【記者】予算案が衆議院を通過して、次の焦点は有事法制になってくると思いますが、今後どのように対応していくおつもりですか。

【政調会長】参議院予算委員会の様子を見ながら、基本的質疑が終わったぐらいにもう一度両院議員政策懇談会のような場を作りたいなと。少なくとも3月中には必要だと思っています。

ただ、与党のほうも具体的なものがなかなか出てこないんで少し議論しにくいんですが、こちらからこういうものがいいと提案するつもりはなくて、与党案を見て、イエス・ノーを判断する、あるいは修正案が必要であれば修正案を練っていきたいと思っていますので、そういう意味では、本格的には向こうの案が固まった段階で、議論したいと思っています。

ただ、私も前に申し上げましたが、何回も党内で公約で緊急事態法制が必要であるということは認めてますし、安全保障基本政策の中でも明言していることですから、入口論でノーという意見は基本的にはないと思いますし、党内でいろいろ当たってみても、そういう意見はあまり聞きません。中身次第だという意見が多いですよね。




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